「売り手市場で学生が集まらない」こんな悩みを抱えていませんか?本記事では採用課題解決策、売り手市場でも採用を成功させるための手法について解説しています。
売り手市場という企業側にとって学生が集まりづらい現状において、悩みを抱えている企業は多くいるはずです。
この記事では売り手市場の説明、新卒採用市場の現状、それから課題と成功させる方法について解説しているので、是非参考にしてみてください。
売り手市場とは、有効求人倍率が「1.0」を上回り、就職者一人を何社が取り合っているかを表します。
求職者にとっては就職や転職が有利ですが、企業にとっては採用に不利な状態です。
一方、買い手市場とは、有効求人倍率が「1.0」を下回り、一社の応募を何人が取り合っているが取り合っているかを表します。
就職者にとっては就職や転職が不利ですが、企業にとっては採用に有利な状態です。
新卒採用において売り手市場は企業側に不利な状態ではありますが、企業側にはメリットとデメリットの両方があります。ではメリット、デメリットを確認していきましょう。
採用市場が売り手になると
などのことが発生しやすくなります。ではこれらについて詳しく見ていきましょう。
採用市況が売り手市場だとどのような影響があるのか?
採用市況が「売り手市場」だと、1人の求職者を複数社で取り合うことになります。当然その分、採用難易度は高まると言えるでしょう。採用難易度が高まることで、企業には以下のような悪影響が発生します。
求人が埋もれやすくなり、求職者に見つけてもらえない
人手不足に悩む企業が増え、ハローワークや求人サイトに掲載される求人数が増えます。しかも、採用活動をしてもなかなか決まらないので、求人がどんどん蓄積されていきます。結果、多くの他社求人に自社求人が埋もれてしまうことに。求職者に自社求人を見つけてもらえないという悩みは少なくありません。
求人を掲載しても応募が集まらない
採用活動でもっとも多い悩みが、求人に応募が集まらないことです。売り手市場化が進んでいる採用エリア・職種では、なおのこと応募を集めること(母集団形成)が難しくなります。
求める人材からの応募が来ない
特に業界・職種の「経験者」を採用したい場合は要注意です。採用競争が激しくなっている中でも、経験者は特に多くの企業が狙っています。優秀な経験者・即戦力人材ほど、多くの企業からスカウトメールやオファーが届いている可能性があるため、なかなか狙った人材からの応募を獲得できないという悩みも頻出します。
面接辞退が発生しやすくなる
求職者は一度に複数社に応募して選考を受けます。その中で最終選考まで進むのは、ごく一部。優先度を高められないと、途中で面接を辞退されてしまうリスクが高まります。
内定辞退が発生しやすくなる
売り手市場だと人材のほうが希少なので、1人の求職者を採用した時はすぐ入社させたい。だが、求職者も複数の内定をもらっている可能性があり、自社の内定を辞退する可能性もあります。
内定辞退を防ぐ対策やなぜ学生は辞退するのかなど内定辞退の悩みを抱えている方も多いでしょう。
などを解説している記事も参考してみてください
【参考】内定辞退を防ぐには?辞退の理由と13個の対策を紹介!
