近年、新卒採用において、ダイレクトリクルーティングを導入する企業が増えています。
しかし、導入しても「学生からの返信が来ない」「思うように結果が出ない」と困っている方も多いのではないでしょうか。
スカウトを効率よく運用するには自社でノウハウをためる必要がありますが、そのノウハウが溜まるまでにはとても時間がかかります。
そのため、ダイレクトリクルーティングは「ノウハウが溜まるまで時間がかかるので、長期的な目線で運用する方法」と紹介されることも多いです。
しかし、実際に運用されている方が知りたいのは、「着実にスカウト返信率を高めていく方法」ではないでしょうか? ここでは最短で結果を出すために、弊社も実施しているスカウト返信率を高める方法を紹介します。
スカウト返信率を高めるため、弊社ではABテストを実施してどのスカウトが成果が出るかを効果検証しています。
スカウトにおけるABテストとは、検証したいスカウトをAパターン/Bパターン作成しランダムに候補者に提示し、「どちらがより良い成果を出せるのか」ということを検証するものです。
とはいえ、ただ闇雲にテストを実施しても再現性がなく、ノウハウは蓄積していきづらいです。
仮説を立て、検証を行い、結果を踏まえて改善する。
このサイクルを回して効果検証を行っています。
サービスによってスカウトの形式は異なりますが、スカウトの文章はどのサービスでも存在するはずです。
まずはスカウトの文章から着手する形でOKです。
なお、弊社サービスでは「スカウトのタイトル」「スカウトの文章」などでABテストをしています。
本来、自社と全体(業界)平均のパフォーマンスを比べ、平均を下回っている箇所から着手するのが理想的です。
しかし、そこまで把握できないサービスもあるため、自社の過去パフォーマンスを上回るように運用していくのが現実的です。
次に、どこを編集すれば候補者に興味を持ってもらえるか、について仮説を立てながらテストを作成していきます。
例えば、”成長できる環境がある”という自社の特徴を伝えたい企業が、スカウトの返信率を高めるテストを作るとします。
その場合、「”成長できる環境がある”ことしか伝えられておらず、自社の特徴や他企業との違いを表現しきれていないため、返信率が低いのではないか?」といった仮説を立てます。
そこで、他企業との違いを表現するために「入社3年目で事業責任者もおり、自らの努力で成長できる環境がある」と具体的な年数やポジションを記載するテスト案を作成します。
テストを作成し終えたら、オリジナルの文章とテスト案を候補者にランダムに提示し、効果を測っていきます。
最後に、どの文章でどれくらいの開封数・返信数が来たのかをカウントしていきます。
そしてお互いの数と率を見比べ、効果のあった方を採用させていきます。
仮にパフォーマンスが改善しなかったとしても、”成長できる環境がある”アピール自体がダメであるとは1回のテストでは結論づけられません。
表現の仕方や、記載する順番によってもパフォーマンスは変化するので、テストの結果がなぜ良かった/悪かったのかを振り返り、次のテストに生かしていきましょう。
以下では、実施したABテストのうち、「スカウトタイトル」で効果があった事例を紹介します。
希望する業界がある程度決まっている学生は多いですが、どこの企業にすべきかまで確りと考えられている学生はそこまで多くはありません。
そこで、「企業ではなく、得られる能力・スキルにフォーカスすることでスカウト開封率を改善することができるのではないか?」という仮説を立てました。
結果、学生目線に立って、入社後に携われる業務内容を明記することでスカウト開封率を改善することができました。
このようにABテストを繰り返していくことで、着実に返信率を高めていくことができます。
ABテストの実施方法と実際の例をご紹介しました。
次に、ABテストを実施するにあたり、おさえておくべきポイントを紹介します。
テストを実施するにあたり、どこの率を改善したいのかを明確にします。
それによって、作るべきテストの箇所が変わってきます。
例えば、弊社サービスのスカウトの流れは以下になります。
「開封率」に注目するならスカウトタイトルでテスト、「承諾率」であればスカウトの本文になります。
