売り手市場といわれる昨今、新卒採用は年々難化しています。
そんな中、
「母集団形成に困っている」
「自社にマッチする学生と会えない」
上記のような理由から、新卒採用イベントへの出展を考えている採用担当者の方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、そんな方に向けて新卒採用イベント12選を紹介、比較します。
是非自社の採用にお役立てください。
【参考】【新卒採用】母集団形成に効果的な採用手法を8つ紹介します
そもそも新卒採用イベントとは?
新卒採用イベントとは企業が学生に自社の魅力を伝えることで学生との接点を作るイベントです。
開催規模によって参加企業数は異なり、4社しか参加しないイベントもあれば、100社以上が参加する大規模なイベントもあります。
現在は新型コロナウイルスの感染拡大により難しいですが、100社以上が参加するような大規模なイベントはドームなどの大きな会場で行われるのが通例です。
また、イベントの種類も多様です。
業界業種問わず様々な会社が出展するものもあれば、特定の業種の企業のみが参加するイベント、高学歴の学生だけを対象としたイベントなど様々な切り口でイベントが開催されています。
そのため、自社の採用ターゲットとピンポイントで接点を作ることができ、効率的な母集団形成が可能です。
新卒採用イベントの種類は3つ!
新卒採用イベントには、大きく3つの種類があります。
総合型イベント
総合型イベントは、業界業種問わず様々な企業が参加するイベントです。
参加企業が10社程のイベントもあれば、100社を超えるイベントもあります。
参加企業が100社を超える大規模イベントの場合、ライバルが多く他の企業に埋もれてしまうことが多々あるため、差別化が重要です。
業界特化型イベント
「食品業界」や「コンサル業界」など、特定の業界に特化した新卒採用イベントです。
その業界の企業のみが参加するため、業界研究セミナーとも呼ばれることがあります。
食品やコンサルだけでなく、広告から福祉業界まで幅広い業界にフォーカスしたイベントがあります。
業界が絞られているため、その業界に対して志望度の高い学生が集まり、接点を持った学生が自社の選考に進みやすいのが特徴です。
学部特化型イベント
理系学生や特定の学科など、参加学生を限定した新卒採用イベントです。
プログラミングの知識や研究分野などの専門知識を有する学生は就活市場でも少ないため、理系学生をターゲットとしたイベントが多いです。
学部特化型イベントに参加する際は、学生の専門的な質問にも答えられるよう、採用担当者の方だけでなく現場で勤務されている方も同行するなどの準備が必要です。
一目でわかる!新卒採用イベントの比較表
※2022年5月時点での情報です。
新卒採用イベント12選をタイプ別にご紹介!
ここでは、新卒採用イベント12種を総合型・業界特化型・学部特化型に分けて解説します。
総合型イベント
全8種ご紹介します。
○マイナビ就活EXPO
マイナビ就活EXPOは、株式会社マイナビが運営しているイベントです。
2021年度参加学生延べ660,000名以上、参加企業数延べ26,900社以上、開催回数年間800回以上の国内トップクラスの動員実績を誇ります。
企業・学生からの認知度も非常に高いので、ご存じの方も多いのではないでしょうか? 自社の認知度を上げたいという企業様にはオススメのイベントとなっています。
◼︎おすすめするポイント
・国内最大級の動員実績!多くの学生にアプローチできる! ・全国各地・多様な切り口のイベントを開催!
◼︎開催形式
リアル開催
※オンライン版の「マイナビ就活 WEB EXPO」もあります。
【参考】マイナビ就活 EXPO
【参考】マイナビ就活 WEB EXPO
○キャリタス就活フォーラム
キャリタス就活フォーラムは、株式会社ディスコが主催する新卒採用イベントです。
参加学生数は年間24万人、開催数は250回以上とマイナビ就活EXPOと同様に知名度の高いイベントです。
全学生を対象としたイベントから、U/Iターン就活生向けのイベント、理系学生を対象としたイベントなど様々な切り口で開催されています。
◼︎おすすめするポイント
- 就活サイトと連動!イベント前後に出展アピールや告知が可能!
- 通年・全国で開催されているから、幅広い層の学生にアプローチできる!
