採用工数を削減するために何から始めればいいのかお悩みの人事担当者の方へ。
少子高齢化社会となった今、採用活動の激化が進むなかで「採用工数の削減」という課題が解決に向けて推奨されているのではないでしょうか。
この記事ではあらゆる企業の事情を考慮し、分かりやすく採用手法を紹介したいと思います。
採用工数とは採用までにかかる業務に必要な作業や時間のことをいいます。
採用活動するにあたって必要な、書類選考や面接、内定者のフォローなどが、この採用工数に含まれます。
採用工数を削減することが、業務の効率化を図る最適な方法と考えている採用担当者の方が多いでしょう。
採用工数が増えると、それに伴い採用コストが増加します。
確かに採用広告や採用チャネルを拡大することは人材獲得には最適な方法です。
しかし、新しい求人広告媒体を使用した時にあまり効果が感じられなかった場合、内部コストも外部コストも、余計なコストが発生してしまいますよね。
また、人材獲得に当たって、大手企業は求人を出さなくても応募者が集まる一方で、中小企業は知名度がなく採用広告を出さないと、応募者が集まらないことがあります。
同時に、中小企業は社員数が少ないことから、採用コストを削減することも重視しなければいけません。
これらのことから、採用工数の削減をすることで、業務の効率化と採用コストの削減を可能にします。
つまり、採用コストを削減するために、採用工数も見直す必要があるのです。
ここからは、採用工数の削減を重視する考えが拡大している背景についてお話します。
採用工数の削減が求められている理由の1つ目は、採用競争の激化です。
少子高齢化により労働人口が減った現代では、採用工数により負担が増えると、数少ない優秀な人材を逃してしまう可能性が高まります。
現状、働き手よりも求人数が多い売り手市場では、求人者が足りていない状況です。
最近はSNSやオウンドメディアを活用して求人を出している企業が増え、入社手段がますます多様化しています。
このような状況で採用競争社会に生き残るためには、採用工数に手間がかかっていると作業が滞り、優秀な人材を逃してしまうかもしれません。
これらのことから他社との採用競争は激化しています。
採用工数の削減が求められている理由の2つ目は、採用活動の通年化です。
採用活動の通年化を防ぐために採用工数の削減を検討することが求められています。
近年は以前よりも優秀な人材を採用しようと、早くから新卒募集をかけている企業が増えています。
また、内定辞退をする内定者が増えていることで、人材確保のために採用活動を続けなければいけない企業も多いのではないでしょうか。
ここでは採用工数と採用コストの兼ね合いに難航している人事担当者の方におすすめな採用手法を紹介します。
採用工数と採用コストごとの採用手法・サービスは以下のように分けられます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
採用コストの削減について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
採用工数はかかっても、採用コストを抑えたい!という方におすすめなのが「indeed等のアグリゲーションサイト」や「ソーシャルリクルーティング」を使用した採用です。
アグリゲーションサイトとは、一つのサービスに複数の情報を集約し、ユーザーに最適な情報を提供するサイトのことです。
このサイトは無料で利用できるため、コストを最低限に抑えることが可能で、情報発信やコンテンツ配信によっては潜在的にアプローチをすることができます。
一方デメリットとしてはサイト上位に求人情報を掲載するために、随時広告や情報発信を行う必要があり、採用工数が掛かる点が挙げられます。
【採用コストを抑えられるが、工数が掛かるサービス例】
極力採用工数も採用コストも抑えたい!という方におすすめなのが「ハローワーク」や「リファラル」、「求人広告」です。
採用工数と採用コストともに低く抑えられますが、「ハローワーク」などは求人数が多いため、一定期間の求人には向いていますが
