自社にマッチした人材を採用する方法のひとつとして、採用ペルソナの設定があります。
「そうはいっても、なぜペルソナを設定するべきなのか?」
「実際にどうやって設定すればいいのか?」
「設定したペルソナを効果的に採用活動に落とし込むにはどうしたら良いのか?」
など、わからないことがたくさんありますよね。
今回は、そんなお悩みを解決すべく、ペルソナを設定すべき理由やフレームワークを用いた具体的な設定方法、採用ブランディングへの活かし方をご紹介します。
「ペルソナ…聞き覚えはあるけど、具体的にどんな意味だっけ?」
「マーケティング用語じゃないの?新卒採用ではどう使うんだろう…」
ペルソナについてよく分からなくても大丈夫です!
ここではまず「新卒採用におけるペルソナとは何か」から解説していきます。
ペルソナとは「該当する商品やサービスを購入する典型的なユーザー像」のことです。
主にマーケティング分野で用いられる言葉で、現在では様々な企業で用いられています。
そこから現在では、採用分野でも「ペルソナ」という概念を用いる企業が増えてきています。
新卒採用分野における「ペルソナ」とは「採用したい典型的な架空の学生像」のことです。
ペルソナ設定では、年齢、学歴、所属サークル、趣味、休日の過ごし方など、採用要件では見られないような項目まで具体的に想定します。
それによって、求める人材についての認識を社内で擦り合わせやすくなり、また、採用したい学生へのアプローチ方法が分かりやすくなるという効果があります。
ペルソナを設定することによって、自社にフィットする人材の理解を深められ、結果的にミスマッチを防ぐことが可能です。
実際に厚生労働省が調査した新規大卒就職者の離職状況を見ると、新卒採用で就職した学生の入社3年以内の離職率が約3割であると分かります。
すぐに離職してしまっては、採用にかかったコストが無駄になってしまいます。
ペルソナ設定をすることで、早期離職を防ぐことにつながるのです。
「ペルソナ」と混同されやすい用語として、「ターゲット」があります。
どちらもマーケティング用語から派生したものであり、採用したい人材をイメージするために新卒採用活動でも利用されます。
一方で、「ペルソナ」と「ターゲット」は違う内容を示す言葉であるため、使い分けに注意が必要です。
「ペルソナ」は、架空の人物を設定し、求める人材要件に当てはまる人物の趣味や行動特性、価値観などを詳細に想定します。
「ターゲット」は、採用要件のことを意味しており、実際に採用の合否を決める際に使用するため、スキルや能力、経歴などに幅を持たせながら設定します。
求める人物像では、ある程度抽象的にターゲットとなる学生を設定します。
「理系」 「主体性がある人」 「組織内で成果を挙げた経験」 など、自社が求める条件を決め、実際に候補者を選定する際にその条件に当てはまっているか判断します。
一方でペルソナでは、具体的な人物像を設定します。
「〇〇大学理工学部在学中」
「アルバイト先で業務効率改善のため社員に提案し、自らマニュアルを作成した」
「体育会野球部でパフォーマンスの数値分析をして、練習を設定。その結果、全国大会で1位に」
など、求める人物像を具体化したものがペルソナです。
なぜ、採用においてペルソナを作成することが大事なのでしょうか。
主なメリットとして、以下の3つがあげられます。
▼ペルソナ設定をするメリット
の3点が挙げられます。
人材採用は、人事部に限らず様々な部署の協力が不可欠です。
そこで大事になるのが「採用基準」を、各部署・社員で明確にしておくことです。
明確な採用基準を決めていない場合、面接時の判断基準が曖昧になり、面接官の負担が大きくなってしまいます。
それにより、自社が本当に求める人物が採用できない、という可能性も十分に考えられます。
ペルソナを明確に決めておけば、面接官ごとの選考の「ズレ」を小さくすることが可能となります。
内定承諾を獲得したものの、自社の組織風土に合わず学生が早期に離脱してしまう事態はできるだけ防ぎたいですよね。
自社が求める人物像を的確に把握して採用することで、早期離脱を防ぎ長期的に活躍する人物を採用できます。
自社の持つ特徴や強みを、全ての学生に対して一律に押し出したとしても、魅力が伝わらない可能性があります。
例えば、「入社年次関係なく、実力に応じて裁量権の多い仕事を任せられる」という自社の特徴があったとします。
この特徴は、「自己成長意欲の高い体育会系出身者」にとっては魅力的に映るかもしれません。
しかし一方で、「周囲と協調しながら仕事をしたい文化系サークル出身者」には魅力的に感じてもらえない可能性があります。
