「採用広報って注目されているけど、そもそも何?」「具体的に何をすればよいの?」といったお悩みを抱える方必見!本記事では、採用広報の定義から具体的施策・成功事例までを網羅的に把握できる内容となっています。今後の採用活動にお役立てください。|新卒採用ダイレクトリクルーティングサービスMatcher Scout
少子高齢化とともに、自社に合う人材を確保することが困難になっている現代。そんな近年、注目されている手法が”採用広報”です。
本記事では、採用広報の基本的な知識から、実行する際の具体的なやり方、加えて実際の成功事例までを詳しくご紹介しています。
「採用広報について最近知ったが、そもそも何だろう?」「具体的な手法・やり方が知りたい!」そんな悩みを抱える人事の方必見の内容となっています。
売り手市場の中で人材の確保を進める方法について詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてください。
【参考】売り手市場で新卒採用がうまくいかない?|課題と対策についての解説
そもそも採用広報とは何でしょうか。
採用広報とは、自社にマッチした人材を獲得するために、企業の情報を広く発信することを指します。
外からはわかりにくい企業の情報を社外へ発信していくことを通じて、採用候補者と自社との繋がりを創出することを目的としています。
具体的には、SNS・自社ブログ・採用サイトなどの手段を活用し、会社や社員の情報を発信していくことで自社の魅力を伝え、応募者の増加や、入社後のミスマッチ低減を狙います。
では、なぜこのような採用広報が注目されているのでしょうか。
その背景として以下3つが挙げられます。
少子高齢化の進行に伴って、労働人口の減少が進行しています。その結果、どの業界も人手不足に陥り、採用時における人材競争の激化が起こっている状態です。
激しい競争を勝ち抜き、自社の求める人材を確保するためには、従来と同じように「ただ求人を出し、応募者の中から選ぶ」だけでは事足りません。
自社の魅力を積極的に発信し、他社との差別化を図る必要があるのです。
また、人手不足の中で母集団を形成するため、潜在層へのアプローチも重要になってきました。潜在層とは、主に志望業界が固まっていない学生や、まだ自社に興味を持っていない就活生のことを指します。
採用候補者の範囲を少しでも広げ、自社に適した人材を得る機会を増やすために企業側から情報を発信していく必要があるのです。
コロナ禍によるリモートワーク推進や、働き方改革が実施されていることを背景に求職者の職業観が多様化しています。
「給料の良さ」「職場環境の良さ」といった単純な条件以外にも、「福利厚生の充実」や、「社員同士の仲の良さ」など、企業に求める条件は千差万別です。
以下の調査結果をご覧ください。サポネット社が23年卒の学生に対して実施したアンケートで、企業選びにおいて学生が重視する「安心して働ける環境」とはどんな環境かをヒアリングしています。
「社風が自分に合っている」、「社員同士の仲が良い」といったものから、「転勤しても役立つスキルが身につく」、「SDGsへの取組みを行っている」といったものまで、非常に多岐に渡っていることがわかります。
【参考】「2023年卒学生に調査!企業選びの本音に迫る|学生にとっての”安心・安定”・”成長環境”とは?」
候補者が企業に求める条件が多様化している中で、他社よりも自社を魅力的だと思ってもらうために、自社の細かい情報も積極的に開示していく姿勢が求められるのです。
SNSの利用拡大に伴い、求職者は企業側のリアルな情報を求めるようになっています。
株式会社インタツアーが22・23卒を対象に行った調査によると、就活生の9割が企業の「生の情報」を求めて口コミを利用していることがわかりました。
口コミを利用することで、「入社前とのギャップ」や「人間関係」、「経営陣の人柄」などの情報を得ることを目的としているようです。
学生は、企業目線のオフィシャルな情報ではなく、社員目線からの情報を得ることで、企業の実情を捉えようとしていると言えます。
このような動きを踏まえて、企業の側から内部の情報を発信していく重要性が高まっていると言えます。
【出典】株式会社インタツアー「就活におけるクチコミの活用状況調査」Z世代の就活生はクチコミを使う学生が9割以上 不足する『生の情報』『実際の様子』がクチコミに求められる
では、実際の採用広報はどのような流れで行われるのでしょうか。
基本的には以下の6つのフェーズがあります。
▼採用広報を行う流れ
初めに、採用広報を行う目的を明確にする必要があります。
企業が抱えている採用問題に応じて、選定すべき広報の手法が異なるため、効果的な採用活動を進める上で不可欠の作業です。
例えば、そもそも応募者自体が集まらない企業の場合は母集団形成が、離職率が課題の場合は採用のミスマッチを減らすことが目的となるでしょう。
現状の採用課題を明確にした上で、自社に合った採用広報の方向性を定めていきましょう。
次に、採用したいターゲット像を具体化します。
