現在、新卒で就職した3割が3年以内に離職すると言われています。
学生のためにも企業のためにも採用のミスマッチをなるべく減らすためには、面接でいかに学生の本音を聞き出せるのかが重要です。
短い時間で効率よく学生の本音を引き出すためには、どのような質問をしたら良いのでしょうか?
本記事では、面接で学生の本質を見抜くためのポイントをいくつかご紹介します。
ここでは、面接で応募者の本質を見抜く質問例を、即実行可能な形でご紹介します。
参考にしつつ、採用方針や深堀りのしやすさなどによって形を変えてのご活用をおすすめします。
まずは応募者の能力や性格を見抜く質問を紹介します。
見抜きたい能力や性格に応じて参考にしてみてください
新たな人材と従業員との親和性は、企業の文化を形成していく中で非常に重要な要素となります。
昨今は、人間関係によって職場を変える人も少なくないでしょう。
職場で良好な人間関係を構築するためにも、採用候補者の人間性を適切に見極めましょう。
⬇︎質問例
採用候補者が直面した課題に対してどのような行動を取るかは、自社で働く際にも生きる可能性が高いです。
「どのような思考プロセスをたどって解決まで導いたか」を聞くことで、採用候補者の課題解決力を図ることができるでしょう。
⬇︎質問例
入社以降、会社の将来を担っていくためにも、社員の成長は欠かせません。
「目標の有無」や「理想と現実のギャップ」への考え方で、成長に意欲的かを見極めることができます。
今までの成長を振り返っているか、将来を見極めて行動できているかを質問することで、採用候補者の成長曲線を見極めましょう。
⬇︎質問例
協調性を見抜く質問ではチームの中で担う役割や、チームで達成した経験を聞くことで他人と協力しながら業務を遂行できる力があるかを見極めましょう。
自分が担うべき役割を適切に判断できている人材かどうかが評価できるポイントです。
⬇︎質問例
素直さを見抜く質問では、課題に対してどれほど柔軟に対応する能力があるのかを見極めましょう。
自分の考えを持ちつつ、周りの意見を参考にしながら課題に対処できているかが評価ポイントになります。
⬇︎質問例
ストレス耐性を見抜く質問では、与えられた役割を責任を持って果たすことができるかを見極めましょう。
途中で仕事を投げ出さないか、感じたストレスに対して上手に付き合うことができているかが評価ポイントになります。
⬇︎質問例
この質問は、答えに至るまでの思考プロセスに納得感があるかが評価ポイントになります。
これらの質問には決まった答えがないことに加えて、事前に対処することが難しく就活生が予想外な出来事へ対応する力の有無を見極められます。
⬇︎質問例
この質問は、人と関係性を構築する際に自分だけでなく、相手に配慮できるかが評価ポイントになります。
日々の業務において、人とコミュニケーションを全く取らないことは少ないでしょう。
これらの質問を通じて、社内の雰囲気を良好なものに維持できるかを見極められます。
⬇︎質問例
続いて、会社とのマッチ度を見抜く質問を紹介します。
いずれも採用するにあたって重要なポイントですね。
ぜひ確認してみてください。
キラー質問とは、返答次第でその人材の採用を見送る質問のことです。
いくら優秀な学生でも勤務態度や言動によって周りの社員に迷惑をかけてしまうことで、全体の生産性は向上しないでしょう。
ここでは、勤務態度や言動について、著しく問題のある社員を見極めるキラー質問を次の5つ紹介します。
⬇︎採用を見送るべき人材を見極めるキラー質問一覧
自分勝手な行動が目立つ人は、他人の意見を聞かない傾向にあります。
このような人材は、自分の考え方を推し進めますが、問題やミスが起こった時は責任から逃れようとします。
過去の経験からこれらの傾向の有無を見極めましょう。
⬇︎質問例
公序良俗に反する言動を発する人は、職場の雰囲気を悪化させるだけでなく、企業のイメージを下げる可能性もあります。
健全な企業経営のためにも、このような人材の採用はできるだけ避けたいことでしょう。
⬇︎質問例
近年、ハラスメント問題が注目されていることもあり、社会からハラスメント問題による糾弾を避けようと、企業ガバナンスに注力している企業も多いことでしょう。
地位の優位性を生かして、上司から部下へのハラスメントが多いですが、近年は、上司の処分を求めたり、部下から上司へのハラスメントも少なくないです。
そのため、今までどのような人間関係を築いてきたかを見極める必要があります。
⬇︎質問例
人柄、性格、価値観などを採用する上で判断材料となるものを面接の短い時間で引き出すには、いかに意図を持って質問するかが鍵となります。