◼︎開催形式
リアル・オンライン両方開催
【参考】 キャリタス就活
○マイナビ就活セミナー
マイナビ就活セミナーは、新卒採用イベントの中でも中規模に該当するイベントです。
47都道府県で開催されており、地方開催イベントの中でも集客力の高いイベントのため、地方採用を行っている企業は必見です。
◼︎おすすめするポイント
- 中規模イベントのため学生一人一人とじっくり話すチャンスがある!
- 47都道府県で開催されており、地方企業が人を集めやすい!
◼︎開催形式
リアル開催
【参考】マイナビ イベント情報
○type就活フェア
type就活フェアは、株式会社キャリアデザインセンターが開催している大規模新卒採用イベントです。
大手企業からベンチャー企業まで様々な企業が参加するため、
◼︎おすすめするポイント
- 様々な切り口でイベントを開催!採用ターゲット人材にピンポイントで出会える!
- 大手有名企業からベンチャー企業まで様々な企業が参加、様々な層の学生に出会える!
◼︎開催形式
オンライン開催(2022年5月24日現在)
【参考】 type就活
○ジョブトラ
ジョブトラは、株式会社リアライブが開催する合同選考会イベントです。
学生がビジネスゲームにチームで取り組み、その様子を企業が評価して早期選考や人事面談のオファーを送るという形式のイベントです。
ビジネスゲームに取り組む中で学生個々の能力や価値観を見極めることができます。
年間約400イベントを開催し、累計参加学生数は約44000人、参加企業数は約600社と、中規模イベントの中でも高い開催実績を誇る就活イベントです。
◼︎おすすめするポイント
- ビジネスゲームの中で学生本来の実力や価値観を見極めることができる!
- 参加学生の約5割がGMARCH以上、高学歴層の学生に効率的にアプローチが可能!
◼︎開催形式
リアル開催
【参考】 ジョブトラ
○出会いの場
出会いの場は、株式会社DEiBA Companyが運営する就活イベントです。
実戦形式のグループディスカッションを行い、その評価によって企業から早期選考や面談の案内が届くという特徴的なイベントです。
参加学生数は年約6000人、開催回数は年80回、9都市+オンライン開催と中規模イベントの中でも高い開催実績を誇ります。
◼︎おすすめするポイント
- 実戦形式のグループディスカッションを通して優秀な学生をスカウトできる!
- 合同説明会では出会えない就活意欲の高い優秀な学生と接点を作れる!
◼︎開催形式
リアル開催・オンライン開催
○UNI-PLATZ
UNI-PLATZ(ウニ・プラッツ)は「アクセス就活」を運営する株式会社アクセスネクステージが主催するイベントです。
旧帝大クラスで早期から就活を行っている意識の高い学生だけを対象にしています。
就活早期のためまだ業界や業種が未定の学生も多いため、自社や業界に興味のない学生に対してもPR次第で興味を持ってもらうことが可能です。
◼︎おすすめするポイント
- 旧帝大など上位学生にピンポイントでアプローチができる!
- オンライン開催のため地方学生にもアプローチ可能!
◼︎開催形式
オンライン開催
【参考】 UNI-PLATZ(ウニ・プラッツ)
○Beyond Cafe
株式会社Beyond Cafeが開催するオンライン就活イベントです。
250名以上の学生を集めた超大型イベントから、30名程の学生が参加する小規模イベントまで、様々なニーズに合わせてイベントを開催しています。
◼︎おすすめするポイント
- 登録学生はGMARCHなどの高学歴層が7割を占める
- 学生団体等で活動する学生をメインで集客しているため、意識の高い学生が多い
◼︎開催形式
オンライン開催
【参考】 Beyond Cafe
業界特化型イベント
全2種ご紹介します。
○アクセス就活FOCUS
「業界」や「働き方」に特化したイベントです。
ある分野に限定してイベントを開催することで、その分野に関心のある学生が参加し、企業・学生ともに納得感のある出会いが起こります。
採用ターゲットが明確にある企業にはおすすめのイベントです。
◼︎おすすめするポイント
- 様々な規模感でイベントを開催するため、安定的に面談を実施できる!
