ダイレクトリクルーティングを利用する企業数は多くなってきましたが、開封数がなかなか増加しない、採用実績に繋がらない、といったお悩みを抱える採用担当者もいらっしゃるはずです。
ダイレクトリクルーティングを上手に活用するためには「どのように学生にアプローチすればスカウトに返信してもらえるのか」というノウハウが必要なので、長期的な視点で活用しなければなりません。
弊社では、ダイレクトリクルーティングサービス「Matcher Scout」とその運用代行を提供し、お客さまの新卒採用活動を支援しています。
また、スカウト運用におけるA/Bテストを2,500回以上実施し、より効果的な文言や画像を見つけ出し、本当に会いたい学生に会える確率を向上させてきました。
今回は、弊社がこれまで実施したA/Bテストのデータを基に、スカウト開封率の改善に繋がるスカウトタイトルの例をご紹介します。
「改善してみたいが、どのようにすればいいかわからない」「仮説を一から立てて検証する時間もなく、何かいいアイデアはないか」などのお悩み解決に参考になれば幸いです。
【参考】【新卒】ダイレクトリクルーティングとは?特徴や他サービスとの比較、メリット・デメリットを紹介
【参考】ダイレクトリクルーティングのメリットとデメリットを理解しよう
以降では、弊社が実際にテストを行い、改善が見られた「スカウトタイトル」の例を紹介していきます。
テストを考える際の仮説や別のテストに応用できるポイントなども紹介していますので、スカウト改善の参考になれば幸いです。
Beforeで伝えていた「◯◯さが自慢」という特徴は企業の強みではあるものの、この表現では強みが伝わりづらいのではないかと感じていました。
自社の強みについて信憑性が高いと思ってもらえれば、開封率向上に繋がるのではないかと考え、上記A/Bテストを実施しました。
結果として、受賞歴を記載することでスカウト開封率改善につながっています。
自社の特徴や強みに関する受賞歴はありませんか?または、数値で客観的に示すことできそうでしょうか?客観的事実を添えることで、説得力がグッと増す可能性があります。
スカウトの中で「成長できる環境がある」「裁量権が大きい」といった表現をよく目にします。
しかし、本当なのか確かめられずどのような環境なのか想像しづらいように思いました。
上記のテストでは、「幹部候補」という制度が本当に存在することを示すことで、開封率が改善しています。
「若いうちから裁量の大きい仕事を任されるのが魅力」「新卒1年目からチャレンジできる」「成長スピードが早い」などといった魅力の伝え方もありますが、それらを数字や具体的な言葉で表現できると、グッと魅力が高まるでしょう。
志望業界が既に決まっている学生は、スカウトタイトルを見てその会社が自分の志望業界と合致しているかを確認します。
スカウトタイトルに事業内容を記載することで、その業界に興味のある学生はスカウトを開封しやすくなるのでは?と考えました。
上記のテストでは、Beforeよりも企業の事業内容を具体的に表現しています。
ただ「IT業界」と記載するだけでなく「IT×人材」と具体的に記載することで、IT業界と人材業界の両方に興味のある学生から興味を持ってもらうことができ、スカウト開封率を向上させることができました。
自社の事業内容は具体的に表現してみましょう。
表現の仕方次第で開封率は変化するため、様々な表現パターンでテストすることをおすすめします。
上記と同様に、企業の事業内容を記載することでスカウト開封率が改善された例です。
多くの学生に興味を持ってもらいたくBeforeの内容でスカウトしていました。
しかし、記載内容が抽象的で自社の特徴や事業内容を伝えきれていないのでは?と考え、A/Bテストを実施しました。
この企業は社会インフラを支える企業のため、インフラ業界であることが伝わる文章にしています。
また、今回は事業内容だけでなく、自社が提供している価値も記載しています。
例えば、インフラ業界を志望する学生の多くは「人々の生活を支えたい」という想いを持っています。
その想いを実現できる会社であることが伝わった結果、学生から共感を得ることができたと考えています。
企業の特徴の一つである「ビジョン」を記載することでスカウト開封率を改善することができるという仮説を立てました。
Beforeでも「ビジョン」を記載しているのですが、Afterの方が具体性がありますよね。
やりたいことが決まっている学生は、その企業でやりたいことが実現できるかどうかを判断します。
今回は、「ビジョン」の記載を通してやりたいことができると伝えられ、開封率向上に繋がっています。