ターゲットによって発信すべきメッセージの内容や使用する媒体が異なるため、詳細かつ具体的な人物像を設定することが大切です。
できれば「〇〇大学の□□学部で、体育会系に所属している経営に興味がある学生」など、詳細まで決定することが望ましいです。
ターゲットをある程度絞ることで、応募時や入社時のミスマッチを低減し、自社が求める人材の確保に繋げることができます。
ここでターゲット像を曖昧に設定してしまうと、採用広報で発信していくメッセージに一貫性が無くなってしまいます。
今後の方針を定めるためにも欠くことのできないステップとなっています。
次に、自社の強みを明確にします。
自社の強みは採用広報の軸であるため、ここを理解しておかなければ採用広報を上手く進めることができません。
「社員の仲が良い」「福利構成が充実している」など、採用ターゲットにアピールできる魅力を洗い出します。そこで洗い出した自社の強みを言語化し、発信していくことで自社のファンを形成することが目標です。
魅力を整理する方法の一つとして、採用の4Pと3C分析を併用する方法があります。
”採用の4P”とは、「人が組織に共感する4つの要素(4P)」に沿って自社の魅力を洗い出すための採用戦略のフレームワークです。
※マーケティング用語でよく使われる4P(Product,Price,Place,Promotion)とは別物です。
【参考】『HeaR「3C4P分析|採用活動や広報で使える人事戦略のフレームワークを公開」』
Philosophy(企業理念)・People(人・文化)・Profession(事業・業務内容)・Privilege(働き方・待遇)といった、企業の魅力を表す4つの指標の頭文字を取って4Pです。
各指標の要素ごとに自社の魅力を洗い出し、求職者に訴求できる強みを見つけていきましょう!
採用の4Pを使って魅力を洗い出した後は、採用の3Cを使って自社特有の魅力を見つけていきます。
”採用の3C”とは、自社(Company)・競合他社(Competitor)・採用候補者(Candidate)の頭文字を取ったもので、自社・採用競合・候補者について認識を深めるために使用するフレームワークです。
※マーケティング用語としてよく使われる3C分析(Company,Competitor,Customer)のCustomer(市場・顧客)を、Candidate(採用候補者)に置き換えたものです。
自社(Company)
競合他社(Competitor)
候補者(Candidate)
上記の観点から競合他社と採用候補者について理解を深めたら、4P分析で洗い出した自社の魅力と3C分析を組み合わせて、他社にはない自社特有の魅力を探していきます。
【参考】「HeaR【決定版】採用広報が上手い企業の事例13選|戦略や手法、KPIの立て方を一挙解説」
自社・競合他社・候補者の3者を比較することで、候補者が求めているものの中で競合他社が提供できないもの(POD)は何かを明らかにするのです。
以上の作業で洗い出した強みを軸に、採用広報を進めていきます。
次に、設定したターゲットに対してどんなコンテンツを届けるかを決めていきます。
1で明確にした採用課題を踏まえ、「ターゲットにどんな印象を与えたいか」ということを意識して、適切なコンテンツを選定する必要があります。
例えば、採用課題が認知拡大なら、ミッションやビジョンの紹介・製品やサービスに対する想いを中心に発信していくことになるでしょう。
また、入社後のミスマッチを減らしたいのであれば、社員インタビューやオフィス風景がメインのコンテンツになります。
企画に迷う場合は、新入社員の意見を参考にするのも良いでしょう。
ターゲットにとって有益な情報を届けることが大切です。
コンテンツを決めたら、次はコンテンツを発信していくための媒体を決定します。
採用広報の手法としては、求人サイトやSNSなど、複数の媒体があるものの、各々で特徴が異なります。
採用広報の手法を選ぶ際は、自社の採用ターゲットや採用目的に合わせて選択することが重要です。
では、採用広報において使われる媒体には何があるのでしょうか。”トリプルメディア”を用いて以下に説明します。
【参考】OfferBox「採用広報の手法とは?進める手順や媒体の種類と企業事例を徹底解説」
トリプルメディアとは、企業がユーザーと接点を作る際に活用するメディアを「ペイドメディア」・「アーンドメディア」・「オウンドメディア」の3つに分類したフレームワークのことです。
3つのメディアにはそれぞれ特性があり、自社の採用計画に合ったメディアを選定する必要があります。
ペイドメディア:テレビ・Web媒体といったメディアを指し、CM枠・広告枠を購入して情報を発信するタイプ。 新規アプローチや認知獲得を目的としている。
アーンドメディア:SNSや口コミサイトといった、個々のユーザーが情報の起点となって交流ができるメディアを指す。既に興味を持っている候補者との信頼度を強化する狙いがある。
