現在労働人口が減少し、今までよりも人材の確保が困難になりつつあります。
そんな現状の1つの突破口として近年、「リファラル採用」という採用方式が注目されてるのをご存知の方も多いのではないでしょうか。
しかし、「リファラル採用って実際どう行うのだろう?」「リファラル採用を行う際の注意点を知りたい」と思う採用担当者の方もいらっしゃると思います。
そこで本記事では、リファラル採用が広がりつつある背景・特徴・メリットを踏まえて運用方法をお伝えします。
未経験でもすぐにできる!リファラル採用とは?
リファラル採用とは、社内の人脈を駆使して自社が求める人材を採用する方法のことです。
企業をよく理解した社員が知り合いを紹介するため、企業にマッチした人材を募集しやすく定着率も高い採用方法です。
アメリカでは主流の採用方法であり、近年日本でも取り組む企業が増えつつあります。
リファラル採用と縁故採用は異なる
縁故採用、コネ採用とも呼ばれる採用方法とリファラル採用は、社員からの紹介という点では同じですが異なります。
縁故採用は、社長や経営幹部の肉親、または、社員との繋がりの元、裏口採用することなどを指す一方で、リファラル採用とは、自社ですでに働いている社員が推薦、紹介することで採用に参加できることを指しています。
大きく違うところとして、リファラル採用は、採用要件に満たしていなければならないことです。
そのため、社員との繋がりがあったとしても、要件を満たしていなかったり、企業にとって欲しい人材でなければ採用しないという点が縁故採用とは、異なります。
リファラル採用を導入する企業が増加している理由
採用は主に求人広告、人材紹介、ダイレクトリクルーティングという3つの手法が主流であり、近年リファラル採用を用いる企業が増加しています。
リファラル採用が増えている要因としては、主に2つの要因が挙げられます。
1つは採用後のミスマッチによる早期退職です。
ミスマッチから生じる早期退職には、人間関係の不一致があげられます。
リファラル採用では、社内に精通している社員から実際に働いた上での印象ややりがいなどを包み隠さず伝えることができ、より会社を深く知ることができます。
そのため会社に対しての誤解が生じにくく、ミスマッチが起きにくい特徴があります。
2つ目は労働人口が減少し、人材確保が以前より困難になっていることです。
人事担当者は求人広告、ダイレクトリクルーティング、人材紹介など複数のチャネルを駆使して母集団形成を行っており、チャネル同士がカニバリゼーションを起こしてしまう場合があります。
このような背景から、リファラル採用を導入する企業が増えてきました。
社員の人脈を用いることで、今まで母集団形成時にアプローチしていた層と違う層を狙える可能性があるのです。 ではリファラル採用には、具体的にどんなメリットがあるのでしょうか。
次の段落にて見ていきます。
(おススメ記事) ダイレクトリクルーティングの運用担当に求められる4つの資質
リファラル採用のメリット・デメリット
リファラル採用を活用する効果を、メリット・デメリットの両面から紹介します。
メリット① 採用コストを抑えられる
ナビ媒体などの求人広告や人材紹介、ダイレクトリクルーティングなどの採用手法は掲載や代行依頼に料金がかかります。 それに比べてリファラル採用は社内の人脈を使った採用のため、候補者の母集団形成に採用のコストがかからないという特徴があります。
ただし、リファラル採用に取り組んでいる企業では、紹介してくれた社員に報酬を支給する制度を設けるところもあるため注意しましょう。
メリット②直前のキャンセルといったリスクを減らせる
新卒採用において、多くの企業が抱える悩みの1つが「ドタキャンや無断欠席」です。 学生は社会で働いた経験がないため「企業にとってどれだけ迷惑か」が分からず、ドタキャンや無断欠席を行ってしまいます。 そこで有効なのがリファラル採用です。
リファラル採用では、学生の知人・友人が企業に在籍しているため「失礼なことはできない」という心理が働き、無断欠席などが行いづらくなります。
また自社の社員から定期的に連絡を入れると、より無断欠席といったリスクを減らすことに繋がるでしょう。
メリット③早期離職を防ぎやすい
リファラル採用で集まる候補者は、紹介した社員から事業内容や社風など、さまざまな情報を聞いています。
そのため、企業に対する理想と現実のギャップがなく、早期離職に繋がりにくいという特徴があります。
また、採用された場合に社内に知り合いがいるため、人間関係に馴染めずに早期離職する可能性も軽減することができます。
メリット④組織活性化に繋がる
社員が自社の働き方や業務内容、やりがいや魅力を自身で発信するため、従業員自身のキャリアや働き方を見つめ直すきっかけとなります。
そのため、社員のエンゲージメントを高めることができて活性化した組織作りに繋がります。