漠然とした質問はその分抽象的になり、解像度の低い会話に終わってしまいます。
それでは学生の本質は見抜けません。
事前の用意で効果的な質問を作り出し、採用のミスマッチを減らしましょう。
そのためには、面接をする前にまず以下の3点について考えてください。
新卒採用の目的は「一般的に優秀とされる人材を採用すること」ではなく「自社にマッチする人材を採用すること」です。
ミスマッチを減らし、自社にマッチする人材を採用するためにはまず「学生の何を見極めたいのか」を把握する必要があります。
下記の流れで「学生の何を見極めたいのか」について確認してみましょう。
採用要件とは自社の求める人物像を明文化したものです。
採用の明確な基準を設けなくては、気分や感覚などの主観的な要素に大きく判断が左右されてしまいます。
そういった判断を無くし、正当な基準で合否を決められるように採用要件を設けます。
まだ採用要件を決めていない場合には、この段階できちんと整理しまとめておきましょう。
確認した採用要件をもとに、自社で働くために必要となる素質を確認します。
質問を用意するにあたって、漠然と「本質を見極める」と考えると何を質問したら良いかわかりませんよね。
それを防ぐためには、質問を通じて「何を見極めたいのか」を明確にする必要があります。
「成長意欲」「協調性」「カルチャーマッチ」等、何を求めているのかを具体的にしておきましょう。
的確な質問をするためには「目的」と「手段」を分けて考える必要があります。
目的:相手のどんな部分を知りたくて、質問をしているのか
手段:どんな質問の仕方で相手を見極めるのがベストか
自社が必要としている人材に求めている素質があるかどうかを確かめるために、面接で質問をしますよね。
採用要件をもとに、質問の目的を定め、そこからブレないように質問の内容を考えていきましょう。
そして、目的が定まったあとは、質問の内容を決めます。
例えば「自己理解力を評価する」という目的のある質問でも、質問の仕方は何通りも想定できます。
前者の質問は、ストレートに自己分析を伝えられるものとなっておりますが、学生も想定できる質問のため、どれだけ面接に対して準備をしてきたのかなども併せて見られるでしょう。
後者の質問は、学生が事前に想定しにくい質問のためアドリブ力が確かめられ、急な質問に対してどういったアプローチで返答するのかなど、頭の回転の速さなども見られます。
このように同じ「自己理解力を評価する」という目的を持った質問でも、そのアプローチを変えることによって学生のどの部分が見えるかが大きく変わってきます。
学生の何を見極めたいのかを詳細に把握し、それに合った質問を考えることが大切です。
「目的」と「手段」に分けて具体的な質問内容を決めたあとは、その質問に対する返答をある程度想定した方がよいでしょう。
質問の返答を想定することで、
という二つのメリットがあります。
面接では1日に何人もの学生と話をする場合が多いです。
自分のなかで明確な評価基準を持っていた方が、学生にとっても会社にとってもベストな判断がしやすいでしょう。
それぞれの質問ごとに4つほどの基準を設け、それぞれに合格ラインなどを設けるなど、工夫をしてみるのもよいかもしれません。
また、繰り返しにはなりますが、面接ではいかに相手の深い部分へと近付いていけるかが鍵となっています。
より相手の本質を引き出すために、学生の回答をさらに深めるための質問をした方がよいでしょう。
もちろん面接本番での柔軟性は必要ですが、事前にある程度想定される回答を考えておくことで、そこからどう会話を発展させていくかなどの目安をつけておきましょう。
採用面接を行う場合は、面接官の役割・責任を理解してから臨むことが重要です。
具体的に面接官の役割・責任とは、以下のようなものを指します。
ほとんどの求職者、学生にとっては、面接官が「その会社で会う初めての社員」です。
数千人社員がいるような会社でも、はじめて会う面接官の印象が、会社全体の印象を決めてしまいます。
上記に記載している役割についてもう少し詳しく解説します。
「応募者の入社意欲をいかに高められるか」も面接官の役割の1つです。
応募者は基本的に他の企業と並行して選考を受けています。そのため、面接の中で、好印象や、良いイメージを持ってくれることで、会社を選んでくれる可能性があります。
自社の魅力付けのために必要なのは、質問内容です。
以下、自社の魅力やメリットをアピールできる質問例です。
また、
