採用担当者の方なら一度は内定辞退の連絡を貰った経験があるかもしれません。
今回は、内定者フォローがなぜ必要なのかを学生視点・採用担当者目線で解説し、内定者フォローの実例と共にご紹介します。
採用と同じく学生の心理を理解したうえで、改めて自社の内定者フォローを振り返り、自社の特徴にあった内定者フォローを見つけて見てください。
【この記事を読むとわかること】
内定者フォローとは「内定を出した学生の内定辞退を防ぐため」に企業が実施する一連の施策です。
既にこの「内定者フォロー」を行っている採用担当の方も多いと思います。
内定者フォローは「時間とコストをかけて獲得した優秀な学生に入社してもらうため」に必要不可欠です。
本記事をご覧になっている方の中には「内定辞退が多くて困っている」とお悩みの方もいるでしょう。
実は大卒学生の2人に1人以上が内定辞退をしていることはご存知でしょうか?
就職みらい研究所の調査によると、3月の大学卒業時点での内定辞退率は22年卒では61.1%、23年卒で65.8%でした。
24年卒の内定辞退率も12月時点で64.3%になっています。
上記のデータからも分かるように、内定を出した学生のうち、2人に1人以上が内定を辞退してしまいます。
【参考】株式会社リクルート「就職プロセス調査(2024年卒)」
そのため内定を出したとしても、内定承諾してもらえるのは3人に1人程度と思っておくとよいでしょう。
このような状況の背景には「少子高齢化による売り手市場」があります。
人手が不足している企業が多いため、複数の内定を所持している学生が多く、内定辞退率も高くなっている傾向があるのです。
そんな厳しい状況下でも「時間とお金を使って採用した学生には、ぜひ入社してほしい!」と考えている場合は、内定者が不安なく入社を決められるようなフォロー体制を整える必要があります。
この記事では「学生が内定者フォローに求める内容」を紹介した後、実際の内定者フォローの事例や実施のポイントを紹介しています。
内定辞退率や内定者フォローについてお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。
株式会社ディスコの調査によると、22年卒の内定者フォローの実施形式は「基本的に対面」が21.3%、「対面とオンライン半々」が30.8%、「基本的にオンライン」が47.9%でした。
新型コロナウイルスの影響により、22年卒では内定者フォローにオンラインを利用した企業が約8割と多数であることがわかります。
新型コロナウイルスも落ち着いてきたこともあり、今後は対面での内定者フォローを実施する企業も増えてくるでしょう。
【参考】株式会社ディスコ「2022 年卒採用 内定動向調査」
内定と内々定の一番の違いは、労働契約が成立しているかどうかの違いです。
「内定」は、学生が入社承諾書のような書類を取り交わし、労働契約が成立している状態を指します。
一方「内々定」は選考に合格し採用が確約されているが、書面の取り交わしは行われていない状態です。
内閣官房による就職・採用活動に関する要請では、正式な内定日は卒業・修了年度の10月1日以降とされています。
そのため、多くの企業で内定が決まっている学生がいたとしても、学生に対して採用通知を行わず、内々定という形式をとっています。
内定者フォローの目的には大きく以下の3つがあります。
せっかく工数をかけて獲得した内定者の辞退は、人事担当者なら誰しも避けたい事象です。
これまでの工数が無駄になることはもちろん、内定者同士のつながりがある場合には他の内定者のモチベーションにも影響を与えかねません。
また、内定辞退が出ることで人員計画も修正が必要になり、翌年以降の事業戦略にも影響を与えてしまいます。
学生と自社のミスマッチを減らし早期離職を防止することも内定者フォローの目的です。
新卒の場合、経験を積んで事業に貢献できるようになる前に退社してしまうことは企業として大きな損失になります。
厚生労働省が発表したデータによれば、令和2年における大卒の入社3年以内の離職者は31.2% で、およそ3人に一人が早期離職していることがわかります。
入社してすぐに会社に馴染んでもらうことで、その後の成長指数を上げることも内定者フォローの目的の1つです。
具体的には、入社前研修等の実施によって学びの機会を与えるなどの施策が考えられます。
また、内定後に企業との接点が減ってしまうと、選考時に高まっていた内定者の志望意欲が下がることを防がることを防止できるのもメリットです。
