本記事では、採用要件に基準を設け、自社にあった採用要件の作り方を解説していきます。
採用要件とは?
採用要件とは、自社が採用する人材に求める能力や特性、経験を明文化したものであり、選考時に合否を判断するための指標となるものです。
採用の明確な基準を設けなくては、気分や感覚などの主観的な要素に大きく判断が左右されてしまいます。そういった判断を無くし、正当な基準で合否を決められるように採用要件を設けます。
採用要件を設けることで、自社が本当に求める人材の採用に繋がるでしょう。
採用要件と人物要件などの違い
採用要件と似たような言葉として以下のものがあります。
- 人物要件
- ペルソナ
- 求める人物像
それぞれの意味について下の表でまとめているのでぜひ参考にしてみてください。
▼採用要件と人物要件などの違い
| 言葉 | 意味 |
| 採用要件 | 自社が採用する人材に求める能力や特性、経験を明文化したもの |
| 人物要件 | 採用要件と同じ意味 |
| ペルソナ | 採用要件や求める人物像に該当する架空の人物のこと |
| 求める人物像 | ビジョンやミッションなど企業の価値観に基づき作成されたもの |
新卒採用で定めるべき採用要件の項目
新卒採用は学生のポテンシャルを重視した採用が行われます。そのため、以下の項目を重視して採用要件を設定すると良いでしょう。
▼採用要件の項目例
- コミュニケーション能力
- 主体性・チャレンジ精神
- 協調性
- 誠実性
- 論理的思考力
詳しくは採用要件の具体例で解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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採用要件が注目される背景
採用要件はなぜ注目されるようになったのでしょうか。その原因としては以下の3つがあげられます。
▼採用要件が注目される背景
- 少子高齢化による人材不足
- 学生の仕事に対する価値観の変化
- 社会の変化の激しさ
それぞれ1つずつ解説していきます。
①少子高齢化による人材不足
日本は少子高齢化が進んでおり、採用市場では若者の人手不足が深刻化しています。
厚生労働省の人口の推移をみてみると、生産年齢人口(15歳〜64歳人口)が年々減少していることがわかります。特に、20代人口の減少が今後予想されるため、ますます人材確保が難しくなるでしょう。
人材確保の困難さという点で、リクルートワークス研究所によると2026年3月卒業予定の大学生・大学院生対象の大卒求人倍率は、従業員300人未満の企業において8.98倍と非常に高いです。
このように、現在の採用市場においてはただ求人を出すだけでは人材を確保することが難しくなってきています。このことから、採用要件の定義に注目がされ始めたのだと考えられます。
【参考】リクルートワークス研究所『第42回 ワークス大卒求人倍率調査(2026年卒)』
②学生の仕事に対する価値観の変化
現代社会においては仕事に対する価値観は常に変わり続けています。
パーソル総合研究所の調査によると、2019年から2025年にかけて学生のキャリアに関する考え方が変化していることがわかりました。
具体的には「やりたい仕事ができること」が0.23ポイント減少した一方で、「働き方が柔軟に選択できること」が0.24ポイント増加していることがわかります。
このように、年月が過ぎていくと学生の仕事に対する価値観も変化します。採用要件を設定・更新し続けることで、自社にマッチした人材を集めやすくなるでしょう。
【参考】パーソル総合研究所『新卒就活の変化に関する定量調査』
③新卒採用市場の変化
近年、新たな新卒採用の動きがでていることも採用要件の定義を加速させる要因になっています。具体的には以下の2つがあげられます。
▼新卒採用市場の動き
- 高卒採用の増加の見通し
- 新卒一括採用の廃止
(1) 高卒採用の増加
1つ目は高卒採用の増加の見通しです。
リクルートワークス研究所によると、「高卒を採用しない」と答えた企業の割合が2012年卒(37.4%)から2027年卒(30.8%)の間で6.6%減少していることがわかりました。
また、「大学卒を採用しない」と答えた企業の割合は2012年卒(7.5%)から2027年卒(14.0%)にかけて約2倍増加していることがわかりました。