といった会社の魅力を応募者に投げかけるといった方法も1つの手です。
転職希望者との面接の場合は、相手が以前働いていた会社との違いや魅力、メリットについて言及すると、より働くイメージがつくでしょう。
面接担当者の心構えとして大切なのが、自分が「企業の顔である」という認識です。
応募者にとって、面接官は会社の印象。選考過程で関わる社員は少ないため、良くも悪くも面接官の印象が応募者が感じる印象に繋がります。
例えば、面接官に悪いイメージを持った応募者は選考を辞退するだけでなく、知人に広めたり、SNSなどに書き込みされたりした場合、会社のイメージダウンが生じます。
まずは、求職者にとってどのような対応が良いのかを整理して考え、面接官の間で認識を統一すると良いでしょう。
求職者に悪い印象を持たれないようにするためにも、
といった点を意識しましょう。
では、どのような流れで面接を行えば最も効果的に応募者の本音を引き出せるのでしょうか。
ここでは、面接前・面接中・面接後で採用担当者が行いたい採用面接の流れを説明します。
面接が始まったら、まずはアイスブレイクを行いましょう。
アイスブレイクとは、初めて会った人などとコミュニケーションを取る際に、緊張をほぐすために使われる手法です。
以下の質問例にあげたような当たり障りのない質問をしたり、できるだけ笑顔でいることを意識したり、学生がリラックスできるような空気づくりを意識しましょう。
次に、面接官から学生へ質問をしていきます。
このときに、一方的に質問をするのではなく、会話することを意識して行いましょう。
この記事で紹介してきた質問例を参考に、本音を引き出せるような質問をすることを意識してみてください。
面接官からの質問が終わったら、学生へ質問がないか伺ってみましょう。
質問内容によって、学生がどれだけ働くイメージを持てているかを測ることもできます。
採用面接におけるクロージングは、学生が企業に感じる納得感・感動・安心感を高めるために重要です。
納得感とは、応募者自身が納得をして就職活動の意思決定を行うために重要になります。
面接を受けたことで志望度が高まるように、面接時に評価の高かったポイントなどを伝え、「理性」に訴えかけます。
感動とは、応募者の「感情」に訴えかけることです。担当者の気持ちを伝えることで、応募者に真摯に向きあっている姿を伝えることができます。
安心感とは、応募者の不安を取り除くために必要です。
面接後の流れや選考結果の通知日程・方法について伝えておくことはもちろん、座談会など、会社に対しての疑問を解消できる場も準備しておくと良いでしょう。
【参考】【選考段階別】採用面接で聞くべき質問集20選|面接官のNG行為も
ポイント①学生が普段通りに話せる環境を作る
ポイント②経験の中身を聞き出す
ポイント③本音が出るような質問をする
まずは学生が普段通りに話せる環境を作ることです。
採用のミスマッチを防ぐためには、できるだけ普段通りの自分を出せるように環境を整える必要があります。
面接のために用意した回答でその人の本音や人柄について知ることはなかなか難しいです。
仕事を一緒にするのであれば、面接のような瞬間的な目線ではなく、もっと長期的な目線でその人と自社がマッチしている人材なのかどうかを判断しなければなりません。
そのため、まずは学生が普段通りの自分を出せるための工夫をしましょう。
学生にリラックスしてもらうための手段として「アイスブレイク」がおすすめです。
先ほど例にあげた質問集を参考にぜひ進めてみてください。
続いてのポイントが経験の中身を聞き出すことです。
転職希望者との採用面接では過去の職務歴や実績について質問ができる一方、特に職務歴のない新卒採用における面接では、結果よりも過程を重視した質問をする場合が多いのではないでしょうか。
イエスかノーの質問よりも、「なぜ」や「どのように」などで聞き出すことで、結果よりも過程を多く語ってもらうように意識する必要があります。
過去の経験における、その当時の行動や心情などに焦点を当て、経験の中身を聞き出せるように質問しましょう。
経験の中身を聞き出すためには「オープン・クエスチョン」をすることを心がけましょう。
オープン・クエスチョンとは「回答者の回答範囲に制限を持たせず、自由に答えてもらうために行う質問のこと」です。
反対に「Yes/No」という形での回答を求める質問方法は、クローズド・クエスチョンと呼ばれます。
経験の中身を聞き出したいときにはオープン・クエスチョンが効果的です。
オープン・クエスチョンでは質問の幅が広がり過ぎてしまう場合があるため、ある程度回答の方向性も示してあげることが重要です。