しかし、売り手市場だからこそのメリットもあります。
売り手市場は企業にとってデメリットの方が多いのは事実です。
しかし、その中でも企業にとって
などがあります。
ではこれらについて詳しくみていきましょう。
売り手市場において人手不足で事業拡大ができないことは企業側で共通しており、逆に言えば、自社が求職者にとって魅力的な職場を作り上げることが大事になってきます。
魅力的な職場があるからこそ、人手を先に確保することができ、他社より先に事業拡大ができ、大きな優位性を築き上げることが可能です。
市場が変化する理由としては景気です。
景気が良いと企業は事業拡大を望み、さらに新しい人材が必要になります。
それにより求人数が増え、売り手市場になります。
反対に、景気が悪いと企業は倒産や事業縮小が発生し、求人数を減らすことになります。
それにより求人数が減り、買い手市場になります。
ここでは有効求人倍率の定義、高くなっている業界、そして売り手市場においての
大手企業の採用について紹介していきます。
有効求人倍率とは、求職者1人当たり何件の求人がくるのかを表す数値であり、就職活動をする際の難易度の目安にもなります。
有効求人倍率が1を上回ると多くの企業が求人募集をしており、1より高ければ高いほど就職しやすい傾向です。
その反対に、有効求人倍率が1を下回ると企業があまり求人募集をしておらず、1より低ければ低いほど就職しにくい傾向です。
第40回 ワークス大卒求人倍率調査(2024年卒)を元に作成したグラフによると、
2019年1.19倍
2020年0.79倍
2022年0.97倍
で、2019年から2020年は消費税と新型コロナウイルスによる影響により1倍を下回りましたが、2020年から2022年まで上がり続け、2022年には0.97と1に近づいています。
職種別の求人倍率データを見ると、2024年3月卒において
流通業が10.49倍
建設業が13.74倍
製造業が2.19倍
と、売り手市場の傾向が強いです。
一方で同じく2024年3月卒においてサービス・情報業が0.36倍、金融業が0.21倍になっており、買い手市場の傾向が見られます。
就職活動の早期化や長期化により、学生が動き出す時期が分散されることから、企業側の採用活動も長期化が予測されます。
さらにフロッグの25卒採用についての調査では、82.6%の人事が「難しくなると思う」と予測しました。
によって、さらに採用が難しくなると予想されます。
第40回ワークス大卒求人倍率調査(2024年卒)企業別の求人データを見ると、2024年3月卒において従業員5000人以上の大企業は0.41倍で、買い手市場の傾向が強く見られます。
一方、同じく2024年3月卒の求人倍率において従業員300人未満の中小企業は6.19倍となっており、売り手市場の傾向がとても強いことが見られます。
最初に説明したように、売り手市場とは企業の求人数が就職希望者より多い状態であり、
就職活動を行う側としては有利です。
そのため、条件のいい求人や企業選びの選択肢の増加などのメリットがある中でも、一人一人の目標や第一志望によって売り手市場に対する考え方も変わります。
だが、その中でも皆共通する不安や悩みを抱えており、
それについてこの後詳しく説明します。
マイナビ2024年卒 学生就職モニター調査 2月の活動状況
「https://www.mynavi.jp/news/2023/03/post_38250.html」によると73.6%の学生が「志望企業から内々定をもらえるかどうか」という不安を抱えています。
「1つでも内々定をもらえるか」が55.4%と次に多く、
そのほかには、対面の面接やWeb面接が上手くいくかやエントリーシートなどの負担が
大きいことが悩みであり、売り手市場でも学生は悩みや不安を抱えています。
自社にマッチした人材を採用するためには、母集団形成を成功させることが重要です。
効果的な母集団形成の方法を見ていきましょう。
新卒採用において母集団形成とは「自社に応募してくる学生の集団を形成すること」を指し、採用活動の第一歩です。その成功の鍵は「量」と「質」のバランスにあります。
内定者を出すためには、まず自社の求める人物像にフィットする学生にエントリーをしてもらわなければなりません。
どのような学生が母集団として集まり、形成されるかによって、良い採用が行えるかどうかの結果に大きく影響します。
エントリーを行う学生が母集団であり、その「量」と「質」をコントロールするために採用活動では「母集団形成」を工夫して行う必要があります。
「量」とは、応募者の人数のことです。
HRドクターによると、母集団人数の目安としては、採用人数の
中小企業、10-15倍
中堅企業、20倍
大手、上場企業等、30-50倍
メガベンチャー、外資系金融等、100倍
の母集団を確保することが理想的とされています。
これは、選考の過程で応募者が辞退したり、選考に不合格になったりする可能性があるためです。
「質」とは、自社が求める人物像にマッチした応募者のことです。
母集団に「質」が欠けていると、採用後のミスマッチや早期離職につながる可能性があります。
母集団形成の「量」ではまず認知度をあげましょう。
求人をオンラインとオフラインの双方から行い、オンラインでは求人サイト、自社採用サイトやオンラインイベントから行います。
オフラインでは企業説明会の積極的な開催、インターンシップなど双方から行うことにより、より効率的に認知度を高めることができます。
母集団形成の「質」ではまず採用目標、ターゲットを明確にしましょう。
自社のペルソナを掲げ、継続的に発信することで、それに共感する学生が集まりやすく、より自社の理念と合致する質の高い採用を行うことができます。
「採用目標やターゲットを決めたけどどの媒体で募集をかけよう・・・」
「どこだったら自社に合う人材を見つけられるだろう・・・」
という方いませんか?