メリット⑤選考ステップを減らすことができる
選考ステップを減らすことができる、というのもメリットの1つです。 というのも社員・内定者から推薦を受けた人物であれば、一定以上の能力を保持していると考えられるからです。
「応募者が多すぎて選定に時間がかかりすぎている・・・」という場合は、リファラル採用の導入を検討してみるのはいかがでしょうか。
デメリット① 不採用やトラブル時における人間関係の悪化
リファラル採用は社員による紹介であるため、紹介した社員・紹介された応募者などの人間関係に配慮して不採用時のケアをしっかりと行いましょう。
また、紹介者の退職に伴い紹介された側も退職を検討するといった弊害にも注意が必要です。そのため、リファラル採用で選考を行う場合は、採用の進め方や採用後の人員配置に配慮する必要があります。
デメリット②社員全体の認知と協力がないと上手くいかない
リファラル採用は他の採用方式と異なり、社員が人事となって候補者の母集団形成を行うため社員の主体性が求められます。 紹介したら必ず採用となるわけではありません。
不採用となった時に自分の知り合いと気まずい思いをするのを懸念する方もいるかもしれません。
また、企業が求める人物像を社員が正確に把握していない場合、ミスマッチが起こりやすく、人事側に余計な手間をかけてしまう可能性があります。
そのため、採用要件や採用基準、選考方法については日頃から社員へ周知を行い、情報をアップデートしましょう。気まずい思いを懸念する社員の紹介ハードルを下げることも大切です。
リファラル採用に関する社内告知がメールやチャットのみだと協力を得にくいです。 月例会議などの機会に口頭で説明し、告知を行うようにしましょう。
デメリット③人材が偏る可能性がある
リファラル採用では社員の人脈を駆使するため、現社員と能力や性格、素質が似ている人が対象になりやすいという点があります。
特にポテンシャル採用を行っている新卒採用では、求める人物像にあった社員が集まっているため、リファラル採用時に特に新卒社員と似ている人材が集まる場合があります。
そのため、リファラル採用を行う際には『どんな人を採用したいのか?』という求める人物像を社内のメンバーと見比べ、リファラル採用で獲得できるのかを検討する必要があります。
デメリット④ 候補者の志望動機が弱くなりやすい
リファラル採用では、学生自らが企業に応募するわけではありません。
そのため志望動機が弱くなりやすい傾向にあります。 自社へ入社して実現したいことや進みたいキャリアなどがなければ、ミスマッチとなり、早期離職に繋がります。
しっかりと自社についての説明を行った上で選考に参加してもらうよう注意しましょう。
リファラル採用におけるインセンティブの相場は?
これまではリファラル採用のメリット・デメリットを見てきました。 メリットにもあった、「採用コスト」は実際どのくらいかかるのか、気になる方も多いのではないでしょうか。
リファラル採用を成功させるためには、インセンティブの設定が重要です。
ではインセンティブの相場は、どのくらいなのでしょうか。 紹介していきます。
インセンティブとは?
インセンティブとは、別名紹介報酬制度と呼ばれます。リファラル採用を導入している企業の80%以上がインセティブ制度を設けているという調査結果があります。
調査によると、リファラル採用を通して採用が決定した際に一人あたり数万円〜20万円の報酬を支給している企業が多いです。
企業によっては、企業の難易度、職種によってインセティブは大きく異なります。インセンティブの相場、設定方法も以下の段落にて紹介しています!
採用決定時だけではなく、応募を獲得した際に金銭以外のインセンティブを設けている企業もあります。例えば、「ソーシャルギフト」や「自社サービスの割引券」などが挙げられます。
リファラル採用における報酬・インセンティブの相場
リファラル採用における報酬・インセンティブの相場は1万円~30万円が多いです。
【インセンティブの相場】
なし:14.3%
1~9万円:46.9%
10~29万円:31.3%
30万円以上:6.8%
引用元: MyRefer:リファラル(リファーラル)採用の実施状況に関する企業規模・業界別 統計レポート(2018.04~2018.10)より引用
1万円から9万円の会社が多いですが、インセンティブがない会社や、30万円以上支払っている企業など幅広く存在します。
その他かかる費用
その他、リファラル採用において必要とされている費用について紹介します。
社員に対して、紹介者と話す場を設けるための、ランチ代、カフェ代などの会食費を出さないといけない場合があります。
会食の仕方や雰囲気は、各社の色やオリジナリティが出る部分です。企業の印象を与えられる機会でもあります!