「どのようにして大会での成績を改善させたのですか?具体的な施策の内容や、それを実施しようと提案するまでの過程、難しかったことなど教えてください」
上記の例のように、具体的な返答例を挙げてみるとよいでしょう。
投げやりな質問をするのではなく、学生が答えやすいように誘導することを意識しましょう。
3つ目のポイントが、学生の本音が出るような質問をすることです。
学生は、面接に向けて話す内容の準備をします。
時間をかけて作り込まれた回答からは、本音が見えにくい場合も多いでしょう。
学生の人間性や人柄を短い面接の時間で効果的に引き出すには、できるだけ本音がでるような質問の仕方を「手段」として選ぶ必要があります。
本音を引き出すためには、その場で考えて回答する必要がある質問が有用です。
この時、抽象的な話にならないように、過去の出来事などの具体的な事柄と併せて話してもらうように注意しましょう。
また、一問一答形式ではなく、「○分間△△について話してください」など時間制限を設けた質問の仕方に変えることで、学生が内容を膨らませた回答をするため、より本音が引き出しやすくなるので、こちらの質問形式も併せて使用すると効果的です。
学生の思考力の高さや自社へのマッチ度を測るためにおすすめなのが「コンピテンシー面接」や「構造化面接」です。
これらの面接手法は、求職者の本質を見極めるためだけでなく、自社へのマッチ度や公平な評価という観点からも有効です。
「質問内容は考えられるけど、本質的な面接手法をしりたい!」という方は、下記の記事を併せてご覧ください。
【参考】【簡単】コンピテンシー面接を徹底解説!質問例・評価シート例あり
【参考】【簡単】構造化面接の質問例・手順を紹介!Google導入の理由
面接というのは双方向のコミュニケーションのため、ただ質問をすればよいというわけではありません。
返ってきた回答に対して、その場で会話を広げていくことが、学生の本質を見抜くために必要な要素です。
もちろん回答に応じて柔軟に対応する必要がありますが、そのなかでもより学生に深く語らせたり、円滑にコミュニケーションを取るためのコツがあります。
以下では、そのコツをご紹介します。
アドリブ力が試されるような質問では、学生自身に明確な回答のイメージがなく、抽象的な答えが返ってきてしまう場合があります。
例えば、 「こんな会社は嫌だな、というのはありますか?」 という学生の価値観を聞き出すための質問に対して、
暗い会社は嫌だと感じます。
私の所属する学生団体には暗いイメージがあったので、それを払拭できるように所属者間のコミュニケーションを活性化できるように、定期的なミーティングの開催や、交流会を設けました。
と返ってきたとします。
これでは「暗い団体に所属したくない」という表面的な価値観しか聞き出せていません。
「なぜ暗い雰囲気が嫌なのか?」や「どういった状況が暗いと感じるのか?」など、「暗い」という抽象的な言葉の理解を相互的なものにするために次の質問で深めた方がよいでしょう。
学生の回答を聞いている中で気になった単語をメモに残しておき、会話の次の展開について考えながらコミュニケーションを取ってみてもよいかもしれません。
面接で効果的に学生の本質を見抜くためには、相手の経験について語ってもらうことがベストです。
面接では将来のことについて語る場面が少なからずあります。
「なぜこの会社を志望したのか」 「どのようなことを実現したいのか」
このような質問に対して、熱意を持って理想を語る学生さんも多いのではないでしょうか。
一方で、理想はあくまでも想像なため、そこから学生の本質を見抜くことは難しいです。
過去の具体的な経験や体験から本音を引き出せるように意識しましょう。
面接での質問から学生の本質を見極めるためには、求めている回答をしてもらうことが重要です。
そのためには「なぜその質問をしているのか」を伝えることが効果的な場合があります。
特に、少し変わった質問をする際には「なぜその質問をするのか」という意図を明確に提示してから聞くようにしましょう。
通常の質問についても、学生の回答にズレを感じた際には質問の意図を伝えることで聞きたい回答が返ってくる場合があります。
(例)学生時代に、組織で成果をあげた経験について教えてください。
組織の中で、あなたがどのように考え行動されるのかを知りたいので、学生時代に、組織で成果をあげた経験について教えてください。
このように「どのような答えを期待しているか」を提示することで、学生は伝えたいことを明確に伝えられるようになります。
