新卒採用コラム|マッチャースカウト

【例文あり】承認される採用稟議書とは?採用状況別に書き方を紹介|新卒採用ダイレクトリクルーティングサービス Matcher Scout

Written by Admin | Jul 25, 2021 3:00:00 PM

会議を行わずに社内で意思決定を行う際に作成する稟議書。企業の採用活動においては、主に採用開始時と入社決定時に作成することでしょう。

本記事では、稟議書についてや、その中でも採用稟議書の決裁が承認されるためのポイントとその例文をご紹介します。

稟議書とは

稟議書とは、個人の権限では決定できない事案について、上司や役員から承認を得るために用いられる書類のことです。ここでは、そもそも稟議書を作成する目的や必要な場面について詳しく解説します。

稟議書を作成する目的

稟議書を作成する目的は「会議をせずに、組織の中でしっかりと情報共有をするため」です。組織で何か大きな決断をするときには、会議を開き、全体に情報共有をすることで方向性の定まった決断かを審議する必要があります。しかし、会議を開くためには多くの人のスケジュールを抑えたり、会議室を確保したりする必要があり、非常に手間がかかってしまうと言えるでしょう。

一方で、稟議書を作成することにより、手間をかけて会議を開かなくても組織全体で情報を共有し、上長からの承認を取ることができます。承認までの手間や工数を大幅に削減できるという点で、稟議書が現在でも用いられていると言えます。

稟議と決裁の違い

稟議とは、稟議書を複数名で回覧し、順番に承認をしていくプロセス全体を指します。一方で決裁とは、最終的に権限を持った人が稟議書を承認または却下することを指します。

稟議と起案の違い

起案とは、実行しようと思っていることのもととなる案をつくることを指します。一方で稟議は、起案されたものを順番に承認していくプロセスのことを指します。

稟議書が必要な場面

稟議書は、以下のような場面で用いられています。

  • 社員の採用
  • 備品の購入
  • 新システムの導入
  • 新規取引先との契約
  • 出張の申請

実行するために多額の費用がかかる場合など、社員個人の判断で決断することが難しい場合に稟議書を用いていることがわかるでしょう。

「社員の採用」についての稟議書に関しては、この後書き方や承認されるコツを丁寧に説明しますので、ぜひ最後までご覧ください。

稟議(承認・決裁)の流れ

稟議は以下のような流れで行われることが一般的です。

  1. 起案
  2. 根回し
  3. 提出
  4. 承認
  5. 決裁

①起案

稟議は、まず初めに起案することから始まります。

稟議書を作成する際は目的に沿ったテンプレートを作成することがオススメです。稟議書には、起案日、提案内容、予算などを記載します。

稟議書に記載する詳しい内容については後ほど詳しく説明しているので、ぜひ参考にしてください。

②根回し

起案の次に行うことは、根回しです。根回しとは、稟議を提出する前にあらかじめ関係者の了承を得ることです。あらかじめ承認者などに根回しを行っておくことで、承認者は前提知識を持ったうえで、冷静な判断をすることが可能になるでしょう。

根回しと聞くとネガティブなイメージがある方もいるかと思いますが、ビジネスにおいてあらかじめ根回しをしておくことは、稟議を円滑に行う上で大切なことだと言えます。

③提出

根回しを終えたら、稟議書を提出します。まず初めに、直属の上司に提出することが一般的です。

④承認

提出した稟議書は、社内規定によって定められた承認経路にしたがって、直属の上司から順番に承認を得ていきます。途中で稟議書の内容に修正点があると、提出者に差し戻されます。 もし差し戻しになった場合すぐに修正し、再度提出しましょう。

⑤決裁

そして最後に、決裁権限のある社員によって決裁されます。ここで最終的に承認された稟議書は実際に実行することができます。

稟議書の書き方

ここまで稟議について詳しく解説しました。それでは、実際に稟議書はどのように記入すれば良いのでしょうか。

稟議書の必須記入事項とは?

