採用活動を対面とオンラインどちらで実施するのか、迷った経験のある担当者様も多いのではないでしょうか?
それぞれの実施形態にメリットとデメリットがあるため、場面に合った使い分けを行うことで今までよりも効果的な採用活動が行えます。
今回は、Web面接(オンライン面接)と対面面接、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。
それぞれの特徴を理解することで、自社が取るべき対応を見つけましょう!
Web面接では学生の本質を見抜けないのではないかという不安を抱えている場合は、カジュアル面談を行うことがオススメです。
カジュアル面談の実施方法などについては下記記事をご参考ください。
【参考】カジュアル面談とは?準備、当日の流れ、その後の対応のポイントを紹介
【参考】《簡単に実践できる!》スカウト経由面談で新卒学生の心を掴むコツ
また、面接を経て内定を出しても承諾されないケースが多い場合は、内定承諾率を上げるコツが書かれたこちらの記事もオススメです。
【参考】【改善策4選】3年分の内定承諾率から考察!内定承諾率を上げるコツ
オンライン通話ツールを使用して行う面接のことをWeb面接といいます。
学生は出社せず、自宅や大学などの場所から面接に参加します。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受け、就職活動に対して課題や不安を抱える学生も増えています。
内閣府の調査によると、49.9%の学生が「移動で公共交通機関を使うことに関し不安が大きかった」と回答しました。
【参考】内閣府『学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査』
Web面接を行うなどのオンライン対策を行うことで、学生の不安を軽減させることができます。
こちらは実際にMatcher Scoutで「オンライン開催」を訴求したスカウトメールの開封率の差を示したグラフです。
学生にとっても移動が少なく、隙間時間で参加できるオンライン開催は人気だといえるでしょう。
効果的なWeb面接を行うことで、通常は出会えなかった学生へアプローチすることも可能になります。
新型コロナウイルス感染症の影響により、以前よりもWeb面接を取り入れる企業が多くなっていることを実感している担当者様も多いと思います。
実際にどれほどの企業がWeb面接を取り入れ、学生はその対応についてどのように感じているのでしょうか?
以下で詳しく見ていきます。
2022年卒のWeb面接実施率は前年の73.4%から増加し、10月時点で81.0%となっています。
【参考】株式会社ディスコ キャリタスリサーチ 『2022 年卒・新卒採用に関する企業調査-内定動向調査(2021 年 10 月調査)』
特に2月時点の選考初期においてWeb面接が占める割合は91.4%と高く、選考後期になるにつれてその割合が低くなっていきます。
選考段階に合わせてWeb面接と対面面接の使い分けをしている企業が多いことが分かります。
実際に、最終面接を「対面式で実施が適切」と答えた企業は68.0%です。
この割合は前年同月よりも高く、感染症の流行状況を見ながら実施形態を調整している企業が多いことが予想されます。
【参考】マイナビ キャリアサポート『マイナビ 2022年卒 学生就職モニター調査 7月の活動状況』
Web面接を用いることに賛成している学生は9割を超えます。
移動費などのコスト面が抑えられる点、対面での面接よりも緊張が少ない点などから賛成している学生の声があります。
一方で、選考初期においてWeb面接を用いることには賛成だが、自分の熱意を伝えることや会社の雰囲気を知るにはWeb面接では難しいと感じている学生もいます。
また、Web面接使用に関するポジティブな回答が多いことに反し、自己PR動画や録画面接に賛成する学生の割合は半数に満たないのが実態です。
これには
「双方向的なコミュニケーションが取れない」
「準備にかかる負担が大きい」
などの理由が挙げられています。
【参考】キャリタス就活2022 学生モニター調査『7月1日時点の就職活動調査』
Web面接(オンライン面接)と対面面接の特徴にはどのような違いがあるのでしょうか。
こちらは各形態の特徴を比較した表です。
Web面接(オンライン面接)は、場所の指定がないため日程調整も柔軟に対応しやすいことが大きな特徴です。
