SNSで動画を共有してコミュニケーションを図ることが当たり前となり、昨今コロナウイルスが蔓延し学生との接点が限定された背景の中、自社の魅力を採用動画としてまとめて発信する企業も増えてきました。
しかし、実際に動画を制作しようとしてみても
「本当に効果があるの?」
「効果的な採用動画ってどういうものなんだろう、、、」
「費用相場はどれくらいなの?」
そんな風にお悩みの方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、
など詳しく解説していきます!
そもそも採用動画とはどんなものなのでしょうか。
採用動画とは、社員インタビューや職場の様子などからなる1本の動画のことで、企業理念や社風といった自社の魅力を学生に対して効果的に伝えることができる採用手法です。学生がよく利用しているSNSやyoutubeといったツールを通じて自社の魅力を発信していく手段として、注目を集めています。
では、実際にどのくらいの企業が採用動画を利用しているのでしょうか。
株式会社EXIDEAが実施した調査によると、新卒採用において、中小企業のうちの約6割が採用動画を利用しているとのことです。実施理由の第1位は「母集団形成のため」でした。また、利用していないと回答した企業のうちの6割が、「採用動画を利用してみたい」と回答しています。
このことから、多くの企業が母集団形成の一手として「採用動画」の利用に関心を持っていると言えそうです。
企業の多くが注目している採用動画ですが、採用動画を利用することで得られるメリットとはなんなのでしょうか。
採用動画の効果としては、主に以下5つが挙げられます。
動画最大の特徴は、文字媒体より多くの情報をわかりやすく伝えられることです。
文字媒体は視覚にしかアプローチできないのに対して、動画は視覚と聴覚の両方にアプローチできます。
そのため、採用パンフレットや静止画などに比べて動画の方が記憶に残りやすいのです。
また、学生が就職活動中に目にする情報の多くは求人情報やプレゼンテーション資料など、文字媒体で構成された情報です。
そのため、動画のような非言語情報があると他社との差別化にも繋がります。
実際に、学生は企業選びの際に採用動画の内容を参考にしており、志望度への影響力も大きかったことがわかっています。
株式会社moovyがZ世代を対象に行った調査によると企業選びの際に「採用動画」を参考にしていた人は約86%いました。
また「採用動画」の視聴後に志望度が上がった人は約77%いました。
自社の魅力を学生に訴求する手段として、採用動画は効果的であるといえます。
採用動画を活用することで、内定承諾率の向上が期待できます。
株式会社Candeeが実施した調査によると、採用動画を利用するメリットとして、採用動画を利用している企業のうちの約6割が「内定承諾率の向上」を挙げています。
その他にも、「選考通過率の向上」・「先行辞退率の低下」などが挙げられており、企業の多くが採用動画を利用するメリットを実感しているといえます。
【参考】株式会社Candee「【採用成功企業の動画活用の実態調査】採用に成功している企業の63.3%が採用活動で「動画コンテンツ」を活用 62.3%が「内定承諾率の向上」を実感」
また、コロナの影響により、採用活動はオンライン中心に変化しました。
そんな中、学生はオフィス環境や実際に社員が働いている姿を見る機会がなく、
「自分と会社の雰囲気がマッチしているか分からない。」
という状況に陥りがちです。
そこで採用動画を活用することで、オンライン上でも会社の雰囲気をイメージしてもらうことが可能です。
動画には、言語化された情報だけでは伝えることのできない、会社の雰囲気や社員の人柄を伝える効果があります。
会社の雰囲気や人柄を知ることで、入社後の「思っていたのと違う、、」を防ぐことが可能です。
【参考】ミスマッチとは?原因と8つの対策を紹介します【新卒採用】
採用動画を上手に活用することで、採用コストを抑えることができます。
例えば、説明会前に動画を配布することで、学生に効率的に会社を理解してもらうという活用方法です。
企業概要や採用情報など定量的な情報を説明会参加前に伝えることで、説明会の内容をより濃いものにすることができます。
具体的には、説明会を社員インタビューや質疑応答など定量的な情報を伝える場にすると、より効率よく学生が企業を理解できます。
さらに、場所にとらわれず説明会を開催できるというメリットもあります。
これまで遠方で開催していた説明会を動画配信に切り替えることで、低コストで幅広い地域の学生にアプローチが可能です。
採用動画をSNSで発信することで、より多くの学生へアプローチすることが可能です。
その背景には、就活のオンライン化による就職活動の変化があります。
新型コロナウイルスの影響で就活がオンライン化し、従来より就活生同士のつながりが作りにくくなりました。
