ダイレクトリクルーティングは、企業から学生にアプローチをかける採用手法。
未経験であるが故に、注意を払うべきポイントがわからない採用担当の方は多いのではないでしょうか?
ここでは、ダイレクトリクルーティングの運用を成功させる4つのノウハウをお伝えします。
この4つを意識すれば、ダイレクトリクルーティングの成功確率は高まります。
ぜひ実際に取り組む際に意識してください。
ダイレクトリクルーティングは他の採用手法と異なり、企業から学生にアプローチをする採用手法です。
企業から声をかけるため、学生の企業に対する興味が高くない場合があります。
たとえ学生がスカウトに返信をくれたとしても、連絡が遅くなったり日程調整に手間取ったりすると、学生のモチベーションが下がってしまいます。
メッセージのやりとりの中で学生のモチベーションを高め、スムーズに日程調整をすることが求められるのです。
以下に、Matcher Scoutの運用の中で実際に出たデータを公開させていただきます。
【Before】
スカウトが承認されたら、学生に都合の良い日時を3つ以上上げてもらうかたちでメッセージを送信していた。
【After】
十分に当日の面談に動員できていなかったため、日程調整の方法を変更。
企業側から候補日をできるだけ多く提案するようにしたことで、面談動員率が20%以上向上した。
【Before】
スカウトに返信があった学生にメッセージを送信。
メッセージに返信がない学生には何もアクションをとっていなかった。
【After】
メッセージに返信がない学生にも、その後1通リマインドの連絡を送信。
その結果3人に1人は返信があり、面談を調整することができた。
ダイレクトリクルーティングはスカウトを送って終わりではなく、面談を組むところまでやりきらないと意味がありません。
上記はあくまで一例ですが、スカウト承諾後も学生にこまめに連絡を取ることで途中離脱を防ぎ、日程調整まで繋げましょう。
面談への動員率を高めるための地道な試みができるか否かで、採用の効率が大きく変わります。
2つ目のポイントは、学生の志向性を聞き出すこと。
ここで言う志向性とは、学生が将来やりたいことや理想とする社会人像のことを指します。
ダイレクトリクルーティングで志向性を聞き出すことが重要な理由は、それなしに学生の興味を喚起することができないからです。
スカウトを送って会う学生は、往々にして企業に関する関心がそれほど高くありません。
「スカウトが送られてきたからとりあえず来てみた」という学生も少なくなく、面談方法を誤ると「話して終わり」ということになりかねないのです。
自社の選考を受けてもらうためには、面談を通して自社に対する理解を深め、選考を受けたいと思ってもらう必要があります。
これを実現する上で欠かせないのが、コミュニケーションから学生の志向性を理解すること。
学生が企業や仕事に対して求めることが把握できれば、学生が実現したい未来が自社で実現できることを的確に伝えることができるのです。
学生の志向性を引き出すコミュニケーションは一朝一夕でできるものではありません。
「これを言えば必ず興味を持ってもらえる」といったものは存在せず、心が動くポイントは一人ひとり異なります。
学生の今までの経験はもちろんのこと、話すときの表情や身振り、声トーンなどから志向性を見極めていかなければなりません。
これは一朝一夕でできるようになるものではないので、実践の中で身につける必要があります。
【参考】 ダイレクトリクルーティングで学生を惹きつける面談のお作法
上述した通り、自社に対して学生が魅力を感じるポイントは多様です。
採用担当が企業説明をするのが効果的である場合もあれば、自社の現場の社員に仕事のことを伝えてもらった方が効果的なこともあるでしょう。
学生の志向性に応じて採用担当ではない現場の社員を採用に巻き込めることは、非常に大きな強みとなります。
現場の社員に協力を仰ぐためには、日頃からコミュニケーションを密にとり、関係値を築いておくことが不可欠です。
いざ採用で力を貸してほしいという局面になったときに協力を仰げるよう、心がけましょう。
最後は、「スカウト運用における改善志向を持つ」です。
ダイレクトリクルーティングを運用してみると、送信したスカウト全てに返信がくることはまずありません。
当初は想定していなかった課題が発生し、計画していたよりも母集団形成が上手くいかなかった、というケースもあります。
例えば、スカウト送信から面談当日の参加までのフェーズだけでも、以下のような課題が発生します。
また、上記の課題が起こる原因は多岐に亘ります。
例えば、「2. スカウトへの返信が来ない」という課題の原因として、
などが考えられ、上記以外が原因の可能性もあります。
選考フェーズにおいても同様です。
スカウトした候補者をいざ面接してみると、想定とは異なり合格に至らないケースがあります。
それが続くようであれば、面接官や現場のメンバーを巻き込んでスカウト対象となるターゲットを変更する必要性も出てくるでしょう。
したがって、開封率や返信率を見ながら課題の原因は何かを考え、改善に向けて行動できる人がダイレクトリクルーティングを担当するのがいいでしょう。
ダイレクトリクルーティングでは、文面を改善することで返信率が大幅に改善することも多々あります。
改善すべきポイントは企業ごとに異なりますので、「PDCAを速く回す」姿勢を持ちましょう。
ダイレクトリクルーティングの運用を成功させる4つのノウハウについて説明してきました。
ここには書いていませんが、学生が自社にフィットする人材なのか見立てる能力などももちろん重要です。
しかしダイレクトリクルーティングは、これらに加えて、自社に対する魅力を感じてもらえることなしに成功させることはできません。
上記で挙げた4つのノウハウは、自社に魅力を感じてもらうために押さえるべきポイント。
ダイレクトリクルーティングで成果を出すため、ぜひ意識してみてください。