新卒採用イベントって本当に採用に繋がるの?特徴や成功の秘訣を解説
2023/08/29

はじめに

新卒採用を成功させるには、いかに自社とマッチした学生と多く出会えるかが重要です。

自社の強みを活かし、弱みをカバーする採用手法を選ぶことで、効果的に自社とマッチした学生と出会えます。

「求める学生となかなか出会えない」

「母集団形成がうまくいかない」

「他の採用手法も検討してみたい」

などのお悩みをお持ちの担当者様も多いのではないでしょうか。

本記事では、採用手法の一つである新卒採用イベントの特徴や成功の秘訣、注意するべきポイントなど、採用に繋げるために把握しておくべきことを順に解説していきます。

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採用手法一覧

採用手法一覧表

採用活動を成功させるには、自社の課題に合った採用手法をうまく使いこなすことが重要です。

それぞれの採用手法の特徴や強み、弱みを把握して、自社にとってどの手法を利用するのがベストであるかを調べ、見極める必要があります。

新卒採用イベントは、主に『合同説明会』と『マッチングイベント』のことを指します。

イベントによって規模や特徴が異なります。

自社が参加するものに合わせて会社説明の準備が行えるように注意しましょう。

新卒採用イベントの種類と特徴

合同説明会

大規模説明会を表す画像

○概要

複数の企業が1つの会場に集まり、各々のブースを持って会社説明を行います。

イベント規模は、約300社・学生1万名ほどが集まる大規模なものから、約10社・学生数十名ほどの小規模なものまで様々です。

大規模なイベントは多様な業界に属する企業が出展し、志望業界など就職活動の軸が決まりきっていない学生をターゲットに行われます。

学生にとっては、1日で様々な業界・業種が見られるため、今後の就職活動の方針を決めるための参考になります。

中〜小規模なイベントでは、業界や大学・学部などに特化して開催される場合が多いです。

参加する会社が大規模な合同説明会と比較して少なく、参加企業全ての話を聞いて検討することもできるため、ある程度志望する業界などを絞った学生に人気です。

いずれの説明会でも、パワーポイントなどの資料を用い、プレゼンテーション形式で会社説明を行います。

基本的にプレゼンターである採用担当者1名に対して、複数名の学生が話を聞く形になります。

プレゼンター以外の採用担当者は学生の近くで質問などを受け取り、説明会をスムーズに進められるようにサポートします。

○メリット

一定数の学生と出会うことができるのが、合同説明会の特徴です。

必ずしも自社への志望度が高くない学生に対して自社の魅力をアピールすることができるため、出会える学生の幅を広げることが可能です。

特に大規模説明会の場合は参加学生が志望業界を絞っていない場合が多いため、業界や自社に対して興味を持ってもらえる可能性が大きいです。

一度に大勢の学生と出会えるため、魅力的な会社説明が行えれば自社の知名度を上げるチャンスにもなります。

また、その年度の学生傾向や、他社の様子などを見ることもできます。

中〜小規模の合同説明会では、自社が募集する特定職種などとのマッチ度が高い学生と出会うことができます。

自社が学生に求めるスキルと、学生が企業で行いたい業務との間にすれ違いが起こりにくいため、選考への集客に繋がりやすいです。

また、中〜小規模イベントでは学生が説明を聞ける企業が限られるため、学生の印象に残りやすいことも特徴です。

○デメリット

大規模合同説明会は参加している企業数が多いため、学生が1社にかけられる時間も限られています。

特にベンチャーやスタートアップなどの採用における知名度が低い企業は、他社の中に埋まらないためにも1日に何十社も見る学生の記憶に残るキャッチーな会社説明を行う必要があります。