そんな背景から、主に情報収集の目的で多くの就活生がSNSを活用しています。
最近話題になっている「Twitter就活」もその一例です。
そこで、企業アカウント(Twitter・Facebook・Instagram・YouTube等)で積極的な情報発信をすることでより多くの学生にアプローチすることができます。
また、投稿に好感を持ってくれたユーザーが投稿をシェアしてくれれば、さらに動画が拡散されます。
さらに、就活生は同じ業界を目指す人同士で繋がっていることが多いです。
そのため、SNSで拡散されればシェアした学生と近い属性の学生にアプローチできるというメリットもあります。
採用動画を制作することで、採用の効率を向上させることができます。
採用動画の制作には初期コストがかかりますが、ランニングコストはかからないためです。
例えば、企業説明会に採用動画を活用する場合を考えます。
説明会の内容をまとめた採用動画を制作することで、説明会の度にかかる資料の印刷コストや採用担当者の人的コストを削減できます。
では、実際に利用されている採用動画にはどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、企業の採用動画の事例9選を、動画の種類別にご紹介します。
▼業務内容をイメージできる採用動画
▼社風やメッセージが伝わる採用動画
▼ありのままを映すインタビュー動画
まずは、見るだけで業務内容が具体的にイメージできる動画を紹介します。
社会人経験がほとんどない学生にとって、映像を通じて、業務内容を具体的にイメージできることは、好印象に繋がります。
それだけでなく、入社後のミスマッチを軽減させることにも影響します。
伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社の若手社員の1日に密着した動画です。
社員の1日をありのままを映すことで、学生にとっても「働くイメージ」を具体的に持てるように工夫されています。
また、合間にインタビューを挟むことで、業務の内容ややりがい、働いている人の雰囲気も詳しく伝えることができます。
商船三井 若手社員の1日に密着 ~陸上職事務系~What's it like to work at MOL?
株式会社商船三井の若手社員の1日に密着した動画です。
1日のスケジュールを映像を通して理解できるもので、働いたことのない学生や、業界未経験の転職希望者にとっても理解しやすい内容となっています。
また、若手社員が取り上げられていて、新卒の学生も具体的なキャリアパスをイメージできるのではないでしょうか。
【1日密着】サイバーエージェント社員の1日:新卒4年目インターネット広告事業部 営業局長の1日
株式会社サイバーエージェントの社員の1日に密着した動画です。
上記2つの動画と違いインタビューがメインになっているため、働いている人の仕事観や志望理由など、入社を希望する人が知りたい情報が理解できます。
次にご紹介するのは、社風やメッセージが伝わる動画のです。
説明会やHPでは伝えきれない社内の雰囲気や、採用コンセプトが実際の動画からイメージしやすい内容になっています。
【採用ブランドムービー】きのうのじぶんを超えていく、じぶんへ。
デロイト トーマツ グループ(以下、デロイトと表記)の採用ブランドムービーです。
複数の社員が新卒入社した時の自分と向き合う場面から始まります。
インタビューを通して「きのうのじぶんを超えていく、じぶんへ。」という、デロイトが大切にしている価値観を表現しています。
AOI Pro.新卒採用コンセプトムービー【青い炎を、燃やせ】
株式会社AOI Pro.の新卒採用コンセプトムービーです。
複数の社員のインタビューを通して、社員それぞれが「内に秘めた熱い思い」を持っていることが伝わってきます。
レバレジーズ株式会社(以下、レバレジーズと表記)の新卒採用動画です。
社員へのインタビューや業務内容を映像で伝えることで「任せる文化」というレバレジーズの特徴が色濃く表されています。
また、代表取締役社長の出演もあり、企業としての一貫性を理解できる内容です。
最後にご紹介するのは、企業のありのままを映したインタビュー動画の例です。
キャリア形成が企業から個人へ移行しつつある現代において、採用のミスマッチを防ぐことは重要になります。
ありのままのインタビュー動画によって、学生も入社後のキャリアをイメージすることができ、定着率の向上も目指せます。
株式会社バンダイの新卒採用ムービーです。
業務内容や採用コンセプトを映さず、複数の社員にインタビューを行う内容であるため、等身大の社員が伝わってくる動画です。
働くうえでの原動力ややりがいなど、就活生が知りたい情報がたくさん詰まっています。
【リクルート新卒採用】コンセプトムービー『PLAY RECRUIT, PLAY OPPORTUNITIES.』(Full Ver.)