効果的な内定者フォローを行うためには、学生が内定者フォローにどのようなことを求めているのか知る必要があります。
ここでは、学生が求める内定者フォローの実施頻度や内容を解説します。
入社する前から「同期と仲良くなりたい」と思う学生はとても多いです。
それは、同期との繋がりを得ることで相談できる相手が増え、入社前の不安を少しでも払拭することができるようになるからです。
特にインターンシップ・選考のリモート化が促進され、内定を貰った時点で同期との繫がりを作るのが難しくなっています。
そのため、内定後はできるだけ内定者が繋がれるコミュニティを作れると良いでしょう。
各企業で用いるツールは異なりますが、LINEやslackが一般的なようです。
また、内定者と社員の連絡をスムーズに行うために、内定者の中にリーダーを作っておくことをおススメします。
同期との繋がりと同様に、「働く人達がどのような人たちか知りたい」と感じる学生もとても多いです。
先輩社員とコミュニケーションをとる機会を用意して学生の不安や疑問・懸念点を払拭し、学生に安心感を持ってもらうことが大切です。
早期から社員に馴染むことで入社前の離脱を防ぐ効果も期待できます。
選考中に説明会などを通して事業内容や会社の雰囲気を伝える企業がほとんどかもしれませんが、改めて会社の雰囲気や仕事内容を知る機会を作ってあげましょう。
学生は複数の内定から入社する企業を選ぶため、深く自社を知ってもらいたいという企業の姿勢はプラスイメージにつながります。
会社への理解を深めることで、学生が不安や疑問を払拭できるだけでなく、配属後のギャップを減らすことができます。
「会社からどこを評価されて内定に至ったのか」「期待されている点はどこか」という点を改めて学生に面談や電話で伝えてあげましょう。
なぜなら、複数社の内定を持つ学生は多く、評価ポイントを知ることが入社先を決める際の1つの判断指標となるからです。
また、学生に入社後のビジョンを想像する機会を与えることで、内定がゴールだと思っている学生の意識も上げることができます。
評価ポイントを把握したい一方で、特に内定承諾後の学生に多いのが「これから伸ばすべき点を知りたい」ということです。
入社前に自分でできることを探す学生にとっても、次の行動を決める大事な振り返り材料となります。
また、学生が入社前に力を付けて早期から活躍するきっかけ作りにもなりますね。
株式会社ディスコが24年卒学生を対象に行った調査では、企業に希望する内定後フォローのペースは「1カ月に1回程度」が37.2%と最も多いことがわかりました。
続いて2番目に多かったのは「2カ月に1回程度」の27.2%であり、1~2カ月に1回程度の実施を希望する学生が多いことが読み取れます。
出典:株式会社ディスコ「10 月 1 日時点の就職活動調査」
内定辞退者を減らすためには、内定者フォローで学生から「嬉しかった」と思ってもらえることが重要です。
そのためには、先ほどご紹介した「学生が内定者フォローに求めていること」を踏まえてプログラムを作成することがポイントです。
具体的には、
という3点を意識しましょう。
以下で詳しく解説していきます。
社員は若手だけでなく、中堅・役員など幅広い役職の人物と話せるといいですね。
ただし、一方的に話したり投げやりな態度を見せるのは絶対にNG。
少人数制など、内定者ひとり一人と向き合えるようにすることが大切です。
会社での業務を具体的にイメージできる内定者は少ないでしょう。
会社の雰囲気や仕事内容を知る機会があるといいですよね。
ポイントは、業務内容など真剣な内容だけでなく、社内イベントや何気ない雑談などカジュアルに楽しんでいる姿も見せることです。
どこを評価したかを伝えつつ、改善点も提示しましょう。
ただし伝え方には注意が必要です。
高圧的な態度だと、内定者が「改善できなかったら内定を取り消されるかもしれない…」と考えてしまう可能性も。
参考程度に留めて欲しいことなどを事前にしっかり伝えておきましょう。
マイナビの調査によると、内々定者フォローは対面での実施を希望する割合の方が高くなっています。
「社内見学」「内々定式」「研修」では、特に対面での実施を希望する学生が多いです。
【参考】『マイナビ 2022年卒 内定者意識調査』
一方で、新型コロナウイルスの影響により、必ずしも対面での開催が可能であるとは限りません。
それでは、学生に面白いと思わせるオンラインでの内定者フォローを企画するにはどうしたらよいでしょうか?