そこで、採用ペルソナを設定することでターゲット学生が明確になり、それぞれの学生の属性に合わせて自社の魅力・強みを訴求しやすくなるのです。
採用ペルソナをつくるメリットがわかったところで、実際にペルソナを作ってみましょう。
今回は、採用ペルソナの作り方について、フォーマットと業界別の例を用いながら説明していきます。
具体的な項目の例もお伝えしますので、ぜひ一緒に設定してみてください。
ペルソナ設定は以下の流れで行います。
各手順の詳細を確認していきましょう。
採用ペルソナを作り始める前に、1つ確認する事があります。
それは「なぜ採用を行うのか?」という目的を明確にすることです。
通常、事業計画に基づいて人事計画を立て、さらにそこから採用計画を立てていきます。
また、採用の目的次第で応募者に求める要素やその要素の優先順位が変わってきます。
事業計画に沿う採用計画を立てるためにも、時期に応じた求める人物像を満たす候補者を採用するためにも、「採用する目的」を再確認し、ゴールを明確にしましょう。
「自社に合ったペルソナ」「求める人物像に合ったペルソナ」を設定するためには、自社についての情報をきちんと整理しておくことが不可欠です。
そうすることで、短・中・長期を見据え自社が必要とする人材や、その人材に求める要件を考えやすくなります。
「なぜその経験を持った人がいいのか?」「なぜその志向を持った人がいいのか?」についての思考がしやすくなると、より納得感のある精度の高いペルソナ設定が可能になります。
具体的に整理すべき項目は以下です。
▼自社の情報として整理するべき項目
また、新入社員に「なぜ新卒で自社に入社しようと思ったのか」を聞くと、自社が求めている人物像と入社につながりやすい学生の特徴の乖離度合いが分かるのでおすすめです。
採用目的を明確にし、自社の情報を整理した後は、現在設定している求める人物像を確認します。
まだ求める人物像を決めていない場合は、この段階で採用要件をまとめ、評価基準を設けましょう。
「人物像を決めるのが難しい・・・」という場合は、現場社員や経営層へヒアリングを行い、どんな学生を採用したいのかを明確にするのがおすすめです。
新入社員のほとんどは人事部ではない他の部署に配属されます。
現場社員の声をしっかり聞くことで、求める人物像の「設定理由」がより明確になります。
詳しい具体例はこの後ご紹介します。ぜひ参考にしてください。
次に、②〜③で整理した内容を参考にしながら、採用要件を具体化してペルソナを作ります。
ペルソナのフォーマットを作成する際は、以下の項目を参考にしてみてください。
ペルソナのフォーマット作成時は、③で考えた「求める人物像の設定理由」を参考にすると思考がスムーズになります。
例えば、求める人物像として「協調性がある人材」をあげている場合を考えてみましょう。
その理由が「チームで取り組む仕事である」 「関わる人の数が多い」 といったことであれば、学生時代にチーム経験をしていたり、人を巻き込む経験をしていたりする学生をペルソナと設定すると良いでしょう。
ペルソナを設定する際は、漠然と考えるのではなく理由とともに考えることでより質の高いペルソナを設定することができます。
ペルソナを設定したことで、評価基準が厳しくなってしまわないように気をつけましょう。
例えば「チームで取り組む仕事が多いから、協調性のある学生を求めている」とします。
チームで取り組んだ経験の例としては、「体育会部活所属経験」「長期インターン経験」「学生団体所属経験」等があげられます。
このように、1つの要素からも多くの経験が想定できます。
そのため ” ペルソナとして「体育会部活所属経験」を定めたから絶対にその経験が必要 “ ではなく、 “ 必ずしもペルソナと同じ経験をしていなくても、求めている要素を持っていれば良い “ ということを念頭に置くように注意しましょう。
ペルソナを設定したら、他部署とすり合わせを行います。
現場の求める要件と大きくズレていた場合、採用そのものが失敗しかねません。
他部署とすり合わせを行うことで、求める人物像に対する認識のズレを無くすことにつながります。
ここで認識のすれ違いがあった場合は、採用要件の見直しやペルソナの再設定をしましょう。
採用ペルソナを設定することは『絶対的な採用基準』ではなく、あくまでも『採用要件の認識を統一させるための材料』です。
求める人物像に対して、どのような学生なら条件に当てはまるのかを示す具体例として活用しましょう。
よりイメージを持ちやすくするために、ペルソナを複数作成することも効果的です。