オウンドメディア:採用企業が自社で所有するメディアのことで、採用サイトや自社ブログを指す。豊富なコンテンツを制限なく発信でき、長期的な採用を見据えた潜在層の獲得を狙いとする。
応募数を増加させたいのであれば説明会などのペイドメディアを活用するのが良いでしょうし、ミスマッチを防ぎたいのであれば採用サイトなどのオウンドメディアを活用するのが良いでしょう。
自社の採用課題に合わせ、最適な媒体を選択する必要があります。
最後に、採用広報の成果を測定するため、KPIを設定します。
KPIとは、重要業績指標(Key Performance Indicator)と呼ばれるマーケティング用語であり、最終目標を達成するために実施されている施策の達成状況を測定する指標となります。
「母集団の形成」や「ミスマッチ低減」といった、採用広報の最終目標を達成するためには、定量的かつ明確な評価指標を導入し、効果検証を図っていく必要があります。
では、具体的にどのようなKPIを採用すれば良いでしょうか。
長期目標と短期目標に分けてご紹介します。
長期目標(採用活動全体の評価指標)
短期目標(メディアとしての評価指標)
長期目標に加えて短期目標も設定することで、定期的に成果度合いを確認し、改善につなげて採用広報の精度を上げていきましょう。
KPIを導入することで、最終目標をより達成しやすくなります。
では、実際に採用広報を行うことで、企業側にはどんなメリットがあるのでしょうか。
大きく分けて以下3つが挙げられます。
採用広報を行うことで、自社の存在を幅広い層に認知させることができます。
もともと自社に興味がある学生以外の潜在層にもアプローチを広げることができるため、より多くの学生から応募してもらえる可能性が高まります。
採用広報活動を通じて、自社のリアルな姿を発信することで、企業の求める人材に対して自社のありのままの姿を理解してもらうことに繋がります。
企業理解が深められることで、マッチ度の高い人材を集めることができます。
結果として離職率の低下、入社後のミスマッチ防止を図ることが可能になるのです。
採用広報を実施して自社の採用力を強化できれば、採用コストの低減が見込めます。
応募者数増加によって、母集団獲得を円滑に進めることができれば、広告やエージェントなどの利用を減らし、結果として採用コストを低下させることが可能になるのです。
また、入社後のミスマッチを減らし、退職者の低下に繋げることで、補填コストなど退職者にかかる採用コストを削減できます。
採用広報を成功させ、自社の採用力強化に繋げることができれば、企業側には大きなメリットになると言えます。
では、具体的にどのような手法が実施されているのでしょうか。
ここでは、トレンド手法を5つご紹介します。
【参考】hypex「採用広報とは?メリットや進め方、成功事例、7つの施策を解説!」
採用広報の代表的手法として、採用広報記事の発信が挙げられます。
自社のミッションにとどまらず、社員の人柄なども含めた企業の情報を幅広く発信できます。
メリットとしては、「入社後のミスマッチを減らせる」という点が挙げられます。
継続的に記事を発信していくことで、社員の様子などのリアルな情報を臨場感を持って候補者に伝えることができます。
発信する内容に際限なく、自社の魅力を詳細まで伝えられるため、マッチ度の高い応募者を集めることが期待できます。
一方、デメリットとしては、「継続してコンテンツを生み出す必要がある」という点があります。
記事発信によって応募者数獲得まで繋げるには、大量の記事を継続的に発信していく必要があります。
また、ただ記事を発信すれば良いというだけではなく、応募者に対して自社の魅力を効果的に伝えることを意識した記事発信が求められます。
コンテンツ設計に力を入れる必要があるため、マーケティングといった、採用以外のスキルが必要になります。
採用広報として記事発信を選択する際には、継続的にリソースを投入する必要があることを理解した上で進めていきましょう。
これから記事発信をして行きたいという方は、知名度の高い”note”や”Wantedly”を使用するのがおすすめです。
コストが抑えられ、気軽に利用できるという点から人気が高い手法がSNSです。
メリットとしては、「拡散性があり若年層にアプローチできる」点が挙げられます。
Instagram,X(旧Twitter)など、若年層が多く利用するメディアを利用し、情報を拡散させることができれば、広告費用をかけることなく認知度向上を図ることができます。
多くの人が日常的に利用しているツールであるため、採用ターゲットと距離が近いという点も魅力的です。
また、動画や画像を使った訴求がしやすいため、社員インタビューなどを通じて、「職場のリアルな環境」を伝えることができるという利点もあります。
デメリットとしては、「SNS運用のノウハウが必要」だという点が挙げられます。
自社のアカウントやコンテンツをより多くの人に見てもらうには、適切な運用を行う必要があります。フォロワー数やインプレッション数を伸ばすためにはどのような戦略が必要か、考えながら運用を続けなければなりません。
