モノづくりやシステムの構築で重要な役割を果たす理系人材。
高い専門知識を有する理系社員は、多くの企業で重宝されています。
その中でも、新卒における理系学生の採用は、10年20年先の会社の将来を考えると非常に重要です。
しかし現在は少子高齢化社会。多くの企業が理系学生の確保に苦労しています。
この記事をご覧になっている方の中にも
「理系採用、非常に難しい・・・」
という悩みを抱えている方は多いと思います。
この記事は、そんな「理系学生の採用に苦労している人事担当者」に向けて書いています。
<この記事を読むとわかること>
そもそも理系学生の採用はなぜ難しいのでしょうか?
まずは近年の理系学生の動向や特徴から、理系学生の採用が難しい理由を解説していきます。
「少子高齢化社会の影響で、多くの企業が新卒採用に困っている」という話は、よく耳にすると思います。
では実際、どれほど学生数は減少しているのでしょうか。
文部科学省のデータによると、平成30年に4年制大学に入学した学生の数は、約61万人とされています。
ちなみに平成12年度に4年制大学に入学した学生の数は、約59万人です。
つまり約20年前と現在を比べると、4年制大学の入学者数はほとんど変わっていないと言えます。
このような状況にも関わらず、なぜ多くの人事担当者が「理系学生に会いづらい」と感じるのでしょうか。
大学生の数自体は減少していないということが分かったうえで、次に理系の学生数(理・工・農系学生)をグラフでまとめました。
こちらも文部科学省 文部科学統計要覧(平成30年版)を参考にしています。
※医学部・薬学部・歯学部などは、医師や薬剤師など特定の職種に就く可能性が高いと考え除外しています。
ご覧頂くとわかるように、2000年以降理系の学生数が減少しています。
大学生の数は減少してないにも関わらず、理系の学生数が減少しているということは、進路選択で理系を選ぶ学生が少なくなっているということです。
この原因としては様々考えられますが、理由の1つとして「理系学部の学費の高騰」が挙げられます。
経済的事情から理系ではなく文系を選択する人が増えているのです。
このような状況もあり、多くの企業で理系学生を採用するのが難しくなっています。
理系採用が難しくなっている大きな要因として「文系学生に比べて、理系学生は就職活動に使える時間が少ない」ことが挙げられます。
理系学生の多くは、大学4年生の最初や大学3年生の終盤に研究室に入り、卒業するまで日々自分の分野の研究を続けることでしょう。
また自身の研究だけでなく、大学の授業、学会での発表、発表までの準備など、研究室では多くの仕事が存在します。
そのため、多くの理系学生は文系の学生に比べて、就職活動に使える時間が少なくなるのです。
ここで、理系大学院生の平日の1日を見てみましょう。
あくまで一例ですが、1日の時間の半分近くを研究、実験に利用しています。
忙しい時期は、土日も平日と変わらないスケジュールで実験に取り組んでいるようです。
【参考】院生の一日 国立大学大学院 下宿性 山田花子さん(仮名)
このような状況もあり、文系就活のように「数十社ESを提出し、何十回も面接を受ける」ということは、多くの理系学生は行いません。
そんな研究が忙しい理系学生が、就職先を見つけるために用いる主要な手段が「大学・研究室からの推薦」です。
例年同じ大学から学生を受け入れている企業に推薦で就職できれば、多くの会社の選考を受けることなく、選考期間も短くすることができます。
このような背景があり、通常の就職活動を実施しない学生も多く、理系学生は採用市場に現れにくいと言えます。
しかし、理系学生の採用が難しい理由はそれだけではありません。
理系学生の特徴として、大手志向の学生が多いことが挙げられます。
2025年3月に卒業予定の理系学生を対象に行った調査によると、人気企業ランキングは
1位ソニーグループ
2位NTTデータ
3位トヨタ自動車
と、大手メーカー・IT企業の人気が高いことが分かっています。
その他、日立製作所や富士通などがトップ20にランクインしていることからも、理系学生のIT志望度の高さが伺えるでしょう。
大手企業が人気になる要因として、学生が自分の専攻、研究分野の活かせる仕事を選んでいることが考えられます。
理系学生のためのキャリア情報サイト「理系ナビ」が発表している23卒理系学生の就職活動の調査によると、「専攻・研究分野を活かせる仕事を希望したか」という質問の回答で7割近くの学生が「はい」と答えています。