すり合わせを行った後は、ペルソナを募集要件や選考基準に落とし込んでいきます。
例として、「主体性がある人材を求めている場合」を考えます。
面接での評価基準に「主体性があるかどうか」とだけ記載しても、漠然としすぎており適切に判断することは難しいです。
具体的にどの程度の主体性を持っている人材を求めているのかを分かりやすくするために、評価基準ごとにペルソナを作りましょう。
また、募集要件は採用媒体ごとに設定することをおすすめします。
特にダイレクトリクルーティングや人材紹介の場合、ペルソナの条件が厳しすぎると母集団形成ができないこともあります。
募集要件とともにペルソナも適宜変更していくとよいでしょう。
作成したペルソナと実際に出会える学生を照らし合わせながら、現実的な募集要件や選考基準を設定しましょう。
採用活動が終了したら、ペルソナの修正、振り返りを行いましょう。
多くの企業は、年度によって採用したい人材や求める能力・スキルが異なってくるはずで、学生の動向も全く同じとは限りません。
そのような場合に前年のペルソナを修正しないでいると、学生とのミスマッチにつながり、早期退職のリスクが高まります。
必ず現場や経営陣とコミュニケーションを取り、設定したペルソナが問題ないかを確認するようにしましょう。
ペルソナを設定していると、設定した求める人物像にしっくりこなかったり、すり合わせの段階で意見が食い違ったりと、行き詰まってしまうこともあります。
このような場合、まずはもう一度検討することが大切ですが、それでも解決しない場合は不採用にする人材の採用ペルソナをつくることも効果的です。
例えば、チームでの仕事が多く繁忙期は残業もある会社の場合、「個人作業がしたい」「必ず定時で退社したい」という学生は採用要件から外れることになります。
不採用のペルソナをたてることで、自社に求める人材像が見えてくる場合があります。
上記の設定方法を踏まえて、フォーマットに沿ってペルソナを作成してみましょう。
まずは採用ペルソナのテンプレートを紹介します。
どの企業、業界でも使えるものとなっておりますので、こちらのテンプレートを参考に、自社でカスタマイズしてご利用頂けますと幸いです。
また、コピーアンドペーストができるテンプレートも記載していますので、そちらもご活用ください。
下記のテンプレートは、面接前に記載して頂き、実際の面接時にお手元に置いておくのがおすすめです。
【コピペ用】採用ペルソナのテンプレート
基本情報 | 学歴 | |
部活やサークル | ||
アルバイト | ||
パーソナル情報 | 性格・志向性・価値観 | |
趣味 | ||
長所 / 短所 | ||
学生時代の経験 | 学生時代に一番力を入れたこと | |
就活について | 志望業界/ 業種 | |
企業選びで最も重視すること |
では実際にどういったプロセスで採用ペルソナを決めて行けばよいのでしょうか。
ここでは、上記で紹介したペルソナのテンプレートシートを用いながら、業界別に3つのフォーマット例をご紹介します。
「手っ取り早く採用ペルソナを立てたい」という方には、以下のワークフローをご利用ください。
先ほどご紹介したペルソナの作り方の中に、「②自社の情報整理を行う」「③求める人物像の設定理由を確認する」というステップがありました。
ここからは、これらのステップがどのようにして実際のペルソナ設定につながっているのかイメージしながら読み進めてみてください。
それでは、実際の例を確認していきましょう。
まず人材業界の具体例を紹介します。
はじめに自社の情報整理をしましょう。
項目に沿って表を埋めていくとスムーズに進めることができます。
この際、できるだけ簡潔にまとめておくことで次のステップに取り組みやすくなります。
①で整理した情報をもとに、ペルソナを具体化します。
まず、自社情報の中で特に重要と思われる要素をピックアップします。
今回は、以下の要素を重要なものとしてピックアップしました。
これらを分類し、ペルソナに求める経験や素質を具体化します。
②で考えた経験や素質をもとに、実際のペルソナを設定していきます。
その際には、具体的に仮説を立てるよう意識してみてください。
例えば、下記のペルソナは
「体育会部活動の中でも、特にチームワークがしっかりしていて多忙さにも耐性があると良さそう。また、受け身ではなく主体的に行動した学生が良いのではないか。」
「協調性を持っている学生は、チームで何かに取り組んだことがある学生や多くの人と一緒に活動してきた学生なのではないか。」