上記で紹介した内定者フォローを成功させるためのコツを踏まえ、内定者フォロー事例の一部を紹介します。
それぞれの事例が
①同期・社員との繋がりを作る
②会社の雰囲気や仕事内容を知る機会を作る
③選考で評価されたポイント・自分に足りない点を知る機会を作る
という3つの中で、どのポイントに効果的なのかも記載しているため、参考にしてみてください。
個人面談を実施することで、内定者との関係性を構築することが可能です。
親しみやすい雰囲気を持って面談を行い、内定者が今不安に思っていることや、楽しみにしていることなどについてカジュアルに話しましょう。
内定者が話したいと思う人事以外の社員との時間を設け、入社前の不安を払拭することもキャリア形成を考えるきっかけを与えます。
<目的>
①同期・社員との繋がりを作る
③選考で評価されたポイント・自分に足りない点を知る機会を作る
ビジネスマナー、仕事の基本を習得することを目的としたプログラムを行います。
内定者研修の期間は1日から数週間など企業によって異なり、内定式を終えた10月からすぐに行う企業や、入社前の2〜3月、入社後に行う企業などまちまちです。
<目的>
②会社の雰囲気や仕事内容を知る機会を作る
内定者アルバイトとも呼ばれ、実際に内定した企業で通常業務や次年度の新卒採用運営などを行います。
内定者インターンを通して、業務内容の理解や社内の理解、入社前の研修の役目も果たすことが可能です。
<目的>
①同期・社員との繋がりを作る
②会社の雰囲気や仕事内容を知る機会を作る
内定者フォローSNSとは、内定者同士や社員との交流を深める目的で利用される、掲示板やメッセージ機能があるサービスのことです。
情報発信やコミュニケーションを取るだけではなく、利用者が業務に関する基礎知識などを学習をできる機能も利用することができます。
<目的>
①同期・社員との繋がりを作る
②会社の雰囲気や仕事内容を知る機会を作る
複数の内定者・社員が1つのチームになって、グループワークを実施するのも有効な手段です。
ワークの内容は、業務に関係あることでもないことでもどちらでも良いでしょう。
チームで1つの目的に向かってワークを行うことで、お互いの人柄が分かり、社員・同期間の仲をより深めることができます。
<目的>
①同期・社員との繋がりを作る
入社後に配属する予定の職場の見学を実施し、懇親会と同時に行われるところもあります。その際に先輩社員も同席し、説明を行ったり質問に答える時間を作ることでより理解が深まることが期待できます。
<目的>
②会社の雰囲気や仕事内容を知る機会を作る
日々の業務だけではなく、社内行事などのイベントの様子を知る機会があると、会社の雰囲気がより学生に伝わりやすくなります。
社内行事に招待することで、内定者も会社の一員であるという印象を強めさせることができます。
<目的>
①同期・社員との繋がりを作る
②会社の雰囲気や仕事内容を知る機会を作る
会社の雰囲気や仕事内容は体感するだけではなく、文字情報として詳しく認識できると理解度が深まります。
今会社でどのようなことが起こっているのかなど、鮮度の高い情報を提供することで入社後のイメージが持ちやすくなります。
<目的>
②会社の雰囲気や仕事内容を知る機会を作る
実際に面接を担当した人事や、リクルーターとしてついた社員が内定後に面談を行う場合が多くなっています。
選考を通しての総評や、最終面談に立ち会った会社幹部からの評価を聞ける機会を設けたり、学生の要望に応じて社員との面談を柔軟に用意している企業もあります。
<目的>
①同期・社員との繋がりを作る
③選考で評価されたポイント・自分に足りない点を知る機会を作る
資格取得や書籍の購入をはじめとした、学生の知識面でのサポートも重要です。
TOEICや簿記など汎用的な試験から、業務に関係する専門的な試験まで、自社の業務に生かせそうな資格取得は、手厚くサポートするのがよいでしょう。
資格勉強を推奨することで、学生の業務に対する理解も深まります。
「ある程度の業務知識を持って入社してきてほしい」という場合は、資格取得や書籍の購入をサポートすることがおすすめです。
<目的>
②会社の雰囲気や仕事内容を知る機会を作る
上記にて他社事例も交え、内定者フォローで考えられる施策を紹介しました。
まずは基本的な内定者フォローの仕方を解説しました。
次は、ユニークな内定者フォローを紹介します。
1人の学生が複数の内定を持つことは珍しくありません。
他の企業と差をつけるような面白い企画も検討してみましょう。
現場社員の1日の様子を撮って、内定者コミュニケーションサイト等にアップしましょう。
説明会などで1日のスケジュールを紹介する企業は多くありますが、やはり動画の方が伝わりやすいですよね。
ドキュメンタリー風に凝った編集をしても面白いでしょう。
ただし、大切なのはあくまでリアルさです。
学生にとって分かりやすい内容にできていたらいいですね。
<目的>
②会社の雰囲気や仕事内容を知る機会を作る
人狼ゲームとは、味方(人間)になりすました敵(人狼)を見破るゲームです。
かなり性格が出るゲームなので交流会にはもってこいでしょう。
また、人狼ゲームはオフライン・オンラインどちらもプレイしやすい点もメリットの一つ。
LINEで人狼ゲームの役を決められる機能も登場しているので、企画運営も簡単です。
<目的>
①同期・社員との繋がりを作る
謎解きゲームやスポーツを内定者・社員のチームで楽しみましょう。
