「自社にマッチした人材を獲得できない」
このようなお悩みはオウンドメディアリクルーティングで解決できるかもしれません。
オウンドメディアリクルーティングを成功させるためには、仕組みや特徴などを理解し会社にあった展開をしていかなければなりません。
本記事では、オウンドメディアリクルーティングの説明からメリットや運用方法などを紹介します。
オウンドメディアリクルーティングを理解し理想の人材獲得につなげられるよう、ぜひ参考にしてみてください。
オウンドメディアリクルーティングとは
オウンドメディアリクルーティング(Ownd Media Recruiting:以下OMR)とは、会社が運営しているホームページやブログサイト、Twitter、Instagram等のSNSアカウントなどのオウンドメディアを活用して自社の魅力を発信し、自社にマッチした人材を採用する能動的な採用手法です。
OMRの運用方法として、「自社のSNSアカウントを活用し自社の雰囲気を伝える」「自社採用サイトをIndeedに掲載する」などがあります。
オウンドメディアを軸として企業の情報を発信することで、「採用したい職務に必要なスキルを持ち、自社の価値観に共感している人材」を採用できます。
オウンドメディアリクルーティングが注目される理由
「オウンドメディアリクルーティング」という言葉を最近よく聞くようになった人も多いのではないでしょうか?
昨今の採用においてなぜこの手法が注目されるようになったのか、その背景を説明していきます。
1.人材採用が難化してきている
少子高齢化によって労働人口が減少し、採用は売り手市場になっています。そのため自社で活躍してもらえる優秀な人材を採用することが年々困難になってきています。
このような中では、自社の認知度を上げ採用の間口を広げていかなければなりません。
現状、求人広告や合同会社説明会などの既存採用手法では、一定の期間で限られた層の求職者にしかアプローチできません。
また、求人広告や会社合同説明会では数多くの制約があるため、伝えられることに限界があります。
しかしOMRでは自社のオウンドメディアを活用するため、制限なく、いつでも最新の情報を最適な表現方法で伝えることが可能です。
2.労働価値観の多様化
新型コロナウイルス感染拡大によるリモートワークの浸透や働き方改革などに伴い、労働の価値観は少しずつ変化しつつあります。
このような中で、求職者は自分の価値観にマッチした企業で働くことを重要視するようになりつつあるようです。
そのため「企業が社会に提供する価値やビジョンに共感できるか」といった情報を伝える必要があります。
3.仕事選びの情報収集法が増加
インターネットやスマートフォンの普及により、様々な方法で情報を収集できるようになりました。
そのため求職者は様々なキーワードで検索を行い、取捨選択して自分にとって必要な情報を得ています。
また求人広告だけではなく、口コミサイトやホームページ、SNSを通して情報収集を行う求職者も増えてきているため、「知ってもらう」「見てもらう」ための工夫が必要です。
オウンドメディアリクルーティングのメリット・デメリットを紹介
ここではOMRのメリットとデメリットについてそれぞれ紹介していきます。
メリット
OMRのメリットは以下の通りです。
1.ミスマッチ削減で自社にマッチした社員の採用が可能
OMRでは、自社の理念やビジョン、社風などの情報を自由に発信することができます。
そのため、求人広告や会社合同説明会よりも内容の濃い情報かつ求職者の価値観に対応した情報を提供可能です。
採用したい職務に必要なスキルを持ち、自社の価値観に共感している方の採用率を上げることができます。
2.自社の魅力が伝わりやすい
OMRは求人サイトとは異なり掲載情報、掲載期間、レイアウトなどに制限がありません。
そのためいつでも最新の情報を自社に最適な表現方法で掲載することができます。
またSNSやYouTubeを活用することで、写真や動画を通して社風や社員の雰囲気を伝えられるため、より一層自社の魅力を簡単に伝えることができるでしょう。
3.自社認知度が向上
OMRで継続的に発信を行うことで、人の目に触れる機会が増える可能性があります。
もし目に触れる機会が増えれば会社の認知度を高めることができます。
認知度が高まることで自社を認知している人の応募だけでなく、自社を知っている人の知人が転職を考えた際に「この会社良さそうだよ」と紹介してくれる口コミ効果も期待できるでしょう。
4.転職潜在層にアプローチ可能
オウンドメディアを活用することで、WEB検索やSNSなどから偶然採用サイトを見てくれた人にもアピールできます。
そのため元々転職を決めていた顕在層だけでなく、今後転職を決めた時に「前から気になっていたので応募してみよう」と転職潜在層にアプローチすることもできます。
デメリット
OMRのデメリットは以下の通りです。
1.短期的効果を出しにくい