稟議書に記入しなくてはいけない項目は以下のとおりです。

  • 起案日
  • 部署・氏名
  • 件名
  • 稟議の目的
  • 稟議の理由
  • 添付資料
  • 決裁者所見

「稟議の目的」においては、稟議を通すことでどのような効果が得られるのかを明記する必要があります。また、「稟議の理由」において、起案内容の背景や想定されるリスクとその解決策もあわせて記入することで、承認者の理解を促進し、承認を得やすくなるでしょう。

採用稟議書とは

ここまで、稟議の流れやその書き方について解説しました。ここからはその中でも「採用稟議書」について、書き方や承認されるコツを解説します。特に、採用稟議書は関係者が多いため、決裁者が稟議を承認するためには一般的な稟議書とは異なる書き方が必要になります。ぜひ参考にしてみてください。

採用稟議書とは、企業の採用活動の中で担当者の権限だけでは決定できない事項について、上長や関係部署の承認を得るために作成する書類のことです。

企業が新たな人材の採用活動をする中で、企業の人事担当者は求人広告などのサービスを導入したり、面接や説明会への出席を他部署の社員に依頼することがあると思います。このような業務を円滑に進めるためには、事前に社内関係者へ稟議が必要となるでしょう。

採用稟議書を必要とするタイミング

社内で採用稟議書の作成が必要となる「採用活動開始時」「入社決定時」「人員を増やしたい時」の3つについて詳しく見ていきましょう。

人員を増やしたい時

現状の従業員だけで業務を遂行することが難しくなり、人員の増員をしたい時に稟議書の決裁を行う必要があります。

その際、なぜ人員増員をする必要があるのか背景と現状、新たに採用することで得られる効果を明確にしなければなりません。ここでの採用稟議書では、論理的かつ簡潔に要点をまとめたものを作成することが重要です。

採用活動開始時

新たに採用活動を開始する際、採用の人事担当者はまずそもそも社内に新たな人材が必要なのか承認を得る必要があります。

加えて、ナビ媒体や人材紹介、ダイレクトリクルーティングなど、コストのかかる採用サービスを活用する企業も多いでしょう。

そういったサービスを利用する前に、社内の関係者や上長に利用する旨を共有しておく必要があります。人事担当者は採用活動開始時に採用稟議書を作成することで、人材採用の必要性や妥当性を検討し決裁することで、採用に関して共通認識を持たせることができます。

入社決定時

採用は人事部が担当することが多く、他部署では中身がどうなっているか把握しづらいでしょう。

人材採用決定時に保有資格や採用に至った理由を記載した採用稟議書を作成することで、採用開始時の採用稟議書との整合性を確認できるだけでなく、採用した人材の適性を共有してその後のフォロー体制を整備する上でも重要な役割があります。

【タイミング別】採用稟議書の書き方とテンプレート

採用稟議書を作成するタイミングは主に人員を増やしたい時と採用活動開始時、入社決定時の3通りあります。

ここでは、それぞれのタイミングで作成に必要な項目とテンプレートを紹介します。

人員を増やしたい時

人員増員を希望するための承認を得るには、人員を増やす理由やコストを明確にすることが大切です。

必要項目をまとめたテンプレートは下図を参考に作成してください。
ダウンロードはこちらからできます。

採用活動開始時

採用活動開始時に人材採用を始めるための承認を得るには、決裁担当者との間で採用計画の全体像を共有することが大切です。

必要項目をまとめたテンプレートは下図を参考にして作成してください。
ダウンロードはこちらからできます。

入社決定時

採用決定時の採用稟議書には最終選考に合格した人物の評価理由と合わせて労働条件なども記載する必要があります。必要項目をまとめたテンプレートを参考にして作成してください。

ダウンロードはこちらからできます。

【例文】雇用形態ごとの募集・採用理由

企業の人事はさまざまな理由で人材を採用することでしょう。

採用稟議書の承認を得るには、人材の採用理由が決裁担当者の納得するようなものにする必要があります。そのためには「なぜ人材採用する必要があるのか」をしっかり言語化し、人材採用メリットとデメリットを提示する必要があります。ここでは、雇用形態ごとの例文を紹介します。