自社で行う場合には、SNS運用専門のチームを組んだり、場合によっては他社に運用代行を依頼したりするなど、自社の状況に合わせた取り組みが必要です。
採用ターゲットに伝えたい情報を集約した動画を活用する手法も、人気が高いです。
メリットとしては、「実際に働く姿を候補者にイメージさせることができる」点が挙げられます。
文章では伝えきれない企業の情報を、ビジュアル面に訴求できる点が魅力的で、テレビCMのような広告効果が望めます。
応募者に対し、入社後に自社で働くイメージを持たせることができるため、ミスマッチ低減も期待できます。
デメリットとしては、「作成した動画を見てもらうための戦略が必要である」という点です。動画を作ったらそれで終わりではなく、視聴者数を伸ばすためにはどうすれば良いか考える必要があります。
採用広報動画を作成する場合には、より多くの候補者に自社の魅力を伝えるため、効果的な運用方法を実践していきましょう。
自社で採用オウンドメディアを立ち上げ、ターゲットに訴求する企業も増えています。
メリットとしては、「情報をしっかり届けられ望む人材を集められる」点が挙げられます。フォーマットや文字数に制限がなく、企業の裁量で自由に情報を発信することができるため、他社との差別化を図り、自社カラーを発信することができます。
求人媒体では、自社が求める人材に当てはまらない応募者を集めてしまうことがありますが、その点オウンドメディアであれば、企業理解を深めることができるため、マッチ度の高い人材の獲得につなげることができます。
デメリットとしては、「知名度がないと集客が難しい」という点です。
ある程度の知名度がなければ、そもそも自社が運営するサイトにアクセスする母集団を形成することは困難です。
採用オウンドメディアを作成する場合は、求人サイトと組み合わせたり、SNS上で告知するなど、自社サイトを効果的に宣伝していく必要があるでしょう。
採用ピッチ資料とは、「採用ターゲットに向けた会社説明資料」を指します。
ただ会社の概要を説明するだけの資料とは違い、資料を見た応募者に自社を魅力的だと思ってもらうことに重点を置いています。
企業の認知拡大や、ミスマッチの低減を狙うことができるため、近年注目を集めています。
メリットとしては、「情報量が多く、自社への理解度を上げられる」点が挙げられます。
事業内容や社風、社員の様子といった細部の情報まで候補者に伝えられるため、企業理解を深められます。会社の内部が見えにくい点に悩みを抱えている企業におすすめです。
デメリットとして、「作成するためにある程度の時間とリソースが必要になる」点が挙げられます。
ページ数としては30~50ページあり、作成には2か月程かかります。
資料作成のためにある程度人員を割く必要があるため、その点を踏まえた検討が必要です。
それでは、採用広報を成功させるためにはどのような点に注意すべきでしょうか。
以下3つのポイントがあります。
採用広報を成功させるためには、自社の採用課題を踏まえて、最適なコンテンツを選定することが重要です。
認知度自体を向上させたい場合は、まずはどんな企業なのか知ってもらう必要があるため、事業内容を中心にアピールする必要があるでしょうし、入社後の定着率を上げたい場合は、社員インタビューといったより踏み込んだ内容を発信していくのが効果的でしょう。
ただ闇雲にコンテンツを企画するだけでは、自社の採用課題解決から遠ざかってしまう ため、最適なコンテンツを発信することが大切です。
採用広報において注意が必要なのは、自社が求める人材に向けて、一貫性のある内容を発信できているかということです。
採用ターゲットを明確にせず、不特定多数の人々に対して情報を発信してしまうと、自社にマッチした人材を採用できません。
自社が求める人材を訴求するために必要な内容は何かを常に考え、魅力的な情報を発信していく姿勢が必要です。
企業のリアルな姿を、最大限魅力的に発信していくためには、現場の社員を積極的に巻き込むことが効果的です。
採用担当者だけでコンテンツを企画してしまうと、リアリティに乏しく、表面的な内容になってしまう可能性があります。
さまざまな部署や年代の社員から話を聴いたり、記事作成を依頼したりすることで、よりリアルな視点から企業の魅力を伝えることができるのです。
ここでは、実際に採用広報を成功させている企業の例を5つ紹介します。
【出典】「freee 採用サイト」
シェアNo.1のクラウド会計ソフトを運営するfreee社では、特に採用サイトでの記事発信に力を入れており、高い認知度を誇っています。
社員インタビューや職種紹介といったコンテンツが豊富に用意されており、事業に込めるビジョンを実現するため、社員がどういった活動をしているのかを非常に理解しやすい内容となっています。
具体的には、
という点について、新卒~中途採用の社員からのインタビュー記事が載せられています。
採用サイトで社員インタビューを導入したいと考えている方は是非参考にしてみてください!