手や体を動かすことで緊張がほぐれ、自然に会話ができるようになります。
チーム対抗戦にすることで盛り上がりが期待できます。
スポーツ大会を行う際には、運動が得意な人・苦手な人のパワーバランスを事前に調整しておきましょう。
<目的>
①同期・社員との繋がりを作る
イベントの企画を内定者自身に行ってもらいます。
内定者にとって嬉しい企画は、内定者自身が一番よく分かっているでしょう。
企画チーム・参加チームに分かれて、イベントを複数回開催するのもおすすめ。
机上のグループワークでは味わえない同期との結束力を得られます。
経費の管理や当日のスケジュールなど、運営のサポートはしっかりしましょう。
サポートが不十分だと、企画が面倒だから内定者に丸投げしているのでは?と不信感を抱かれてしまうかもしれません。
<目的>
①同期・社員との繋がりを作る
内定者と連絡を取るツールとして、LINEやFacebookなどの無料SNSアプリを活用する企業が増えています。
しかし、
「セキュリティにリスクがあるよな、、」
「プライベートと隣り合わせのツールで抵抗がある、、」
と思っている人事担当者の方もいるかもしれません。
そこで「内定者フォローで気軽に利用できるオンラインツール」を紹介します。
内定者だけをユーザーとして登録できるため、採用担当者の方と内定者だけの気軽な連絡をすることができます。
また同アプリ内では、企業側は社員の働きや企業雰囲気などを、内定者にシェアすることができます。
内定者は、内定者同士の交流だけでなく、社員や企業の雰囲気を知ることができるため、
入社する不安が減り、内定辞退数も減らすことができるでしょう。
また、クローズド(招待制)であることから、誤送信による情報拡散の心配はありません。
【参考】Chaku2 NEXT
オンライン学習サービス10社を対象にした比較イメージ調査2020・2021では、
「導入したい」・「社員の成長に繋がる」・「学びたいものが1番ある」・「自社の人材育成に取り入れて欲しい」
の4部門でNo.1となっている内定者フォローツールです。
ITスキルやビジネススキルなどを教える授業の動画が7,000本以上提供されています。
また、数多くの動画から自社ならではの研修を作成できるので、新入社員に必要な研修スキルをオンラインで身につけられます。
このことから採用工数がかかってしまいがちな研修設計の手間を省くことができるサービスですね。
【参考】研修パッケージ | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス
5,000社以上、40万人以上の内定者フォローをした実績があり、内定辞退防止に繋がったと答える企業は98.6%に上ります。
お知らせ機能には、プッシュ通知があり全員の既読/未読を確認できるため、内定者と人事担当者の連絡が取りやすいツールです。
また、Excel講座やビジネスマナーなどの内定者教育の「eラーニング」が無償で提供されているなど、総合的に内定者フォローの手間を省くことが期待できます。
【参考】エアリーフレッシャーズクラウド
特徴はLINEとの連携により、選考の日程を自動で調整できる点です。
日程調整に掛かる手間が減るため、採用業務に掛かる負担を減らしたい・・・という方におすすめです。
またLINEはメールに比べて、学生・求職者と双方向のコミュニケーションが取りやすいツールと言えます。
「メールを送信しても見逃されることが多く、返信が少なかった」という場合は、LINEを通じて学生・求職者とやり取りができるこちらのサービスがおすすめです。
【参考】MOCHICA
同サービスの特徴は、新入社員・内定者が会社へのロイヤリティを高められる様々な機能です。
コース機能では、新入社員・内定者の可能性を最大限に引き出すことができるよう設計された90日間のコースを用意しています。
その他にも、社内のだれでも投稿可能で、ビュー数やいいねも表示されるニュースフィード機能や、部署単位・メンバー単位でグループを作成、社内のお知らせや部活動などまとめて発信、確認ができる『メッセージ』など、様々な機能があります。
「内定者フォローだけでなく早期離職も対策したい」という方におすすめのサービスです。
【参考】MotifyHR
特徴は、内定者向けのeラーニングが受け放題である点です。
内定者は、コンプライアンスやビジネスマナー、ロジカルシンキングなど、社会人にとって欠かせないコンテンツを多数受講することができます。
また連絡・情報共有SNS・アプリなどコミュニケーションツールも豊富にあります。互いの投稿にいいねやコメントが可能なため、内定者同士の親交を深めるのに役立つでしょう。
内定者1人あたり5000円~(税抜)という価格も魅力的です。「内定者フォローに加えて、内定者研修も実施したい」という場合におすすめのツールです。
【参考】内定者パック
内定者フォローを成功させるには、内定者の状況把握が鍵となります。
ご紹介したツールの他にも、内定者フォロー専用ツールは数多く存在します。
内定者専用ツールは、採用管理システムでは知ることができない内定者のアクションを引き出すことができるため、内定者辞退を防ぐためのツールとして注目されているのです。
ぜひ、自社に合った方法で取り入れてみるのはいかがでしょうか。
今では社会人としての暮らしに慣れている担当者様も、長かった学生生活を終え、初めて会社へ入社する際は不安や緊張を抱えていたのではないでしょうか?