会食という場があるだけで、社内にリファラル採用を促すことも可能です。
しかし、安易にリファラル採用のための会食費を支給することで、会食することが目的となってしまう場合も想定できるでしょう...そのため、ルールを設けることが必要です。
例えば、会食を申請する場合は、誰とどこで何をするのか聞くことや、会食後に誰と食事をしたのかエビデンスを提出してもらうなど、どのように会食費用を使ったのか明確にすることが重要です。
採用課題別!報酬・インセンティブの設定方法を紹介します
ではリファラル採用における報酬・インセンティブは、どの様に設定すればよいのでしょうか。 下記にて、採用課題別に報酬・インセンティブ額の設定方法を記載しました。
「リファラル採用の報酬に悩んでいる」という方は、必見の内容です。
課題①;リファラルでの紹介数を増やしたい
「紹介数をとにかく増やしたい」という場合は「応募があった時点で紹介者にインセンティブを与える」というやり方が効果的です。
しかし紹介数を増やそうとしすぎると、候補者の質が下がる可能性があるため、注意しておく必要があります。
課題②;リファラル採用入社の離職率を下げたい
「リファラル採用で入社した社員の離職率が高い」という場合は、企業とのマッチング不足が原因です。
「インセンティブを支払った後に、リファラル採用で入社した社員が辞めてしまった」という辞退を防ぐためには、入社後○ヶ月以上経過したらインセンティブを支給といった条件を付けるのがよいでしょう。
課題③;リファラル採用で即戦力の社員を採用したい
「専門性の高い社員を採用したい」「自社ですぐに活躍できそうな人材が欲しい」という場合は、採用要件に合わせてインセンティブを設定するというのがおすすめです。
例えば 営業職で3年以上経験がある人を紹介した場合は○○万円、 5年以上経験がある人の場合は○○万円 という形がこれに当てはまります。
他にも「エンジニアであれば○○万円」「マーケティング職であれば○○万円」というように、職種ごとで分ける方法もあります。
リファラル採用でインセンティブを設定する際の注意点
リファラル採用を進めるためには、欠かせない存在であるインセンティブですが、注意点があります。
具体的には「免許申請がないにも関わらず、社員に対し職業紹介のインセンティブを支払うことは違法である」ということです。
では法律に抵触することなくインセンティブを導入するためには、どうすればよいのでしょうか。 解説していきます。
職業安定法・労働基準法を確認する
有料の人材紹介事業は、国の認可を受けない限り、行うことはできません。
そのため、リファラル採用でインセンティブを設定する場合は、職業安定法や労働基準法を遵守する必要があります。
具体的には「リファラル活動は社員の業務の一環であることを示し、リファラル採用のみにインセンティブを払っているわけではない」という旨を、就業規則や賃金規程に記載しておくようにしましょう。
【関係法律】
<有料職業紹介事業の許可> 第三十条 有料の職業紹介事業を行おうとする者は、厚生労働大臣の許可を受けなければならない。
<報酬の供与の禁止> 第四十条 労働者の募集を行う者は、その被用者で当該労働者の募集に従事するもの又は募集受託者に対し、賃金、給料その他これらに準ずるものを支払う場合又は第三十六条第二項の認可に係る報酬を与える場合を除き、報酬を与えてはならない。
引用元:厚生労働省 職業安定法
<労働条件の明示> 第十五条 使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。
引用元:労働基準法
インセンティブを高額に設定しすぎない
インセンティブが高額すぎると、「人材紹介を行った」と解される可能性があります。
そのため、インセンティブはあまり高く設定しすぎないことが重要です。 具体的には「エージェントより低い金額」に抑えるのがよいでしょう。
リファラル採用の運用方法と全体の流れ
リファラル採用の運用方法と全体の流れについて手順①~手順⑥の以下の項目でご紹介していきます。
- 手順① リファラル採用の選考フロー設計
- 手順② ルールと目標の社内告知
- 手順③ 検証
- 手順④ 選考フローの見直し
- 手順⑤事前の情報と人柄や経験、能力に違いがないか確認する
- 手順⑥採用後も交流の機会を設ける
手順① リファラル採用の選考フロー設計
採用要件・採用基準の設定
まずはどんな人を採用するのかを明確化しましょう。 その際は、社員への周知も前提に具体的にどういう人物を採用したいのか、ということを言語化すると周知がしやすくなります。
以下のおススメ記事にて、求める人物像の設定方法を解説しているので是非ご覧下さい。
目標設定
リファラル採用の効果を後で検証できるような目標設定を設けましょう。
