新卒採用コラム|マッチャースカウト

新卒・中途の内定承諾率の平均は?原因と上げる方法を詳しく解説!

Written by Admin | Sep 9, 2021 5:07:07 AM

新卒採用では、内定者の3人に2人は辞退を選ぶといわれています。そのような中で「優秀な学生に辞退されないために何ができるのか」とお悩みのご担当者様も多いのではないでしょうか。

本記事では、内定承諾率の平均値や内定承諾率が低下する原因、そして内定承諾率を改善させるための施策などをご紹介していきます。自社の課題を正しく理解し、解決していきましょう。

内定承諾率とは

内定承諾率とは、企業が出した内定に対して承諾をした人の占める割合のことです。

内定承諾率を確認することで、自社の採用プロセスや、学生に対する訴求が適切かどうか評価する指標になります。

内定承諾率の計算方法

内定承諾率は、以下の方法で計算できます。

内定承諾率の計算方法
内定承諾率(%)=(入社人数÷内定者数)×100

例えば10名に内定を出し、そのうち4名が内定承諾して入社した場合、内定承諾率は40%です。

算出した内定承諾率が平均よりも高い場合は、自社の魅力を候補者に十分伝えられていると考えられます。一方で内定承諾率が平均よりも低い場合は、採用プロセスを見直す必要がでてきます。

内定辞退率との違い

内定辞退率とは、企業が出した内定に対して辞退をした人の占める割合のことです。

▼内定辞退率の計算方法
内定辞退率(%)=(内定辞退者数÷内定者数)×100

内定承諾率と内定辞退率は、どちらか一方を算出すれば十分です。内定承諾率の場合は100%を目指し、内定辞退率の場合は0%になるのを目標とします。

内定承諾率の平均値の推移

ここでは新卒採用と中途採用の内定承諾率平均をそれぞれご紹介していきます。

ぜひ自社の内定承諾率と比較する参考にしてください。

【新卒採用】25卒までの内定承諾率平均の推移

就職みらい研究所の調査によると、25卒全体の内定承諾率は53.60%でした。

プレエントリーから入社数の数を詳しく見てみると、以下の通りです。就活みらい研究所の調査データから弊社で内定承諾率を算出しています。

  プレエントリー数 書類選考者数 面接者数 内定数 入社数 内定承諾率
全体 1645.3 285.2 133.2 44.4 23.8 53.60%
300人未満 284.3 51.4 26.0 8.0 4.5 56.25%
300~999人 1029.5 185.0 100.6 27.1 14.4 53.14%
1000~4999人 2896.1 528.8 255.9 83.3 41.2 49.46%
5000人以上 5407.5 1250.6 494.1 186.0 109.9 59.09%

企業規模別に見てみると、5000人以上の従業員を持つ企業の平均内定承諾率は59.09%と最も高く、1000〜4999人の従業員を持つ企業の平均内定承諾率が49.46%と最も低いです。

【参考】就職みらい研究所『就職白書 2025 データ集』

1,000人以上の大手企業と1,000人未満の中小企業を比較して、内定承諾率に大きな差はないことが分かります。

【中途採用】内定承諾率平均の推移

株式会社マイナビの調査によると、中途採用における内定承諾率の平均は2023年度で91.21%となっています。

2020年から2023年までをみてみると、概ね85〜90%の間を推移しているようです。

  総募者数 面接設定した応募者数 内定者数 採用者数 内定承諾率
全体 79.5 43.9 22.9 20.8 90.82%
3~50名 13.0 5.5 4.9 4.5 91.83%
51~300名 32.7 13.7 11.8 10.2 86.44%
301~1000名 52.1 26.0 19.2 18.1 94.27%
1001名以上 181.5 107.2 46.4 42.1 90.73%

上の表は、総応募者数から入社数の企業規模別データです。内定承諾率はマイナビの調査データをもとに弊社で算出しています。

中途採用の内定承諾率は、新卒採用の内定承諾率よりも約35%ほど上回っています。中途の求職者はすでに入りたい会社が決まっていることも多いため、辞退に繋がるケースはそれほど多くないといえます。

