近年、noteなどのSNSを活用した採用広報が一般化しています。
この記事では、
「新卒採用広報でnoteを使うことになったけど、そもそもnoteってどうやって使うの…?」
「noteの自社コンテンツで何を発信すればいいのかわからない…」
こんな悩みを抱える方に向けて、noteを活用した採用広報の基礎から実践までご紹介します。
この記事は、新卒採用に特化したダイレクトリクルーティングサービス「MatcherScout」を運営する弊社所属のライターが執筆しています。
Matcher Scoutは学生へのスカウト送信等を代行する「スカウト代行型のダイレクトリクルーティングサービス」です。
といった特徴があります。
「学生にスカウトを送信しているけど、なかなか成果につながらない・・・」
という企業の方におすすめです。
詳しくは、下記よりMatcher Scoutに関する資料をダウンロード頂けますと幸いです。
note以外のSNSを使った採用については、以下の記事をご覧ください。
【参考】5分で開設できるLINEアカウントで効果的な採用を実現しよう!
【参考】【SNS採用とは】特徴を理解し効果的な企業ブランディングを実施
noteとは、文章や写真、動画などのコンテンツを投稿し、自分だけのメディアをつくることができるサービスです。
公式ブログや採用広報として運用している企業や自治体も多くあります。
2020年には月間利用者数が6300万人を超え、法人アカウント数も累計1600件を突破した人気のメディアプラットフォームです。
採用広報とは、企業が学生に対して行う採用のための広報活動のことです。
社員に自社で働く意義を再確認してもらい、エンゲージメントを高める「社内広報」も採用広報に当てはまるという捉え方もあります。
メディアが発達した現在、学生は就職に関するさまざまな情報にリーチできるようになりました。
売り手市場もあいまって、企業自らが積極的に情報発信を行わないと、学生を集めることが難しくなっているのです。
近年、採用広報にnoteを活用する企業が増えています。
noteを活用した採用広報が注目を集めている背景には、主に有料プラン「note pro」の機能性の高さがあります。
詳しく見ていきましょう。
noteでは、法人向けアカウント「note pro」を月額5万円で利用できます。
自社でオウンドメディアをつくるよりも工数や費用を抑えて運用できるため、注目を集めているのです。
note proでは、トップページのマガジンやメニュー、テーマカラーを自由にカスタマイズしたり、外部リンクを設置したりできます。
そのため、一般的なプラットフォーム型サービスと異なり、自社らしさを表現して他社と差別化できます。
note proでは、社員個人のnote記事(無料アカウント)を法人アカウントでマガジンとしてまとめることができます。
実際に働いている社員の記事を法人アカウントから発信することで、求職者によりリアルな情報を伝えたり、親近感を持ってもらうことができます。
ここからは、noteを活用するメリットについて触れていきます。
新卒採用広報でnoteを活用するメリットは、主に以下の4つです。
これまで主流だった自社HP作成には費用が20万円以上、期間が3カ月以上とコストがかかっていました。
しかし、noteを始めるときに必要なのはメールアドレスのみです。
すぐにアカウントを作って運用できる点は、SNSの大きな魅力だと言えます。
また、記事作成もツールがシンプルでわかりやすいため、HTMLのような言語の知識は不要です。
noteは勢いのあるプラットフォームとして利用者を多く獲得しており、月間ユーザー数は6300万人もいます。
その分noteはコンテンツ量が多く信頼性の高いプラットフォームであるため、Googleなどの検索サイトで記事が上位表示されやすくなってます。
また、ハッシュタグ機能を使って関連する記事を閲覧できるため、「#24卒」「#就活生」といったタグから自社を見つけてもらえる可能性もあるでしょう。
さらに、自社のTwitterでnoteの記事をツイートすることで、より拡散力を高めることができます。
noteはSNSとしてフランクに情報を発信しやすいため、自社のリアルな状況が読み手に伝わりやすくなります。