例えば、紹介数とリファラル採用での内定数、内定承諾数を設けることで、どこの歩留まりが悪いのかを明確にすることができます。
採用手順(選考の流れ)
リファラル採用を行う場合、他の選考ルートと比べて簡略化できる点や、用意すべき機会を明確にして選考の流れを考えましょう。
役割分担(社員にお願いする部分と人事が行う部分の線引き)
実際にリファラル採用を行うのは人事担当者ではなく社員全体となるため、社員と人事の役割を明確にしましょう。 役割分担の例はこちらです。
- 【社員】人事と接点を作るところまで、【人事】企業の詳しい説明~面接
- 【社員】企業の詳しい説明を行い、面接に応募してもらうまで、【人事】面接
手順② ルールと目標の社内告知
リファラル採用制度の設計を行ったあとに、社員が率先して紹介してくれるような仕組みづくりを行いましょう。 具体的には、リファラル採用制度の詳細を社内に周知することが必要となります。
特に、社員に伝える際はリファラル採用の期間・募集人数・募集要項に加えて、具体的にどんなスキル・経験を持った人材を求めるかを明確にして伝えましょう。
また、社員と人事が行う役割の違いを明確にして伝えることで、社員がリファラル採用を行う上での迷いが少なくなります。
手順③ 検証
リファラル採用を①で設定した目標を基に定期的に振り返り、検証することで課題を洗い出して改善していきましょう。 課題を洗い出す際は、実際にリファラル採用を行ってくれた社員にヒアリングをすることも効果的です。
手順④ 選考フローの見直し
③の検証を基に選考フローを見直しましょう。 また、リファラル採用自体の見直しと共に他の採用方法との費用対効果も比較し、採用手法全体から効果を判断できると良いでしょう。
もしリファラル採用がうまく行った場合は、成功事例を社内に伝え知見を共有できる環境作りも進めることをおススメします。
手順⑤事前の情報と人柄や経験、能力に違いがないか確認する
面接の中で、紹介者からもらった情報と違いがないかをしっかり確認しておきましょう。
特に内定者など社歴が浅い社員は、自社の社風や業務内容をよく理解していない可能性が高く、紹介してきた人物が自社にマッチしていない場合があります。
その場合、「自社に合った求職者に多く出会うことができる」というリファラル採用の強みが生かせなくなってしまいます。
そんな事態を防ぐためにも、これまでの経験や志望動機などを深ぼり、人柄や経験、能力が自社にマッチしているか確認しましょう。
手順⑥採用後も交流の機会を設ける
リファラル採用で内定通知を出した後も内定者を放置せず、定期的に交流の場を設けるようにしましょう。 具体的には内定者懇親会やインターンシップなどがおすすめです。
「内定者のフォローについてさらに詳しく知りたい!」という方は、下記の記事も併せてご覧ください。
【参考】学生が求める内定者フォローとは?ポイントごとの実例もご紹介!
リファラル採用を成功させるために重要な数値
リファラル採用を成功させるために重要な数値について以下3つを紹介します。
- 協力者数/協力率
- 一人あたりの紹介数
- 応募数と通過数(決定率)
協力者数/協力率
社内で社員がどれくらい協力してくれるのか確認することが大事です。
リファラル採用において、協力者数が増えることで採用者数を増やすことができるので、まず最大でどれくらい協力してくれるのか確認しましょう!
人は、2日で7割のことを忘れると言われています。ただリファラル採用を実施しますと告知するだけではなく、ビジョンを掲げ社員自身も「採用する」ことを当事者意識として持ってもらうことが重要です。
協力してくれる人を集うためにも、改めて協力者がここを紹介したいと思えるような環境であるのか見直しもしましょう。
社員と円滑にコミュニケーションできているのかも確認する項目です。
一人当たりの紹介数
一人当たりの紹介数に着目することで、紹介しやすい環境、仕組みであるのかわかります。
紹介しづらい環境を作っているのなら、紹介のハードルを下げることでより多くの協力者を集うことができます。
例えば、紹介するハードルを下げる施策として、勉強会やカジュアル面談を実施することで参加者の参加ハードルを下げられます。参加ハードルが下がることで紹介しやすい仕組みにすることができます。
応募数と通過数(決定率)
協力者によって応募数が増えるのは良い傾向にあるものの、通過率が低いと意味がありません。このような現象になってしまう理由として、社員が考えていることと採用要件が一致していない可能性が考えられます。
そのため、従業員が自社の募集ポスト、合否基準、活躍する人材のペルソナ像を確認する必要があります。
従業員が十分に理解しているのか情報の発信「量」と「質」を工夫しましょう!