「コミュニケーション能力が高い学生の性格は、ノリが良くて友人が多そうだ。人と話すことが好きだろうから、コミュニケーションが活発な企業を選ぶのではないだろうか。」
このように仮説を立てながら設定しました。
漠然と考えるのではなく仮説とその理由とともに考えることでより質の高いペルソナを設定することができます。
いかがでしょうか? 同じように他の例も考えてみましょう。
次にIT企業におけるエンジニア採用の事例を紹介します。
まずは例⑴と同じように、自社の情報を整理します。
B社の場合、特に重要と考える要素は
・事業内容(システム基盤の構築・運用)、募集職種(システムエンジニア)
→ 興味があり、かつマッチ度が高い
・愚直に品質を高めようとする姿勢
→ 基礎から最新技術まで学び続ける意思がある
といった要素を重要なものとしてピックアップしました。
これらから、ペルソナに求める経験や素質を具体化します。
それでは、②で考えた求める経験や素質をもとに、エンジニア採用におけるペルソナを設定します。
下記のペルソナシートは、
「ITへの興味、特にエンジニア職について関心がありそうな学生が良い。関心が強い学生は、その勉強をしていたり長期インターンに取り組んだりしているのではないか。」
「業務に愚直に取り組めそうな学生は、何事にも丁寧に取り組む人だろう。うちは品質重視だから、きちんと技術を身につけたいと思っている人と合うのではないか。」
「向上心が高い学生は、学生時代から勉強熱心な可能性が高そうだ。」
といった仮説を立てながら考えました。
同じようにして、もう1社例を見てみましょう。
こちらについては、詳細の説明は記載しておりませんので、どのような仮説を元に作成しているのか、想像しながら読んでみてください。
最後に小売業の事例で紹介します。
まずはこれまでと同じように自社の情報を整理します。
次にペルソナに求める経験や素質を具体化しましょう。
小売業であればコミュニケーションが特に重要です。
選考の場では「聞かれた質問にしっかり答えられているか」等をみて、学生の素質を確認するようにしましょう。
STEP③ 実際のペルソナを設定する
最後にこれまでの情報をまとめ、実際のペルソナを設定します。
ペルソナ設定についてのイメージは持てたでしょうか?
自社のペルソナ設定の際に、ぜひ上記のフォーマットに沿って考えてみてください。
採用ペルソナを設定する際は、以下のような点に注意が必要です。
詳しく見ていきましょう。
採用には、採用担当者以外にも現場社員や役員など多くの社員が関わります。
求める人材を採用するためには、採用ペルソナを採用に関わる社員全員の共通認識にしなければいけません。
完成したペルソナはしっかりと社内に共有するようにしましょう。
また、学生が実際に入社する際に配属されるのは各部署の現場になります。
社内に共有して各部署の反応を見ることで、採用ペルソナのブラッシュアップにもつながりますね。
実際にペルソナを選考基準に落としこんで運用を開始したら、その結果からペルソナの修正を行うことが必要になります。
例えば、以下のような想定していなかった事態が発生する可能性があります。
このような場合、理想的なペルソナを設定できていたとしても再考が必要になります。
ペルソナは一度設定したら終わりではなく、採用状況に合わせて再度設定し直しましょう。
またペルソナは1つだけでなく、2つ以上用意することが重要です。
なぜならペルソナを1つに絞ってしまうと、採用活動で重要な母集団形成ができなくなってしまうからです。
また、部署や職種ごとに求める素養は異なることが多いため、ペルソナを1つに絞ると採用要件にマッチした学生に出会いづらくなります。
母集団形成を成功させ、各部署にマッチした学生を採用するためにも、ペルソナは複数用意するようにしましょう。
ペルソナを細かく設定し過ぎると、自社にマッチした新卒学生が集まりにくいという問題が発生することもあります。
そのためペルソナは細かく設定しすぎない方がよいでしょう。
資格や志望業界など、必要最低限の条件を示しておき、人物面は面接で見極めるという柔軟な姿勢も重要になります。
採用ペルソナに優先順位をつけることも大切です。
設定したペルソナに完璧に当てはまる人材を見つけることは容易ではありません。
項目ごとに重要視するレベルを定めておくことで、マッチする人材の幅を広げるとともに、評価の均一化を図ることができます。
優先順位を付ける際には、業務に必須かつ先天的に持っている要素にフォーカスすることがおすすめです。