以上のことから新卒採用において、企業の採用方針に変化がみられることがわかります。したがって採用要件を明文化し、混乱を防ぐことが求められるでしょう。
【参考】リクルートワークス研究所『ワークス採用見通し調査(新卒:2027年卒)』
(2)新卒一括採用の廃止
2つ目は新卒一括採用の廃止をする企業が出てきていることです。
富士通株式会社では、2026年度から新卒一括採用の廃止を行い、通年採用を実施することが決まっています。変化の激しい時代に対応し、より自社にマッチした人材を確保するための手段として注目されています。
このように、採用市場の変化に合わせるために採用要件を定義することが重要になってくるでしょう。
【参考】富士通株式会社『「ジョブ型人材マネジメント」に基づく採用方針について』
採用要件が重要である理由
では、なぜ採用要件がそこまで重要なのでしょうか。ここでは採用要件が重要である理由について以下の4点を解説します。
▼採用要件が重要である理由
- ミスマッチを防ぐことができる
- 応募者の評価を統一できる
- 適切な採用手法を選ぶことができる
- 軌道修正を素早く行うことができる
①ミスマッチを防ぐことができる
1つ目の理由は、採用要件を定義することでミスマッチを防ぐことができるからです。
仮に採用要件を決めない、もしくは「課題解決をしたことがある学生」といった抽象的な内容になってしまうと、自社とのミスマッチが起きやすくなります。
そうした事態を防ぐために採用要件を明文化することによって、ミスマッチを防ぐことができるでしょう。
②応募者の評価を統一できる
2つ目の理由は、応募者の評価を統一できるからです。
採用要件が曖昧だと、面接官の主観によって学生を評価することになってしまい、公平な評価ができなくなるでしょう。採用要件をしっかりと定義することで不公平な評価をなくし、自社に最適な人材を集めやすくなります。
③適切な採用手法を選ぶことができる
3つ目の理由は、適切な採用手法を選ぶことができるからです。
採用要件を定めることで、学生に求める経験やスキルが明確になり、適切な採用手法を選ぶことができるでしょう。
例えば、社風にマッチしている人材を確保したい場合はダイレクトリクルーティングやリファラル採用を活用すると良いでしょう。
④軌道修正を素早く行うことができる
4つ目の理由は、採用活動における軌道修正を素早く行うことができるからです。
採用において、どの学生を採用するべきかを悩む場面があるでしょう。応募者の見極めに多くの時間を割いてしまうと後の採用フローの遅延に繋がりかねません。
採用要件を具体的に設定しておくことでスムーズに学生の選定を行うことが可能でしょう。
採用要件の作り方
採用要件の作り方には以下の2つの種類があります。
▼採用要件の作り方
- 演繹的アプローチ(企業理念や経営方針が軸)
- 帰納的アプローチ(活躍している社員が軸)
それぞれについて解説していきます。
①演繹的アプローチ
演繹的アプローチとは自社の企業理念や経営方針と照らし合わせながら、採用要件を決定していく手法です。大まかに以下の流れで進んでいきます。
▼採用要件の作り方|演繹的アプローチの手順
- 大まかな採用要件の方向性を決める
- 具体的な採用方針を羅列していく
- 採用要件をまとめ、評価基準を設ける
- 完成した採用要件を共有・説明する
(1)大まかな採用要件の方向性を決める
経営陣と話し合いながら、会社の企業理念や今後の経営について擦り合わせを行います。ここで、採用における大まかな方向性を決めます。
新卒は自社の会社風土を体現していく重要な人材となるため、価値観やビジョンを重視し、綿密な擦り合わせを行いましょう。
(2)具体的な採用方針を羅列していく
各部署にどういった人材が必要なのか、具体的な要件をヒアリングします。
スキルや性格など、実際に新卒が働く現場ではどのようなことが求められているのかを聞き、詳細を詰めていきましょう。
(3)採用要件をまとめ、評価基準を設ける
ヒアリングした内容をまとめ、経営陣が求めているもの、各部署が求めているものに乖離がないかなどの確認を行います。
その上で、採用要件を「必須条件」「歓迎条件」「NG条件」に分けましょう。それぞれの意味については以下の表を参考にしてみてください。