例えば、書き手である社員の人柄や会社の雰囲気、課題やマインドなど、説明会では語られないような情報をnoteで発信している企業は少なくありません。
入社予定先企業を選択した際に判断材料となった情報として、「企業の社風・企業文化」と答えた学生は3番目に多く、30.3%となっています。
仕事内容などの情報とともに自社のリアルな雰囲気を発信することで、よりマッチ度の高い学生の採用が期待できます。
【参考】株式会社マイナビ「2023年卒 学生就職モニター調査 8月の活動状況」
noteにはフォロー機能があるほか、シェア時にTwitterのID連携がされます。
そのため、個人とのタッチポイントを増やすことができ、ロイヤリティやCXの向上につなげることができます。
CXとは何か知りたいという方は以下の記事をご覧ください。
【参考】【解説】採用CXとは?注目されている理由と導入事例を紹介
Matcher Scoutは、新卒向けのダイレクトリクルーティングサービスです。
OB訪問アプリ「Matcher」に登録している学生の中から、採用要件にマッチした学生のみに弊社担当者がスカウトを代理送信します。
【Matcher Scoutの特徴】
まずはお気軽に、お問い合わせまたは資料請求をお願いいたします。
現在利用できるnoteのプランは以下の3つです。
それぞれの特徴とできることについてご紹介します。
公式記事によると、noteの特徴は以下の3つです。
また、noteで投稿できるコンテンツは以下の5つです。
テキストでは、見出しや太字、引用を用いて読みやすい記事を作ることができます。
画像のみ投稿することも可能で、マンガ形式での発信もおすすめです。
動画については、YouTubeまたはvimeoの形式で投稿できます。
音声での投稿もできるため、ラジオのように対談音声をコンテンツにしても面白いかもしれません。
MP3またはAACの形式で、最大100MBまでとなっています。
つぶやき投稿では、Twitterのように140字以内で写真をつけて気軽な投稿が可能です。
【参考】note株式会社「noteの特徴、使い方、機能紹介」
「note pro」はnoteの法人向け有料サービスで、月額50,000円(年額550,000円)で利用できます。
note proでできることは、主に以下の9つです。
ロゴやテーマカラー、メニューをオリジナルにすることで、自社に合った雰囲気のページで広告効果を高めることができます。
上記の他にも、有料オプションを追加することでSmartNewsの外部配信(月額2万円)や、Googleアナリティクスの設置(月額1万円)の利用も可能です。
さらに「note pro for HR」では、月額410,000円からnote pro利用企業の採用広報業務を支援するサービスも行っています。
「noteプレミアム」は月額500円の有料サービスで、定期購読マガジンを投稿して収益化できることが最大の特徴です。
note プレミアムでは、以下の6つのことができます。
数量限定販売、定期購読マガジンなど、有料コンテンツの投稿に適した機能が多いサービスとなっています。
採用広報をしながら収益が得られるのは魅力的ですが、有料コンテンツばかりではわずかな学生にしか見られない可能性があるため、導入は慎重に検討することをおすすめします。
しかし、noteを使い始めるだけでは、マッチ度の高い学生の採用にはつながりません。
多くの学生に見てもらえるコンテンツ作りには、工夫が必要です。
ここでは、noteで発信するのにおすすめなコンテンツを4つご紹介します。
企業事例と併せてご覧ください。
募集職種の仕事内容について詳しく伝えることで、学生は自分が働くイメージをつかみやすくなります。
企業研究を行う上で知りたい情報として「実際の仕事内容」と答えた学生が全体の83.5%を占めているため、仕事内容は情報として需要が高いことがわかります。
現状の新卒採用で、職種そのものの名前が特殊だったり、職種の分け方が他社と違ったりと、学生から仕事内容がわかりづらい状態になっていませんか。
入社後に「自分の思っていた仕事と違った…」とギャップによる離職者を減らすためにも、学生目線でわかりやすく具体的な仕事内容を発信することがおすすめです。
この記事では、女性社員の職場での1日について紹介しています。