株式会社リクルートの新卒採用コンセプトムービーです。
採用コンセプトを示しながらも、複数の社員に数回ずつインタビューをするという構成になっています。
【採用動画】豊友工業株式会社 | 社員インタビュー動画【RECRUIT VIDEO】
豊友工業株式会社の社員インタビュー動画です。
1人の女性社員のインタビューを通して、会社全体が分かる内容になっています。
また、力のいるモノづくりですが、女性にとっても働きやすい環境であることも伝わってきます。
ここまでで、採用動画の効果や具体事例についてご紹介してきました。では実際に、採用動画はどのように作成するのでしょうか。
採用動画を制作する場合は、自社制作と外部委託の2通りの方法があります。まずは、採用動画を自社制作する時の流れをご紹介します。
工程は、以下の5段階です。
①企画作成
②構成作成
③撮影
④編集
⑤公開
以下で詳しくみていきましょう。
どのようなコンセプトにするのか、どのような人をターゲットに設定するのかを明確にします。
特に、ターゲットを詳しく絞り込んでいくと、動画全体の方向性が決まっていきます。
「新卒/中途」「年齢」「価値観」「性別」などが主な例です。
このように具体的に定めることが、採用動画を制作する一歩になります。
採用動画のコンセプトが決まったら、伝えたい情報を組み立て、コンテンツの大まかな流れを決めます。
もし、伝えたい情報が曖昧になっていたり、アピールポイントが多すぎてしまうと、本当に伝えたいことを学生に伝えることはできません。
何を伝えたいのか、アピールポイントの優先順位づけが重要です。
構成を決めると同時に、動画の長さや出演者についても、この段階で決定します。
構成が作成できたら、いよいよ撮影工程です。
撮影にかかる日数は、どの種類の動画を製作するのかで変動します。
インタビュー動画であれば半日から1日、ドラマ仕立ての動画であれば少なくとも2、3日、長ければ数週間にも及びます。
撮影した動画を、構成に沿った内容に仕上げます。
動画の切り貼り、テロップやアニメーションの挿入、BGMや効果音の追加など、工程はさまざまです。
公開前の最後の工程になるため、修正点や追加すべき内容がないか確認し、完成させます。
修正点がないか入念にチェックしたら、完成した動画を公開します。
公開先は企業の採用サイトや求人サイトが一般的ですが、YouTubeやX(旧Twitter)など、各種SNSへの投稿もおすすめです。
製作した動画を誰にみてもらいたいのか、それぞれのプラットフォームが持つ特徴を踏まえて検討しましょう。
「自社に採用動画を制作できる人がいない」
「採用動画を作成する時間がない」
上記のような悩みを抱えている方は、映像制作会社への外注がおすすめです。
場合によっては、自社で制作するときよりも費用がかかりますが、プロによるクオリティの高い動画が期待できます。
採用動画を映像制作会社に外注する場合の工程は以下の通りです。
①打合せ
②見積り・提案
③発注
④撮影
⑤初稿チェック
⑥納品
映像制作会社と企業が最初にやりとりを行い、採用動画の目的や予算、コンセプトなどのすり合わせを行います。
仕様変更や追加製作費の発生などのトラブルを避けるためにも、打合せ前には以下のことを明確にしておくことが重要です。
上記のことを明確に伝えられなければ、納期が遅れたり、思うような採用動画にならなかったり、問題が発生してしまいます。
この段階で、慎重にすり合わせを行うことが大切です。
打合せの内容をもとに、映像制作会社が、動画のコンセプトやスケジュールなどをまとめた提案書と見積書を作成して提出してくれます。
自社の目的に沿っている内容の動画であるか、打合せですり合わせに間違いがないか、予算はいくらなのか、など重要事項をしっかりと確認する必要があります。
提案書や見積書に問題がなければ、正式に発注を行います。