といったデメリットが発生する恐れがあります。 そのため、この手法を使う時は、他の方法と併用することをおすすめします。
【採用工数と採用コストのどちらも抑えられるサービス例】
採用コストは掛かっても、採用工数は抑えたい!といった方におすすめなのが、「人材紹介」を利用した採用です。
人材紹介を用いると自社にあった求人者を紹介してくれるため、採用工数は抑えることができます。
「ハローワーク」や「求人広告」と比べると採用コストは高くなりますが、採用難易度の高い職種や、ハイスペックな人材を求めている企業は、活用してみてはいかがでしょうか。
【採用工数を抑えられるが、採用コストが掛かるサービス例】
採用工数と採用コストどちらも掛かるけどとにかく優秀な人材が欲しい!という方におすすめなのは「ダイレクトスカウト」「スカウト型の求人サイト」などを使用した採用です。
人材紹介と比べ、ハイスペック、ハイスキル、など優秀な人材を探し出し紹介をしてくれるサービスのことです。
滅多にいない採用人材にいない人材をピンポイントで紹介してくれるため、マッチング精度が高いメリットがあります。
知名度があまり高くない中小企業や採用が難しい業種の企業は、ダイレクトスカウトメールを送ることで、自社に興味を持ってくれる応募者を増やすことができます。
しかし、直接ダイレクトメールを送る手間が掛かることや求人サイトのスカウトサービスはオプション料が割高であることがデメリットとして挙げられます。
【採用工数と採用コストもどちらも掛かるサービス例】
採用工数を削減するためのユニークな手法を紹介する、こちらの記事もぜひご参照ください。
【参考】【最新版】新卒採用手法のトレンドを紹介!ユニークな方法も!
ここまで採用工数を削減するための手法を採用コストの関係性から紹介しました。
ここでは以下の4つのステップに分け、採用の工程について説明していきます。
①まずは企業を知ってもらうところから「認知」
②学生に認知してもらうための「応募」
③応募者を選ぶ「選考活動」
④「入社」までの内定者の教育・管理
自社ではどこに工数がかかっているのか、比較しながらご覧ください。
まず最初に行うことは自社を知ってもらうための「認知」の作業です。
就活活動をしている大学生に向けての会社説明会の実施・運営や、就活サイトやSNS等で求人広告を出す文面作りが必要になります。
「認知」の作業は、求職者が何を求めているのかを分析して、表現を最適化することが重要であり、採用工数がかかる工程です。
学生に認知してもらっても、実際に選考にエントリーしてもらわなければ意味がありません。
そのために、応募者に対してのフォローが複雑だったりすると、応募意欲は薄れてしまいます。
ストレスなく応募に進めるようにするためには、自社での工夫が求められるでしょう。
内閣府の学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査において、「インターンシップ参加者を対象とした早期選考の案内があった」と回答した人が5割を占めています。
【参考】
内閣府調査概要インターンシップ参加後に参加者を対象としたアプローチを受けたか(図p18)参照
このように内定直結型インターンの需要は高まっており、
通常の採用活動を行うよりも採用工数や採用コストを抑えて、自社に合う人材を見つけることが期待できるでしょう。
応募者を選定する「選考活動」に移っていきます。 主な選考方法は書類選考・筆記試験・インターン・面接など様々です。
面接の場を通じて自社の魅力度を伝え、自社に興味を持ってもらうことが大切です。
最近では書類選考の際にHRテックを使って自社で活躍している社員に近い人材をフィルタリングすることができます。
このようなAIの導入を実施する企業も増えています。
内定者フォローは非常に重要な採用工数がかかる業務ですよね。
内定者の中で複数内定を貰っている人がほとんどです。
また、優秀な人材は他にも多くの内定企業があることに違いありません。
そんな中、内定者には充実した交流会や、内定者の負担にならない適度な教育研修の実施が求められます。
自社ではどこに採用工数がかかっているのか、イメージできましたか?