育児と両立しながらどのように仕事に取り組んでいるのかが、具体的に書かれています。
【参考】株式会社ディスコ「キャリタス就活 2023 学生モニター調査結果」
完璧な面だけでなく、どのような課題を抱えていて、その課題解決に向けてどのように努力したかを書くことは、企業への信頼感につながります。
また、「この課題なら自分の強みを生かして解決できるかもしれない」といったイメージがしやすくなるため、現在企業が抱える課題についての投稿も効果的です。
もちろん全ての失敗経験を公表にするべき、というわけではありませんが、あえて弱みを見せることで、学生から「うそをつかない信用できる企業である」という印象を持ってもらえるとよいでしょう。
1度の起業に失敗、2度目で売却した僕が3回目起業するまでの話
こちらの記事では、コンテンツマーケティング事業を扱うXINOBIX株式会社の代表による人生史を掲載しています。
初めての起業が失敗したエピソードなど、挫折経験が赤裸々に書かれています。
社内で企画が完結するため、手軽に取り組めるコンテンツとして社内インタビューはおすすめです。
実際に社内で働く人の声により、どんな働き方をしているのか、どんな人が社員にいるのかが学生は具体的にイメージしやすくなります。
社内インタビューはコンテンツのテーマを自由に考えやすいため、他の記事でまだアピールできていないポイントなどから人選やテーマ決めを行うと効果的です。
また、インタビューした社員の人柄や社風がより伝わるようにするため、インタビューの様子などの写真を載せることで印象が残るようにしましょう。
noteディレクターの仕事とは?「自分以外の誰かが輝くように」百戦錬磨のふたりが、noteで見つけた使命
こちらは、note株式会社のディレクターのインタビュー記事です。
仕事への姿勢など、対談形式でフランクに書かれています。
学生の自社への志望度を高める上で、入社の動機や経緯はインパクトのあるコンテンツです。
「どのような理由で、どんな経験があってその企業を選んだのか」「その職種にどのような魅力を感じたのか」といった情報は、学生が自分に照らし合わせて志望度を考えるきっかけになります。
ここで大切なのは、なるべく新入社員の入社動機を載せることです。
今、企業がどのような状況なのか、どんな人がいるのかを知ることで、学生は入社後のイメージをつかみやすくなります。
こちらの記事では、1社目を選んだ理由から転職の経緯、現在の会社を選んだ理由まで、順を追って丁寧に書かれています。
noteで発信すべき4つのコンテンツは、自社が伝えたい魅力や募集する職種などによって、柔軟に取り入れつつ参考にしていただければと思います。
さて、ここではnoteを活用する上でのポイントを、大きく分けて4つご紹介します。
「noteを使うのが初めてで不安…」
「採用広報が未経験で、何に気をつけるべきかよくわかっていない…」
こんな方はぜひ、最後までお読みいただければ幸いです。
社員個人の発信には、以下の3つのメリットがあります。
SNSでの拡散のきっかけは、読み手の「共感」です。
企業の代表者による客観的な文章よりも、現場で働く社員の文章の方が学生にとって刺さりやすい場合があります。
noteはSNSとの相性がとても良いプラットフォームであり、SNSでの拡散力を高めることも意識することで、より多くの学生に読まれる記事にできます。
また、社員が書いた記事にSNSで反応があれば、自分の発信に手ごたえを感じられ、noteの記事作成に積極的になることがあるかもしれません。
社員を巻き込んで発信することで、より多くの人の視点から自社を捉えた網羅的な記事作成につながるでしょう。
noteの更新が目的になってしまうと、SNSでの反応の数や投稿内容の検討で頭がいっぱいになってしまいます。
大切なのは、採用広報としてnoteを運用しているということです。
採用広報は長期的に効果を出していくため、わずかな記事ですぐに反応が得られることはめったにありません。
「記事を全然見てもらえなかった…」と焦ることなく、「今まで書いた記事で伝えきれていない自社の魅力は何だろう?」と考えていく姿勢が成功の秘訣(ひけつ)です。
実は、note経由の採用と相性がいい職種が存在します。
上記のように、webを活用する機会が多い職種や、仕事に関して積極的に発信する人が多い職種は、noteなどのSNSを利用している場合が多いのです。