技術職、研究職を目指す場合は、豊富な経験や、研究費用が潤沢にある大手企業の方が、「自身のやりたい仕事に就ける」「キャリアアップを考えやすい」と思う学生が多いといえるでしょう。
【参考】キャリタス就活 2023
【参考】【2023卒】 データで見る理系の就職活動|理系ナビ就活ガイド
このような状況もあり、学生の認知度が高くない中小企業等は、採用に苦労する傾向があります。
また文系学生に比べ、大学院へ進学する学生が多いことも理系学生の特徴として挙げられます。
学部生が大学院へ進学することと、新卒採用市場に理系学生が少ないことは一見無関係に思われますが、実は関係があります。
まずは、下記の表をご覧ください。
学部名 | 大学院への進学率 |
人文科学 | 6% |
社会科学 | 7% |
理学 | 12% |
工学 | 52% |
農学 | 7% |
教育 | 3% |
上記を見ても分かるように、理系学生は文系学生に比べて大学院への進学率が高いです。
「理系学生は就職活動に多くの時間を使えない」のパートで記載した通り、理系学生は多忙で、なるべく短い時間で内定を得られることを望んでいます。
自分の専門性を活かして、技術職や研究職の採用枠でエントリーをした方が、選考通過の可能性は上がりますし、入社後のキャリアアップもしやすいと考えられます。
そのため、大学院に進学した学生は、分野を絞って就職活動に取り組みます。
このことが、一般的に新卒採用市場といわれる「総合職」の採用に、理系学生が少ない要因となっています。
理系学生を採用することが難しい理由が分かった所で、次に「理系学生の内定率」を紹介していきます。
現代多くの企業が対応に苦労しているのが、インターネットをはじめとしたテクノロジーの分野です。
企業のDX化という言葉に代表されるように、多くの企業がITの力を使って、業務の効率化や事業の発展を実現しようとしています。
そのような状況下で重宝されるのが、テクノロジー・技術に詳しい理系学生です。
事実、理系学生は文系学生に比べて内定率が高いことが分かっています。下記の表をご覧下さい。
理系 | 文系 | |
2020年 2月 | 93.0% | 92.2% |
2021年 2月 | 92.1% | 88.9% |
2022年 2月 | 92.3% | 89.1% |
【参考】文部科学省|令和3年度大学等卒業予定者の就職内定状況調査(2月1日現在)について
ご覧のように、理系学生は文系学生より内定率が高く、コロナウイルスの影響があった2021年以降の採用でも、依然として高い内定率を維持していることが分かります。
このように理系学生の数は減少しているにも関わらず、企業からの需要が増えていることが理系採用を難しくしている要因といえます。
理系学生は文系学生に比べ、応募する企業数が少ない傾向にあります。
全国求人情報協会によると、23卒の学生の平均プレエントリー数は、文系学生が22.3社であるのに対し、理系学生は11.1社と約半数でした。
その理由として、理系学生は推薦応募を活用する学生が多いことがあげられます。
推薦応募は、学科や研究室に寄せられた推薦求人の中から企業を選び、就職担当者や教授の推薦状を添えて応募する手法です。
一般的に推薦応募は、自分で企業を探してエントリーする自由応募よりも内定する可能性が高いため、自由応募でエントリーする企業数が文系学生よりも少ないのです。
また推薦応募では内定辞退ができない場合がほとんどです。
そのため、仮に自社の選考に自由応募で参加してくれた学生に内定を出しても、推薦応募企業からも内定が出た場合、学生は自社の内定を辞退せざるを得ません。
このことも、理系学生の採用が難しい要因のひとつと言えるでしょう。
【参考】全国求人情報協会「2023年卒学生の就職活動の実態に関する調査」
母数が少なく採用市場にも現れにくい理系学生は、そもそも出会うことが難しいです。
その中からさらに自社に必要な人材を見つけ出すことに難航する企業も少なくありません。
「物理学」や「情報科学」など一つの学問系統の中でも、理系の研究分野はかなり細分化されています。
理系学生は就活に費やす時間が短いことから、学生自身が自分の専攻分野を生かせる仕事や企業を把握しきれていないこともあり、マッチングが難しいといえます。
また、理系特化型の就活イベントなどを活用して母集団形成を行っても、その中に求める人材がいるかどうかを事前に知ることが難しいので、思うように採用活動が進まないという事態が起こりやすいです。
多くの企業が求める理系人材ですが、具体的にどんな強みを持っているのでしょうか。