- 様々な業界・セグメントでイベントを開催、ターゲット学生に効率的に会える!
◼︎開催形式
リアル開催
【参考】 アクセス就活
○IT・WEB逆求人フェスティバル
IT・WEB逆求人フェスティバルとは、IT・WEB業界に特化した就活イベントで、企業が学生を指名することで知名度に関係なく、1対1で面談できるイベントです。
ITエンジニアとビジネス職のイベントの2つに分かれています。
◼︎おすすめするポイント
- ビジネス職はMarch以上が78%、エンジニアは授業以外の開発インターン実務経験を持つ学生が89%など、レベルの高い学生と出会える!
- 2回参加で1名採用!(21卒の平均実績)採用コストを抑えることが可能!
◼︎開催形式
オンライン開催
【参考】 逆求人フェスティバル
学部特化型イベント
全2種ご紹介します。
○Gakken
理工系学生向けに特化した採用イベントです。
女子、留学生、高専など、理系採用に特化した幅広いテーマ設定でセミナーが開催されています。
中規模イベントで参加企業数もそこまで多くないため、学生からの認知度が低く理系学生の集客に苦戦している企業にはおすすめです。
◼︎おすすめするポイント
- 目的意識の高い理工系学生に会える!
- 単独説明会で確実にPRできるチャンスがある!
◼︎開催形式
リアル・オンライン開催
【参考】 学研就職セミナー
○Premium Startup Seminar
Premium Startup Seminarは、 理系学生の中でも情報・建築・電気・電子系の学生に特化した合同説明会です。
参加企業数は6社、学生数は30〜40名程の小規模イベントになります。
◼︎おすすめするポイント
- 小規模イベントのため、参加者全員にアピールできるチャンスがある!
- 約8割以上がMarch・国公立レベル!優秀な学生に出会える!
◼︎開催形式
リアル・オンライン開催
目的を明確に!新卒採用イベントの選び方を解説
新卒採用イベントは、上記で紹介した10種以外にも数え切れないほど存在します。
しかし、きちんと選ばなければ
「出展企業が多すぎて他社に埋もれてしまった」
「参加費が安いため参加したものの、自社と属性の違う学生が多く良い学生に出会えなかった」
このような状態に陥ってしまうかもしれません。
新卒採用イベントを選ぶ上で重要なのは、新卒採用イベントに出展する目的を明確にすることです。
例えば、
「とにかく多くの学生と接点を持ちたい」
のであれば集客数の多い総合型の大規模イベントが適していますし、
「少人数で構わないから、ターゲット学生とじっくり話して自社の魅力を伝えたい」
のであれば限定型の小規模イベントが適しています。
このように、新卒採用イベントに参加する目的を明確にすることが重要です。
新卒採用イベントのメリットとデメリットを規模別に解説!
新卒採用イベントには、開催規模によってメリットとデメリットがあります。
そんなメリット・デメリットを、大規模と中小規模のイベントに分けて解説します。
大規模
ここでいう大規模なイベントとは、1000人以上、多ければ1万人以上の学生が参加するイベントを指します。
このようなイベントでは100社を超える企業が参加することが通例で、学生は自分の関心と近い企業との出会いを求めることが多いです。
メリット
- 一度に多くの学生と接点を持つことができる
- まだ業界業種を明確に絞っていない学生が多いため、普段接点を持つことが難しい学生にもアプローチできる
デメリット
- 競合企業が多いため、工夫をしなければ埋もれてしまう
- 学生一人一人とじっくり話す時間が作りづらく、深い関係の構築は難しい
中・小規模
中小規模の新卒採用イベントは、数十人から多くて100人程の学生が参加するイベントを指します。
参加企業は1つのイベントにつき多くて10社程度で、業界や職種、参加する学生などを限定して開催されることも多いです。
メリット
- 業界、業種、企業規模が近い企業を集めて開催されることが多いため、参加学生も自社と近い属性の学生が多い
- 参加企業数が少ないため、学生一人一人とじっくり話す時間を設けやすい
デメリット
- 大規模イベントに比べ接点を持てる学生数が少ないため、大量採用には向いていない
コロナで注目を集めるオンライン新卒採用イベント
