新卒採用とは?メリット・デメリットを検討し、自社に最適な採用を考える
2022/09/15

採用には主に、新卒採用と中途採用の2つに分けられます。

今まで主流だった終身雇用制度が衰退していく現在、あえて実務経験の少ない新卒を採用する必要はあるのでしょうか? 本記事では、新卒採用とは何か、そのメリット・デメリットを解説します。

自社が本当に新卒採用を行うべきか、もう一度見直してみましょう。

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新卒採用とは

新卒採用とは、大学や高校からの卒業が見込まれている人材を一括で採用することを指します。

一般的に次年度の4月入社を目安に採用活動を行います。

中途採用では即戦力となる人材を採用するため、特定の職種で募集を募集をかけ、経験やスキルを重視して選考を行います。

一方で新卒採用では、経験やスキルではなく、価値観や潜在能力などを重視して選考を行います

職種も広く募集をかけることが多いです。

少子高齢化が進むなかでの若い世代の獲得のために新卒採用に力を入れる必要があります。

新卒採用のメリット

それでは実際に、新卒採用を行うとどのようなメリットがあるのでしょうか? 具体的に見ていきましょう。

新卒採用のメリットを表す画像

企業文化を体現していきやすい

自社の掲げるビジョンを実現していくためには、企業文化を体現できる人材が必要です。

社員それぞれがどのような価値観を持って仕事に取り組むかによって、企業の発展の仕方も変わります。

新卒採用で入ってくる人材は今までの就労経験が少ないため働く上での価値観形成などがまだされていない場合が多く、その分自社の企業文化が浸透しやすいです。

そのため自社が目指す未来を作るためには、企業文化を体現していきやすい新卒を採用すると効果的です。

一括で研修が行える

入社時の研修を一括で行えることも新卒採用のメリットです。

新卒採用では同じ時期に入社する人数が多いため、まとめて研修を行うことが可能です。

また、新入社員として入ったメンバーが周りにいることで、切磋琢磨できる環境が生まれやすくなります。

また、一括で研修を行うことにより、成長に対する評価も行いやすくなります

同じ時期に研修を行うからこそ、評価基準もブレにくくなります。

横のつながりができる

同時期に入社し、研修なども共にする新卒入社同期は、繋がりが強くなる傾向があります。

自身の成長スピードなどの比較対象ができるため、モチベーション高く業務に取り組みやすくなります。

研修後にそれぞれ別の部署へ異動になった後も、横のつながりがあることによってプロジェクトへの協力などを要請しやすくなります。

そのため会社として連帯しながらプロジェクトなどに取り組むことが可能です。

社内ナレッジの言語化につながる

新入社員の教育にあたり、マニュアル作成など、既存の社内ナレッジを言語化する必要が出てきます。

今までの業務を見直す機会が生まれることで、業務の改善点などを見つけやすくなります。

社内ナレッジの言語化は、業務のクオリティを一定に保つことにも繋がります。

「何を」「どこまで」「どのくらいの時間をかけて」行うのかが明確になり、社員の認識を再統一することができます。

将来会社を担える人材を獲得しやすい

前述したように、新卒で入社した社員は企業文化が浸透しやすいです。

長年会社に勤務することができれば、会社への理解を深めていくことが可能です。

若手のうちから自社で様々な経験を積むことで、将来的に会社を担える人材へと成長することが見込めます。

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新卒採用のデメリット

次に新卒採用のデメリットについて見ていきましょう。

新卒採用のデメリットを表す画像

受け入れ態勢を整える必要がある

多くの新入社員が一気に入社するため、受け入れ態勢を整える必要があります。

  • それぞれの所属部署を決める
  • 教育担当者を決め、依頼する
  • 業務のマニュアルを作成する
  • 研修の内容を決める/研修を外部委託する

など、受け入れ態勢を整えるためのは多くの工数をかけなければいけません

しっかりと入社後のフォローを行わなければ早期退職者が増えてしまう可能性があるため、抜かりなく準備しましょう。

社会人としての意識を持ちにくい

休みの多い学生生活から、責任のある社会人として意識を上手く切り替えられない人もいます。

生活リズムが急激に変わる分、負担が大きくかかりやすいことも特徴です。

社会人としての生活に馴染めず早期退職してしまったら、せっかく苦労した甲斐がなくなってしまいます。

社会人マナーの教育など、企業側がサポートできる体制を整えましょう

即戦力としての期待はできない

新卒採用では実務経験のない学生を採用します。

そのため企業文化が浸透しやすいなどのメリットもありますが、一から業務を教える工数がかかります

中途採用とは異なり、実際に戦力となるためには時間が必要です。

また、選考が開始されてから入社するまでの期間が長い傾向にあります。

一般的には、3月から会社説明会を開催し、翌年の4月入社に向けた募集を行います。

そのため新卒採用は、長期的な目線での成長を期待したものとなります。

景気によって変動されやすい

新卒採用にかかる負担は大きいため、景気が悪い時には採用にかける費用を削減しなくてはならない場合があります。

また、不景気の際は、学生が安定を求めて大企業など知名度が高い会社にエントリーが偏る傾向もあります。

景気による影響を受けても継続した新卒採用活動が行えるように、3年ほど先までの計画を立てることが必要です。

新卒採用のメリットデメリットを表す画像

こんな企業は新卒採用に向いている

上記で解説したメリット・デメリットを踏まえ、新卒採用に向いている企業にはどのような特徴があるのかをご紹介します。

企業文化を形成・定着させていきたい

新卒採用のメリットでご紹介したように、今までに就労経験が少ない新卒入社の社員は仕事の進め方や価値観などを基礎から自社で学んでいきます。

企業文化が定着していると、働く上での振る舞い方、課題や問題への対処方法など、自社が社員に求める規範に対して理想的な行動が取れるようになります

今までに働いた会社での仕事の進め方が定着している中途採用の社員に対して新たな文化をインプットすることはなかなか難しいです。

そのため企業文化を形成・定着させるには、新卒を採用することが向いています。

社内を活性化させたい

新卒採用を行うためには、社内での受け入れ態勢を整える必要があります。

受け入れ態勢を整えるために社内ナレッジの言語化が行われ、今まで漠然としていた業務の遂行方法が明瞭になります。

また、自分の仕事を新入社員に伝え、分かりやすく教えるためには、今までの業務を構造化し、見直すことが必要です。

人に教えることで、新たな発見に繋がる可能性があります

正社員として働いたことのない新卒が入社することでフレッシュな目線が加わり、社内の活性化に大きく貢献するでしょう。

まとまった人数の採用がしたい

事業拡大予定がある企業は、一定のまとまった人数を採用する必要があります。

そのような際には、一括で研修をし、育てられる新卒採用が向いています。

企業文化を体現していきやすく、横の繋がりなど関係性を構築しやすい新卒採用は、事業拡大によってブレやすくなる社内の軸を固定することに繋がります。

また、即戦力として採用を行う中途採用では、業種に関係なく採用することはなかなか難しく、大人数の幅広い採用にはあまり向いていません。

一方で、新卒採用では一から業務についての教育を行うため、業種についても幅広く採用できます

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さいごに

いかがでしたか。

企業の発展には、長期的な目線を持って新卒採用に取り組むことが必要です。

新卒採用のメリット・デメリットを理解しながら、自社にあった形で採用を行っていきましょう。