導入企業増加中!リファラル採用サービス3選
リファラル採用の特徴はわかったけど、いきなり自社だけで行うのは大変そう... と感じる担当者の方に朗報です!
リファラル採用をより効率的、より効果的にするために支援をしているサービスがあります。以下で紹介するサービスの企業は、これまでの支援実績が豊富で、それぞれの独自ノウハウをもとにリファラル採用支援を行っています。
MyRefer
リファラル採用に特化したクラウドサービスで、制度設計、運用、採用の成功までを過去にサポートしてきた500社以上の実績からコンサルティングも行っているサービスです。
中途採用に限らず、新卒採用でもリファラル採用を導入できる「MyReferCampus」というサービスも行っています。
SNSにも連携しているため、紹介がワンクリックででき、紹介社員の手間を大幅に削減できます。
既に採用管理システムを導入している場合も、応募者情報を採用管理システムに移行して併用できます。
【参考URL】 MyRefer 株式会社MyRefer
Refcome
これまでのリファラル採用支援(約850社)のノウハウをもとに、人事経験者、人財業界出身のアドバイザーが、クライアントの問題や状況に合わせてリファラル採用を成功に導くサービスを行っています。
リファラル採用での認知度や、「部門、社員ごとの活動量をデータから可視化し、定量的な分析でボトルネックを把握する技術」「メールやアプリに届く専用ページを友人に転送するだけで紹介が完了する手続きのわかりやすさ」が特徴となっています。
【参考URL】 Refcome 株式会社リフカム
YOUTRUST
累計登録者数は100,000人を超えているキャリアSNSです。 社員の友人の友人など、SNSで多角的につながることができ、チャット形式でカジュアルなUIのため、気軽にアプローチができます。
また、気になる人をピックアップ・リスト化できるため、的確なアプローチを実現できます。
さらに、ピックアップした人の転職意欲、副業意欲が4段階で事前に確認できるため、相手に合わせたアプローチの方法を考えることが可能です。
【参考URL】 YOUTRUST 株式会社YOUTRUST
リファラル採用の導入に向いている企業
リファラル採用に向いている企業を紹介します。
リファラル採用導入に向いている企業は、スタートアップやベンチャー企業です。スタートアップやベンチャー企業は、知名度がなく、採用コストをかけにくいからこそリファラル採用を活用するべきです。
大手企業と採用競争にならない点も特徴です。
リファラル採用のメリットとして、ミスマッチが減り定着率が上がるため、スタートアップやベンチャーなど一緒に事業を立ち上げていく「仲間」探しと相性がいいです。
リファラル採用を導入している企業事例
スタートアップ、ベンチャー企業だけではなく、大手企業もリファラル採用を導入しています。リファラル採用を導入して、成功した事例を紹介します。
富士通株式会社
富士通株式会社では、ICT人材の獲得競争が激化する中で既存の採用チャネルでは難しいと考え、2018年からリファラル採用を導入。社員の後輩は、ICT人材と繋がることが多いため、そもそもICT人材を探す必要がなくなることで新たな採用チャネルを開拓しました。
具体的なリファラル採用においての施策として、3万3千人の社員に研修や認知促進活動を行うことで、結果的に、AI、セキュリティ、Mobility、SAPなどの最先端技術のエンジニア20名以上を含む累計90名の採用に成功しました。
さらに、1.2億円のコストカットも実現しています。
【参考】富士通株式会社
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータでは、将来の社員構成から、30歳前後の経験者の層を増やしたいという背景がありました。
エージェントを通していましたが、採用コストが大きくなっていくことをきっかけに、2018年からリファラル採用を導入し、1万人以上の社員と共に取り組んでいます。
結果的に、年間10名以上の採用を決定しています。他採用チャネル対比では2倍、全チャネルの10%以上をリファラル採用からの獲得にまで至りました。
【参考】株式会社NTTデータ
株式会社博報堂
株式会社博報堂では、DX人材と言われる専門性の高い人材を求めていながらも、人材獲得競争が起きたことで採用手法を改めなければと思い、2021年からリファラル採用を導入しました。
約6000人以上の社員とリファラル採用に取り組み、開始1ヶ月で40もの紹介数を獲得しました。
【参考】株式会社博報堂
【新卒採用】よりリファラル採用の効果を最大限にするためには...