【参考】株式会社マイナビ『中途採用状況調査 2025年版(2024年実績)』

新卒採用の内定承諾率が下がる背景

内定承諾率の平均値を見てみると、新卒採用では53.60%、中途採用では90.82%と大きく差が出ました。この違いが発生する背景をここではご紹介します。

エントリーする社数が多い

新卒は一括採用であり、選考のスケジュールがすでに決まっています。一度タイミングを逃してしまえばその企業に新卒で応募できなくなってしまうため、学生は複数社にエントリーすることがほとんどです。

エントリー社数平均

  • 2021年卒:27.54社
  • 2022年卒:29.74社
  • 2023年卒:30.98社
  • 2024年卒:28.12社
  • 2025年卒:26.30社

内定取得企業数平均

  • 2021年卒:2.17社
  • 2022年卒:2.46社
  • 2023年卒:2.52社
  • 2024年卒:2.61社
  • 2025年卒:2.74社

実際にデータを見てみると、約30社程度の企業にエントリーを行い、約2.5社から内定をもらっていることが分かります。そこから入社する企業を決めるため、新卒採用の内定承諾率が中途よりも低くなっているのです。

【参考】就職みらい研究所『就職白書』

就活の早期化

就活の早期化によって、内定承諾を行ったあとに辞退する「内定承諾後の内定辞退」が増加しやすくなっています。

2023年4月に内閣府が「インターンシップを活用した就職・採用活動の日程ルールの見直し」を発表しました。これによって、「専門活用型インターンシップ」を実施する企業は、選考時期を早期に前倒しすることが可能になりました。

ワンキャリアの調査によると、26卒の学生の6割以上が「大学3年の10月以前」に早期選考のエントリーを開始したという結果が出ています。

このような就活の早期化が進むことで、内定承諾期限も早まります。もし第一志望よりも早く内定をもらった場合は、他の採用試験も受けながら内定を保持するために、とりあえず内定承諾をしてしまうでしょう。

そのため内定承諾した後から内定辞退するということも多発しやすくなっています。

【参考】内閣府『インターンシップを活用した就職・採用活動日程ルールの見直しについて』

【参考】ワンキャリア『【2026年卒 就活実態調査】6割以上が「10月以前」に早期選考のエントリーを開始』

❚ 内定承諾率を改善するならMatcher Scout

新卒採用では、中途採用よりも内定承諾率を上げるための採用フロー改善が重要になります。そこでオススメしたいのが、新卒ダイレクトリクルーティングサービスのMatcher Scoutです。

Matcher Scoutでは、OB訪問アプリ「Matcher」に登録している学生の中から、採用要件にマッチした学生にスカウトを送信することができます。利用企業の中には、他の採用サービスと比較して内定承諾率が2倍になったケースもありました。

Matcher Scoutの特徴

  • スカウト送信や日程調整などの労力のかかる作業は全て弊社が代行
  • GMARCH・関関同立を中心とした登録学生層
  • OB・OG訪問に積極的に取り組む、主体性のある優秀な学生が多い
  • 初期リスクの少ない成功報酬型と最安採用単価30万円の前金型から選べる
  • 自社のニーズに合わせてオプションプランもご用意

まずはお気軽に、お問い合わせまたは資料請求をお願いいたします。

 

内定承諾率が下がる原因

ここでは内定承諾率が下がる原因として考えられるものをご紹介していきます。

内定承諾率が下がる原因

  1. 優秀層のみを採用ターゲットにしている
  2. 採用チャネルが合っていない
  3. 求職者との接触機会が足りていない
  4. 採用過程での印象が良くない
  5. 内定者フォローを十分に行えていない

自社の採用に当てはまっていないかチェックしていきましょう。

1. 優秀層のみを採用ターゲットにしている

「学歴が高い」「長期インターンシップの経験がある」「論理的思考力が高い」など、どの企業でも欲しがるような採用要件を設定していませんか?