OMRは継続的に発信を行うことで効果を発揮する採用方法です。そのため、効果のほとんどは中長期的に得られるものです。
もし短期的な効果が必要な場合は、OMRと並行して求人サイトやダイレクトリクルーティングなどを利用するなどの工夫が必要でしょう。
2.コスト・工数がかかる
OMRにおけるコンテンツ作成には、コンテンツの企画だけではなく、アイキャッチ画像のようなクリエイティブ作成、会社や社員の写真撮影などの作業があります。
そのため、多額の費用と手間が必要不可欠です。
また、これらの業務を継続的に運営していく必要があることから、しっかりとした運営体制を確保することが大切です。
3.マーケティングやサイト運営についての知識が必要
OMRは文字通りオウンドメディアを活用した採用活動であるため、通常の採用活動とは異なり採用マーケティングの要素が強いです。
そのため採用に関する知識だけではなくマーケティングに関する知識も必要になります。
専門的な知識やノウハウが必要になってくることから、オウンドメディア運営専任の人材を育成・採用しなければならない場合もあるでしょう。
4.社内の協力体制が必要
OMRで自社の魅力や社内の雰囲気、社員へのインタビューを伝えるためには、社内での協力体制を整える必要があります。
社内で協力体制を構築するためにも、なぜ協力が必要なのか、目的や意味を明確にしておきましょう。
オウンドメディアリクルーティングに必要な2つの要素
オウンドメディアに掲載するコンテンツを制作する上で、必ず必要となる要素が2つあります。
ここではその2つの重大要素について説明していきます。
1.職務内容の記載
まず1つ目は、「職務内容の記載」です。
これを「ジョブディスクリプション」と呼ぶこともあります。
職務内容を記載する目的は主に以下の2つです。
- 求職者に働くイメージを持ってもらう
- 求職者が求人を検索した際に自社をヒットさせる可能性を上げるため
職務内容記載にあたって必要になる情報は主に、
「具体的な職務内容」
「職務の目的・目標」
「権限の範囲」
「社内外の関係性」
「必要とされる技術・知識・資格・経験・学歴」
などがあります。
2.企業の社風・文化・価値観・魅力を伝えること
2つ目は「企業の社風・文化・価値観・魅力を伝えること」です。
これを「シェアードバリューコンテンツ」と呼ぶこともあります。
シェアードバリューコンテンツとは、自社の価値観や魅力を伝えることで求職者の共感を喚起するコンテンツです。
シェアードバリューコンテンツがあることで、より自社の価値観に共感した求職者からの応募を集めやすくなります。
シェアードバリューコンテンツは
「自社の理念や社会に提供する価値を発信するコンテンツ(パーパスコンテンツ)」
「自社の文化、社風などを発信するコンテンツ(カルチャーコンテンツ)」
の2つの項目があります。
オウンドメディアリクルーティングを始めるために事前にやるべきこと
OMRを始める際に、事前に整理しておくべきポイントが4つあります。
1.採用するポジションの職務内容や必要なスキルを洗い出す
まずは、採用するポジションの職務内容や必要になるスキルを洗い出す必要があります。
これを採用サイトに記載することで、求職者からWEB検索で見つけてもらえる可能性が高まります。
またジョブディスクリプションを記載するためにも重要なポイントであるため、より詳細な職務内容やスキルを記載できるようにしておきましょう。
2.採用ターゲットを明確化させる
次に、採用ターゲットを明確にすることが必要です。
採用ターゲットとは「自社で活躍してほしい人材」のことを意味します。
採用ターゲットを明確にするには、既に会社で活躍している人材から考えることがオススメです。
活躍している人材がどのような要素を持っているのか洗い出した上で、それら要素を学歴・経験・志向性・年齢といった採用条件に落とし込むと良いでしょう。
3.自社の魅力やオリジナリティを整理する
採用ターゲットを明確化させた後は、自社の魅力やオリジナリティを整理しましょう。
自社の商品・サービス、社風、職場環境といった自社の魅力を複数挙げ、それらを競合他社と比較してオリジナリティを明確にすると良いです。
その際、同業他社だけでなく、職種、地域、働き方、福利厚生など様々な角度からの競合を想定する必要があります。
自社の魅力やオリジナリティを整理することで、整理したポイントに合ったコンテンツを用意することができ、採用ターゲットが自社に興味を持ってくれる可能性が高まります。
4.社内で協力体制を作る
これまでにお伝えしたように、OMRは中長期的な採用施策であり工数が多いことから社内の協力があってこそ成り立ちます。
そのため、社内理解が得られなければコンテンツを通して効果的な訴求をすることが難しいでしょう。
社内理解を得るために、OMRの重要性を伝えておくことや、経営層から働きかけてもらうなどの方法も一つの手でしょう。
オウンドメディアリクルーティングの成功事例2社を紹介!