新卒採用においてよりリファラル採用の効果を最大限にするためには、以下2つのポイントを意識しましょう!
- 【新卒採用ならでは!】内定者リファラル採用
- 内定者リファラル採用の失敗しない方法
①【新卒採用ならでは!】内定者リファラル採用
内定者リファラル採用とは、「企業の信頼できる内定者の人脈を活用し、紹介を通して採用すること」を指します。
内定者に紹介を率先してもらうことで、内定者の辞退防止、質の高い母集団形成の実現も兼ねることができます。
内定者の立場もあることで、会社説明会やイベントの呼び込みを行えると同時に、ドタキャンや欠席のリスクも低下することができるでしょう!
②内定者リファラル採用の失敗しない方法
内定者の紹介を失敗しないためにも、内定者にはより自社への共感、理解度を高める必要があります。
内定者が自発的に楽しんで採用活動ができることを心がけましょう!
リファラル採用をする最大なメリットの一つとして、企業のサポーターとなる、社員のファン、内定者を増やす正のスパイラルを創出できることです。
例えば、内定者が新卒1年目になった際に、内定時にリファラル採用活動の一環として、関わりを持っていた後輩などが内定者となる可能性があります。
つまり、内定者時に採用活動を始めておくと翌年には、自分が関わっていた後輩が内定者になります。
そのため、同級生だけに声をかけるだけではなく、年下や後輩、友人などにも声をかけることが重要です。
リファラル採用と、その他採用手法を比較!
リファラル採用が魅力的なことはもちろんですが、この他にも採用手法の種類は豊富です。 自社の認知度や、求める人材、その人数に応じて、効果的な採用手法は異なります。
そのため、いくつかの採用手法を俯瞰してみて、比較検討することが大切です。 以下に各採用手法の特徴をまとめた表を添付しますので、参考にしてください!
コロナ渦におけるリファラル採用
最後にコロナ渦における、新卒採用の動向を整理し、リファラル採用がどのような効果を発揮するのかを解説します。
コロナにより採用のオンライン化が進む
ご存じの方も多いでしょうが、コロナにより採用活動のオンライン化が進みました。
2022年卒の就職先が確定した学生に対して行ったアンケートでは、 「合同説明会・セミナー」「個別説明会・セミナー」「面接選考」におけるWeb・対面での実施経験を聞いたところ、いずれも「Webのみ実施」と「Web・対面どちらも実施」を合わせた割合が9割を超えた (オンライン化の現状 就職白書2022 就職活動・採用活動の振り返りと今後の見通し 抜粋)
と記載されていて、学生にとって選考がオンラインであることが当たり前になってきています。
また、説明会に関しては「Webの方がよい」の学生数が「対面の方がよい」の学生数を大きく上回っています。
学生のニーズがオンラインに集まる一方で、採用側は自社の魅力の伝達を課題にしている企業が多く、現場を見てもらうことができない分、説明の仕方や、学生へのアプローチの仕方により一層工夫が求められます。
引用元:オンライン化の現状 就職白書2022 就職活動・採用活動の振り返りと今後の見通し p12-14
この先も、採用活動の一部はオンラインになるという見通しもあるため、採用活動のオンライン化への対応は、今後も重要です。
オンライン化が進んだからこそ、リファラル採用がおすすめ!
採用活動がオンラインで行われるようになると、学生が面接に参加しやすいといったメリットがあります。
その一方で、多くの人事が「オンラインだと学生の人柄・雰囲気が伝わりにくい」という悩みを抱えています。
そんな悩みを解決するのが、リファラル採用です。 リファラル採用では、自社の内定者や社員が推薦する人が自社の選考を受けるため、基本的な能力や人柄が担保されている場合が多いです。
そのため「オンライン面接の30分間だけだと、学生の人柄・能力が分からない・・・」とお悩みの方に最適な採用手法と言えます。
おわりに
いかがだったでしょうか。 今回は社内の人脈から求める人物像を採用する、『リファラル採用』についてお伝えしました。
ぜひ、最後の運用方法を基に自社のリファラル採用を運用してみてください。
(オススメ記事) 新卒一括採用の問題点と今後企業に求められる準備とは?