2,500回のABテストで分かった、返信率の高いスカウト文章とは?
2023/08/29

自社の採用基準に当てはまりそうな人材に直接アプローチできるダイレクトリクルーティング。

しかし、送ったスカウトに対して必ず返信が来るとは限りません。

導入する企業も増え、学生は多くのスカウトを受け取ります。

せっかく時間をかけて送ったスカウトが埋もれないよう、スカウトの件名や文章などを工夫していきましょう。

今回は、弊社が持つデータを基に、スカウトの返信率を改善するための文章をご紹介します。

【参考】 【新卒】ダイレクトリクルーティングとは?特徴や他サービスとの比較、メリット・デメリットを紹介

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実際に返信率が改善したスカウト文章例

今回は、スカウトの開封後に表示される「スカウト本文」の例を紹介します。

開封率に関わる、「スカウトの件名」の改善案は別の記事で紹介していますので、そちらをご参照ください。

【参考】 実際に効果のあった、すぐに実践できるスカウトタイトルを紹介!

スカウト本文を読んで、学生は説明会や選考に参加するかどうかを判断します。

スカウトの本文に記載した内容が魅力的でない場合、せっかく送ったオファーはお見送りされてしまいます。

また、内容が充実していたとしても、スカウト本文が読み辛ければ内容が頭に入って来ず、印象に残りません。

以降では、弊社が実際にテストを行い、改善にいたった「スカウト本文」の例を紹介していきます。

テストを考える際の仮説や別のテストに応用できるポイントなども紹介していますので、スカウト改善の参考になれば幸いです。

返信率が上がったスカウト例①:プロフィールから感じた魅力を伝える

プロフィールから感じた魅力を伝えた例

<ポイント>

学生は自身の経験や能力を評価されることで、企業に対して興味を持ちます。

学生のどのような点が評価に値するのか、そしてそれが自社にどのように合っているのかを記載し、説明会への参加意欲を高めましょう。

上記のテストが示す通り、「魅力に感じた内容と理由」の有無によってがあるとないでは、承諾率が大きく変わります。

学生のプロフィールを見て、魅力に感じたポイントとその理由は必ず伝えましょう。

一人ひとりの学生に向き合う企業の本気度が伝わります。

また、評価部分を踏まえた上でスカウトを送信していることがわかるので、不特定多数の学生に一斉送信したのではないことが学生からも読み取ることができます。

返信率が上がったスカウト例②:「あなた」だからこそ会いたい、ということを伝える

相手の名前を明記した例

<ポイント>

「あなたに興味を持ったからスカウトを送っている」ということを相手に伝えきれていますか?「誰にでも送っているのではないか?」といった印象をもたれないように「相手の名前」を明記し、しっかりとプロフィールを読んでいることを伝えるかテストを行いました。

結果として、スカウト承諾率が改善しています。

企業は一人ひとりの学生のプロフィールを見て、自社にマッチしている学生にスカウトを送信しています。

その想いが伝わるよう、相手の名前を呼びかけてください。

ただし、上記のAfterはあくまで例です。

明記の仕方や位置次第で伝わり方も異なるため、いくつかテストをしながら最適なものを探してみてください。

返信率が上がったスカウト例③:スカウトに返信することで得られるメリットを提示する

イベントに参加するメリットを訴求した例

<ポイント>

イベントに参加する判断基準の一つに、説明会参加の「メリット」があるかどうかがあります。

イベントを実施する旨を記載するだけでなく、どんな内容を聞くことができるのか、イベント終了後どんな姿になることができるのかを記載することで、参加するメリットを感じ取ることができると考えました。

イベントを通じて学べる内容を具体的に記載することでスカウト承諾率が改善しています。

学業や課外活動、他企業の選考などもあるため、学生は全てのイベントに参加することはできません。

そのため、学生はイベント内容から参加するかどうかを決めます。

イベント内容を記入するのはもちろん、学生がどんな情報を知りたいのかを考えてイベント内容を記載するようにしましょう。

また、トップセミナーなどの場合は、登壇者の経歴や実績などを記載すると学生の興味を惹くことができます。

業界研究に役立つ説明会であると訴求した例

<ポイント>

就活を始めたばかりの学生は企業研究はもちろん、業界研究もこれからです。

そのため、企業の特徴を知りつつも、その企業が所属する業界の将来性や特徴なども知りたいはずです。

そのような状況を踏まえて、業界研究もできることを記載することで学生の興味を惹くことができると考えました。

こちらは、就職活動早期に開催した説明会のテストです。

業界研究ができる旨を記載することでスカウト承諾率が改善しています。

就職活動の時期によって学生はどのような特徴があるのか、どんな情報を知りたいのかを考え、ニーズに訴求する文章を記載することで「説明会に参加したい!」と思う学生が増えていきます。