ここでは、採用工数を減らす方法を4つのポイントに分けて紹介します。
採用工数を大きく削減するには、アウトソーシング(外部受注)がおすすめです。
広報や応募者の管理、スカウトの送信や書類選考など、あらゆる工程を依頼することができます。
どこに採用工数がかかっているのかなど、自社の状況に合わせて活用を検討するとよいでしょう。
採用工数の削減に役立つサービスを後ほど紹介するので、詳しく知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
外部サービスについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
気になる採用代行の料金|採用代行サービス比較9選と併せて解説
「選考に工数がかかっているけど、自社とマッチした優秀な学生と出会うためにしっかり時間はかけたい…」
そんな方におすすめなのが、選考のオンライン化です。
対面のイベントや面接が何度も続くと、その度に受付や会場などを管理しなければいけません。
オンラインイベントは手間を減らすことに加え、遠方から参加する学生の応募が期待できるため、母集団形成にも役立ちます。
イベントのオンライン実施だけでなく、応募者とのやり取りを電話や郵送からメールに切り替える、広報にSNSも取り入れるといったオンライン化も有効です。
オンラインイベントや面接に使えるツールについては、以下の記事をご覧ください。
オンライン面接ツール8選を料金・機能別に比較!無料ツールも紹介
企業が応募者を集める手段である「採用チャネル」を絞ることも、採用工数削減に役立ちます。
採用工数を減らすために導入した人材紹介サービスや、自社を知ってもらうための求人広告など、採用チャネルが増えすぎていませんか?
「自社が求める学生が集まっている媒体であるか」を基準として、採用チャネルを絞り込むようにしましょう。
人事に限らず、他部署に頼める採用業務を見つけることもおすすめです。
例えば内定者フォローの場合、内定者の配属先のメンバーや研修を担当する社員に面談などを依頼することが有効です。
内定者にとっても、入社後に一緒に働く人の顔が見られて仕事のイメージがつかみやすくなるでしょう。
ここまで、採用にかかわるサービスをいくつか紹介してきました。
「結局、採用工数を減らすためにどのサービスを選べばいいの?」
こんなギモンを持っている方に向けて、採用工数削減に役立つサービスを3つご紹介します。
人事を表すHuman Resourcesと、テクノロジーをかけ合わせた技術を「HR Tech」と呼びます。
人工知能やクラウドなど、最新の技術を採用に活かす企業も少なくはありません。
書類選考では、過去に採用した人材の書類を人工知能に読み込ませることで、人事が1人ひとりの書類を読む手間を減らす取り組みがあります。
選考は人事の感覚や経験から合否を決めることがあるため、採用基準が人によって異なったり、合否がかたよったりする可能性があります。
HR Techの導入によってより公平な採用を行うことができ、優れた人材を逃さず確保することにつながるでしょう。
採用に関わる一連の流れを1つのシステムでまとめて管理できるサービスを「採用管理ツール」と呼びます。
採用管理ツールを使うことで、以下の工程を削減することができます。
情報の共有を漏れなく行うことができるため、ミスを減らすことにもつながります。
「採用に割ける時間がほとんどない!」という方は、採用代行サービスがおすすめです。
採用代行サービスでは、採用活動に関する業務をほとんど巻き取ることも可能です。
自社の社員でなくても可能な業務は全て代行サービスに依頼することで、応募者の選考など時間をかけたい業務に集中することができます。
採用に関するコンサルティングなどを行う採用代行サービスもあるため、自社のニーズに合わせて選ぶことをおすすめします。
採用代行サービスを比較したい方は、以下の記事をご覧ください。
気になる採用代行の料金|採用代行サービス比較9選と併せて解説
「採用工数を減らしながらも、優秀な学生に会いたい!」
「ダイレクトスカウトを使いたいけど、採用工数はかけられない…」
こんなお悩みがある方には、「Matcher Scout」の活用がおすすめです。
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新卒採用にぜひお役立てください。
採用工数と採用コストの関係を中心に採用工数を削減する手法をいくつか紹介しました。
採用戦略を立てるにあたって、まずは自社の人数や予算、掛けられる工数を確認してみましょう。ぜひ上記で紹介した採用工数の削減方法を参考にしていただけたら幸いです。