撮影スケジュール表をもとに、映像制作会社の主導で撮影が行われます。
企業側も撮影に同席し、動画の内容や撮影風景を確認します。
アングルやポジション、撮影現場に移ってはいけないものがないかなど、細かいすり合わせを行うのが重要です。
映像制作会社は、撮影した動画を編集し、完成した動画の初稿を企業に提出します。
修正依頼や追加項目がある場合は、この段階で正直に、できるだけ具体的に伝えましょう。
大幅な修正があると、納期や費用に変更が生じる可能性があるので、映像制作会社との確認を行う必要があります。
企業側の修正依頼を加味して、映像制作会社が希望のファイル形式で提出してくれます。
使用メディアによって適したファイル形式があるため、映像制作会社にも明確に伝えましょう。
新卒採用において多くの効果が期待できる採用動画ですが、実際にどのくらいの費用がかかるのでしょうか。
採用動画制作にかかる具体的な費用相場については、次章”【種類別】採用動画制作にかかる費用”にて後述していますが、ここでは実際に採用動画を利用している企業が平均どれくらいの費用をかけているかみていきます。
株式会社Candeeが実施した調査によると、採用動画を利用している企業の半数以上が動画制作に300万円以上かけていることがわかりました。多数派は「300万円〜500万円未満」で36.2%、次に多いのは「200万円〜300万円未満」で18.8%でした。
【参考】株式会社Candee「採用に成功している企業の63.3%が採用活動で「動画コンテンツ」を活用 62.3%が「内定承諾率の向上」を実感」
かなり高いというイメージを持たれるかもしれませんが、動画制作の内容を社員インタビュー中心にしたり、動画の長さを2分程度に短くすれば、1本50万円〜制作できる場合もあります。
「あまり採用動画にコストをかけられない…!」という場合は、次章を参考にしてみてください。
ここまで採用動画の効果や種類、適したシチュエーション等を紹介してきましたが、採用動画の制作には実際どれくらいかかるのでしょうか。
費用は動画の規模によって異なりますが、今回は例として動画の内容ごとのおおまかな費用・動画の長さ・制作期間をご紹介します。
あくまで目安ですので、実際に制作を依頼される場合は複数の制作会社に見積を出してもらい、比較検討することがオススメです。
※制作を外部委託したときの目安です。(実写動画の場合)
何人かの社員にインタビューをし、それを繋げていく形式の動画です。
画質や編集にこだわらなければ、iPhoneでも動画の作成は可能です。
そのため、とにかくコストを抑えたい方にオススメの動画形式となっています。
スマホさえあれば手軽に制作できる動画のため、なるべく早く作りたいという方にもオススメです。
社員へのインタビューに加え、社内風景も紹介する動画です。
社員へのインタビューと同時に実際に働く環境を紹介することで、よりリアルに働くイメージを持ってもらえます。
一人一人の社員に密着してリアルな業務内容ややりがいを紹介する動画です。
「情熱大陸」や、「プロフェッショナル」のような、ドキュメンタリー動画に近いイメージです。
企業に興味を持ってくれた学生に対して、よりリアルな姿を見せることで入社後のイメージを持ってもらえる効果があります。
実際に脚本を書き、役者を起用して再現ドラマを制作します。
ドラマにメッセージ性を持たせることで、採用動画としての効果はもちろん、その企業のブランディングにもつながる動画です。
場合によっては機材もカメラだけではなく、ドローンやレール等を使用することもあります。
【参考】採用・リクルート動画の費用と料金相場を徹底解説!【相場早見表・事例あり】 | 動画幹事
以下では、採用動画の外注先としておすすめの映像制作会社を3社紹介します。
採用動画を外注する際の参考にしてみてください。