また、一度に複数名の学生に対して会社説明を行うため、学生と深く交流するチャンスが少ないです。

そのため企業側が学生を見極めることは難しいです。

中〜小規模で行われる合同説明会では、大規模説明会に比べて学生と深く交流するチャンスが少ないです。

もし自社とマッチする学生と出会えなくても、イベントへの出展料は払わなくてはなりません。

マッチングイベント

マッチングイベントを表す画像

○概要

マッチングイベントでは、10社以下程度の企業が1つの会場に集まり、小規模で学生との交流を行います。

体育会学生のみを集めたイベントや、理系、ベンチャー・スタートアップ志望向けなど、細かくテーマが設定されたものもあります。

合同説明会との大きな違いは、1対1で学生と採用担当者がじっくりと話せることです。

また、企業選考を伴うマッチングイベントも開催されています。

学生はイベントに参加して気になった企業の選考を受け、1日でエントリーから内定まで全てを簡潔させる場合もあります。

○メリット

自社が求める人物像に当てはまる経歴やスキルを持った学生に絞って出会えるため、マッチしている可能性の高い人材に対して効率的にアプローチが可能です。

また、1人当たりの学生にかけられる時間量が合同説明会よりも多いため、学生に自社の魅力をより深く伝えられることはもちろん、参加学生のことを見極めることもできます。

1対1でじっくり学生と話すことができるため関係性が構築しやすく、インターンや選考会参加など次のステップへの誘導もしやすいです。

自社に対する関心や興味が低かった学生にもしっかりとアプローチができ、自社への志望度を高められるチャンスも大きいです。

○デメリット

不特定多数の学生にアプローチできるナビ媒体や合同説明会では、元々の採用要件にぴったりと合致するわけではないが自社とマッチ度が高い人材を見つけられる可能性があります。

マッチングイベントではある特定の範囲に出会いの幅を狭めるため、そのような意外な学生を発見することは難しいです。

また、一度に出会える学生の特徴に偏りがあるため、もし就活イベントに集まる学生の特徴と自社の求める人物像が合っていなければ収穫が得られない場合もあります。

もともと自社に対する関心が低かった学生へアプローチを行うため自社への志望度が見えにくく、選考における歩留まりも予想しづらいです。

合同説明会と同じように、もし採用に至った学生が0名でもイベントへの出展料を払う必要があります。

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ここに注意!新卒採用イベントへの参加コストを考える

メモを取る様子

新卒採用イベントに参加し、効果的に学生へとアプローチするためにはコストがかかります。

その中には、『イベント参加にかかる費用』と『準備にかかる労力』の2つが含まれています。

『イベント参加にかかる費用』には、新卒採用イベント出展料や自社ブースの設営費、人件費、会場までの移動費などが含まれます。

『準備にかかる労力』には、イベント当日に使用する資料の準備や手配などがあります。

新卒採用イベントに向けて新たに会社説明の資料を作成する場合は、費用もプラスされるため注意しましょう。

新卒採用イベント参加にかかる以上のコストを考えて、イベント参加から得られる効果と釣り合うかどうかを判断しましょう。

自社の過去選考参加学生の流入経路と採用歩留まり率のデータを見ると費用対効果が推測しやすく、参加の妥当性を検討できます。

また、参加しようと考えている新卒採用イベントの開催業者には以下の点を確認しましょう。

  • イベント当日の参加企業数
  • イベント当日の参加学生数
  • 同業他社での会えた人数

参加する新卒採用イベントと自社のマッチ度によって、出会える学生数も大きく変化するため注意が必要です。

今までに参加したことのある新卒採用イベントがある場合は、そのイベントから選考へと流入できた学生数や選考通過率、結果的に採用となった人数、入社後のパフォーマンスなどを確認しましょう。

もし過去に新卒採用イベント参加への経験がない場合は、まずは試用期間を設けて感触を見てみるのも良いです。

効果があるかどうか分からないが、イベント参加を続けている、という状況だけは避けましょう。

新卒採用イベントで成功するための秘訣

イベントの成功を表す画像

自社が求める人物と効率的に出会うには、多様な種類や特徴がある新卒採用イベントから自社と合ったものを見つけ出すことが重要です。

一方で、自社とのマッチ度が高い学生が集まるイベントへと参加しても、自社が学生に対して会社の魅力を伝えきれなければ、学生を選考へと流入できずに失敗となってしまいます。

以下では、新卒採用イベントに参加する際に、自社の魅力を上手に伝えるための秘訣をご紹介します。

イベントに参加して良かったと思えるように、効果的に自社の魅力をアピールしましょう。

学生のニーズを汲み取った内容にする

合同説明会の規模や、マッチングイベントの内容によって、学生がイベントに対して求めることも変化します。

それぞれのイベントに参加する学生の意図を汲み取って、それに合わせた会社説明や訴求を行うことが重要です。

新卒採用イベントで行うプレゼンテーションの企画をする際は、まず、学生がどんな情報をどのように伝えて欲しいのかを考えましょう。

  • 参加するイベントでの自社の認知度はどれくらいか
  • 参加学生はどのような就職活動状況なのか
  • どのような情報が学生にとって有益になるのか
  • どの訴求が自社をより魅力的に魅せるのか