対面面接は、同じ空間で会話を行うことができるため、意思の疎通がしやすい点や、自社の雰囲気が学生に伝わりやすいのが特徴です。
以下では、Web面接(オンライン面接)と対面面接のメリット/デメリットをより詳しく解説していきます。
「Web面接と対面面接、どっちがいいのだろう」というお悩みを抱えた担当者様も多いのではないでしょうか。
ここからはWeb面接、対面面接のメリット・デメリットを順に紹介していきます。
以下は、Web面接を行うことによる企業側のメリットです。 これより詳しく見えていきます。
学生は、ただ出社が面倒臭いという理由からWeb面接に興味が惹かれるというわけではありません。
出社が必要なくなると、地方や海外の学生が選考に参加しやすくなります。
オンラインで選考が開催されると応募者の数が増え、新たな層の開拓にも繋がります。
今まで出会えなかった学生に出会いやすくなり、また、自社との相性が良い優秀な学生を見つけられる可能性も増えます。
面接のための会場を抑える必要もなく、移動もないため、隙間時間での面接や、即日面接も可能になります。
対面で行う従来の面接よりも、日程調整から実際に面接を行うまでにかかる時間が短縮化されます。
また、候補者に提示できる日程が増え、日程調整がしやすくなることも特徴です。
内定までにかかる所要時間も短縮でき、早期に内定を出すことが可能です。
そのため、優秀な人材を早いうちに確保することができます。
オンライン開催のため、面接会場を抑える必要や、会場設営する必要がありません。
地方主要都市など遠方まで面接のために出張しなくてよいため、移動コストがかかりません。
移動費用を抑えるだけではなく、移動に当てていた時間を別の業務に当てることができるため、全体的な採用工数を下げることにも繋がります。
Web面接は応募者にとっても企業にとっても負担が少ないため、従来よりも気軽に面接を開催できます。
面接の回数を多くする、またはカジュアル面談を行うなど、学生の本質を見極める機会を多く設けることも視野に入れるといいでしょう。
また、実際のWeb面接動画を他の面接官に共有してノウハウを溜めることも可能です。
動画を録画する際には、事前に学生にその旨を伝達することを忘れないようにしましょう。
学生と接する機会を多く設け、面接の質を向上することで、より学生と自社の相性を見極めることができるため、ミスマッチを減らせます。
【参考】カジュアル面談とは?準備、当日の流れ、その後の対応のポイントを紹介
Web面接の様子を画面録画をしておくと、見直しや共有ができます。
どのように面接を行えば良いのかを面接官の間で確認し合えるため、選考基準や質問方法などに関する認識のすれ違いを無くし、面接の質を管理することが可能です。
録画したデータを用いながら面接の振り返りを行う際は、複数名の面接官と一緒に話し合う機会を設けると効果的です。
異なる視点から、自分では気づけない点について良いところ・悪いところを指摘し合えます。
また、ベテラン面接官が今まで溜めてきたノウハウの言語化と共有にも繋がります。
面接の画面録画を行う際は、学生にその旨を断ることを忘れないようにしましょう。
前述したように、Web面接では隙間時間などで日程を組みやすいため、迅速に選考を進められます。
選考が早く終わるため、学生への選考結果連絡も早まります。
内定を貰った時点で就職活動を終えようとしている学生もいるため、内定承諾を得やすくなります。
もし思うような内定出しができなかったとしても、対策を取って同じ年卒で再チャレンジをすることも可能です。
これまでWeb面接を行うことによる企業側のメリットをご紹介しました。
それでは、Web面接を行うことでのデメリットや課題は何でしょうか。
以下でご紹介します。
今までに行ったオンラインでのビデオ通話を思い出してみてください。
相手の表情や仕草などを見ることが難しかった記憶があると思います。
特に一度も会ったことのない学生相手にオンラインで面接して、相手の雰囲気を感じたり、本質を見極めるのはなかなか難しいです。
対面でのコミュニケーションとは別物であることを念頭に置いておきましょう。
面接官が学生の雰囲気を掴むことが難しいのと同様に、Web面接では学生も会社の雰囲気を感じることが難しいです。
実際にオフィスへ出向き、職場や働く人々の姿を見ることは学生が実際にそこで働くイメージを持つことにも繋がります。
Web面接を行う際は、従来の面接よりも会社の雰囲気を伝えられるような工夫を行いましょう。
