DX人材とは?スキルや職種、人材獲得するまでの流れを解説!
2024/05/27

近年注目されているDX人材。このような人材の採用を検討している担当者の方で、

「そもそもDX人材とはどんな人材を指すのか、よく分からない」

「本当に自社に必要な人材なのかを検討するために、DX人材の持っているスキルや素質、役割について知りたい」

「実際にDX人材を獲得する方法を知りたい」

と思っている方はいませんか?

この記事では、これらの疑問に答え、DX人材についての理解を深めることから採用までのプロセスを紹介していきます。採用戦略の立て方の資料ダウンロード

DX人材とは?IT人材との違いは?

DX人材という言葉を聞くことが増えた現在。IT人材と意味が混合してしまっている方もいるのではないでしょうか。

ここでは、改めてDXの意味を確認するとともに、DX人材とIT人材との違いについて解説していきます。

そもそもDXの意味とは?

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル化を通して企業の業務効率化を図るとともに、企業の成長を促進するための取り組みのことです。

経済産業省が発行した「デジタルガバナンス・コード2.0」では、以下のように定義されています。

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。

【参考】経済産業省「デジタルガバナンス・コード2.0」

DXとは単なるデジタル化ではなく、企業にさらなる成長をもたらす変革であることを理解しておく必要があります。

DX人材とは

DX人材とは、DXを推進・実行するための素質・スキルを持つ人材のことです。

DXの定義を踏まえると、ただDXについての知識を持っているだけではなく、会社変革につながるような構想力や周囲の巻き込み力など、素質を備えている人材のことを指します。

デジタル化を進めるだけでなく、会社に良い影響を与えてくれる人材かどうか、という点は実際に採用するにあたって意識したいポイントです。

IT人材との違いは?

ここで、混同されやすいDX人材とIT人材の違いについて紹介していきます。

DX人材とIT人材の大きな違いは、役割・担う仕事の範囲です。

IT人材とは、IT(Information Technology)、つまり情報技術を扱うスキルを持つ人材のことを指します。AIやビックデータなどを使いこなすスキルが必要とされます。

みずほ情報総研株式会社の調査によると、IT人材について以下のように述べられています。

IT 人材は、我が国の IT 産業の産業競争力強化のほか、企業等における高度な IT 利活用、デジタルビジネスの進展等を担っている。

【参考】みずほ情報総研株式会社「IT人材需給に関する調査 調査報告書」

つまり、DX人材とIT人材の違いは、IT人材は技術力が求められる人材であり、DX人材は技術力に加えて、構想力などのビジネスに必要な素質も求められる人材であるという違いがあります。

DX人材の推進が必要とされる背景

近年企業ではDX人材の採用の必要性が高まっていますが、その背景にはどのような理由があるのでしょうか。

DX人材の獲得が企業の課題の解決のカギに

現在日本では慢性的な労働力不足が深刻な問題になっています。働いている方の中には、それを肌で感じている方もいるかもしれません。

総務省統計局によると、2022年時点で日本は少子高齢化により人口が11年連続で減少しており、その減少幅は拡大しています。

また、総務省によると、下の図のように、少子高齢化によって日本の生産労働人口(15歳以上65歳未満)は1955年から減少しており、2050年には5275万人に減少すると見込まれています。これは、2021年から約30%の減少に値します。総務省統計局の令和4年時点の人口統計の資料。日本の生産労働人口は2050年には5275万人に減少すると予測されている。

【参考】総務省統計局「人口統計(2022年(令和4年)10月1日現在)結果の要約

【引用】総務省「情報通信白書令和4年度版

このことから「生産労働人口のさらなる減少に備え、労働力不足にどのように対処していくべきか」が今後の企業経営で大きな論点になると言えるでしょう。

そこで、この労働力不足を解決するための対策として、DXによる業務の効率化が重要視されています。

DX人材を活用して紙ベースからデータベースに推進することで、業務効率化だけでなく生産性の向上も見込めます。

また、経済産業省の「DXレポート」によると、企業で今後DXを実行するための課題が解決されなかった場合、DXが実現できないだけでなく、2025年以降、年間で最大12兆円の経済損失(現在の約3倍)が生じる可能性があります。