ここでは、企業が理系学生を採用するメリットを紹介していきます。
第1の強みとして、数字に抵抗がないことが挙げられます。
理系学生は、大学受験や大学院への進学のタイミングで数学を勉強するため、数字を扱ってきた経験が豊富です。
この経験は、ITエンジニアやメーカーの設計士といった特定の仕事だけでなく、財務・コンサルタント・労務管理など、さまざまな職種で活かすことができるでしょう。
「この学生は工学部だから、機械系に強い」などと特定の分野に限定するよりも、数字に強いという強みを活かせるような、幅広い職種を検討してみることが理系就活では重要です。
第2の強みとして勤勉で最後までやりきる力を持った学生が多いことが挙げられます。
多くの理系学生は、多くの授業と課題、研究室、論文の作成などに日々追われています。
多くの授業がありつつも、自分の分野を研究し続ける理系学生は、最後までやりきる力が優れているといえるでしょう。
大学のコマ数が多く、単位を取得するのも困難なことから、勉学に真摯に取り組んでいる学生も多いです。
第3の強みとして論理的な学生が多いことが挙げられます。
理系学生は日々の研究において「自ら仮説を立て実行し、その結果を検証して改善」を繰り返しています。
この力は、実際の業務でも活かすことができる力でしょう。
日々難しい問題に対し「何が最適解か仮説を検証し続け実行する」理系の学生は、論理的な考え方と思考力が身に付いていると言えます。
理系学生の採用を成功させるには、理系学生の就活スケジュールをしっかりと把握しておく必要があります。
ここでは、推薦応募と自由応募それぞれでの理系学生の就活スケジュールをご紹介します。
上記のスケジュールはあくまで一例なので、目安程度に考えてください。
ただし、理系学生は文系学生に比べ就活を行う期間が短い傾向にあります。
全国求人情報協会が23卒学生を対象に行った調査では、6カ月以内に就活を終了した学生の割合が文系では28.1%に対し、理系では41.6%でした。
そのため、スピーディーな選考スケジュールを組むことを意識するとよいでしょう。
以下のポイントに分けながら紹介していきます。
選考では、忙しい理系学生が参加しやすいような日程を組んだり、オンライン選考を併用することが重要です。
前述の通り、理系学生は文系学生に比べて授業や研究室での活動が多く、就職活動に使える時間が短くなります。
就活が本格化する大学4年生や大学院2年生になっても、授業や研究室で忙しい学生が多いのです。
そのため理系採用においては、理系学生のスケジュールをしっかりと理解し、忙しい学生でも参加しやすいように選考日程を組むことが重要です。
自社の会社説明会への参加が難しい学生がいる場合は、個別説明会を組むなどすると選考に参加しやすくなります。
また説明会や選考をオンラインで行えば、忙しい理系学生でも授業の合間などに参加しやすくなります。
採用活動を柔軟に行うことで、学生に「理系学生を大切する会社である」という印象を与えることができ、自社への志望度を上げることにもつながるでしょう。
大手ナビサイトや研究室、大学からの推薦に頼りすぎず、自社の採用力を向上させていくことも重要です。
具体的には「自社の若手社員や内定者を通じて、理系学生にアプローチする」ことがおすすめです。
2022年卒の学生を対象に行った調査によると、大学3年生の夏までに行う就活準備として約6割の学生が「知人・先輩からの情報収集」を実施しています。
これは「インターンシップへの参加」に続く数値で、多くの学生が知人・先輩から就活の情報を収集していることが分かります。
このような状況を踏まえると「自社の内定者や若手社員が、理系学生と直接話せる場」を作ると非常に有効であることが分かるでしょう。
OB訪問なども積極的に受け入れることで、就活初期の段階から自社に興味を持つ学生を増やすことができます。
若手社員や内定者を巻き込み、自社の採用力を向上させていきましょう。
ポイントの3つ目として挙げられるのが「早い時期に学生へアプローチをかけ、興味関心を惹くこと」です。
大学3年の春学期など、就職活動を始めて間もない学生は「これがやりたい!」というビジョンが明確にない場合が多く、志望業界も定まっていない人が大半です。
そんな時期に学生へ積極的にアプローチをすることで、より学生の興味・関心を惹きやすくなるでしょう。
学生の夏季休暇を利用した「夏のインターンシップ」や、自社社員・内定者とのOB訪問を積極的に受け入れることで、自社に興味を持つ学生を増やすことが重要です。