そのような求職者ほど、複数社の内定を保有している場合が多いです。学生からの人気度がよほど高い企業でなければ、このような層からの内定承諾は得られない可能性が高いです。

求職者から内定先に選んでもらうためには、求職者と企業とのマッチ度を重視した独自の採用要件を設定しておく必要があります。

2. 採用チャネルが合っていない

「大手志向の学生が多い」「ワークライフバランスを重視する学生が多い」など、各採用チャネルごとに学生層の特色があります。

採用チャネルの特徴を把握した上で、自社の強みや特色に魅力を感じる学生層が多く登録するサイトを選ぶことが内定承諾率の改善につながります。

逆に、求職者と自社の特徴がマッチしていない採用チャネルを使っていると、内定承諾率は低下しやすいです。

3. 求職者との接触機会が足りていない

マイナビキャリアリサーチLabが行った調査によると、第一志望ではない企業に入社した理由として27.9%の学生が「就活を進めるうちに第一志望に変わったから」と回答しました。

就活生の志望度を高めるには、座談会やインターンシップの実施などを通して求職者が企業について知る機会を増やし、自社で働くイメージを持ってもらうことが重要です。

一方で、求職者との接触機会が足りていないと選考中に自社への志望度が下がってしまい、結果的に内定承諾率が下がってしまう可能性があります。

【参考】マイナビキャリアリサーチLab『2026年卒内定者意識調査』

4.競合に条件面で劣っている

競合と比較して自社が条件面で劣っていないかどうかも、内定承諾にかかわる要素になります。

株式会社キャリタスの調査によると、26卒の学生が就職先企業を選ぶ際に重視している点として、「給与・待遇が良い」(文系 48.0%、理系 46.7%)が最も高く、「将来性がある」(文系 39.2%、理系 42.0%)が続く結果となりました。

就職先企業を選ぶ際に重視する点

  • 給与・待遇が良い:文系 48.0%、理系 46.7%
  • 将来性がある:文系 39.2%、理系 42.0%
  • 休日・休暇が多い:文系 34.2%、理系 23.5%
  • 福利厚生が充実している:文系 30.6%、理系 31.8%
  • 大企業である:文系 24.7%、理系 30.7%

このように、競合と比較して条件面で自社が劣っている要素があると競合他社に流れてしまう可能性があります。内定承諾率が低い場合、初任給を見直してみることや、福利厚生制度を整えることがおすすめです。

【参考】株式会社キャリタス『1 月 1 日時点の就職意識調査』

5. 採用過程での印象が良くない

面接官の質問に圧迫感があったり、不当な対応を取られたりすると、就活生が企業への信頼感を失ってしまう場合があります。

「入社後、この面接官と働くかもしれないのか…」というような悪い印象を持たれてしまうと、内定を承諾しにくくなるでしょう。

採用活動中は、対応しなければいけないことが多く何かと忙しくはありますが、学生の信頼を失うことがないよう注意を払う必要があります。

実際、パーソル総合研究所の調査によると、内定承諾企業が当初から第一志望だった割合は半数以下であり、選考の途中で第一志望に変化することが多いです。

【出典】パーソル総合研究所『新卒者の内定辞退に関する定量調査』

以上の図より、第一次面接では内定承諾企業が第一志望だった割合は53.0%で、第二次面接では63.9%でした。このことから、第一次面接と第二次面接の間で志望度が大きく上昇していることが分かります。

つまり、面接での対応が内定承諾率の上昇に大きな影響を与えているといえるでしょう。

【参考】パーソル総合研究所『新卒者の内定辞退に関する定量調査』

6.選考参加者へのフォローを十分に行えていない

最終選考後に選考を辞退しようと思った学生の声として、「内定通知の連絡が遅かった」「内定後の連絡頻度が少なく、不安になった」といったものが挙げられています。

早く就活を終わらせたい学生のなかには「第一志望の企業よりも早く内々定をもらったから」という理由で内定承諾する人もいます。つまり、内定を出すのが他社より遅くなるだけで、内定承諾してもらえないという可能性も。