性格や価値観などの先天的な要素を選考で見極め、スキルなどの後天的に身に付けられる要素を入社後の育成で伸ばしていくことで、ミスマッチを防ぎ長期的に社内で活躍する人材を採用できます。
「ペルソナを決定する作業は正直大変…」
そう思われる採用担当者様も多いでしょう。
そのような方に向けて、ペルソナの作成を支援するサービスを3つご紹介します。
生成AIを使ってペルソナを設定できるサービスや、豊富なテンプレートと共有機能があるサービス、自由度が高くアイデアを出しやすいサービスまでご紹介していくので、ご自身が求めているサービスかどうか検討してみてください。
ペルソナAIは、無料でAIがペルソナを自動生成するサービスです。
ターゲットとなる学生の簡単な基本情報を入力するだけで、ペルソナの概要、ニーズ、課題だけでなく、顔写真や名前などを自動生成します。
あとはAIが作成したペルソナの情報をもとに、自社にマッチしたペルソナを具体化すればよいので、本当に存在しているかのようなリアリティのあるペルソナを簡単に設定することが可能になります。
マーケティング支援としてペルソナを作成する生成AIサービスが多い中、採用ペルソナを作成するときにも応用が可能な生成AIツールです。
無料
【参考】ペルソナAI 公式HP
createlyは、豊富なテンプレートがそろっているほか、リアルタイムでの共有も可能なオンラインホワイトボードツールです。
マーケティング業務で使えるテンプレートも豊富で、ペルソナを簡単に作成できるテンプレートもそろっています。作成しているペルソナをほかの社員とも共有できるため、効率的に作業を進めることができるでしょう。
複数の採用担当者とペルソナの設定・共有を行いたい方
個人プラン $5 / 月 (¥700 / 月)
チーム $5 / 月 (¥700 / 月)
ビジネスプラン $89 / 月 (¥12,460 / 月)
企業 要お問い合わせ
※1ドル140円で計算
【参考】creately 公式HP
Chat GPTをすでに利用したことがある方も多いのではないでしょうか。
Chat GPTを使って、採用ペルソナを作成することが可能です。
想定しているペルソナの基本情報と採用要件をChat GPTに打ち込むことで、条件に沿ったペルソナを提案してくれます。見落としていた新たなアイデアを出してくれるかもしれません。
注意点として、著作権のある表現が含まれる可能性があるので、あくまでペルソナ作成のアイデア出しのツールとして使うことをおすすめします。
ペルソナを具体化するためのアイデアがほしい方
【参考】生成AIに求人広告制作の“要”、ペルソナ設計を任せてみたら、優秀すぎた。
無料(GPT-3.5へのアクセス、GPT-4oの限定的なアクセスが可能)
Plus $20 / 月(¥2,800 / 月)
Team $25 月/人あたり(¥3,500 / 月)
※1ドル140円で計算
【参考】Chat GPT
ペルソナは設定しただけでは意味がありません。
下記の3点のポイントを押さえ、採用活動に生かしましょう。
まず使用する採用媒体を決定しましょう。
ここで大切なのは「設定したペルソナが使用している採用媒体を選定すること」です。
例えば、文系職種の採用を行っているにも関わらず、理系学生の登録が多い媒体を使用してしまうと、自社の要件にあった学生へのアプローチは難しくなります。
採用媒体によって「理系学生が多く在籍している」「比較的高学歴な学生が多い」など、特徴が異なります。
採用媒体を導入する際は、自社が定めた人物像から逆算して使用する媒体を決めましょう。
導入したい採用媒体を運営している企業に「登録学生の特徴」を前もってヒアリングしておくとスムーズです。
採用媒体によって「理系学生が多く在籍している」「比較的高学歴な学生が多い」など、特徴が異なるため、各採用媒体の特徴を吟味して使用する採用媒体の設定を行いましょう。
使用する採用媒体を決定したら、定めたペルソナに対してアプローチを行いましょう。
その際重要なのが「各ペルソナに合わせたスカウト文の送信」を行うことです。
例えば、英語が得意な学生ペルソナに設定していれば「グローバルに働きたい人必見!」といった文言を入れるのがよいでしょう。
ペルソナに沿った適切なスカウト文が送れているかどうかがその後の母集団形成にもかかわってくるため、丁寧に作成する必要があります。
採用媒体の決定とスカウト文の送信が完了したら、適性検査や面接などの選考に移ります。
学生は選考を通して、社風などの見極めを行うため、選考時の印象は非常に重要です。
例えば「面接官の態度が大きい」「一方的に質問を行うのみで、逆質問の時間を取らない」といったケースでは、選考を通じて学生の志望度が下がってしまいます。
