ダイレクトリクルーティングを利用する企業も多くなりました。
開封率や返信率を高めるための、スカウトの件名や文章の作り方はネット上でも多く公開されています。
また、ダイレクトリクルーティングを利用中の企業は、独自に改善を凝らしているのではないでしょうか。
時間をかけて送ったスカウトに返信が来ると嬉しいものです。
でも後もう一押し。
せっかくスカウトに返信をくれたのですから、途中離脱されることなく確実に候補者に会いたいですよね。
今回は、スカウト返信から日程調整にかけての、企業と学生のメッセージのやりとりに関するコツを紹介します。
スカウトが送りっぱなしになってしまっては、ダイレクトリクルーティングの効果を最大化できません。
スカウトに返信してくれた学生に対してどのようにメッセージを送るのか、どんなメッセージを送るのかによって日程調整率が変化します。
弊社では、Matcher Scoutというダイレクトリクルーティングサービスとその運用代行を提供してきました。
弊社がこれまで蓄積したノウハウを基に、日程調整してもらえるメッセージの工夫を紹介します。
日程調整率が高まるメッセージ運用の工夫
スカウトの開封率に関係するスウトタイトルや、承諾率に関係するスカウト文章などについては工夫を凝らしていらっしゃる方も多いかと思います。
一方で、「日程調整率」に関係するスカウト承諾後のメッセージについては、運用についての改善を実施していますでしょうか? 「スカウト承諾」の時点で自社にある程度興味を持ってくれている状態なので、「日程調整」に至らず離脱してしまうのは非常に勿体ないです。
- 学生の連絡に対して、早めにレスポンスする
- 予約しやすいように、候補日をできるだけ多く提案する
- 送信するメッセージの表現を工夫する
上記の点を意識して運用し、日程調整率を高めていきましょう。
効果的なメッセージの改善例
以降では、弊社が実際にテストを行い、日程調整に改善が見られた「メッセージ」の例を紹介していきます。
改善例①:イベント参加へのハードルを下げる
<ポイント>
知らない企業からスカウトを受け取った学生は、イベントに参加するハードルが少し高いと感じました。
こちらの企業はBtoB企業で事業内容や会社の魅力が学生に伝わりづらいことに課題を感じていたため、少しでも多くの学生に説明会に参加して自社を知って欲しい、という思いを持っていました。
したがって、イベントへの参加に不安を抱えている学生が一人でも多く参加してもらうために、テストを重ねました。
結果として、Afterのように文言を記載することで日程調整率の改善に繋がっています。
こちらの改善例は汎用性が高く、すぐに実践できる内容になっています。
少しでも多くの学生に自社のことを知ってもらいたい、という考えをお持ちであれば、いつも使用しているメッセージに一言加えてみてください。
上記のテストと同じ効果が得られない場合、他の表現や良い回しなども試してみましょう。
改善例②:早めの対応を促す
<ポイント>
スカウトを承諾しても、その場では日程調整に至らない学生もいます。
用意していたイベントが少人数制だったため、学生が後日に日程調整をしようと思っても満席となってしまい、結果として離脱してしまうケースが散見されました。
離脱にもったいなさを感じていたため、「早めに日程調整をしよう」という気持ちを醸成できれば日程調整まで行ってくれるのでは?と考えました。
上記のテストでは気持ちの醸成手段として、席数に限りがあることを記載しています。
Beforeの文章では、イベントが満席になりやすいことが分かりません。
席数に限りがあることを記載することで、危機感を醸成し日程調整率を改善することができました。
参加人数に上限がある場合はその旨を記載してみましょう。
途中離脱の防止に繋がります。
改善例③:吟味してスカウトを送ったことを再度伝える
<ポイント>
学生は多くの企業からスカウトを受け取っています。
学生に響くメッセージを送らなければ、その他大勢のスカウトの中に埋もれてしまいます。
スカウトの本文では、「どこに興味を持ったのか」「なぜ興味を持ったのか」という文章を添えて送信しています。
一方で、スカウト承諾後のメッセージでは、「あなただから会いたい」といった思いを添えていなかったため、改めて伝えることで日程調整率が改善するのでは?と考えました。
その結果、学生の志向性と自社の考えが似ているとを記載することで、日程調整率を改善することができました。
Beforeの文章は淡白な印象のメッセージです。
しかし、学生個人の考え方に触れることで「あなたに来て欲しい」という想いがより伝わりやすくなりました。
テンプレートで一斉送信するのではなく、学生の考え方・経験に触れてメッセージを送ってみましょう。
<ポイント>
Beforeの文章では、企業の「会いたい」という想いが学生に伝わりづらいという仮説を立てました。
実際にこの企業では、候補者の選定条件をかなり絞り込んでスカウトを送信していました。
そして厳選していることをスカウト文章中でも伝えていました。
そこで、メッセージにおいても一人ひとりのプロフィールを見て厳選してスカウトを送信している旨を再度伝えることで、学生に特別感を感じてもらえると考えました。
一つ前の改善例と工夫の仕方は似ています。
スカウトを受け取った学生に興味を持ってもらう文言を用いることで日程調整率を改善することができました。
学生は自身の経験を評価してもらうこと、考え方に共感してもらうことで相手に興味を持ちます。
その他大勢のスカウトに埋もれないようにするために、「あなただから会いたい」という気持ちを表現してスカウトを送信してみましょう。
改善例④:イベントの魅力を訴求する
<ポイント>
学生はイベントの内容などから参加するかどうかを決定します。
そのため、イベント内容を詳細に記載することでイベント内容に興味を持って参加してくれる学生がいるのでは?と考えました。
テストでは、日程調整率が改善しています。
Afterの文章は、Beforeよりもイベントに参加するメリットが詳細に記載されてあります。
もちろん、スカウトの文章内でもイベント内容の詳細を記載していました。
それでもこのように日程調整率に違いが出るということは、スカウト文章だけに情報を記載していても、「読み飛ばされる」「忘れてしまう」といったことが起きる、ということです。
情報を一度伝えれば理解してくれているはず、という思い込みは捨て、改めて情報を伝えてあげましょう。
今回の場合で言えば、説明会という一言で説明を終えるのではなく、学生が参加するメリットを改めて伝えましょう。
<ポイント>
一つ前の改善例と似た改善例になります。
説明会を通じて学生はどんな状態になるのか・どんな疑問を解決するきるのかを記載することで日程調整してくれると考えました。
このようにイベント内容を詳細に記載することで、学生はイベントに参加するメリットを感じます。
イベントの中には様々な訴求ポイントがあると思いますが、表現の仕方次第で日程調整率は変化するため、様々な表現パターンでテストすることをおすすめします。
まとめ
いかがだったでしょうか。
1000回以上A/Bテストを実施し、実際に日程調整率が改善したメッセージを紹介しました。
上記の例以外にも、日程調整率向上に繋がる工夫はたくさんあります。
A/Bテストを行いながら、学生1人1人に合わせた運用を心がけてみてください。