オンライン新卒採用イベントとは、Wevb上で完結する新卒採用イベントのことを指します。
新型コロナウイルスの影響で多くのリアル開催型イベントが中止になり、企業もオンラインで説明会や選考を行うようになりました。
オンライン新卒採用イベントも通常の新卒採用イベントと同様に、企業が学生に企業の概要や魅力を伝えるイベントといってよいでしょう。
Web上で完結するため場所に関係なく開催することができるため、これまでアプローチできなかった地方の学生や留学中の学生にもアピールできます。
しかし、Web上のために実際の雰囲気などはつかみにくく、これまでリアル開催型のイベントに参加してきた企業は物足りなく感じる部分もあるかもしれません。
オンラインイベントも通常のイベントと同様に、理系学生やグローバル志向など、各企業のニーズに答えるようなイベントを用意しています。
オンライン新卒採用イベントの種類
オンライン新卒採用イベントの種類は、大きく2つあります。
リアル配信
配信する時間を決め、リアルタイムでセミナーを配信する方式です。
チャット機能やアンケート機能を活用することで、視聴者とインタラクティブなコミュニケーションを取ることができます。
それにより、より社風や社員の雰囲気を伝えることができ、企業側も学生の顔を見ながら話すことができるため相互理解が高まります。
多くの新卒採用イベントでリアル配信型が選ばれています。
おすすめポイント
- 双方向のコミュニケーションがとれるため、セミナーの中で生まれた質問や疑問などをその場で解消できる
- 企業に見られているという意識が生まれることで、学生のイベントに対する意識が高くなる
デメリット
- セミナー時間や開催回数が限定されるため、接点を持てる学生の数に限りがある
- オンデマンドに比べ企業側、学生側ともに負担がかかる
オンデマンド
事前に録画したセミナー動画を配信する方式を「オンデマンド配信型」といいます。
録画さえしてしまえば、あとは好きなタイミングで何度でも配信することができるため、採用活動にかかる工数を削減することができます。
また、何度でも撮影しなおすことができるため、常にクオリティーの高いセミナーを提供することができます。
おすすめポイント
- アプローチできる学生の数に際限がない
- 一度撮影してしまえば、その後はほとんどコストがかからない
デメリット
- コミュニケーションが一方通行になる
- セミナーから選考に進む割合がリアル型に比べ低い傾向にある
イベント出展前に確認!事前にしておきたい準備
イベント出展が決まれば、イベントに向けて準備が必要です。
下記2つを事前に準備しておくとより効果的なイベントにできるはずです。
歩留まり改善の施策
新卒採用イベントに参加しただけで満足してしまい、その後自社の説明会に集客できていないという企業も多いはずです。
対策としては、その場で学生にイベントの予約をしてもらうのが良いでしょう。
最近では、LINEを活用して学生とやり取りをする企業も増えています。
学生はほぼ100%LINEアカウントを持っているため、そこから企業アカウントを友達追加してもらうことでLINE上でイベントを予約できるようになります。
【参考】 分析方法を徹底解説!採用歩留まりが低下しやすい項目と9つの改善策
発表に向けたツール準備
多くのイベントがプレゼンに制限時間を設けているため、その制限時間に収まるようにカスタマイズした自社プレゼン資料を用意しましょう。
事前にプレゼン資料を配布できる場合は、前もって配布しておくことで、より企業理解を深めてもらうことができます。
また、事前に配布できない場合も発表後に配布する、オンラインであればメールで送付するなどの工夫を行っておくのがよいでしょう。
ブース準備
リアル開催であれば、自社ブースの装飾品やPOP、ブースに来てくれた学生に手渡しできるパンフレット等を準備しておくとよいでしょう。
イベントの規模にもよりますが、学生は一日に数十社の企業の話を聞きます。
イベントから帰っても思い出してもらうためには、パンフレットなどの配布物が効果的です。
まとめ
今回は、様々な規模・セグメント・ターゲットのイベントをご紹介しました。
自社の採用フェーズに合わせて適切なイベントを選ぶことが、採用成功のカギとなるのではないでしょうか。