自社が出展する新卒採用イベントに参加する学生のペルソナを考え、学生のニーズを汲み取った内容にすることが大切です。

もし新卒採用イベントに参加したことがきっかけで自社に入社した社員がいる場合は、良かった点や改善できる点などをヒアリングして、反映させましょう。

以上のことを考えた上で、当日に行う会社説明の内容についての企画を立てましょう。

スライドショーなどの資料を使い事業内容や業界説明を重点的に行うのか、動画を作って社内環境や社員の様子などをアピールするのか、業務内容の実演などを行うのか、アピールの方法は様々です。

企画にかかる工数と効果を考え、自社にとって最適な方法が選べるようにしましょう。

また、当日行うプレゼンテーションの具体的なアイデアが固まったら、採用担当者以外の社員からフィードバックを貰えると良いです。

第三者的な目線からはその企画がどのように映るのか、新たな視点を得ることでより多くの学生に面白いと興味を持ってもらえる内容を作ることが可能になります。

イベント参加のゴールを明確にする

サッカーにおいて、ゴールの場所を見ないでシュートを打ったとしても得点に繋げることは難しいですよね。

これと同様に、合同説明会でもマッチングイベントでも、新卒採用イベントに参加することで何を得ようとしているのか、ゴールをしっかりと見据えた状態で挑む必要があります。

自社で設定したイベント参加における目標を達成するためには、当日学生に対してどのようにアプローチすると効果的なのかを考えましょう。

例えば「できるだけ多くの学生に自社で開催するインターンシップへの参加を促したい」というイベント参加のゴールがあるとします。

この場合は、「業務内容の魅力についてアピールしたあとに、自社での業務を体験できるインターンシップがあると訴求する」などの方法が挙げられます。

このように、新卒採用イベント参加のゴールを明確にすることで、何をどのように行うべきなのかが明確になります。

このとき注意するべきなのは、目先の目標だけではなく、採用計画全体を考えて行動することです。

新卒採用活動における歩留まりの低下が見られる箇所を改善するためにはどうすればよいのか、内定辞退を少なくするために行うべきことはないかなど、最終的な採用目標の達成から逆算して新卒採用イベントで行うべきことを考えましょう。

常に採用全体の流れを意識して、計画・行動・改善をすることが、採用の成功に繋がります。

オンラインの採用イベントに対応する

オンラインイベントを表す画像

○オンライン採用イベントのメリット・デメリット

近年、新型コロナウイルスの流行に伴い、就職活動のオンライン化が急速に進んでいます。

今までは実際に顔を合わせて学生と新卒採用担当者が対面することが価値のひとつとなっていた新卒採用イベントも、オンラインで開催されることが増えてきています。

オンラインで行われることにより就活イベント参加に対する場所の制約が緩くなるため、地方や海外の学生など今まで出会えなかった学生とも繋がれるなどのメリットがあります。

一方で、下記のようなオンラインならではのデメリットもあります。

  • 画面越しだと会社の雰囲気を感じ取ってもらいにくい
  • 回線の問題で、従来の大規模イベントのように一度に何百人の学生と会うことが難しい
  • 学生と直接会ったときにように関係性を構築しにくく、自社への志望度を高めにくい

参加する新卒採用イベントがオンラインで開催される場合はその特徴をしっかりと把握して、自社の魅力を伝えるための工夫をする必要があります。

○オンライン採用イベントの種類

オンラインで行われる新卒採用イベントには、ライブで行う配信型のものと、事前に録画したものを公開するオンデマンド型のものがあります。

それぞれのタイプに合わせて自社のプレゼンテーションを準備することが、学生の興味を惹くポイントとなります。

ライブ配信型のイベントでは、リアルタイムで学生との交流が可能です。

チャットやアンケート機能などで学生とコミュニケーションを取りながら、会社説明を行うと効果的です。

オンデマンド型のイベントでは、事前準備をしっかりと行うことでクオリティの高いプレゼンテーションを行うことが可能です。

作成した動画を流したり、プレゼンテーションに動きをつけるなど、画面上が動的になることを意識しましょう。

特にオンラインのイベントでは、ただ会社説明を話すだけでは学生の興味を失いやすいです。

たくさんの会社の説明を聞いている学生が思わずグッと引き込まれるような工夫ができるように意識しましょう。

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さいごに

いかがでしたか。

本記事では、合同説明会とマッチングイベントの特徴やメリット・デメリット、新卒採用イベントに参加する際の注意点や成功させるコツをご紹介しました。

就活イベントの特徴に合わせて自社を上手にプレゼンテーションし、自社ブランディングを行いながら学生の志望度を高めることを狙いましょう。