理系採用のメリットの項目でも紹介しましたが、多くの理系学生の強みとして
があげられます。
しかし採用現場では、主に「伝える」ことがメインのエントリーシートや面接で、学生の能力を判断している企業が多いです。
コミュニケーションの得意不得意も仕事での重要な能力になりますが、理系学生を他の観点でも見極める必要があるでしょう。
そこで理系採用では、一般的に行われている「エントリーシート」「グループディスカッション」「WEBテスト」「面接」の選考に加えて、「個人ワークの選考」の導入をおすすめします。
具体的な内容は、各企業各部署の求める学生像に合わせて設計していただいて問題ないですが、条件として、
これらの条件を組み込んで、選考内容を設計してみましょう。
上記の条件は「学生の発想力を測りたい!」「時間をかけて思考できる人を採用したい」と考えている企業向けのものです。
通常の面接では瞬時の受け答えが求められるため、じっくりと考えたうえでクリティカルな意見を出すタイプの学生に不向きです。
コミュニケーションに気を取られ、上手く受け答えができず、評価が下がってしまうことがあるでしょう。
さらに、実際の仕事では、WEBテストのような問題を解いて答えを見つける能力だけでなく、問題点を見つけ出す能力も求められます。
学生が自ら考えて問題を見つけ、なぜその考えに至ったのか説明できるところまで選考に加味することで、本人の学歴や専門性に関わらず、能力を見極めることができるでしょう。
厚生労働省の調査結果でも、企業が採用時に重視する能力について、「コミュニケーション力」が一番上に来ています。
だからこそ面接やグループディスカッションのような、会話から判断する選考がしばしば取り入れられていると思われます。
しかし企業にとって必要な人材は、コミュニケーションに長けた人材だけではないはずです。
多様な人材を採用するためには、画一的な選考は避け、理系学生のポテンシャルを引き出すような選考を行うのがおすすめです。
そのためにも上記の条件を満たした形で、選考を行うとよいでしょう。
【参考】『若年者の就職能力に関する実態調査』結果 - 厚生労働省
理系学生の採用を成功させるうえで、大学とのつながりを作ることは欠かせません。
キャリアセンターや研究室訪問を行い、自社の求人を掲載してもらったり、大学や教授とのコネクションを作っておくことが重要です。
大学訪問の詳しいやり方などは以下の記事をご覧ください。
【参考】大学訪問のやり方とは?企業がおさえるべき6つのポイントをご紹介!
自社が求める理系学生にピンポイントでアプローチするなら、スカウト機能を持ったサービスを活用するのもおすすめです。
スカウトサービスでは、学生のデータベースの中から要件に合った学生に対して企業側からアプローチできるため、求める人材に出会いやすいことが特徴です。
先程も紹介したように、多くの理系学生は授業・研究が忙しく、就職活動に使える時間が多くありません。
また企業側もすでにコネクションがある大学、研究室以外で理系学生の採用を進めることは難しいでしょう。
企業側からすると、スカウトサービスに登録する理系学生は「研究室の推薦以外で内定が欲しい」と思っている可能性が高いため、就職活動に対し高い意欲を持つ学生が多いというメリットがあります。
学生側からしても、時間がない中で効率よく企業からスカウトが受け取れるサービスは、企業研究の時間が減るため、非常に魅力的です。
このようにスカウトサービスは、理系学生と理系を採用したい企業の双方にメリットがあるのです。
また、スカウトサービスは知名度が低い企業であっても学生に認知してもらうことができるので、中小企業に特におすすめの採用手法です。
スカウト機能を持つ具体的なサービスは以下で紹介していきます。
ここからは、理系学生の採用でおすすめのサービスを紹介していきます。
「理系学生を採用したいけど、中々出会えなくて困っている」
「なるべく多くの理系学生にアプローチできるサービスを知りたい!」
という方は必見の内容です。
Matcher Scoutは、OB訪問アプリMatcherに登録して頂いている学生に向けてスカウトを送るダイレクトリクルーティングサービスです。
弊社のOB訪問アプリに登録している学生47,649人の内、4,705人が理系学生で、エンジニア志望の学生が多数存在します(全体の約10%)。
初期費用・運用費用は0円なので「リスクなく新たな採用サービスを取り入れたい」という方におすすめのサービスです。
【参考】初期費用0円で工数削減できるMatcher Scoutとは?