【参考】経済産業省「DXレポート~ITシステム「2025年の壁」の克服とDXの本格的な展開~」

DX人材は労働力不足の解消につながるだけでなく、企業が損失を出さないために必要不可欠な役割を担っていると言えます。したがって、DX人材の重要性は今後さらに高まるでしょう。

企業よって求めるDX人材のタイプは異なる

DX人材と一言でいっても、実はいくつかのタイプに分けることができ、それぞれの役割には違いがあります。自社に必要なDX人材を見極めるために、それぞれの対応について理解しておく必要があります。

パーソルプロセス&テクノロジー株式会社が行った、企業のDX推進における「人材育成」に関する調査によると、企業が取り組むべきDXの種類は3つあります。dx-recruitment_2-1

【参考】パーソルプロセス&テクノロジー株式会社「企業が取り組むべき3つのDX -プロセスDX、ワークスタイルDX、ビジネスDX-」

DX人材を採用する際に見極めたいスキル・職種

では、具体的にDX人材はどのようなスキル・職種があるのでしょうか。

具体的なイメージを見ていき、自社の求める職種・スキルとマッチしているか見極めることが重要です。

経済産業省と独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は、DXを推進する人材として5つの人材類型を定義し、「デジタルスキル標準(DSS)」として以下のようにまとめています。経済産業省と独立行政法人情報処理推進機構(IPA)による画像。DXを推進する人材として5つの類型をまとめている。

【引用】経済産業省 独立行政法人 情報処理推進機構「デジタルスキル標準 ver.1.0」

①ビジネスアーキテクト

ビジネスアーキテクトとは、事業や経営の目的に沿ったDX戦略を考案し、推進するために全体の設計を行う人材のことです。

経済産業省によると、ビジネスアーキテクトが担う具体的な役割として以下の三つをあげています。

  • 新規事業開発
  • 既存事業の高度化
  • 社内業務の高度化、効率化

ただ実現方法の策定するのではなく、実際に目的が実現するまで関係者をリードしながら進めることが求められます。

スキル:テクノロジーに関する知識、実践力、リーダーシップスキル、コミュニケーションスキル、マネジメント力など

職種の例:事業開発、事業企画、UX/UIデザイナー

②データサイエンティスト

データサイエンティストとは、データを収集、分析し、その結果をビジネスに取り入れる人材のことです。

事業戦略に沿ったデータを収集・分析するだけでなく、分析結果をもとに関係者との連携をとることで、事業の拡大やビジネス創出実現を目指します。

スキル:AIやビックデータなどのデータサイエンスに関する知識、プログラミングスキル、コミュニケーションスキル

職種の例:データエンジニアなど

③サイバーセキュリティ

サイバー攻撃から会社のパソコンやデータ、情報を守る人材のことです。自社のサーバーセキュリティの状況を分析し、攻撃から守るための対策を行います。

事業を推進するなかで、データアーキテクトなどほかの人材と連携を図りながらセキュリティ対策を主導します。

スキル:データ分析・リスク分析などのITスキル

職種:セキュリティエンジニア、システム管理者、組織のリスクマネジメント職など

④ソフトウェアエンジニア

ソフトウェアエンジニアは、DXを推進するためにシステムやプログラムを手がける人材です。

データアーキテクトなどと連携をとりながら、会社のデジタル化の基盤となる役割です。

スキル:プログラミングスキル、ITスキル

職種:フロントエンドエンジニア、バックエンドエンジニア、クラウドエンジニア

⑤デザイナー

顧客やユーザーの視点から、使いやすい製品・サービスのためにシステムをデザインする人材です。クライアントへのヒアリング、開発チーム内での連携も重要です。

スキル:デザイン知識、コミュニケーションスキル、ヒアリングスキル

職種:サービスデザイナー、UX/UIデザイナー、グラフィックデザイナー

このように5つの類型に分かれていますが、それぞれ独立して活動するわけではありません。他の類型との連携、手助け、巻き込みを行うことが必要です。

DX人材として評価できる資質

DX人材と面談をしているイメージ画像。女性が向かい合って面談をしている。DX人材は、今紹介した職種やスキルに加えて、適性な資質を備えているか、という点も採用する際に評価したいポイントです。

独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)では、DX人材に必要な資質として以下の6つをあげています。dx-recruitment_5-1

【参考】独立行政法人 情報処理推進機構「デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進に向けた企業とIT人材の実態調査 ~概要編~」