マイナビの調査によると、入社予定先を決めた後に不安になったことがある学生の割合は60.8%という結果が出ています。
上記はマイナビの調査で分かった、学生が入社予定企業を決めた後、不安になった理由です。
22卒では「社会人としてやっていけるかどうか」という就労に対する直接的な不安が21.8%で1位となっています。
続く理由は「この会社できちんと務まるかどうか」「自分がこの仕事に向いているかどうか」という自身の内定先に関する不安です。
【参考】株式会社マイナビ「マイナビ 2022年卒 内定者意識調査」
内定承諾は法的拘束力を持つわけではないため、承諾後に辞退されるということも起こりえます。
入社先である会社との交流が少なければ、不安が大きくなり、内定辞退に繋がる可能性もあります。入社前から内定者が「この会社で頑張ろう!」と思えるようなフォローを行うことが大切です。
また、内定者が会社に求めるフォローは時期によって異なります。
・選考を受けた企業からの内定を受け取る4~9月までの時期
→他社との違いや自社の魅力が分かるような情報 など
・内定式など社内での交流が深められる10~12月までの時期
→同期や先輩と馴染みやすい環境 など
・入社直前の3月までの時期
→具体的な業務や配属先、入社後の生活環境に関する情報 など
それぞれの時期とニーズに合わせて内定者フォローの内容を変えることで、モチベーションを低めることなく入社に繋げることが可能です。
内定者フォローを行う際には、以下のようなポイントも抑えましょう。
内定者フォローを実施する際は、LINE等のSNSを活用することがおすすめです。
SNSを上手く活用すると、内定者と連絡が取りやすくなるだけでなく、やり取りにかかる負担も減らすことができます。
例えば「◇◇株式会社○○年卒」というLINEグループを作れば、そのグループ内でイベント情報を流すだけで、内定者全員に告知をすることができます。
「内定者1人1人とメールでやり取りするのは面倒・・・」という悩みがある場合は、LINE等をはじめとしたSNSを積極的に活用することがおすすめです。
他の内定者や、社員との関わりを深めるのはオンラインでも可能です。
対面よりも集まるハードルが低いため、コミュニケーションが活発になりやすいです。
その一方で、オンラインのみで仲を深めることは難しいです。
対面で参加しづらい学生に配慮しつつ、定期的に直接顔を会わせる機会を作るようにしましょう。
オンラインで懇親会などを実施する際は、自己紹介シートを内定者に作ってもらうと相手のことを理解しやすく、打ち解けやすくなるためおすすめです。
内定者が発言しやすいようなコンテンツを用意しつつ、コミュニケーションの発生を促しましょう。
内定者フォローは、間を空けすぎず定期的に行うことがおすすめです。
1ヶ月に一回程度は、企業側から学生に対し何らかのアクションを起こすのがよいでしょう。
定期的に学生へアプローチすることで、結びつきが強くなり、内定辞退率を下げる可能性があります。
イベント等に招待する場合は参加を強制せず、学生が自由に参加できるようにしましょう。
いかがでしたか。
今回は内定者フォローについてポイントや事例をご紹介しました。
記事をぜひ参考に、自社の内定者フォローを見直すきっかけにしてみると良いかもしれません。