上記の例の場合、最初の聞き方では
「組織の中で、個人として良い結果を出したこと(◯◯3段取得、個人優勝等)」
についてのエピソードとなる可能性もありますが、意図を伝えると
「組織の中で、何を考えて行動したのか(組織で課題感を感じたことに対してどう向き合ったか)」
について話してもらいやすくなるでしょう。
こうすることで、企業にとっても、学生の話をきちんと聞いた上でマッチするかどうかの判断ができるようになります。
採用面接では、質問に対する答えの内容ももちろん重要ですが、それ以外のことにも応募者の本質が隠れていることがあります。
ここでは、質問内容と併せてチェックしておきたいポイントについて5つご紹介します。
ビジネスマナーは今後社会人として一緒に働く学生には身につけておいてほしいもの。
学生のうちから身についている学生は、普段からマナーが実践できていると評価できるでしょう。
以下のチェックポイントから確認していきましょう。
面接での服装や髪型は学生の第一印象として記憶に残りやすい点ですね。
ほとんどが初対面同士で行う面接という場において、この点は気遣いができるかどうかで評価できるでしょう。
もちろん企業によって様々な規定があるはずですので、自社で働く際にふさわしい服装かどうか、確認することが大切です。
グループ面接でほかの学生が話しているときの態度にも注目するとよいでしょう。
気を張っている面接ですが、自分が話しているとき以外はどうしても気が抜けてしまいがち。
そのような状況で、学生の素の姿を垣間見ることができるかもしれません。
面接では、学生がどれだけ熱意をもって面接に臨んでいるか、という点もチェックしたい点です。
熱意があるかどうかは、その後入社した際に活躍できるか、また、すぐに辞職しないかどうかにかかわってきます。
慎重に見極める必要があるポイントだといえます。
「良い人を採用したいから、いろんなことを聞きたい・・・」
というのが、採用面接官の本音でしょう。
しかし中には「面接で質問することそのものが違法」という質問があります。
以下の項目のような質問は、避けましょう。
他にも
といった質問などは、男女雇用機会均等法に抵触する可能性が高いです。基本的人権の侵害や就活差別につながるおそれもあるため、気をつけましょう。
質問で自社に対する心証を損ねてしまうと、最悪の場合訴訟されたり、インターネット上で悪い口コミが出回ったり、様々なリスクがあります。
そのような事態を防ぐためには、
などの対策を取ることが重要です。
ここでは、面接官の面接中のNGな行動を解説します。
面接の質問内容を事前に準備しておくことも大切です。準備不足の面接官は、応募者に不信感を与え、入社意欲を削ぐ可能性があります。
面接官は、面接前に応募者の履歴書やエントリーシートをよく読み、応募者の志望動機やスキルを理解しておく必要があります。
面接官は、応募者に入社後のイメージを具体的に伝える必要があります。具体的には、仕事内容、社風、福利厚生、キャリアパスなどについてです。
入社後のイメージが明確でない面接官は、応募者に不安を与え、入社をためらわせてしまう可能性があるでしょう。そのため、自社の魅力や課題への正しい理解をしておく必要があります。
面接内容を記録として残すことに必死で、応募者と目を合わせることを忘れてしまう人も多いのではないでしょうか。
しかし、目が合うことで、応募者に誠実さや真剣さが伝わります。
また、応募者の表情や仕草から、その人の性格や能力を判断することもできます。応募者と目が合わない面接官は、応募者に不信感を与え、印象を悪くする可能性があります。
面接官は、応募者と目が合うように心がけましょう。特にオンライン面接の時は、相手と目線を合わせるために、カメラの位置を把握しておく必要があります。
面接官は、明るい表情で、大きな声で話すようにしましょう。明るい表情と大きな声は、応募者に好印象を与えます。また、応募者に安心感を与え、話しやすい雰囲気を作ります。
顔の表情が暗く声が小さい面接官は、応募者に緊張感を与え、印象を悪くする可能性があります。
面接官は、これらのNG行動を避けることで、応募者に好印象を与え入社意欲を高めることができます。
近年、オンライン面接が一般的になってきました。
一次面接はオンライン面接で行う、という企業の方も多いのではないでしょうか。
「就職白書2023」によると、2023年卒業の学生のうち、約7割がweb・対面面接の両方を経験したそうです。
対面面接も実施できる情勢になった現在でも、オンライン面接が多く行われていることが読み取れます。