DX人材の採用ハードルは高い

先にも述べたように、DX人材は会社の労働力不足の解消、経営損失の削減につながり、採用を推進する企業が増えています。しかし現状として、DX人材のハードルは高いといえます。

DX人材が不足している

採用ハードルの高さの理由としてあげられるのが、DX人材の不足

図表1-2-4-22 デジタル・トランスフォーメーションを進める際の課題総務省による画像。DXを進める上での企業の課題として、人手不足が最も大きい。

【引用】総務省「デジタル・トランスフォーメーションにおける課題

2021年の総務省の調査によると、デジタル・トランスフォーメーションを進める際の課題として日本で最も多いのは人手不足であることが分かります。

人手不足を課題ととらえている企業の割合は、米国では27.2%、ドイツでは31.7%と、いずれも3割前後です。一方、日本は53.1%であり、二か国と比較してもその割合の大きさは一目瞭然です。

また、みずほ情報総研株式会社の調査によると、今後もIT人材の需要が増えていった場合、2030年には最大で約79万人のIT人材の不足が予測されています。

【参考】みずほ情報総研株式会社「IT人材需給に関する調査 調査報告書

調査対象がDX人材ではなくIT人材であるという違いはありますが、情報技術を扱うIT人材が79万人も不足すると予測される場合、情報技術に加えてビジネススキルが求められるDX人材は、さらに人手不足が深刻になる可能性も考えられるでしょう。

DX人材を獲得する2つの方法

DX人材の獲得のイメージ画像。男性が立ち上がって女性と握手をしている。不足しているDX人材ですが、企業にとって担う役割の大きいDX人材を獲得する必要性は高まっているのではないでしょうか。

では、DX人材を獲得するためにはどのような方法があるでしょうか。

ここでは二つご紹介します。

①外部から獲得する

一つ目として、外部からDX人材を採用する、という方法があります。

外部から採用するうえで、まずはDX人材の持っているスキルや職種、資質を理解し、自社が必要とする人材、スキルとは何かを明確にしておくことが、スムーズに採用を進める上で重要になります。

とはいえ、DX人材は人手不足が深刻であることに加えて、需要が高まっています。従来の採用手法のように、求職者からの応募を待っているだけでは採用につながらない可能性もあります。

そこで、おすすめしたいのは「ダイレクトリクルーティング」です。

ダイレクトリクルーティングとは、企業が自社に合う求職者に直接アプローチをする採用手法のことです。求職者からの応募を待つのではなく、企業自らが動くことで、スムーズに自社に適したDX人材を獲得することが可能になります。

しかし、ダイレクト・リクルーティングは従来の採用手法に比べてやらなければならないことが多いということが難点。候補となる求職者を選び、スカウトメールを作成するなど、特に人手が十分ではない企業にとっては時間も労力も取られる大変な作業となってしまいます。

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②内部で育成する(リスキング)

リスキングをしているイメージ画像。女性が人々に向かってホワイトボードの前で話をしている。二つ目として、内部でDX人材を育成する方法があります。「リスキング」と呼ばれるものです。

経済産業省によると、リスキングを以下のように定義しています。

新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること

【参考】経済産業省「リスキングとは -DX時代の人材戦略と世界の潮流-」

近年ではデジタル化に伴って新たなスキル習得をする人が増え、注目されています。

しかし、リスキングとは単に「学び直し」をするだけではありません。

ただ学んで終わりではなく、これからも職業として価値を生み出すために、必要なスキルを学ぶ、という特徴があります。

その後の仕事にどう良い影響をもたらせるか、という点がリスキングのポイントです。

実際、日本国内でも、DX人材の育成のためにリスキングが行われています。

  • 日立製作所が全社員約16万人を対象にDX基礎教育を実施。
  • 住友商事がAIについて基礎から学ぶオンライン教育の3時間研修を実施し、1000人が受講。
  • 三菱商事では「IT・デジタル研修」を新設。