ネットワーク環境が不安定で通話がつながらず、Web面接の日程を再調整しなければならないということも起こりえます。
またもし繋がったとしても、ラグが大きければ会話が難しいです。
コミュニケーションがスムーズに行えないストレスがかかり、また、後日面接しなおさなければならなくなると負担が大きくなってしまいます。
学生にとっても企業にとっても、将来を決める重要な選考プロセスであるにもかかわらず、そのようなトラブルによって十分な面接が行えないのは残念です。
学生、採用担当共に、通信環境に気をつけて面接に挑みましょう。
Web面接では対面よりもコミュニケーションを取ることが難しいため、より注意深く学生を見る必要があります。
声が途切れたらもう一度聞き直したり、丁寧に面接を行う必要があります。
また、自分の声が途切れたり、ラグがないかなどの確認も行いましょう。
使用するツールを事前に説明するなど、学生に対する事前のフォローも行い、細部にも注意しながら対応していくように心がけましょう。
対面での面接では会議室などを使用しますが、Web面接の場合は場所を選ばずに面接を行うことが可能です。
どこからでも繋げられるからといってデスクにて面接を行うと、周りにいる社員同士の会話などから意図せずに社外秘の情報が漏れてしまう可能性があります。
大きなトラブルに発展しかねないため、Web面接を行う場所には注意しましょう。
ここからは対面での面接を行う際のメリットをご紹介します。
オンラインで通話を行う場合、回線速度などの通信環境によって音声が途切れてしまったり、うまくコミュニケーションが取れない可能性があります。
対面面接では実際に学生と会って話ができるため、Web面接を行う場合よりもコミュニケーションが取りやすいです。
面接では、学生が自社にフィットしているかの判断の他に、学生の自社への志望度を高めていくことも必要です。
対面面接は基本的に社内の会議室などで行われます。
面接日に自社オフィスを訪れて働く人の姿を見ると、「自分が働く姿」が想像しやすくなり、入社意欲が高まる可能性があります。
Web面接よりも、対面面接の方が学生の本質を見抜きやすいです。
質問への受け答え以外にも、表情や姿勢、声の抑揚などの情報が伝わりやすいため、学生がどのような人物なのかを想像しやすくなります。
学生の雰囲気が掴めると、自社の社風と合っているのかなどを確認することができ、結果的に入社後のミスマッチを防ぐことに繋がります。
次に、対面面接を行うことの企業側のデメリットをご紹介します。
新型コロナウイルス感染症が流行している現在、対面で面接を行うことの感染リスクについて考える必要があります。
前述したように、面接中のみならず、移動などで感染する可能性に対して不安を覚えている学生も多いです。
対面面接を行う際は、感染対策をしっかりとした上で、感染状況などを見ながら実施しなければなりません。
オンラインとは異なり、対面で面接を実施する場合は移動に時間やお金がかかります。
特に地方出身の学生の場合、移動時間も長く、宿泊などをする場合は金銭的負担も大きくなります。
面接にかかる負担が大きいと、選考参加への歩留まりが低くなってしまう場合があります。
対面面接では移動が伴うため、時間の融通が利きにくいです。
授業の合間などの隙間時間に参加しづらいため、学生の面接の日程調整率が低くなる可能性があります。
自社とフィットする学生と出会う間口を狭くする可能性があります。
通信速度が遅いと画面が荒く、音声も聞こえにくくなります。
学生の発言を何回も聞き直す必要が出てきてしまうなど、通信環境が良くないことは、企業のイメージを悪くすることにも繋がるため、注意が必要です。
オンラインビデオ通話では基本的に10Mbps以上の通信速度が必要になります。
通信速度測定ツールなどを使用して、適切な環境で通話が行えるように事前に準備をしておきましょう。
雑多な背景で、色々な声が聞こえる環境で面接が行われた場合、学生は自分の選考が十分に大切にされていない印象を受けてしまいます。
背景は白で、物の映り込みや周りの環境音に注意しましょう。
また、学生にスーツを指定したら面接官もスーツをきてくるなど、オンラインだからといって気を抜かないようにしましょう。
オンラインでは表情などが伝わりづらいため、リアクションはいつもより大きく、声のトーンも明るくなるように意識が必要です。
カメラの位置も確認し、目線と同じ高さにカメラが来るように設定しましょう。