フリマアプリ「メルカリ」を運営している株式会社メルカリ。
”メルカン”というオウンドメディアを運営しており、社員インタビュー記事の発信に力を入れています。
メルペイ事業や、メルカリ10周年プロジェクトの舞台裏紹介など、プロジェクト毎に社員インタビューを行い、社員が各事業に懸ける想いにフォーカスした内容となっています。
お客様へどんな価値を届けたいか、メルカリらしさはどんな点にあるかなど、社員目線でメルカリ独自の魅力がよく伝わってきます。
また、「Go Bold(大胆にやろう)」「All for One(全ては成功のために)」「Be a Pro(プロフェッショナルであれ)」といった3つのバリューを採用ページ全面に押し出し、メルカリが大切にしているミッションとは何かを効果的に伝えています。
採用ターゲットにとって魅力的な情報とは何かを的確に捉えたコンテンツを発信することで、潜在層のファン化に成功しています。
【出典】株式会社ベルク「採用サイト」
株式会社ベルクは、埼玉県に本社を置くスーパーマーケットチェーンであり、採用動画の発信に力を入れることで応募者増加に成功しています。
youtubeの公式アカウントにて、新卒活動中の女性を主人公にした再現ドラマを発信し、ベルクの魅力を効果的にアピール。
結果として、150万回以上の再生回数を獲得し、採用サイトへのアクセス数が200%に増加しました。
【出典】株式会社ベルク「採用動画」
採用サイトにおいても、社員インタビューやnoteでのブログ発信など、豊富なコンテンツによって自社の魅力を発信しています。
「ABEMA TV」や「Ameba ブログ」といったメディア事業を運営するサイバーエージェントは、SNSを使った採用広報に力を入れています。
X(旧Twitter)上にて新卒採用向けのアカウントを運営し、募集情報だけでなく、企業理解に役立つコンテンツも含めた発信をしています。
【出典】サイバーエージェント「公式サイバーエージェント新卒採用」
クレジットカード事業を行う三井住友カード株式会社では、Instagram上での情報発信に力を入れています。
社員インタビューなどの社風理解に繋がる情報にとどまらず、内定者アドバイスなどの就活全般に役立つ知識を発信することで、潜在層へのアプローチを図っています。
ここまでで、採用広報のやり方~成功事例までご紹介してきましたが、最後に採用広報について更に知識を深められる書籍をご紹介します。
「広報になったけど、そもそも何をやれば良いか分からない」といった、広報初心者の方におすすめの一冊です。
「広報の目的とは何か」「広告と広報を行う目的は何か」といった、広報を行う上で重要となる基礎的な内容が網羅的に記載されています。
広報担当としては外せない一冊です。
「メディア向けにどんな資料を作ればよいか」といった、広報担当者が必ず悩むであろうことへの回答が一通りおさえられている一冊。
ベテラン広報の方にとっては当たり前の内容までかみ砕いて説明されているので、広報初心者の方には大変役立つ内容となっています。
【出典】amazon「現場の広報担当」2500人からナマで聞いた広報のお悩み相談室
サイバーエージェントにおいて広報責任者を務めている方が執筆された本で、担当者目線だけではなく、会社の経営目線から広報が学べる一冊となっています。
著者は、広報担当として、知名度ゼロだったサイバーエージェントが最先端のIT企業に成長するまでの過程を経験しています。
その中で培った「攻めの広報術」がわかりやすく記載されており、ベンチャーから大企業の広報担当者まで、会社を持続的に成長させていくための広報戦術を学ぶことができます。
【出典】amazon「サイバーエージェント 広報の仕事術 成長をかけ算にする」
いかかでしたか?
本記事では、採用広報のやり方から成功事例、学びを深める際におすすめの書籍までを紹介してきました。
自社の採用課題を解決し、自社が求める人材を獲得していくには採用広報を効果的に活用する必要があります。
本記事の内容を基に、自社の魅力を積極的に発信していきましょう!