また、採用要件の分類が終わったら、その採用要件に評価基準を段階的に設けましょう。段階的に設定する理由として、新卒採用においては能力の有無で判断することは難しいからです。
例えば、自走力や主体性などの能力は、それぞれの学生が話す経験などから判断することが多いです。故に、能力があるかないかの判定だけでは公平な評価ができないでしょう。
以下に評価基準の設け方の具体例を提示しているので参考にしてみてください。
(4)完成した採用要件を共有・説明する
最後に、経営陣や各部署が求める人材を集められる採用要件になっているか、最終確認しましょう。
また、面接官に対して採用要件を丁寧に説明することも重要です。採用要件について面接官のあいだで理解にズレがないかなどの確認をし、しっかりと共通の認識を持つことが、ミスマッチを減らすことに繋がります。
②帰納的アプローチ
帰納的アプローチとは社内で活躍している社員の特徴から採用要件を決める手法です。大まかな流れとしては以下の通りです。
▼採用要件の作り方|帰納的アプローチの手順
- 活躍している人材をリストアップする
- 活躍している人材のキャリアを洗い出す
- 活躍している人材に共通しているスキルや能力を見つける
- 採用ペルソナを固める
(1)活躍している人材をリストアップする
まずは「担当部署で高い成果をあげた社員」を選抜しましょう。活躍している人材を見極める際の指標として以下のようなものがあげられます。
▼活躍している人材を見極める際の指標
- 目標達成率
- 昇進スピード
- 表彰歴・受賞歴
- 上司や部下といった周りからの評価の高さ
この際に意識したいこととして、なるべく定量的な成果をもとにリストアップすると良いでしょう。これにより、採用要件に具体性が出てくるでしょう。
(2)活躍している人材のキャリアを洗い出す
続いて、活躍している人材のキャリアを洗い出します。キャリアを洗い出すことでどのような経緯を経て、活躍しているのかがわかるようになります。
加えて、活躍している社員のキャリアを一度整理をしてみることで共通しているスキルや能力を見つけやすくなるでしょう。
(3)活躍している人材に共通しているスキルや能力を見つける
キャリアの洗い出しが終わったら、なぜその社員が活躍しているか・成果を出せているのかといったその社員のキャリアをもとに原因分析を行いましょう。
そして分析した結果から、必要な能力や価値観を具体的に洗い出しましょう。また、演繹的アプローチで解説した、段階的な採用基準を決めておくのも効果的です。
(4)採用ペルソナを固める
ここまでの作業をもとに、採用ペルソナを固めていきます。帰納的アプローチは実在する社員から採用要件を決定する手法であるため、採用ペルソナの作成が容易です。
自社が目指す方向性と照らし合わせながら、採用ペルソナを作成しましょう。
採用要件作成の際に使えるフレームワーク
採用要件を作る際には大きな労力がかかるでしょう。そこで、フレームワークを用いることで作業にかかる負担を減らすことができます。
ここでは採用要件作成の際に使える6つのフレームワークを紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。
▼採用要件作成の際に使えるフレームワーク
- ペルソナ設計
- MUST・WANT・BETTER・NEGATIVE
- コンピテンシー
- STP
- GRPI
- 3C
フレームワーク①:ペルソナ設計
1つ目は「ペルソナ設計」です。ペルソナ設計とは企業が求める人物を架空に設計することです。
ペルソナ設計をする際は以下の項目を設定すると良いでしょう。
▼ペルソナ設計で設定するべき項目
- 基本情報(年齢・性別・学歴・趣味・ライフスタイル・強み・弱み など)
- 経験や資格
- 価値観や人柄(キャリア志向・人間関係・企業選びの軸 など)
詳しくは以下の記事で解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
【参考】【テンプレート付き】採用ペルソナの作り方とは?活用方法も解説
フレームワーク②:MUST・WANT・BETTER・NEGATIVE
2つ目は「MUST(必須条件)・WANT(十分条件)・BETTER(歓迎条件)・NEGATIVE(不要条件)」というフレームワークです。
このフレームワークを活用することで、求める人物の優先順位がわかり、候補者をスムーズに選ぶことができるでしょう。