なお、ビジョンが抽象的な場合は、学生が自身のやりたいこととマッチしているか判断しづらいため、学生でも理解できる言葉に置き換え具体的に記載すると良いでしょう。
企業側は候補者それぞれのプロフィールを確認し、会いたいと思ってスカウトを送信しています。
しかし、受け手の学生は複数社からスカウトをもらうため、開封されないまま埋もれてしまうケースがあります。
そこで、スカウトの「本気度」を伝えるために、名前を明記するのはどうかと考えました。
採用担当者が会いたいと思ってスカウトを送信してくれた、と印象を持ってもらえればスカウトを開封の確率が高まると考えたのです。
上記のテストでは、名前とプロフィールを拝見したことと伝えることで、スカウト開封率が上昇しています。
誰が何を考えてスカウトを送ったのが分かると、親近感を覚えるのかもしれません。
名前を明記して本気度を伝えてみてください。
もらったスカウトが「特別な案内」だと伝えることで、関心を持ってもらうことができるのではないいか、と考えました。
通常の応募とは異なる形で座談会を開催していたため、【特別招待】という文言を付け加えてスカウトしたケースです。
これによってスカウト開封率が改善しています。
文言自体を【特別招待】と括弧書きにして先頭にもってくることで、より分かり易い表現になりました。
さらに、【特別招待】の詳細をスカウト本文で伝えることで、返信率も高めることができました。
「特別な案内」であることを伝える場合、どんなところが特別なのかを具体的に示し、候補者の離脱を防ぎましょう。
1つ前のテストと同様に、「特別な案内」であることを伝えることでスカウト開封率が改善された例です。
1つ前のテストと異なるのは、①【選考直結】で「特別な案内」であること、②担当者名を伝え「本気」であること、んの2つを伝えている点です。
先ほど紹介した2つのテスト内容を合わせた改善案となっています。
結果として、スカウト開封率は大幅に改善しています。
「書類選考免除」や「一次面接免除」など、自社で実施しているものがあれば、盛り込んでみましょう。
ただし、全ての候補者にAfterの文面を送ってしまうと効果が薄れてしまうため、候補者に応じて使い分けるなど注意が必要です。
自分が今まで行ってきた経験などに興味を持ってもらえると、誰しも嬉しさを感じるのではないでしょうか。
スカウトの本文では、プロフィールを読んで魅力に感じた内容とその理由を伝えています。
同様にスカウトタイトルでも示すことで、開封率向上に繋がるのではないかと考えました。
結果として、開封率の改善に寄与しています。
「◯◯の経験が面白いと思った」「◯◯について詳しく話を聞かせて欲しい」「◯◯の経験を弊社でも活かして欲しい」「◯◯なら自分たちのカルチャーにぴたっりだと思う」など、より具体的な書き方をしてあげると、「興味がある」ことがより伝わる文章になるでしょう。
ベンチャー企業志望者にスカウトを送っている企業でスカウト開封率を改善できた例です。
Beforeのタイトルも十分開封率が高かったのですが、自社へ応募する学生の特徴として、「将来やりたいことを叶えるために必要なスキルを身に付けたい」「役職というよりは、自分の市場価値を高めたい」という思考が多い傾向にありました。
したがって、Afterのような文言に変えた結果、開封率を改善することができました。
Beforeでは「入社後にできる業務内容」を記載していましたが、Afterでは業務内容に加えて「業務から得られるスキル」も伝えています。
様々な職種を経験しスキルアップできると伝えることで、幅広い学生に興味を持ってもらうことができ、スカウト開封率が改善しました。
「急成長中のITベンチャー企業」と企業目線で魅力を語るよりも、そんな企業だからこそ「活躍できる環境と得られるスキル」があると学生目線で伝える方が、スカウトを受け取る側にとってはメリットを想像しやすくなるのではないでしょうか。
いかがだったでしょうか。
2,500回以上A/Bテストを実施し、実際に効果があった例を紹介させていただきました。
スカウトを成功させるためにはノウハウの蓄積が必要ですが、それまでには多くの手間と時間がかかります。
ぜひ、A/Bテストを繰り返しながら、自社の魅力が最大限伝わる文章を見つけていってください。
また、Matcher Scoutでは独自のA/Bテストシステムを用い、弊社の専門担当者がより効果的なスカウト運用の方法をアドバイスしながら、手間をかけずに着実にスカウト成功させることができます。
興味がございましたら、お問い合わせフォームより、ご連絡いただけますと幸いです。