設定したペルソナがどんな選考体験を求めているのかを分析することが、内定承諾まで導くために重要です。
最後に、ペルソナのニーズを採用ブランディングに生かす方法をご紹介します。
採用ブランディングは、求職者のニーズを理解した上で企業イメージを発信し、求職者からの共感や信頼を得ることで企業イメージを高め採用力を強化することです。
採用ブランディングでは、ペルソナの学生に対してどのような情報を発信すれば自社の魅力を届けられるか考えることが重要です。
発信する情報は、自社の強みや企業理念、事業内容や福利厚生など多岐に渡ります。
学生に対して発信すべき情報を吟味し、求める学生との適切なマッチングを実現しましょう。
それでは、作成したペルソナをどのように採用ブランディングに活かせば良いのかを確認していきましょう。
実際の手順は、以下の通りです。
▼ペルソナを採用ブランディングに活かす4つの手順
各項目について、詳しく確認していきましょう。
まずは、設定したペルソナの求めていることを掘り下げます。
ペルソナのプロフィールから、「仕事に対してどのような価値観・希望を持っているかの想像を膨らませていきます。
例として、上述の人材業界のA社のペルソナのニーズを考えてみましょう。
「とにかく成長したい!若手のうちから、自分がチームを主導するような機会が欲しい」
「部活やアルバイトの経験がすごく楽しかったので、たくさんの人と一緒に仕事ができたら嬉しい」
「人の笑顔が大好きなので、相手が本当に求めていることを提供できる仕事がしたい」
このようなニーズが考えられるのではないでしょうか。
ペルソナのニーズについて考えるときには、一旦自社のことは置いておいて、ペルソナになりきって考えるようにしましょう。
そうしないと、自社に都合の良いニーズだけを汲み取ってしまう可能性があります。
次のステップで、考えたニーズが自社の強みとマッチするかについては検討を行います。
あらゆる可能性を考慮した上で、自社の強みとすり合わせを行うためにもこの段階では広く考えることを意識してみてください。
次に、①で考えたペルソナのニーズと自社の強みがマッチするかの確認をします。
この手順を踏むことで、 「ペルソナのことをきちんと考えられている」「自社の魅力が伝わる」 メッセージやコンテンツを作成することができます。
ペルソナ作成の際に確認した自社の情報も参考にしながら、 「そのペルソナのニーズは自社で満たすことができるか?」も含めて確認をしてみましょう。
次の表は、A社に置き換えて学生のニーズと自社の強みをすり合わせたものです。
①②で「ペルソナのニーズ」と「自社の強み」の確認を行いました。
ここから「ペルソナに対して、自社の魅力をどのように伝えるか」を検討します。
ニーズを十分に加味した上で、伝えたいメッセージやペルソナが参加したくなるコンテンツを作成していきます。
それでは、A社を例にして考えてみましょう。
ペルソナのニーズと自社の強みが合致した、上記の3点について魅力を伝えられるコンテンツを設計します。
例えば、このようなコンテンツが考えられます。
伝えたいメッセージを軸に、学生が参加したいと思い、 かつ自社に魅力を感じてくれそうな内容を考えてみましょう。
メッセージやコンテンツを作成したら、今度はそれを届ける段階に入ります。
ペルソナのニーズに沿って考えたのですから、ペルソナに近い人材に届けられるサービスを利用すると良いでしょう。
ペルソナを採用ブランディングに生かすためには、ダイレクトリクルーティングツールがおすすめです。
ダイレクトリクルーティングは、企業から学生に逆求人ができるサービスです。
「学歴」「経験」「スキル」「価値観」等を指定して自社に合った学生にアプローチすることが可能です。
加えて、学生のプロフィールを見てスカウトを送信することができるので、自社にフィットした学生に出会いやすいというメリットがあります。
ペルソナに近い学生を探す際に、上記の条件を指定したりプロフィールを確認したりすることで、より早く確実なアプローチができます。
また、自社からアプローチができるため、いつどのくらいの数の学生に会いたいのかといった部分のコントロールも可能です。
採用ペルソナの設定とポイント・具体例、設定したペルソナを採用ブランディングに活かす方法を紹介しました。
自社の求める人物像に沿ったペルソナを設定し、ペルソナに近い学生にメッセージを届けることで、採用の効率化や入社後のミスマッチ防止につながります。
今回ご紹介した内容を参考に、ペルソナ設定を試してみてください。