なお、フレームワークの活用方法については採用要件のフォーマット・記入例で紹介していますので参考にしてみてください。
フレームワーク③:コンピテンシーモデル
3つ目は「コンピテンシーモデル」です。これは、優秀な社員の行動や性格を分析して自社にマッチする人物像を作ることです。
コンピテンシーモデルを視覚化した「コンピテンシーの氷山モデル」を活用することで、「水面上(顕在)のスキルや能力」と「水面下(潜在)の価値観・志向性」の洗い出しができます。
コンピテンシーモデルの活用により、中長期的に自社で活躍する人材を見極めることができるでしょう。
フレームワーク④:STP分析
4つ目は「STP分析」というマーケティングで用いられるフレームワークです。新卒採用におけるSTP分析の流れについては以下の表を参考にしてみてください。
▼STP分析の流れと新卒採用市場における活用例
| 流れ | 意味 | 新卒採用市場における活用例 |
| ①セグメンテーション | 市場の細分化 | 学部やゼミ、サークルなどで分類 |
| ②ターゲティング | ターゲット選定 | 自社の求める人物に合うグループを決める |
| ③ポジショニング | 自社の立ち位置の決定 | 自社独自の魅力を訴求できるように採用活動を行う |
フレームワーク⑤:GRPIモデル
5つ目は「GRPI(グリッピー)モデル」です。これは、Goal(目標)・Role(役割)・Process(手順)・International relationship(関係性)の4つから構成されるフレームワークです。
採用要件を決める際には以下の手順で分析していきます。
▼GRPIモデルを使った採用要件の決め方
- Goal:企業・組織としての目標
- Role:目標を達成するためにはどのような人材が必要か
- Process:その人材にはどのような能力やスキルがあるか
- International relationship:社員とどう関係性を築いていくか
このように各要素を分析していくことで、優秀な人材を獲得することにつながるでしょう。
フレームワーク⑥:3C分析
6つ目は「3C分析」です。マーケティングでよく用いられる分析手法で、Customer(顧客)・Competitor(競合)・Company(自社)の3つの視点から分析します。
採用要件を決定する際には自社の観点だけで決めるのではなく、他社や学生といった別の角度から採用要件を眺めると良いでしょう。これにより採用要件の精度を高めることができるでしょう。
新卒採用における3C分析の活用方法としては以下の表を参考にしてみてください。
採用要件のフォーマット・記入例
「採用要件を1から作るのが大変・・・」という方もいるでしょう。ここでは採用要件のフォーマットと記入例について紹介していきます。
採用要件のフォーマット
採用要件を設定する際に使えるフォーマットを紹介します。以下は「MUST・WANT・BETTER・NEGATIVE」のフレームワークを使ったものです。
以下のフォーマットを参考に自社でカスタマイズしてご利用いただけますと幸いです。
▼採用要件のフォーマット
| 重要度 | 項目 | 要件の種類
(いずれかに⚪︎) |
評価方法 | 捕捉 |
| MUST(必須条件) | 能力/経験/志向性 | |||
| 能力/経験/志向性 | ||||
| 能力/経験/志向性 | ||||
| 能力/経験/志向性 | ||||
| 能力/経験/志向性 | ||||
| WANT(十分条件) | 能力/経験/志向性 | |||
| 能力/経験/志向性 | ||||
| 能力/経験/志向性 | ||||
| 能力/経験/志向性 | ||||
| 能力/経験/志向性 | ||||
| BETTER(歓迎条件) | 能力/経験/志向性 | |||
| 能力/経験/志向性 | ||||
| 能力/経験/志向性 | ||||
| 能力/経験/志向性 | ||||
| 能力/経験/志向性 | ||||
| NEGATIVE(不要条件) | 能力/経験/志向性 | |||
| 能力/経験/志向性 | ||||
| 能力/経験/志向性 | ||||
| 能力/経験/志向性 | ||||
| 能力/経験/志向性 |
採用要件のフォーマット記入例
ここでは、上のフォーマットを活用した記入例を紹介します。