ムビハピは、株式会社アジアピクチャーズが運営している、企業動画専門の動画制作サービスです。
ドキュメンタリー番組『ガイアの夜明け』や朝の情報番組『スッキリ』など、テレビ業界での制作実績もあります。
ムビハピ流「共感を生む動画の作り方」をもとに、視聴者の興味や関心を惹く動画制作を行っています。
採用動画を外注することで、自社のターゲットとする就活生に興味や関心を持ってもらえるでしょう。
【参考】企業動画専門サービス「ムビハピ」
右脳事件は、動画制作実績4,000本以上の実績を誇る映像制作会社です。
ユニークなその名前は「右脳=創造力を司る」「事件=人々の記憶に残る」をそれぞれ意味し、企画や演出を強みとしています。
採用動画を外注することで、自社の魅力を多くの人の記憶に残すことができるでしょう。
PROOXは、to B、to C向けに6,000本以上の動画制作実績を持つ映像制作会社です。
豊富な支援実績をもとに“効果の出る”動画制作を独自のチーム体制で行っています。
大手企業からスタートアップまで、あらゆる企業におすすめの映像制作会社です。
【参考】動画制作・映像制作・動画マーケティングの実績が業界トップクラス!「PROOX」
採用動画を外部委託することで、クオリティの高い作品を期待でき、また、内部制作する手間も省くことができます。とはいっても、なるべく外注費用を抑えて制作したいものですよね。
ここでは、比較的簡単に、外注費用を抑えられる方法を以下3つご紹介します。
1つ目の方法は、”動画の尺を短くする”という方法です。通常、採用動画は、尺が長くなるほど費用が高くなってしまいます。
また、就活生の視聴の離脱を防ぐという意味でも、採用動画の短さは重要になります。ノーテッド株式会社が実施した調査によると、就活生が理想とする採用動画の長さとして、「1分未満」と回答した割合が24.8%で、「1分〜3分未満」と回答した割合が33.9%となっています。さらに、3分以上の動画になると、就活生の約6割が視聴するのを躊躇うということです。
【参考】PRTIMES「46.2%が動画視聴を止める理由とは?3分以内、新たな採用動画スタンダード!Z世代の視聴傾向を探る」
学生の嗜好を考えても、費用面から考えても、なるべく短い時間数で、企業の魅力が凝縮された密度の濃い内容の動画制作が効果的だといえそうです。まずは1分あたりの動画からでも、費用はいくらかかるのか外部委託先に相談してみましょう。
2つ目の方法は、”社員をキャスティングする”という方法です。社員を起用することで、プロに出演依頼する分の費用を削減することができます。
また、ノーテッド株式会社が実施した同調査によると、就活生が魅力を感じた採用動画のコンテンツの上位には、「現場での仕事の様子」、「オフィスの様子」、「社員インタビュー」が挙がる結果となりました。
社員インタビューなど、社員中心の採用動画にすれば、費用も抑えられますし、学生に対しても魅力的なコンテンツを制作することができるため、おススメな手法です。
3つ目の方法は、”撮影日数を少なくする”という方法です。
撮影日数が多くなるほど、撮影のために必要となるスタッフの人件費が多くかかってしまったり、場所を借りている場合には使用料がかさんだりしてしまいます。コンテンツの構成をしっかりと組み立て、無駄のない撮影スケジュールを策定するようにしましょう。
採用動画の効果を最大化するには、使う場面や目的に応じて採用動画の種類を使い分ける必要があります。
例えば、最終面接を控えている学生に、自社の志望度を上げるために採用動画を使う場合を考えましょう。説明会やインターンに参加し、既に企業を理解している学生に対して会社の概要を説明する動画を送っても効果は期待できません。
以下で、採用動画の種類ごとの説明と、利用に適した場面について、採用課題別に分類しています。今後の採用動画制作を行う際の参考にしてみてください!