例えば、様々な理由でOB訪問ができない学生に対して「説明会を通じてOB訪問ができる」と記載するのも効果的かもしれません。

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返信率が上がったスカウト例④:自社にマッチするタイプを記載し、興味を持ってもらう

自社にマッチするタイプを記載した例

<ポイント>

スカウト本文では、募集要項を簡単に記載するケースが多くなっています。

しかし、募集の概要のみでは自分が企業とマッチしているかどうかを判断する材料が少ないように見えました。

そのため、自社にマッチする学生のタイプを記載することで学生自身がマッチしているか判断することができ、その結果スカウト承諾に繋がるのではないか、と考えました。

上記のテストでは、「会いたい学生の例」を提示することで、スカウト承諾率が大幅に改善しています。

最初から自社に興味を持っていることは少ないですが、漠然とした志向性を持っている学生はいます。

そのような学生に向けて、求める学生像を記載して興味を持ってもらいましょう。

返信率が上がったスカウト例⑤:他ページへの移行を促し、文章を簡潔にする

他ページへの移行を促した例

<ポイント>

スカウトをもらった学生は、スカウトの文章やスカウトサービス内にある企業情報ページを見てイベントに参加するかどうかを判断します。

一方で、企業側は自社の魅力を伝えたいあまり、多くの情報を発信しがちです。

長い文章だと最後まで読んでもらえないのではないかと考え、文章を簡潔にしてみました。

ミッションや事業領域の記載はBeforeとAfterで共通していますが、Afterでは事業内容の説明を省いて、他ページへの移行を促しています。

これによって、記載の重複や冗長な説明の回避し、スカウト返信率を改善することがができました。

また、『会社情報』ページの閲覧率を高めたことで企業理解が促進し、日程予約前の離脱も減少しました。

 

返信率が上がったスカウト例⑥:スカウト本文で伝える情報の順番を変える

会社説明からスカウト承諾願いをした例

<ポイント>

こちらの例のBeforeでは、スカウト承諾のお願い→会社説明の順番で記載していました。

見る人によっては、会社の説明もせずにスカウト承諾を急かしている、という印象を受けます。

そこで、Afterでは会社説明→スカウト承諾のお願いの順番にしました。

まずは自己紹介から始めることで、学生に親近感を持ってもらえる内容にしています。

その結果、スカウト返信率の改善に至っています。

返信率が上がったスカウト例⑦:目次や見出しを付けて視認性を高める

目次をつけて視認性を高めた例

<ポイント>

せっかく時間をかけてスカウトを作っても、読み飛ばしされるケースが多いです。

それならば初めから要点を絞って情報を伝えた方が、情報が頭に入り印象に残るのではないかと考え、テストしました。

上記のBeforeでは、事業内容・企業理念・募集職種・働き方・説明会の内容など、たくさんの情報を盛り込んでいました。

一方でAfterでは思い切って内容を3点に絞り、情報の多さを解消しています。

また、冒頭でこれから伝える内容を目次に伝えることで、情報が整理しやすくなるように誘導しています。

これによってスカウト返信率が改善し、日程調整率も2倍以上に改善しました。

スカウト文章に見出しをつけた例

<ポイント>

上記の「目次」を付ける例と似ていますが、自社の魅力を伝わりやすくするために、スカウト文章内に見出しをつけ視認性を高めています。

上記のBeforeとAfterを見比べてわかるように、見出しの有無によって、文章から情報を読み取るスピードに差が生まれます。

記載内容自体は変更していません。

「見出し」と「箇条書き」を付け加えるだけで返信率が向上しているので、ぜひ試してみてください。

返信率が上がったスカウト例⑧:選考に関する情報を記載し、学生の不安を払拭する

内定までの所要時間を記載した例

<ポイント>

選考がどのように進んでいくのかについて、ブラックボックスになっているケースがあります。

選考を受ける学生としては、選考ついて明らかになっている方が予定を立て易くなり、また学生に真摯に向き合っている企業だという印象をもってもらうことができ、結果として返信率が高くなるのではないかと考えました。

Afterのスカウト本文では「内定までの期間」を記載しています。

学生が気になる情報を予め伝えてあげることで、返信率がアップしました。

「内定までの期間」に限らず、公開できる選考情報は伝えてあげると返信率アップに繋がります。

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まとめ

今回は、スカウトの返信率を高めるための例を紹介しました。

特に、表現方法についての改善案を紹介しましたので、すぐに実践できるものばかりです。

ぜひ、今回の例を参考にスカウトを改善してみてください。