以下は営業職における採用要件の記入例です。ぜひ参考にしてみてください。
▼フレームワークの活用例|営業職
| 重要度 | 項目 | 要件の種類 | 評価方法 | |
| MUST | 与えられた役割を最後までやり遂げる責任感があること | 能力 | ES・面接
ワークショップ |
|
| 自社の社風とマッチしていること | 志向性 | 面接 | ||
| WANT | 正解がない状況でも自分なりに仮説を立てて検証し、行動に移すことができること | 能力 | 面接・ワークショップ | |
| BETTER | 営業の長期インターン経験があること | 経験 | ES | |
| TOEIC800点以上 | 能力 | ES | ||
| NEGATIVE | 失敗を環境や運・人のせいにしてしまうこと | 能力 | 面接・GD | |
新卒採用における採用要件の具体例
以下では、新卒採用の採用要件としてよく設けられる5つの項目を解説していきます。
▼採用要件の具体例
- コミュニケーション能力
- 主体性・チャレンジ精神
- 協調性
- 誠実性
- 論理的思考力
①コミュニケーション能力
周囲の人と円滑に情報共有や意思疎通ができる能力のことを指します。コミュニケーション能力を採用要件として設定する場合は以下のように工夫すると良いでしょう。
▼コミュニケーション能力の具体例
- 相手の真のニーズを聞き出そうとするヒアリング力
- 相手の立場に合わせて説明できる対話力
- 報連相を徹底して行うことができる能力
会社の業務形態に合わせてコミュニケーション能力を具体的に定義することで自社にマッチした人材を集めることができます。
②主体性・チャレンジ精神
自ら考えて果敢に挑戦できる能力のことを指します。主体性やチャレンジ精神を採用要件として明文化した具体例は以下の通りです。
▼主体性・チャレンジ精神の具体例
- 指示を待つのではなく、自分から行動できる力
- 壁にぶつかったとしても、めげずに努力し続ける力
- 現状に満足せずに成長を追い続ける力
こういった姿勢が見られれば主体性やチャレンジ精神があるといえるでしょう。一方で、指示待ち姿勢は主体性やチャレンジ精神がないと判断できるでしょう。
③協調性
目標達成のために他人と協力して物事に取り組める姿勢のことを指します。協調性を採用要件として設定したい場合は、自社の社風にマッチするように工夫すると良いでしょう。
以下が協調性を採用要件として設定した場合の具体例です。
▼協調性の具体例
- チーム全体の進捗を俯瞰して見ることができる力
- メンバーのサポートやフォローを惜しみなく行うことができる力
- 組織のルールを遵守できる
「どのような点で会社やチームに貢献してほしいのか」といった視点で見ると、自社にマッチしつつ、チームの成果を最大化できる人材を確保しやすくなります。
④誠実性
目標達成のために責任感を持って取り組む姿勢や相手に対して正直に向き合う姿勢を指します。誠実性を採用要件に設定した場合に具体例は以下の通りです。
▼誠実性の具体例
- トラブルがあった際に自分の責任だと受け入れられる能力
- 嘘偽りなく、正直に自分の考えを話せる能力
- 物事に対して計画的に取り組むことができる能力
誠実性があるかを判断するために、選考では学生のアピール内容や発言に嘘や偽りがないことや困難な課題への取り組み方を確かめると良いでしょう。
⑤論理的思考力
課題に対して矛盾なく、筋道立てて解決策を導くことができる能力のことを指します。
仕事では、直感だけに頼らず、自分の頭で考える姿勢が求められます。したがって、論理的思考力があるかを入社前に判断しておくことで優秀な人材かどうかを見極めることができるでしょう。
以下に論理的思考力を採用要件として設定した場合の具体例を記載しているので参考にしてみてください。
▼論理的思考力の具体例
- 自分の考えを言語化したうえで納得感のある説明ができる能力
- データなどの客観的事実をもとに物事を判断できる能力
- 物事を構造的に分解し、真因を発見できる能力
また、論理的思考力の有無は面接やインターンシップを通して判断すると良いでしょう。これにより、実務でも活躍できる人材の確保につながります。
採用要件を作る際のポイント
ここでは採用要件を作る際のポイントを解説します。採用要件を作る際のポイントは以下の7つです。
▼採用要件を作る際のポイント