テストの結果を見た際に、上手くいったかどうかを判断する基準を設けましょう。
なんとなくの基準で採用を行ってしまうと、本当に効果のあるものなのかどうか判断し辛くなってしまいます。
例えば、実施回数はそれぞれ100回(合計200回)、返信率の改善率30%を超える場合、テスト内容をオリジナルに反映する、といった基準を設けます。
改善幅が30%を下回る場合はオリジナルの内容と新たなテストで検証を行います。
上図では100回ずつのテストを実施していますが、できるだけ多くの試行回数を重ねた方が誤差が生まれにくくなります。
自社のスカウト送信頻度に応じて、基準の数値を設定しましょう。
仮に1週間に1つのテストを実施する場合、1ヶ月で4つのテストしか実施できません。
「スカウト返信率」を最短で向上させるためにも、テストの同時実施数を増加させていきましょう。
実際に弊社では、「スカウトタイトル」「スカウト本文」以外にも複数のテストを同時に実施しています。
また、アイデアを蓄積し、テストが終わり次第すぐに別のテストを開始することで、テストをしていない期間を極力無くすよう心がけています。
スカウトを送信するターゲットに合わせて文章を変えてみるのも返信率を高める上で有効な手段です。
例えば、地方の学生の場合は「オンライン開催」であることを明記する。
成長意欲の高そうな学生の場合は「自己成長」を押し出してみるなど。
スカウトを送信するターゲットに合わせて文章の内容を変更し、テストを実施してみましょう。
先述したとおり、ABテストは作成して終わりではなく、検証・結果・改善というプロセスが重要になります。
「なぜうまくいったのか」「なぜうまくいかなかったのか」を追求しましょう。
そして、原因を踏まえて再度ABテストを作成します。
テストの実施回数を重ねることで、成功事例と失敗事例の共通点を見つけることができます。
成功事例を積極的に応用することで、テストの失敗を防ぎ、効率よく改善していくことができます。
また、アイデアをブレストすると、過去に実施したテストと同様の案が出てくることもあります。
失敗事例も溜めておくことで、成功確率が低いテストを実行しないで済みます。
とはいえ、「仮説を考えテストを作成する時間を確保できない」と思う方もいらっしゃるはずです。
そんな場合には、サイト上で公開されている上手くいった例を集め、自社に合ったものから優先的にテストしていくのはいかがでしょうか。
仮説とテスト作成の時間を大幅に短縮してABテストを実施できます。
以下では、弊社が実施したABテストによって実際に効果が出た事例を紹介しています。
参考にしてみてください。
【参考】【ダイレクトリクルーティングの効果を高める方法】スカウトタイトル⑧/仕事から得られる能力やスキルをアピールする
【参考】【ダイレクトリクルーティングの効果を高める方法】スカウト本文①/評価したポイント・理由を述べる
【参考】【ダイレクトリクルーティングの効果を高める方法】企業ページ②/会社の魅力を視覚的にアピール
【参考】【成功率を高めるスカウト運用】スムーズな日程調整④/イベントの魅力訴求
成功事例を積極的に応用することで、テストの失敗を防ぎ、効率よく改善していくことができます。
また、アイデアをブレストすると、過去に実施したテストと同様の案が出てくることもあります。
失敗事例も溜めておくことで、成功確率が低いテストを実行しないで済みます。
いかがだったでしょうか、 今回は「自社でできる!スカウトの返信率を着実に高める方法を紹介!」を紹介しました。
弊社が今まで実施したテストから得られたノウハウを公開しております。
みなさんのスカウト運用の改善に繋がるヒントになれば幸いです。
【参考】 スカウトメールを効果的にするには?タイトルの悪い例と効果的な例をご紹介
Matcher Scoutでは、独自のA/Bテストシステムによって、弊社担当者がより効果的な文言や画像を見つけ出し、御社が本当に会いたい学生に会える確率を向上させることができる機能があります。
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