競合の採用スケジュールも見ながら、早く内定出しができるように注意することが必要です。

また、他に内定している企業よりも内定者フォローが手薄であれば、その分自社の魅力は半減し、他社への志望度が高まってしまう可能性もあります。

【長期的な改善】内定承諾率を上げる方法7選

ここでは、内定承諾率を上げるための具体的で長期的かつ根本的な改善方法をご紹介していきます。時間はかかるものの、内定承諾率が低い課題を根本的に解決したい採用担当者様におすすめの方法です。

内定承諾率を上げる方法

  1. ターゲットを明確にした募集を行う
  2. 学生とのコミュニケーション機会を増やす
  3. 戦略的に自社の魅力づけを行う
  4. 採用オペレーション上の課題を解決する
  5. 社内マナーを再度徹底する
  6. 面接のフィードバックを行う
  7. 学生が望む内定者フォローを実施する

これから説明する改善方法をぜひ実行してみてください。

1. ターゲットを明確にした募集を行う

内定承諾率を高めるには、「自社が求める人材」かつ「自社への入社意欲が高い人材」を採用のターゲットとする必要があります。

このような採用ターゲットを決めるには、実際に新卒入社した社員を対象にアンケート調査を行うことが有効です。

アンケート調査で質問する項目例

  • 自社を知ったきっかけ
  • 自社に応募したきっかけ
  • ESや面接でアピールしたポイント
  • 採用過程で印象的だったこと
  • 入社の決め手となったこと

アンケート結果から自社の強みを把握して、ターゲットにアプローチしやすい採用媒体の選定や、ターゲットに刺さりやすい魅力訴求を行えるように改善しましょう。

2. 学生とのコミュニケーション機会を増やす

採用プロセスのなかで学生の企業志望度が変わるのは珍しいことではありません。自社を第一志望とする就活生を増やすには、採用プロセスのなかで学生と話す機会を多く設けることが重要です。

特に座談会やインターンシップ、カジュアル面談などのイベントは、学生とのつながりを深めやすいです。これらのイベントを採用プロセスのなかに組み込むことには、以下のようなメリットがあります。

座談会やインターンシップなどを行うメリット

  • 業務内容の理解が深まる
  • 働く環境を知ることができる
  • 社風を体感できる
  • 自分の求める働き方ができるか判断できる
  • 社員との関係性を構築できる

ただESを書いて、面接を受けただけの企業よりも、座談会やインターンシップなどを通して社員と深く交流した企業のほうが、学生は入社を決めやすいでしょう。採用活動を開始する前にこのようなイベントを組み込むようにすることで、内定承諾率の改善が見込めます。

3. 戦略的に自社の魅力づけを行う

学生の価値観を踏まえた上で自社の魅力づけを行うことも、内定承諾率の改善に効果的です。そのためには、就活生が企業選びにおいて何を重視しているのかを知っておく必要があります。

またカジュアル面談や選考面接では、学生に就活の軸を聞いた上で、自社ではどのように学生の希望を実現できるのかを説明することも、内定承諾率を高めるのに効果的です。

4. 採用オペレーション上の課題を解決する

選考プロセス自体への満足度も、内定承諾率に関わります。

採用オペレーションで改善できるポイント

  • 競合他社を参考にしながら選考スケジュールを決められているか
  • 学生の期末試験や大きな大会などと選考スケジュールが被っていないか
  • 面接実施回数や内定までに要する期間を伝えられているか
  • 応募者への連絡を迅速に行えているか
  • 学生からの質問を受け付けているか