- カルチャーフィットを意識する
- 時間をかけて行う
- 要件の量に意識する
- 主観で判断した要素を入れない
- 多様な人材を獲得できるようにする
- 採用要件を共有する
- 採用要件の改善を常に意識する
それぞれ解説していきます。
①カルチャーフィットを意識する
カルチャーフィットを意識して採用要件を設定することで、自社にマッチした人材を集めることができます。
株式会社マイナビの調査によると、早期離職の理由として以下のものが挙げられています。
▼早期離職理由(単一回答)
- 職場の雰囲気が良くなかった/自分に合わなかった:24.1%
- 上司/同僚などの職場の人間関係が合わなかった:11.8%
- 想定していた仕事内容ではなかった:8.3%
上記の結果から、早期離職をした人の約3人に1人が「会社の雰囲気に合わなかった」という理由で退職していることがわかるでしょう。
したがって、採用要件を定義する際は社風や雰囲気とマッチするように工夫すると良いでしょう。
【参考】株式会社マイナビ『正社員のワークライフ・インテグレーション調査2024年版(2023年実績)』
②時間をかけて行う
採用要件は時間をかけて設定するようにしましょう。
採用要件の作成は応募者の評価や今後の採用活動を決める上で非常に大切な工程です。採用要件の設計をおろそかにしてしまうと後の採用フローに大きな影響を及ぼすでしょう。
採用要件の設計を時間をかけて丁寧に行うことで、自社にマッチした人材を獲得することにつながります。
③要件の量に意識する
要件が多すぎるとかえって採用活動に支障がでてしまいます。採用要件の項目を増やした分だけ、合致する人物も減っていくことになり、人材を獲得することが難しくなります。
また、採用要件の項目を1つに絞ることも客観性の面で適切ではありません。自社に最適な人材を集めるためにも、要件の量は意識するようにしましょう。
④主観で判断した要素を入れない
採用要件には主観で判断した要素を入れないようにしましょう。主観的なものが入ってしまうと、応募者の評価基準に不公平が生じてしまいます。
しかし、新卒採用では客観的な指標を作ることは難しいです。したがって、応募者の資格や具体的な経験、適性検査を活用することで採用要件を作ると良いでしょう。
⑤多様な人材を獲得できるようにする
採用要件は多様な人材を獲得できるように設計すると良いでしょう。
採用要件が偏りすぎると学生の価値観や志向性が同一化され、新たなイノベーションが生まれにくくなります。企業の成長が鈍化してしまうでしょう。
こういった事態を避けるためにも、採用要件を作る際は多様な人材を獲得できるようにすると良いです。
⑥採用要件を共有する
採用要件を作成したあとは、採用に携わる全ての社員に共有しましょう。
採用要件を社員に共有することにより、応募者を適切に見極める姿勢を持つようになります。加えて、応募者を公平に評価できるようになるでしょう。
採用要件の共有は、社内のコミュニケーションツールや広報を活用したり、選考を担当する社員と事前に採用要件の擦り合わせを行ったりすると効果的です。
⑦採用要件の改善を常に意識する
採用要件をうまく設定するためには、定期的な採用要件の見直しが必要です。
新入社員がモチベーション高く業務に当たれているか、活躍している社員の特徴や退職率などを見て、現在の採用要件が本当に自社にマッチする学生を示しているのかについて確かめ、改善していく必要があります。
採用戦略とともに採用要件を見直しながら、自社にフィットする学生を効率よく見つけられる方法を見つけていきましょう。少なくとも年に1回、新しい卒年度で採用を始める前に見直しを実施すると良いでしょう。
【NG例つき】新卒採用において避けるべき採用要件
新卒採用で採用要件を設定する際には、避けた方が良い項目も存在します。ここでは以下の3つについて解説していきます。
▼新卒採用において避けるべき採用要件
- スキル・経験ばかり求めてしまう
- 誤解を生む表現になっている
- 就活生の差別に繋がりかねない内容を書く
①スキル・経験ばかり求めてしまう
新卒採用においてはスキル・経験ばかり求めるような採用要件に設定してしまうと人材の獲得が難しくなってしまいます。
中途採用ではスキル・経験を採用要件に設定することで即戦力となる人材を獲得できるでしょう。しかし、新卒採用はポテンシャル採用であり、学生は正社員として働いた経験がありません。
