ストレス耐性を面接で見抜くには?質問例や評価のコツ、注意点を解説
2026/04/30

「ストレス耐性があるか面接で見極めたい」「ストレスをコントロールできる人材を採用したい」そんな採用担当者様はいらっしゃいませんか。

候補者のストレス耐性がどのくらいなのかを面接で見極めることは、企業のためだけではなく、候補者が自社で健康的に働くためにも欠かせません。

本記事では、面接でストレス耐性があるかどうか見極めるための質問やポイント、注意点について詳しく解説していきます。

ストレス耐性とは

ストレス耐性とは、心理的な負荷に耐える力のことを指します。どれだけスキルが高い人材だったとしても、ストレスに上手く対応できなければ体調不良や退職に繋がり、持っている能力を十分に発揮できなくなってしまいます。

2014年には「労働安全衛生法」が改正され、労働者が50人以上在籍している事業所でストレスチェックを行うことが義務化されました。

このような背景から、社員のストレス耐性を重要視する企業が増えています。

【参考】厚生労働省『改正労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度について』

面接でストレス耐性を見抜く重要性

候補者のストレス耐性がどれくらいあるのかを面接で見極めることによって、候補者が自社で健康的に働くことができるのかを知ることができます。

厚生労働省の調査によると、2024年にメンタルヘルス不調により連続1ヶ月以上休業または退職した労働者がいた事業所の割合は12.8%でした。

2023年の調査では13.5%、2022年の調査では13.3%と、過去2年と比較して減少傾向であるものの、毎年一定数の事業所でメンタルヘルス不調による休業や退職が発生していることが分かります。

【参考】厚生労働省『令和6年 労働安全衛生調査(実態調査)結果の概要』

また、仕事を行う上で避けられないストレスと上手く付き合う方法を知らなければ、体調を崩してしまうなどのリスクがあります。特に新卒で採用した人材は、新しい環境や人間関係、仕事の責任やプレッシャーなど、生活 が大きく変わったことによるストレスを受けやすいです。

ストレス耐性を面接で見極めることによって、メンタルヘルスの不調による早期離職を予防することができるでしょう。

ストレス耐性に関わる6つの要素

ストレス耐性の強度を見極めるためには、まずストレスがかかる構造を知ることが大切です。ここではストレス耐性に関わる6つの力、そしてそれぞれ6つの力が業務に発揮される例についてもご紹介します。自社で特に重要となる力はどれか、検討してみてください。

ストレス耐性に関わる6つの力

  1. ストレスに<気づく>力
  2. ストレスを<避ける>力
  3. ストレスを<発散する>力
  4. ストレスを<受け入れる>力
  5. ストレスの<経験値>
  6. ストレスの<容量>

①ストレスに<気づく>力

ストレスに<気づく>力とは、自分自身の心身の変化や、その原因となっている外部刺激を正確に把握する能力のことです。自分の限界や違和感にいち早く気づけるため、セルフケアや周囲への相談など、深刻な状態になる前に早めの対処が可能です。

一方、ストレスに鈍感な人は人間関係や高負荷な業務に対しても、過度なダメージを受けずに対応できますが、自分の限界に気づくのが遅れ、自覚症状が出たときにはすでに深刻な状況になっているケースがあります。

▼ストレスに<気づく>力が業務で発揮される例

  • 心身のセルフマネジメントにより、長期的に安定して働ける
  • 周囲の異変に敏感で、チームのトラブルを未然に防げる

②ストレスを<避ける>力

ストレスを<避ける>力を持つ人は、ストレスに気が付いたとき、ストレスの原因となるものを避けることができます。

「くよくよ悩んでもしょうがないから割り切ろう」
「いろいろな考え方があるから、間に受ける必要ないな」

このようにストレスの原因をストレスと認めずに避けることで、精神的負荷そのものの存在をなくす能力もストレス耐性に繋がります。

また、ストレスを<避ける>力はそのときの体調も大きく関係しているとされています。そのため、心身が弱っているときほどストレスの影響を受けやすいと言えるでしょう。

▼ストレスを<避ける>力が業務で発揮される例

  • 必要以上に抱え込まず、気持ちを切り替えて行動できる
  • ネガティブな影響を受け流し、業務への集中を維持できる

③ストレスを<発散する>力

ストレスを<発散する力>を持つ人は、たとえストレスがたまったとしても、自分で発散することができます。ランニングやドライブなどで気分転換を行い、ストレスを発散している方もいるのではないでしょうか。