スムーズな選考を学生に体験してもらえるように、採用オペレーション上の課題を解決しておきましょう。

5. 社内マナーを再度徹底する

学生は、選考で会った社員を通じて会社のイメージを形成します。社内マナーを再度徹底し、誤ったイメージを持たれないよう気をつけましょう。

特に「面接官の態度、話を聞く姿勢」はとても重要です。「態度が悪い」「自分に興味を持ってもらえていない」と感じた場合には、志望度は下がってしまいます。

一方で「学生の話をしっかり聞く」「学生がリラックスできるよう接する」「学生の考えを否定せず受け止める」といった態度は、学生の志望度アップにつながります。

採用担当の方には、当たり前のように思われるかもしれませんが、選考には採用担当ではない社員が面接官として参加することもあるでしょう。面接官のトレーニングを実施してレクチャー、ロールプレイングを行うことが求められます。

6. 面接のフィードバックを行う

面接のフィードバックを行うことで内定承諾率が上がるという調査結果が出ています。パーソル総合研究所の調査によると、内定承諾先企業の方が、内定辞退企業よりも、学生が面接官からフィードバックを受け取った割合が12.4ptほど高くなっています。

このことから、面接においてフィードバックがあると、その分面接官への印象が高まり、ひいては企業自体への評価にもつながっていると考えられます。

面接では多くの学生を相手にする必要があるため大変ではありますが、学生へのフィードバックを行う時間を作ることで、内定承諾率アップが見込めるといえるでしょう。

【参考】パーソル総合研究所「新卒者の内定辞退に関する定量調査」

7. 学生が望む内定者フォローを実施する

学生が望む内容の内定者フォローを実施しているかどうかも、内定承諾率に関わります。

【参考】株式会社キャリタス『5 月 1 日時点の就職活動調査』

このように、社員や内定者同士の交流を通して内定者の志望度を高められることが分かります。

もし現在の内定者フォローが十分でないと感じた場合は、対面で交流のできる内定者フォローを実施するように改善しましょう。

【26卒も間に合う】内定承諾率を上げる方法

採用担当者様のなかには、今年度の採用活動で思ったように内定承諾率が上がらず、すぐに内定承諾率を改善したいと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、ここでは「選考中」と「内々定から内定承諾までの期間」に分け、すぐに実施できる内定承諾率を上げる方法について解説していきます。

選考中:選考の途中離脱を防ぐ

現在選考中の学生がいる場合、内定承諾率を上げるためには、選考の途中辞退を防ぐことがまず非常に大切です。

株式会社インタツアーの調査によると、選考段階別に学生が選考辞退をしたことのある割合は以下のようになりました。

学生が選考辞退をしたことがある割合と主な理由

選考段階別 選考辞退した学生の割合 主な理由
説明会後 73.4% ・自分の思っていたイメージと実態が異なっていたため
・やりたい仕事内容ではなかったため
1次選考後 41.8% ・自分が働くイメージができなかった
・面接であった社員さんの雰囲気があまり良くなかったため
最終選考後 29.2% ・他の企業からの内定をもらったため
・他の企業が第一志望だったため

【参考】株式会社インタツアー『選考辞退・内定承諾についての調査』

このように、採用段階を踏むごとに選考辞退率は減るものの、最終選考まで進んでも約3割の学生が選考辞退をします。

選考の途中辞退を防ぐことで、より多くの学生を内定につなげることが可能です。そこで、選考辞退を防ぐために行いたいことは以下の2つです。

❚ 選考スピードの早さをアピールする

学生にとって「早く結果がわかる企業」は、それだけで魅力的に感じられるポイントです。実際、「ほかの企業から内定をもらった」という理由で最終選考後に内定を辞退する学生も多いです。

エントリーから内定までの期間が短いと、「この企業は自分に関心を持っている」と感じてもらいやすく、途中離脱の防止にもつながるでしょう。

そこで、説明会や面接の段階で「○日以内に結果をお伝えします」や「最短○○日で内定を出します」など、スピード感を明示的に伝えましょう。学生が安心して選考を受けられる環境を整えることで、内定承諾率のアップにつながります。

❚ 選考に付加価値をつける

選考を、学生が成長を感じられる体験にすることが大切です。

たとえば、フィードバック付きの面接や現場社員との座談会を組み合わせることで、学生は「この会社は自分を見てくれている」「学びのある選考だった」と感じやすくなります。