続いておすすめするのがLinkedIn(リンクトイン)です。
LinkedInといえば「社会人ユーザーが多い」というイメージをお持ちの方も多いでしょう。
しかし近年においては、LinkedIn社が学生へのユーザー登録を促していることもあり、現役大学生の登録が増加しています。
現在東京大学・京都大学・早稲田大学・慶応大学・東京工業大学などの大学がLinkedInの専用ページを作っており、これから徐々に学生ユーザー数が増加していくことが見込まれます。
同サービスは学生に向けてスカウトを送信することができるので
「理系学生に出会うことができず困っている・・・」
「高い能力を持った学生にアプローチをしたい」
という方におすすめのサービスです。
LabBaseは株式会社POLが運営する、新卒の理系採用に特化したサービスです。
現在登録者数は、全理系学生の4分の1に上ります。
同サービスに登録しているのは、理系学生のみとなっており、企業から直接学生に向けてスカウトを送信することができます。
スカウトを受け取ることが目的となっているサービスのため、登録している理系学生も就職活動に対し能動的な可能性が高いです。
「就職活動に前向きな理系学生に出会いたい」という方にはおすすめのサービスです。
プロフィール欄には「研究内容」や「研究の意義」を登録する場所もあるため、学生がどの分野の研究を行ってきたのか詳しく知ることができます。
【参考】https://compass.labbase.jp/
理系就職エージェントneoは、理系学生に特化した人材紹介サービスです。
登録学生数は年間6万人越え、累計内定獲得支援数は約2500名に上るなど、理系学生の人材紹介ではトップクラスの規模を誇ります。
登録する学生の選考は、情報系28%、電気系14%、機械系16%などとなっており、幅広い分野の学生が存在していることも魅力です。
「理系学生の母集団形成を成功させたい!」
「特定の選考分野の学生を採用したい!」
という企業におすすめのサービスといえます。
【参考】理系就職エージェントneo
【企業向け】人材紹介/新卒エージェントの15社サービス比較!
Premium Startup Seminarは、先ほど紹介した理系就職エージェントneoが主催する対面形式の就活イベントです。
同イベントは、機械・電気・電子・情報系・建築系の学生のみをターゲットとしているため「理系学生を採用したい!」という場合に効果的です。
また地方学生の交通費が補助されるため、普段は接触しづらい地方の理系学生にアプローチできる可能性も高まります。
「理系学生と直接話して採用を決定したい!」という方にはおすすめの採用イベントです。
【参考】Premium Startup Seminar(プレミアムスタートアップセミナー)
株式会社リクルートが提供する、リクナビ就職エージェントもおすすめです。
同サービスは理系特化のサービスではありませんが、累計2万人以上の理系学生を支援してきた経験があり、登録する学生の数・専攻分野の多様性が魅力です。
学生の応募後にも手厚いフォローが受けられるので、採用の工数を削減することにも繋がります。
「採用にあたり、人事部の人手が足りていない・・・」
「理系学生の母集団形成に困っている・・・」
という企業におすすめのサービスです。
【参考】リクナビ就職エージェント
続いて理系採用に成功した企業と、現在実施中の企業事例を紹介していきます。
大日本住友製薬株式会社は国内最大手の製薬会社で、研究職・開発職において理系学生を募集してます。
同社が採用時に実施したのが「リファラル採用」です。
内定者にアンケートを取り、約80%の内定者が就職活動時に研究室の先輩を頼っていたという結果から、リファラル採用を開始しました。
約40名の内定者が後輩に声を掛けた結果、約50名がリファラル経由で同社にエントリーしました。
【参考】新卒リファラル採用の鍵は、選考時からの関係づくり ――住友ファーマが取り組む理系専門職採用とは
株式会社USEN-NEXT HOLDINGSは、U-NEXTとUSENが統合して誕生した会社で、店舗サービス事業、通信事業、業務用システム事業等、複数の事業を展開しています。
同社は以前より社員の紹介から採用に至るケースがありましたが、その管理がアナログで非効率であるという課題がありました。
その課題を解決するためにシステムを導入し、社員・求職者とのやり取りをより円滑に進めることに成功しました。
その結果、323名の応募の獲得に成功し、内定承諾率も40%から60%に伸ばすことに成功しています。
【参考】年間43名が入社決定!全国100以上の事業所で展開するUSEN-NEXT GROUPのリファラル採用活用術
株式会社みずほ銀行は、理系学生の「専門知識やスキル、自ら変革を起こす創造性と実現力、物事への探究心」を求めており、理系採用に力を入れています。
同社では、ホームページに「理系特集」のページを設け、理系社員のキャリアサンプルを紹介しています。
金融業界と聞くと、理系社員が活躍しているというイメージはあまりないかもしれません。
実際に働いている理系社員のキャリアを紹介することで、理系学生が金融業界での活躍イメージを持てるような工夫がされています。
今回は理系人材の採用におけるポイント、おすすめのサービス、近年の動向などを見てきました。
理系学生の採用を成功させるポイントは以下の通りです。
この記事が理系採用でお悩みの方のご参考になれば幸いです。