カメラの位置が目線より下にあると、顔の印象も暗くなり、また、圧迫面接のような雰囲気になりやすいです。
学生は慣れないWeb面接に緊張しているはずです。
できるだけ明るい印象を与え、学生が本来の力を出せるような環境を整えるようにしましょう。
マスクは感染を予防する用途として使用されているため、基本的に自宅からWeb面接を行う際にマスク着用の必要はありません。
一方で、会社などの人が近くにいる場所では、マスクを着用して面接を行うようにしましょう。
面接は、学生が入社したい企業を選別する場でもあります。
より会社が魅力的に見えるようアピールするためにも、学生に表情を伝えられた方が効果的です。
そのため、できる限りマスクなしで対応できる場所でWeb面接を行うようにしましょう。
ここではWeb面接(オンライン面接)で利用できるツールを12個ご紹介します。
ツール選びのポイントとなるのは、以下の点です。
自社のWeb面接で重視するポイントは何かを考えながら、利用するツールを選びましょう。
特徴
費用
ミニマム:導入費用 11000円、利用料 11000円/月
スタンダード:導入費用 33000円、利用料 33000円/月
プラチナ:導入費用 55000円、利用料 55000円/月
エンタープライズ:別途見積もり
特徴
費用
初期費用+月額費用(定額)
特徴
費用
無料:0円 Starter:1700円/月
ビジネス:3400円/月
Enterpriseプラン:別途見積もり
特徴
費用
Free(無料プラン):$0
2 hours(2時間プラン):$2
Per day(日ごとのプラン):$3
Montly(月ごとのプラン):$7/user
【参考】Gather
特徴
費用
Google Meet:0円
Google Workspace Individual:月額 $7.99
Google Workspace Enterprise:別途見積もり
特徴
費用
要問い合わせ
特徴
費用
Microsoft Teams:無料
Microsoft Teams Essentials:430円/月
Microsoft 365 Business Basic:650円/月
Microsoft 365 Business Standard:1360/月
【参考】Microsoft「Microsoft Teams」
特徴
費用
無料
【参考】Microsoft「Skype」
特徴
費用
スターター:16280円/月
ベーシック:21780円/月
エンタープライズ:別途見積もり
特徴
費用
基本:無料 プロ:20100円/年
ビジネス:26900円/年
企業:32300円/年
【参考】ZOOM
特徴
費用
Free:Free
Pro:$6.99/月
Business:$9.99/月
【参考】Whereby
特徴
費用
無料プラン:0円
ベーシックプラン:要問い合わせ
Web面接スタンダード:要問い合わせ
録画面接スタンダード:要問い合わせ
プレミアムプラン:要問い合わせ
Web面接を行う際は、以下の点に気をつけると効果的に学生を見極めることが可能です。
これらの内容を意識しながら、Web面接を行いましょう。
これまでご紹介したように、Web面接と対面面接はそれぞれにメリットとデメリットがあります。
そのためそれぞれの特徴を理解した上でオンラインと対面を使い分けると効果的に選考を行うことが可能です。
学生の基本的な要素について確認する選考初期段階では学生の応募総数を増やしやすいWeb面接を行い、学生の本質について確認する最終面接では対面にするなど対応を取りましょう。
選考初期〜中盤ではWeb面接と対面面接どちらに参加したいのかを候補者に選んでもらっても良いでしょう。
Web面接をスムーズに実施するためには、学生に事前準備をお願いすると良いです。
使用するツールや準備しておくことなどを事前にメールで伝えることで、当日のトラブル予防に繋がります。
上記を面接日の2日以上前には共有しておきましょう。
また事前連絡を行う際は簡素にならないように、「学生と会えることを楽しみにしている」などの文章を挿入するようにしましょう。
オンラインは場所に囚われず、スピーディーに面接をすることができます。
一方で、相手の雰囲気が伝わりづらいなど、対面よりも難しさがあることも現状です。
最終面接は対面で行うなど、オンラインと対面で使い分けることが大切です。
状況に合わせた面接方法を選ぶことで、より効果的な選考が行えるようにしましょう。