また、選考の中で会社のビジョンやカルチャーを自然に伝えることで、入社後のイメージ形成にもつながるでしょう。学生が「ここなら自分らしく働けそう」と思えるような体験を設計することが、結果的に内定承諾率を上げるために重要です。

内々定から内定承諾までの間:志望度を高める

内々定を出してから内定承諾されるまでの間は、自社に対する志望度を高めることが非常に重要です。

株式会社ジェイックの調査によると、第一志望ではない企業からの内定獲得後、企業からのアプローチにより志望度が高まる可能性について、8割以上の学生が「あると思う」または「少しあると思う」と回答しました。

【参考】株式会社ジェイック『25卒就活生の内定獲得後の動き』

そこで、ここでは志望度を高めるために行うとよいことを3つご紹介します。

志望度を高めるための実施例

  • 座談会の実施
  • メンター・リクルーター制度の実施
  • オファーレターの作成

❚ 座談会の実施

座談会は、内定者が社員に対して自由に質問できる場です。座談会は会社説明会や面接よりもフランクな場であるため、学生にリアルな話を話しやすく、働くイメージがつきやすい場であるといえるでしょう。

株式会社ジェイックの調査によると、内定獲得後に志望度が高まる企業からのアプローチとして、「仕事内容や働き方に関する情報提供」が41.6%と最も高い結果となりました。特に「大変さを含めたリアルな働き方」や「福利厚生や資格取得支援などの制度」について知りたいと答えた学生が多いです。

内定獲得後、志望度が高まる企業からのアプローチ

  • 仕事内容や働き方に関する情報提供:41.6%
  • 社員や内定者との交流機会の提供:41.6%
  • 面談やLINE連絡などのコミュニケーション:15.7%
  • 希望勤務地かつ昇級しやすい:1.1%

座談会というフランクな場で、働き方や仕事内容に関するリアルな話をすることで内定承諾率の上昇が期待できます。

【参考】株式会社ジェイック『25卒就活生の内定獲得後の動き』

❚ メンター・リクルーター制度の実施

内定後は、学生が「本当にこの会社で良いのか」と悩みや不安を抱えやすい時期です。内定者にそれぞれメンターやリクルーターを割り当てることで、内定者の不安の軽減や、内定者のニーズに沿った内定者フォローを実施しやすくなります。

特に、年齢の近い若手社員がメンターを担当することで、「この会社で働く自分」を想像しやすくなり、安心感や親近感を高めることができるでしょう。

❚ オファーレターの作成

オファーレターとは、内定通知とともに、部署名や給与や休暇、福利厚生などの雇用条件が記載されている文書のことです。ただ内定通知や雇用条件を通知するのではなく、内定者への期待や歓迎の意思を込めることが多いです。

熱量の高いオファーレターを送ることで、内定者に対して真摯に向き合っている姿勢を伝えることができ、内定承諾率を高めることにつなげられるでしょう。

ダイレクトリクルーティングで内定承諾率が改善した事例

ここでは、新卒ダイレクトリクルーティングサービス Matcher Scoutを導入したことで内定承諾率が改善した事例を3つご紹介します。

Matcher Scoutとは、採用担当者の煩雑な業務負担を極限まで削減した新卒採用向けのダイレクトリクルーティングサービス。OB・OG訪問アプリ「Matcher」に登録している学生の中から、採用要件にマッチした学生に弊社の担当者が代理でスカウトを送信します。

Matcher Scout をおすすめする理由

  • スカウト送信や日程調整などの労力のかかる作業は全て弊社が代行
  • GMARCH・関関同立を中心とした登録学生層
  • OB・OG訪問に積極的に取り組む、主体性のある優秀な学生が多い
  • 初期リスクの少ない成功報酬型と最安採用単価30万円の前金型から選べる
  • 自社のニーズに合わせてオプションプランもご用意