ストレスが溜まって限界に達する前に、それぞれの方法で処理することで、ストレスを弱めたり、なくしたりすることができます。

自分なりにストレスを発散する力を持っていると、ある程度の負荷がかかったとしても耐えることが可能です。

▼ストレスを<発散する>力が業務で発揮される例

  • 仕事量がたまってしまう前に上司に相談し、最大のストレスがかかる前に対処ができる
  • 仕事を効率的に行えるように試行錯誤する

④ストレスを<受け入れる>力

ストレスを<受け入れる>力を持っている人は、ミスを認めて学びを得ることや、失敗を糧にする ことができます。

例えば「何かミスをした時に責任を感じる」「怒られた時に反省する」といった際に多少のストレスを感じるのは当たり前でしょう。このような場合、そのストレスの要因となっているものをネガティブなものとして避けるのではなく、ポジティブに受け入れる力も、働く上で必要になります。

▼ストレスを<受け入れる>力が業務で発揮される例

  • 失敗や指摘を前向きに受け止め、改善や成長につなげられる
  • 困難な状況でも経験として受け入れ、次の行動に活かせる

⑤ストレスの<経験値>

経験値は、その名の通りストレスを感じた経験のことです。

「初めて人前で話す時は緊張してストレスを感じる」といったこともあるかもしれません。このような場合、何回も人前で話して経験を積むことで、緊張を感じなくなるように鍛えることが可能です。

何度も同じことを繰り返すうちに慣れが生じ、ストレス要因に対して向き合う方法を見つけ出せます。ストレスの経験値があるかどうかも、ストレス耐性に大きく関わるでしょう。

▼ストレスの<経験値>が業務で発揮される例

  • 類似の状況に冷静に対応でき、過度に動揺しない
  • 過去の経験を活かし、適切な対処や判断ができる

⑥ ストレスの<容量>

ストレスの容量とは、どれだけのストレスを抱えることができるかです。人によってストレスに対応できるキャパシティが異なります。

「満員電車に乗るとひどく疲れてしまうが、1日中じっと座っていることができる」
「1日中人混みの中にいても平気だが、じっと座っているとイライラする」

一人ひとり、「どんなストレス要因」に対して「どれほどストレスを抱えられるのか」ということは異なります。ストレス耐性を見極める際には、どのようなストレス要因に対してどれほどの容量があるのかを知ることが大切でしょう。

▼ストレスの<容量>が業務で発揮される例

  • 自分の限界を把握し、無理をする前に適切に対処できる
  • 負荷を調整しながら、安定して業務を遂行できる

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ストレス耐性が高い人・低い人の特徴

実際に、ストレス耐性が高い人・低い人の特徴にはどのようなものがあるのでしょうか。これらの特徴をしっかりと理解することで、面接においてストレス耐性を見極めることができます。

ストレス耐性が高い人の特徴

ストレス耐性が高い人の特徴は以下の通りです。

ストレス耐性が高い人の特徴

      • 物事をポジティブに捉えられる
      • 柔軟な思考を持っている
      • 集中力が高い
      • 客観的な視点を持っている

①物事をポジティブに捉えられる

ストレス耐性が高い人は、困難な状況の際、物事をネガティブに捉えるのではなくポジティブに捉えることができます。物事を悲観的に捉えて落ち込むのではなく、ここからどう改善できるのか、前向きに考えることができるため、問題解決のスピードも早いという特徴もあります。

また、ポジティブな人はストレスの容量が大きいことも特徴です。容量が大きい分限界に達しにくく、タフに物事に取り組むことができるでしょう。

②柔軟な思考を持っている

ストレス耐性が高い人は自分の考えに固執せず、柔軟な思考を持っています。予想外のトラブルが発生しても、固定観念にとらわれずに考え方や行動を変えられるため、ストレスを必要以上に抱え込みません。新しいアイデアや方法を受け入れることもできるため、環境の変化に強いでしょう。

③集中力が高い

ストレス耐性が高い人はプレッシャーの中でも集中力を保つことができます。常に自分が今やるべきことに集中できるため、過去の後悔や未来の不安、周囲のストレスと距離を取って仕事をすることができるでしょう。