母集団形成で役立つのは、ブランドイメージ・企業PR動画です。
ブランドイメージ・企業PR動画とは、自社のイメージを言葉だけではなく、音楽や人物、背景を駆使して直感的に伝える動画です。定量的な情報(企業情報や募集要項)には触れず、自社製品や社風などの内容が中心です。
採用課題の1つとしてよく挙げられるのが「母集団形成」。
特にベンチャー企業や中小企業などは、学生からの認知度が低く、母集団形成が課題になりがちです。
母集団を形成するために最も重要なのは、まずその企業を知ってもらい、魅力を感じてもらうこと。
そこで活躍するのがブランドイメージ・企業PR動画です。
ブランドイメージ・企業PR動画は会社のイメージを短い尺で直感的に伝えることができます。
そのため、「企業を認知してもらう」という目的に非常に適しており、母集団形成において非常に効果的です。
自社に興味を持ってくれた学生に対してより企業を知ってもらうために有効なのが企業紹介動画です。
企業紹介動画では、企業理念や会社の歴史、業務内容、サービス内容など、学生がその企業を知るために必要な情報を包括的に提供します。
より具体的に企業を知ってもらい、学生の気持ちを「興味がある」から「選考を受けたい」に切り変えることができます。
一度撮影すればあとは何度でも使い回せるため、代表や役員などの重役に会社への想いを語ってもらうことが主流です。
学生は選考が進むにつれて、企業に対してしばしば疑問や不安を抱きます。
これまで苦労して並走してきた学生が、「なんとなくの」不安で選考や内定を辞退してしまうのは絶対に防ぎたいですよね?
学生とのミスマッチを防ぐために効果的なのが、社員インタビュー動画です。
多くの学生の不安の原因となるのが、社風やオフィスの雰囲気等の定性的な情報です。
例えば、「新しいことにチャレンジする社風」と言われても、具体的にどれくらいチャレンジしているか程度はわかりません。
そこで、社員インタビューが活躍します。
現場の社員が語ることにより、より具体的に説得力をもって説明することができます。
また、オフィスでインタビューすることで、実際のオフィスの雰囲気も伝わります。
せっかく採用動画を制作するなら、最新のトレンドを取り入れたいですよね。
近年の採用動画には、以下の2つのトレンドが見られます。
自社の採用動画を制作する際に、ぜひ検討してみてください。
ドローンで職場を撮影する採用動画が増えています。
ドローンで撮影することによって、普段の目線とは違った視点からオフィスを撮影でき、臨場感の溢れる仕上がりになります。
場合によっては、比較的安価なインタビュー動画よりも費用がかからないこともポイントです。
ドローン操縦士の手配と簡易的な編集作業で作ることができるからです。
<ドローンによるオフィス紹介動画の事例>
FANTAS technology株式会社 オフィス マイクロドローン映像
「年収」「転勤の有無」「社内の雰囲気」など、企業が言いづらい情報もありのままに映した動画が増えています。
学生と企業間でのミスマッチを防ぎ、学生の内定辞退率を下げるためです。
リクルート就職みらい研究所が行った調査によると、2023年卒の内定辞退率は65%を超えています。
また、マイナビが行った調査では、内々定後に志望度が下がった理由として
「給与形態の説明が不十分であった」「内々定後に転勤の可能性があると言われた」など、企業が選考プロセスにおいて、採用に不利になりうる情報を開示しなかったことが挙げられています。
売り手市場の現在において、企業にとって内定辞退率は非常に重要な指標ではないでしょうか。
学生と企業間でのミスマッチを防ぐために、企業はありのままに情報を開示することがより重要になってきています。
<ありのままの姿や本音を出した動画の事例>
絶対に本音で話さざるを得ない説明会
【参考】
株式会社リクルート 就職みらい研究所「就職プロセス調査(2023年卒)」
株式会社マイナビ「2023年卒 大学生 活動実態調査(6月15日)