そんなあなたにはMatcherがおすすめです!
Matcherは、新卒採用に特化したダイレクトリクルーティングサービスです。
Matcherの特徴としては、
といった点があります。
主体性と行動力が高い学生が利用しているため、自社に合う人材を探している方はおすすめです。
内定辞退が起こる主な理由として、
「他社の方が志望順位が高い」
「企業に対し持っていたイメージと違った」
が挙げられます。
就活生は第一志望に受からなかったために滑り止めや練習として受けることがあり、「他社の方が志望順位が高い」という結果に当てはまってしまう可能性があり得ます。
Offerboxの就活生『働き方』意識調査・2020年卒は「条件」と「だれと働くか」が基点
「https://offerbox.jp/company/columns/17159.html?_fsi=Z53dQGvF&_fsi=okT1NG8P」
学生にとって魅力的な企業についてのアンケートがあり、
で、入社を決定する指標として「社内の雰囲気が良い」は学生の中で重視されているようです。
会社訪問、面接や試験により会社への理解度が徐々に深まります。ですが、学生自身が想像していたイメージとのネガティブなギャップが大きければ大きいほど意欲低下に繋がってしまい、最終的には「企業に対し持っていたイメージと違った」という結果になってしまいます。
入社前のイメージと現実のギャップが生じる根本的な原因は、会社説明会やOB訪問において会社の良い面ばかり伝えないことです。
会社のポジティブな面はもちろん、ネガティブな面も伝えることで入社後とのイメージギャップをなくし、内定辞退率を下げることができます。
選考基準の属人化とは、自社の人物像やターゲット像を選考基準にしても、書類選考や面接担当の責任者が自分の好みを優先してしまい、会社よりも担当責任者自身の基準になってしまうことです。
解決策としては、採用担当者がもう一度改めて採用基準の項目をチェックし、採用する際に会社に有利となる基準の見直しを行い、事前に属人化を防ぐことが大事となります。
属人化を防ぐために面接評価シートの作成も有効です。
以下の記事では面接評価シートの作成方法について解説しています。
ぜひ参考にしてみてください。
【参考】 【テンプレ付き】面接評価シートの作り方を解説|新卒・中途
売り手市場によって企業間の人材採用活動の難易度が上がる中、優秀な人材を採用している企業はあります。
採用する際に企業がーポイントを3つ紹介します。
母集団形成の時にも述べた通りに、自社が求める人物像は大事です。
自社が求める人物像を特定し、明確化することをペルソナと言います。
自社が求める人物像はスキルによりどれだけ会社を伸ばせるかだけではなく、性格やコミュニケーション能力により働きやすい環境にすることも重要です。
能力やスキルのハード面だけではなく、性格や人柄などソフト面も取り入れることで売り手市場でも就活生にとって魅力的になります。
新卒採用のペルソナ、ペルソナの設定方法や注意点についてこちらの記事で紹介しているので参考にしてみてください。
【参考】【新卒】採用の「ペルソナ」とは?フォーマットで設定方法を紹介
売り手市場において、就活生が集まりづらい状況であり、応募条件を少し緩めるのも一つの策だと思います。
採用時の経験、資格やスキルにこだわり過ぎず、入社後の育成を視野に入れることで幅広い人材を採用することが可能です。
また、採用地域を拡大することやオンライン化することで幅広い地域から人材を採用することも一つの手でもあります。
しかし、条件を緩和する一方、どうしても譲れないところがあると思います。理由は様々ですが、新卒採用のペルソナや自社の理念の優先順位を高く設定することが一番大事なのかもしれません。
人材採用を行う際、外から人材を採用することに過度なコストをかけていませんか。
職場に人材を定着させることに力を注ぐのも大事なポイントです。
外から優秀な人材を採用したとしても、職場に定着させなければ退職してしまい、採用費が無駄になってしまいます。
その離職率も人材採用に影響している可能性もあります。
確かに売り手市場は新卒採用側にとって不利ではあるが、
を行うことで、自社に最適な人材を採用することが可能でしょう。