新卒採用の募集・採用理由例文

現在、新卒採用による人材の数が中途採用を下回り、今後、自社独自の文化を受け継いだ人材減少に懸念が生じている。

採用・育成に時間とコストがかかるが、今後将来企業が成長していくためには自社の文化を1から引き継いだ幹部候補となる優れた人材を確保する必要があるため。

中途採用の募集・採用理由例文

即戦力となる人材を確保することで教育コストの削減と人材不足の両方を解決することができる。

企業文化とのミスマッチによる早期退職のリスクもあるが、中途採用をすることで自社以外のノウハウを知り、新たな発想による事業展開が期待できるため。

派遣採用の募集・採用理由例文

現在、産休・育休等による一時的な人手不足により業務に遅れが見られる。

派遣社員の採用は、一時的な人材補充を低コストで可能であるため。

承認される採用稟議書を作成するポイント

採用稟議書の承認を得るために何度も作成せずに、一度で済ませたいと思う方も多いのではないでしょうか。そこで、ここでは採用稟議書を作成し、承認を得るために特に重要なポイントを解説します。

▼承認される採用稟議書を作成するポイント

  1. 承認者の視点で採用の理由を記入する
  2. リスクやデメリットに対処できていることを示す
  3. 具体的なデータや見積書を用意する
  4. 導入時のメリット・デメリットを提示する

①承認者の視点で採用の理由を記入する

何について書いてあるのか、わかりづらい稟議書は承認まで時間がかかる可能性が高いです。採用稟議書を記入する際には、承認者の視点で採用の理由をわかりやすく説明することが大切です。

具体的には、

  • 採用する人材のスキル
  • 採用する人材に求める役割
  • 採用する部署の現状や課題

これらをわかりやすく提示することで、承認者が採用の必要性を理解しやすくなり、承認を得やすくなるでしょう。

②リスクやデメリットに対処できていることを示す

採用稟議書にはメリットだけでなく、デメリットも記載しましょう。

特に予算については、決裁担当者も注視しています。なぜそのような金額になったのか、具体的な根拠を含めた金額を記載すると良いでしょう。さらに、注釈として「総額を超える場合には、改めて採用稟議書の承認を得る」などと対処法を記載しておきましょう。

このように、根拠や対策法が明確な稟議書は承認を得やすく作り直しを避けることができます。

③具体的なデータや見積書を用意する

具体的なデータが記載されている資料や見積書を添付しておくことで、確認する側も判断しやすくなります。

特に採用活動の場合、過去のデータを添付することで比較することが可能です。根拠のある数字を用意することで、稟議書の説得力が増します。

④導入時のメリット・デメリットを提示する

採用稟議書では、その人材を採用したことによるメリットとデメリットを比較した上でメリットが大きいことを伝えましょう。このようにすることで、採用稟議書の決裁者も納得しやすくなります。

例えば、「人材採用を行うことで業務時間の改善を測ることができる」とメリットだけを書き記すのではなく、次のように記載すると良いでしょう。

「新しい人材を採用する際、業務研修を行う必要があるため、一時的に業務が滞る可能性が考えられる(デメリット)。しかし、新たな人材を採用することで一週間あたり8時間の業務削減することができる(メリット)。」

なお、後に伝えられた情報の印象が強く残る親近効果により、デメリット→メリットの順番で文章を組み立てるとメリットを強く訴求できます。

採用稟議書を作成する際の注意点

作成した採用稟議書の承認がなかなか得られない3点には気を付けましょう。

▼採用稟議書を作成する際の注意点

  1. 記入漏れがないか確認する
  2. 簡潔な文章表現を心がける
  3. 期日に余裕を持って提出する

①記入漏れや重複がないか確認する

採用稟議書に修正指示が出た場合は、情報が不足しているケースが多いです。また、同じ内容が重複して書かれていると読みづらさを与える可能性があります。

必要な情報が漏れていないか、内容が重複していないかを所属部署に加えて他部署の人にも確認してもらいましょう。記入漏れや内容の重複による採用稟議書の書き直しはよくあることなので注意してください。

②簡潔な文章を心がける

採用稟議書は多くの決裁担当者が回覧しますが、その中には時間がなく、採用稟議書の中身を精読できない人もいるでしょう。長い文章で書かれていると、読むのを後回しにしてしまい、承認が遅れる可能性があります。