サービスについて詳しく知りたいという方は、お気軽にお問い合わせまたは資料請求をお願いいたします。

UTグループ株式会社

▼企業情報

  • 業界:人材
  • 従業員数:1000名以上

半導体製造業への人材派遣を皮切りに事業を拡大し、現在製造業界全体では業界売上高No1規模となったUTグループ株式会社。効率重視の採用活動を進めていく中で、運用代行のあるMatcher Scoutをご導入いただきました。

Matcher Scout経由でのエントリーから内定承諾までの率は全体と比較して約2倍に。採用活動における工数削減だけではなく、歩留まりも改善する結果となりました。

【参考】内定承諾率は全体比で2倍。スカウト運用の一貫したサポートで、工数を削減しながら歩留まりを改善。

株式会社いえらぶGROUP

▼企業情報

  • 業界:IT、不動産
  • 従業員数:500〜999名

株式会社いえらぶGROUPは、不動産DXを手掛けるIT企業です。採用数の増加に伴い、母集団の数を増やす目的で、Matcher Scoutをご導入いただきました。

Matcher Scout経由の内定承諾率は高く、他サービスも合わせた全体平均と比較すると約2倍。スカウト運用のクオリティの高さや、他の採用媒体と異なる属性の学生と出会える点を評価していただきました。

【参考】内定承諾率は全体平均の約2倍!母集団形成の限界を突破し、新たな学生層にもリーチできました

株式会社Relic

▼企業情報

  • 業界:コンサルティング
  • 従業員数:100〜499名

株式会社Relicは、業界トップクラスの新規事業支援実績を持つ事業共創カンパニーとして3つの事業を展開しています。限られた予算の中で質と量を落とさずに採用活動を行うために、人材会社よりも安く利用できるMatcher Scoutをご導入いただきました。

他にもいろいろな媒体を試されるなかで、Matcher Scout経由の内定承諾数が一番多かったため、継続してご利用いただいています。スカウト文章ごとの返信率の変動なども数値で細かく報告しているところも評価していただきました。

【参考】起業・事業開発志向の優秀な学生さんへ訴求!コストを抑えて高い内定承諾数を実現できました

内定承諾率に関連したよくある質問

ここでは内定承諾率に関連してよくある質問を2つご紹介します。

26卒の内定辞退率は?

株式会社インディードリクルートパートナーズの調査によると、26卒の内定辞退率は65.7%(2025年10月1日時点)でした。前年度の25卒では同時期に66.2%、24卒では63.3%であったため、平年並みの推移であるといえるでしょう。

【参考】株式会社インディードリクルートパートナーズ『就職プロセス調査(2026年卒)「2025年10月1日時点 内定状況」』

業種ごとに内定承諾率に違いはある?

株式会社キャリタスの調査によると、26卒の採用活動で内定辞退者が減少したと感じた企業の割合は、業界別に見ると金融業界が25.4%(かなり減った:5.1%、やや減った:20.3%)で最も減少しているという結果になりました。

業界別の内定辞退者の減少を感じた企業の割合

  • 金融:25.4%(かなり減った:5.1%、やや減った:20.3%)
  • サービス業など:22.5%(かなり減った:9.8%、やや減った:12.7%)
  • 製造:20.9%(かなり減った:9.1%、やや減った:11.8%)
  • 流通・商社:19.0%(かなり減った:6.8%、やや減った:12.2%)
  • IT:18.3%(かなり減った:4.1%、やや減った:14.2%)

このことから、金融業界やサービス業界などは内定辞退者が減少し、内定承諾率が高まっているといえるでしょう。一方で、IT業界は最も内定辞退者が減少していない業界であり、業界として内定承諾率を上げることが困難であるといえます。

【参考】株式会社キャリタス『2026 年卒採用 内定動向調査 / 2027 年卒採用計画』

さいごに

内定承諾率の実態と、承諾率向上のために企業がとるべき行動について説明してきました。

新卒採用において、内定承諾率を上げることはどの会社にとっても重要な採用課題です。

自社の課題を把握し、適切な手段を用いて解決していきましょう。