【参考】経済産業省「リスキングとは -DX時代の人材戦略と世界の潮流-」

では、具体的にどのようなステップで社内でのリスキングを行っていけば良いでしょうか。

リクルートワークス研究所によると、リスキングには以下の4つのステップがあります。

⑴スキルを可視化する

スキルの可視化とは、それぞれの人が持っているスキル、そしてそのレベルを明らかにすることです。

リスキングを始めるためには、これから身につけるべきスキルを明らかにする必要があります。この時、スキルが具体的なほどリスキングは進めやすくなります。

⑵学習プログラムを用意・提供する

企業が従業員向けに提供する際は、個人が持つべきスキルを明確にしたうえで、最適な学習プログラムを作ることで効果的な学習成果をもたらすことができます。

また、学習プログラムは必ずしも社内内部で作成する必要はなく、外部のコンテンツを取り入れることで、効率よく学習を提供することが可能になるでしょう。

⑶学習に伴走する

従業員の学習の進捗を確認し、促進することが3つ目のステップです。

計画的に従業員のスキルを高めるためには、全体の学習計画の作成だけではなく、従業員ひとりひとりの学習の進捗と理解度を確認する必要があります。

⑷スキルを実践で活用してもらう

最後に、学習プログラムで身につけたスキルを実際にビジネスの場で活用してもらいます。

リスキングは今後の仕事に新しく必要となるスキルを身につけてもらうことですので、実践をすることが大切になります。

【参考】DIAMOND online「社員の再教育「リスキング」の成功に欠かせない4のステップ」

人材育成で注意したいポイントとは

DX人材の育成の際に、最初は難易度を抑えた小規模なプロジェクトに携わってもらうことが大切です。

いきなり大規模なプロジェクトに携わると難易度と複雑さに挫折してしまう可能性もあります。小さな成功体験を積みあげることを意識することが、将来的に即戦力となるような人材の育成につながります。

企業のDX人材の獲得事例2選

企業のイメージ画像。青空のもとにビル群がある。では、実際に企業はどのようにDX人材を獲得しているのでしょうか。

企業内部で育成してDX化を実現した企業について、「デジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄)」から二つ紹介します。

リスキリングを検討している企業様は必見です。

①中外製薬株式会社(医療

DXプラチナ企業2023-2025に選ばれた中外製薬。

【ビジネスモデル】
新薬の開発

【DXを利用した事例】

  • AIを活用した革新的創薬の実現
  • プロセス全体の効率化

【DX実現の為の戦略】
「CHUGAI DIGITAL VISION 2030」の策定

【組織の意識改革のための対策】

  • 組織全体の取組み(「デジタル戦略推進部」を設立:各部門でDXリーダーを置いて各部門のデジタル案件推進や管理・デジタル案件の共有や横展開を加速、「Chugai Digital Academy」の構築によるDX人材の育成)
  • 各層への推進のための取組み(経営層:DX推進企業との懇親会、マネージャー層:プロジェクトマネジメント力の向上を図るワークショップ、一般社員層:デジタルリテラシー向上のための勉強会、e-learningの提供)

【今後の目標】
デジタルを利用した高度な個別化医療の実現

②株式会社トプコン(精密機器)

DXグランプリ2023に選ばれた株式会社トプコン。

医・食・住の三分野から、DXソリューションを提供しています。

【ビジネスモデル】
医・食・住の分野でDXソリューションの推進

【DXを利用した事例】

  • ヘルスケア分野:かかりつけ医、眼鏡店などで目の健康診断が行える眼検診の仕組みを創出
  • 農業分野:「農業の工業化」を進め、自動化の機能とデータを一元管理するサービスを提供
  • 建設分野:建機の自動化システムを完成させ、「建設工事の自動化」を実現

【DX実現の為の戦略】

  • 世界に拠点をおき、高度テクノロジー人材の確保
  • M&A

【組織の意識改革のための対策】

  • DXへの取組みを表現したキャッチコピー「尖ったDXで、世界を丸く。」を社内外に啓蒙
  • 毎週の経営戦略会議でのDXの推進戦略とその実行状況、課題について報告

【今後の目標】
デジタル化によって、生産性向上、人手不足の課題解消に加えて、各業界へ若い担い手の呼び込みを実現

【参考】経済産業省・株式会社東京証券取引所・独立行政法人 情報処理推進機構「「DX銘柄2023」選定企業レポート」

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最後に

いかがでしたか?

今後、DX人材はさらに企業にとって必要な人材になるでしょう。

まずは自社に必要な人材かどうかを見極め、本記事を参考に採用活動に役立ててください。