「箇条書きを利用する」「専門用語は利用しない」など、簡潔で伝わりやすい文書を意識しましょう。

③期日に余裕を持って提出する

採用稟議書を提出する際には、余裕を持って提出するようにしましょう。

採用稟議書は例えテンプレ通りに正しく書いたとしても、必ず承認されるという訳ではありません。また、繁忙期などは通常以上に時間がかかることもあります。決裁や修正に時間がかかることを想定し、余裕を持って提出するようにしましょう。

特に採用稟議書に関しては、結果を待っている人もいる応募者もいるので、なるべく早いうちに、承認を得ることを意識してください。なお、企業規模にもよりますが稟議が承認されるまでの日数は、一般的に数日から10日程度です。

決裁フローが複雑になったときに利用できるサービス3選

企業規模や社内状況にもよりますが、採用稟議書の決裁から承認までには通常、数日〜10日程度かかります。従来の紙ベースの採用稟議書を使う場合、承認を得るために根回しを行ったり、進捗状況を視覚的に理解しづらいといった問題があるでしょう。

加えて、採用稟議書を作成した採用人事担当者が承認が否決された決裁から承認までには様々なムダが存在します。

このような、採用稟議書の決裁から承認までのムダな時間を削減できるのが「ワークフローシステム」です。ワークフローシステムでは、従来の紙ベースの採用稟議書を電子化して、管理・保管を容易にするだけでなく、承認までのフローを視覚的に確認できたり、テレワークでも決裁を行うことができます。

以下におすすめのサービスを紹介するのでぜひ参考にしてください。

1.《株式会社コラボスタイル》

特徴:

  • 専用のソフト・プログラミングが不要
  • 30日間の無料お試しが可能

料金:

  • 1ユーザー 500円~
  • 100ユーザー 要相談

【参考】株式会社コラボスタイル「collabo flow」

2.《インフォテック株式会社》

特徴:

  • スマホ・タブレットの専用画面がある
  • 外部サービスとの連携が可能

料金:

  • クラウド版:1ユーザー 500円
  • パッケージ版 :50ユーザーライセンス 60万円

【参考】インフォテック株式会社「Creat!Webフロー」

3.《住友電工情報システム株式会社》

特徴:

  • 柔軟な経路設定で部門利用から全社・グループにも対応可能
  • 利用状況データを定量的に可視化・分析可能

料金:

  • 楽々WorkflowII 250万円~
  • 楽々WorkflowII Cloud 1ユーザー 500円
  • 楽々WorkflowII Cloud 環境契約 要見積もり

【参考】住友電工情報システム株式会社「楽々WorkflowII」

学生の採用をリスク少なく行うならMatcher Scout

「採用活動の業務に日々追われている」「採用担当だけでは手が回らない」といったお悩みを抱えている新卒採用担当の方におすすめしたいのが、Matcher Scoutです。

Matcher Scoutとは、採用担当者の煩雑な業務負担を極限まで削減した新卒採用向けのダイレクトリクルーティングサービスです。OB・OG訪問アプリ「Matcher」に登録している学生の中から、採用要件にマッチした学生に弊社の担当者が代理でスカウトを送信します。

Matcher Scout をおすすめする理由

  • スカウト送信や日程調整などの労力のかかる作業は全て弊社が代行
  • GMARCH・関関同立を中心とした登録学生層
  • OB・OG訪問に積極的に取り組む、主体性のある優秀な学生が多い
  • 初期リスクの少ない成功報酬型と最安採用単価30万円の前金型から選べる
  • 自社のニーズに合わせてオプションプランもご用意

以上の理由より、工数をかけずに効率的な採用活動を行うことができます。弊社の担当者と一緒に採用活動を成功させませんか?

ご興味をお持ちいただけましたら、まずはお気軽にお問い合わせ・資料請求をお願いいたします!

詳しくは以下の資料で詳しく説明しているので、是非ご覧ください。

【サービス説明資料】3分でわかるMatcher Scout

【導入事例】運用負荷は一番少ない。「効率的」に「会いたい学生」に会えるツール

おわりに

採用稟議書の承認を得るためのポイントと例文について解説しましたがいかがでしたか?

スムーズに採用活動を行いたい人事担当者にとって、採用稟議書を1から作成し、社内関係者から決裁を得るという行為は時間がかかり、できるだけ避けたいでしょう。

そんな方にとって本記事のテンプレートや書き方が参考になっていれば幸いです。