オンライン面接は、学生の自宅など、慣れている環境で行うことができるため、緊張がほぐれ、より本音を聞き出しやすい場といえるでしょう。
オンライン面接でも、基本的な面接の流れ、本音を引き出すための質問は対面の面接と変わりません。
しかし、オンライン面接が対面の面接と違う点は、パソコンやスマートフォンといった媒体を通して会話をしている、という点です。
そこでオンライン面接が始まって最初に確認したいことは、適切に面接を行える環境かどうかという事です。
例:
基本的なことですが、面接官側の映像や音声に不具合があると、学生が適切に回答できない可能性があります。
面接実施前に回線状況を整えていくことはもちろん、面接開始時にも念のため学生に確認しておきましょう。
また、面接官の回線は良好であるものの、学生側の回線状況が悪く、面接が進まない可能性もあります。そのようなことを防ぐために、事前に回線状況の良い場所で実施するよう伝えるとよいでしょう。
先述のように、オンライン面接では学生が自宅から参加する場合が多く、学生がリラックスして臨みやすくなります。
その一方で、注意しなくてはならないのは、プライベートに踏み込むような発言・質問です。
対面の面接でももちろん気をつけなくてはならないことですが、学生が自宅から参加する場合、面接官が場を和ませようと部屋について言及してしまう可能性もあります。
以下のような質問は、学生からセクハラだと捉えられかねないため、注意が必要です。
①応募者を立たせる
例:
②部屋の内装について発言・質問をする。
例:
はじめて面接官を担当する方、面接官としてさらにレベルアップしたい方、必見です!
応募者目線で対応する「採用CX(キャンディデイトエクスペリエンス/Candidate Experience)」の考え方を意識することをおすすめします。
「採用CX」とは、「応募者体験」という意味で、採用力の向上と自社ファンを増やすための姿勢を大切にすることです。
ご自身の就職活動中を思い出して、好印象を抱いた面接官の良かった点を取り入れてみたり、「この企業の選考に参加して良かった」と思ってもらうために、面接でどういう風に行動すれば良いのかに意識を向けてみると良いでしょう。
採用CXについて詳しく解説している記事はこちらです。
【参考】【解説】採用CXとは?注目されている理由と導入事例を紹介
認知バイアスとは、自分の思い込みや価値観によって、無意識のうちに合理的ではない判断をしてしまう心理現象のことです。
無意識のうちに、相手への見方が偏り、面接中に認知バイアスが生じることがあります。
例えば、「自分と共通項が多いと、親近感が湧き好印象を持つ」
「高学歴やエントリーシートに記載してある成果をみて優秀だろうと思い込む」
「直前に面接をした応募者と能力を比較して見てしまう」
といったことが認知バイアスに当てはまります。
面接で生じる認知バイアスを理解しておくことで、面接の見極め精度を高めることができます。
傾聴と承認は、基本的なコーチングスキルのひとつです。
傾聴と承認を行うことで、相手をリラックスさせることができ、特性や人柄を引き出しやすくなります。
それぞれの意識したいことについて確認していきます。
①傾聴
傾聴とは、相手の話を丁寧に聞くことです。
面接官が話をしっかり聞いていることが学生に伝われば、学生もリラックスして自分のことを話せるでしょう。
それによって面接官も学生に対する理解が深まります。
傾聴で実践したいチェックリスト
②承認
承認とは、相手を肯定することです。
会話のなかで学生を肯定することで、学生の印象をポジティブに捉えていることが伝わります。
それによって、面接官や企業に対する信頼感の上昇、「この企業ではたらきたい」という気持ちを生み出すことにもつながります。
承認で実践したいチェックリスト
新卒採用だけでなく、転職採用の際にも使いたいスキルですね。
「採用活動の業務に日々追われている」「採用担当だけでは手が回らない」といったお悩みを抱えている新卒採用担当の方におすすめしたいのが、Matcher Scoutです。
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【導入事例】運用負荷は一番少ない。「効率的」に「会いたい学生」に会えるツール
いかがだったでしょうか。
面接ではいかに短い時間で効果的に相手の本質を見抜ける質問をするかが重要になってきます。
採用のミスマッチを減らすためにも、上記のコツやポイントを意識しながら本音を引き出しましょう。