例えば「#エンジニア採用」のタグは1263件もの投稿があり、ノウハウや体験談が盛んに共有されています。
これらの職種を自社で募集する際には、目に留まるようにタグを工夫したり、その職種に関する知識を共有する記事を投稿したりすることで、採用の可能性が高まります。
先ほど述べたように、SNSでの拡散は読み手の「共感」が重要なポイントです。
共感されやすい文章を書くためには、ある程度フランクな表現を使うことも効果的です。
「!」や「?」を文章内に少し入れるだけでも、読み手には書き手の感情が伝わります。
また、読みやすさのためにも専門用語や丁寧すぎる敬語は避け、ひらがなを適度に入れるようにしましょう。
読み手は学生であることを意識して、「この人と話してみたいかも」と思わせられるような文章を心がけると、より良い記事になります。
noteのユーザー数が増加するにつれ、自社のコンテンツが埋もれてしまう可能性も高まります。
他のSNS等を用いてnoteを拡散することで、多くの人に記事を認知してもらうための工夫をしましょう。
特にTwitterはnoteとの相性がよいため、noteの拡散手法としてTwitterの運用を同時に行うこともおすすめです。
noteを活用する際にはいくつか気を付けるべき点もあります。
noteは中長期的な採用ブランディングや採用広報に適した媒体です。
直接的に求職者を集めることは難しいため、採用数などの目に見えた効果は出づらく、また効果が出るまでにある程度の期間を要することに留意してください。
noteを通して求職者を集めるためには、記事の質はもちろん記事数も重要です。
そのため、ある程度の量の記事を公開するための体制を整えなければなりません。
社員に個人noteを運用してもらう場合には、校正などの仕組みづくりも必要になり、人的コストがかかります。
SNSで発信を行う上で、炎上リスクには細心の注意を払わなければなりません。
特に社員の個人発信を法人アカウントに活用する場合、特に校正を徹底する必要があります。
記事執筆前の壁打ちや執筆後の文章校正など、広報担当がサポートする体制を整えましょう。
これまでいくつかの記事を参照しながら、note発信について紹介してきました。
最後に、実際にnoteを有効活用している企業について、その取り組み事例をご紹介します。
「note pro」の活用事例としても、ぜひ参考にしてみてください。
株式会社ベーシックはwebマーケティングに強みを持ち、noteを活用した採用活動に力を入れている企業の1つです。
運用しているクリエイターは50人ほどで、積極的に社員を巻き込んでnoteの記事を投稿しています。
社員のバックグラウンドもさまざまで、新卒1年目の体験記や、執行役員による経営企画についてなど、ジャンルに富んだ記事も魅力です。
Twitter運用にも力を入れており、拡散性の高い採用広報を可能にしています。
株式会社リチカはクリエイティブエージェンシーとして、企業のマーケティングを支援する企業です。
自社の紹介記事から日報の活用方法をユニークに伝えた記事まで、幅広くコンテンツを投稿しています。
また、代表の方の記事が話題となっており、2022年10月現在では1400件以上のいいねを得た注目の記事です。
自身を「普通」であると語り、サラリーマンとしてのキャリアから起業までの道のりを丁寧に描いた記事からは、社長のフランクな人柄や親しみやすさが伝わってきます。
サービス内容や企業が持つ価値観も読み手に無理のない範囲で伝えることに成功しており、「こんな社長がいる企業で働いてみたい」と思わせられる文章です。
株式会社デジタルホールディングスは、従来のweb広告だけでなく経営コンサルティングにも領域を広げ、IT業界において幅広く強みを持っている企業です。
noteでは「とある新卒1年目社員の物語」をテーマにオリジナルマンガを掲載し、入社後の働き方や社風をイメージできるようにしています。
こちらの記事では、事業紹介や創業秘話をまとめて掲載し、これだけ見れば企業研究がすすめられるようさまざまなコンテンツを用いて発信しています。
いかがでしたか。
この記事のポイントは以下の通りです。
上記のポイントを踏まえてnoteを活用し、効果的な採用広報に繋げましょう。