ここまでで、具体的な採用動画の制作方法・採用動画のトレンドについてみてきました。
最後に、より効果的な採用動画を作るコツを5つご紹介します。
効果的な採用動画を制作するには、事前に利用目的を明確にすることが重要です。
どのフェーズで採用動画を利用したいかによって、動画の設計は異なります。
例えば、「母集団を形成したい」「企業認知度を上げたい」場合を考えます。
その場合、実際に働く社員に詳しい業務内容をインタビューする動画よりもブランドイメージ動画・PR動画の方が適しているでしょう。
このように、利用目的をあらかじめ設定しておくことで、そのフェーズに合わせた効果の高い採用動画を制作することができます。
効果的な採用動画を作るには、ターゲットとなる学生がどんな情報を求めているのか整理することも重要です。
学生が知りたい情報は、そのフェーズによって異なるためです。
マイナビが2021年に行った調査では、学生が企業選びで重視するポイントの第一位が「社内の人間関係」であるのに対して、入社予定先企業を選択するポイントの第一位は「成長環境」でした。
2位以降も比較すると、1〜3位までが企業選びの段階と入社先を決める段階で逆転していることが分かります。
このように、採用活動におけるフェーズによって学生が企業を評価するポイントは異なります。
そのため、状況に応じて適切な情報を整理することで、より効果的な採用動画を制作できます。
【参考】マイナビ 2022年卒学生就職モニター調査『7月の活動状況』
ターゲットに合わせた動画を制作することで、自社の魅力を伝えましょう。
せっかく採用動画を作っても、ターゲットに全く刺さらない魅力を訴求していては全く意味がありません。
「自分たちが作りたいモノ」ではなく、ターゲットに合わせた自社の魅力を伝えることが大切です。
例えば、裁量権やスピード感を求める学生がターゲットにもかかわらず、研修制度の手厚さをアピールするのは逆効果です。
若手社員が成果を出した事例や、若手社員が中心となっているプロジェクトを紹介することが効果的でしょう。
また、ターゲットを設定し、それに合わせた自社の魅力を訴求すること自体がそのまま他社との差別化になります。
そのため、動画制作する前にターゲットを明確に設定しておくことが、効果的な採用動画を制作するポイントの1つです。
採用でミスマッチを起こさないためにも、企業のリアルを届けることがオススメです。
多くの企業が良い面だけ伝えようとしがちですが、良い面だけを見て入社すればミスマッチが起こります。
また、キラキラした一面だけでなく、仕事の厳しさややりがいなど、外面からではわからない情報を伝えることで学生は企業を信頼することができます。
企業と学生、お互いが損をしないためにも、企業のリアルを伝えることが効果的な採用動画を制作するコツです。
動画の配信方法を事前に決めておくことで、効果的な採用動画を制作できます。
採用動画を配信する方法はたくさんあります。例えば、
などが挙げられます。
それぞれの方法に特徴があり、狙いたいターゲットによって適切な配信方法は異なります。
また、使用する媒体によって適切な動画の長さや容量も異なります。
よって、事前にどの媒体で配信するか決めておくことが、より効果的な採用動画を制作するコツです。
「日程調整などの雑務に追われている」
「採用担当者が不足していて工数を割けない」
新卒採用において、上記のような悩みはありませんか?
Matcher Scoutなら、採用工数を削減しながら、自社にマッチした多くの学生にアプローチすることができます。
OB・OG訪問アプリ「Matcher」に登録している学生の中から、採用要件にマッチした学生に、弊社担当者がスカウトを代理送信します。
【Matcher Scoutの特徴】
ご興味をお持ちいただけましたら、まずはお気軽に、お問い合わせ・資料請求をお願いいたします。
いかがでしたか。
採用動画を制作することで、学生はより企業イメージをつかみやすくなります。
採用動画制作の際は、まず利用目的を明確にすることから始めましょう。