ここでは、オウンドメディアリクルーティングが実際どのように活用されているのか、大手2社の事例を紹介します。
株式会社ニューバランスジャパン株式会社
大手スポーツシューズメーカーであるニューバランス株式会社では、ライフスタイルWEBマガジンの「BETA MAG」や「RUNNERS」ライフスタイルカテゴリーに特化したSNSの運用など、オウンドメディアを活用して商品マーケティングから採用までを担うサイトを運営しています。
これらのオウンドメディアでは、ランニングを楽しむ人の情報やイベント、商品の魅力などが紹介されていることから、活動に賛同する人材や商品作りに対する思い、会社の魅力も同時に知ることが可能です。
クックパッド株式会社
クックパッド株式会社では、クックパッド公式noteを活用しオススメの食材紹介や社員の魅力、商品開発やヒットの裏側など、食に関することから会社に関することまで様々な内容の情報発信を行っています。
食に関するサービスを提供する企業としてレシピ公開だけではなくその裏側まで公開することで、会社の魅力や食に対する思いなどを知ることが可能です。
【参考】クックパッド公式note
就活生・転職希望者の情報収集方法は?
最後に、就活生・転職希望者が企業情報を収集する際によく利用する媒体について紹介します。
OMRを実施する際の媒体選びの参考にしてみてください。
就活生
No Companyのアンケート調査によると、10代から20代前半のZ世代にあたる学生による就職活動時のSNSやWebサイトの活用実態について、57.2%の就活生が就職活動においてSNSを活用した情報収集を行っていることが分かりました。
また、企業に対してどのSNSやメディアで就活情報を発信してほしいのかという質問では、「Twitter」が63.1%、「YouTube」が47.5%、「Instagram」が44.1%という結果となりました。
YouTubeとInstagramは共に企業が採用広報のために運用する例が増えていることから、学生も情報収集先のメディアとして定期的にチェックしていると考えられます。
【参考】PR TIMES「No Company、「Z世代就活生のSNS活用に関する実態調査」を発表。57.2%の就活生がSNSで情報収集すると回答」
転職希望者
株式会社ギークリーによる同社サービス利用したエンジニア・クリエーター・ゲーム人材350人を対象とした調査によると、転職活動における情報収集のためのSNS利用率は55.9%と半数を上回る結果であることが分かりました。
また、情報収集に向いているSNSの調査では1位がTwitterで30%、2位がLinkedinで15%、3位がwantedlyで14%でした。
Linkedinとwantedly両者の特徴は、転職活動やキャリアといった領域に特化したSNSであるという点です。
このことから、転職希望者の方々は得たい情報の種類によってSNSを使い分けていることが推測できます。
【参考】PR TIMES「IT転職エージェント「ギークリー」 転職活動におけるSNS利用についてアンケート調査を実施」
企業にマッチした人材を獲得するならMatcherScoutがオススメ
「自社の求めている学生に、手間を掛けずに、リスク無く採用したい」
このように考えている方には、「Matcher Scout」の活用がオススメです。
Matcher Scoutでは、候補者選定やスカウト送信、日程調整などをすべて弊社が請け負うため、労力をかけずに会いたい学生を集めることができます。
Matcher Scoutとは
Matcher Scoutは「自社の求めている学生に、手間を掛けずに、リスク無く採用したい」というニーズにお応えする、新卒向けダイレクトリクルーティングサービスです。
大きな特徴は以下の4つです。
- 待っているだけでは会えない優秀な学生にアプローチ可能
- 運用に際する、事務作業が一切不要に
- 独自のA/Bテスト機能で会いたい学生に会える確率が向上
- 採用するまで0円初期費用・運用費用も無料
手間を掛けずに、リスク無く自社の求める学生を採用するためにも、ぜひお役立てください。
おわりに
本記事ではオウンドメディアリクルーティング(OMR)について詳細に紹介しました。
OMRは中長期的な採用施策であるため、成果が出るまでは時間や手間がかかってしまいます。
しかし前項で紹介したように、今の就活生の多くがSNSなどのオウンドメディアから企業情報を収集しており、ニーズもあります。
そのため、採用においてOMRを行う意味や必要性は大いにあると言えるでしょう。
「既存の採用手法に行き詰まりを感じている」「新しい方法を試してみたい」という採用担当者様は、一度検討してみるとよいかもしれません。