以下のような採用要件は新卒採用における採用要件として避けた方が良いと考えられるでしょう。
▼新卒採用における採用要件のNG例
- 司法試験や公認会計士といった難関資格
- 法人営業経験3年以上
- 起業経験あり
NG例のような採用要件は母数が圧倒的に少なく、設定したとしても合致する人材はほとんどいません。したがって、こういった採用要件は避けるべきといえます。
ただし、採用要件の「歓迎条件」として設定することは効果的です。採用要件に合致する人物がいた場合、優秀な人材である可能性が高いため、積極的にアプローチを行うと良いでしょう。
②誤解を生む表現になっている
誤解を生む表現になっている採用要件は、学生や社員に間違った認識を発生させてしまいます。以下が採用要件のNG例です。
▼採用要件のNG例
- 会社に貢献できる人
- 社風にマッチしている人
- 専門性がある人
こういった採用要件は抽象的となっているため、それぞれが異なった解釈をしてしまう恐れがあります。これを避けるためには上記のものをさらに深掘りしていくと良いでしょう。
例えば、「会社に貢献できる人」であれば「常に挑戦し、高い成果を出す人」や「チーム内でのコミュニケーションを活発化させる人」といった具合に具体化できます。
また、完成した採用要件を他の人に見てもらい、認識齟齬がないかを確認することも効果的です。
③就活生の差別に繋がりかねない内容を書く
就活生の差別に繋がりかねない内容の採用要件は避けましょう。例えば、以下のようなものがあげられます。
▼採用要件のNG例
- 障害者を除く
- 特定の宗教に加入しているものを除く
- 日本人国籍のみ
このような採用要件は就活生の差別につながるとして、以下の2つの法律に抵触する恐れがあります。
(1)労働基準法第三条
使用者は、労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、賃金、労働時間その他の労働条件について、差別的取扱をしてはならない。
【出典】厚生労働省『労働基準法』
(2)職業安定法第三条
何人も、人種、国籍、信条、性別、社会的身分、門地、従前の職業、労働組合の組合員であること等を理由として、職業紹介、職業指導等について、差別的取扱を受けることがない。
【出典】厚生労働省『職業安定法』
就活生の差別を助長するような採用要件にならないように気をつけましょう。
また、厚生労働省は採用選考の基本的な考え方として以下の2つを挙げているので、参考にしつつ採用要件を作成してみてみてください。
▼採用選考の基本的な考え方
- 応募者に広く門戸を開くこと
- 応募者の適性・能力に基づいた採用基準とすること
採用要件を決めた後の流れ
採用要件は決めるだけで終わりではありません。ここでは、採用要件を決めた後の流れについて以下の2つを解説します。
▼採用要件を決めた後の流れ
- 採用広告やスカウト文に反映する
- 面接評価シートの見直しを行う
採用広告やスカウト文に反映する
採用要件で定めた項目を採用広告やスカウト文に反映させましょう。これらを実施する理由は採用要件にあった人材にアプローチするためです。
現状の採用広告やスカウト文の見直しを行い、修正があれば都度行うとよいでしょう。その際に「どの媒体を使って、どのようにアプローチを行えば良いか」を学生目線で考えることにより、魅力的な求人を作成できるでしょう。
面接評価シートの見直しを行う
採用要件で設定した項目と面接評価シートに乖離がないかを確かめましょう。応募者を公平に評価するためには、面接評価シートのブラッシュアップが必要です。
面接評価シートの見直しを行う際には、面接官の主観による判断や面接官同士の評価のばらつきがないように具体的に設定していきましょう。
面接評価シートの作り方については以下の記事を参考にしてみてください。
【参考】【無料テンプレート付き】面接評価シートの項目と作り方を解説
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さいごに
いかがでしたか。採用要件を上手に設定すると、採用活動を効率化させるだけではなく、会社全体をレベルアップさせていくことに繋がります。
常に改善意識を持って採用要件を見直しながら、自社にマッチする学生を採用していきましょう。