ストレスがかかる状態でもやるべきことを見失わないことは大きな強みとなります。

④客観的な視点を持っている

自分や周囲を冷静に分析できる客観性は、ストレスをため込みにくくする大切な要素です。感情に流されずに自分の状況を把握できるため、適切な行動を選びやすい傾向にあります。

問題を客観的に冷静に見つめることができるため、ストレス耐性が高いといえるでしょう。

ストレス耐性が低い人の特徴

ストレス耐性が低い人の特徴は以下の通りです。

ストレス耐性は低い人の特徴

      • 自分に対する評価が厳しい
      • 人に頼ることや助けを求めることが苦手
      • 人の評価や考えを気にしがち
      • 自分の限界を知らない

①自分に対する評価が厳しい

ストレス耐性が低い人は、自分に過度なプレッシャーをかけてしまう傾向にあります。小さな失敗でも自分の過ちを反省し、必要以上に落ち込みやすいです。

自分に対する評価が厳しいと自信も持てなくなり、ストレスをため込んでしまう恐れがあります。ストイックであることは強みである一方、ストイックすぎるとストレス体制が低く、業務に支障が出てしまうでしょう。

②人に頼ることや助けを求めることが苦手

ストレス耐性が低い人は、困難に直面しても人に助けを求めることができず、1人で抱え込んでしまうことがあります。その結果、精神的な負担が過剰になり、ストレスが蓄積しやすくなります。

③人の評価や考えを気にしがち

人にどう思われるかを気にしすぎてしまう人もストレス耐性が低いといえます。周囲の目を常に気にするため、自分の思う通りにふるまうことができないためです。

また、他者の評価に左右されると、自分自身の判断基準を見失いがちで精神的に不安定になりやすいでしょう。

④自分の限界を知らない

自分の限界を知らずに無理を続けてしまう人もストレス耐性が低いです。自分の限界を知っていると適切なタイミングで休むことができますが、限界を知らないと休むべきタイミングを逃してしまいます。

その結果心身の疲労が重なり、ストレスを限界までため込んでしまう可能性が高いです。

【タイプ別質問例】面接でストレス耐性を見極める質問

では、実際にストレス耐性を面接で見極めるためには、どのような質問を行えばよいでしょうか?上述したストレス耐性に関わる6つの力ごとに分けてご紹介します。

ストレス耐性が高いと見込まれる回答例もそれぞれご紹介しますので、採用面接の際に回答からストレス耐性を見極める材料として活用してみてください。

タイプ別に面接でストレス耐性を見極める質問例

      1. ストレスに<気づく>力に関する質問
      2. ストレスを<避ける>力に関する質問
      3. ストレスを<発散する>力に関する質問
      4. ストレスを<受け入れる>力に関する質問
      5. ストレスの<経験値>に関する質問
      6. ストレスの<容量>に関する質問

①ストレスに<気づく>力に関する質問

      • どのような時にストレスを感じやすいですか?
      • 最近ストレスを感じた出来事はありますか?
      • いつストレスに気付きますか?
      • 眠れなくなるのはどのような時ですか?
      • ストレスに気付くのは早い方ですか?遅い方ですか?

ストレスに気がつきやすいかどうか分かるような質問をしましょう。特に、候補者がストレスに感じやすいことと、自社の業務内容が近いかどうかを見極めることも重要です。

②ストレスを<避ける>力に関する質問

      • もしクレームを受けて怒鳴られた場合、どのように感じますか?
      • ストレスを感じる頻度はどのくらいですか?
      • 日々どれくらいの強さのストレスを感じますか?
      • 理不尽な出来事に会った時、ストレスとどのように向き合いますか?
      • ストレスを避けようとしたことはありますか?

ストレスを避ける力を見るためには、ストレス要因をどのように認知し、対処しているのかが分かるような質問をしましょう。

「あまりストレスを感じない」「ストレスを感じても割り切っている」
などの回答をされた場合、ストレスを避ける力があると考えられます。

③ストレスを<発散する>力に関する質問

      • ストレスを感じた時、どのように対処していますか?
      • 自分式のストレス発散方法はありますか?
      • 人生で最大の挫折とその克服方法があれば教えてください
      • 休日はどのように過ごしていますか?
      • ストレスがたまると誰かに相談しますか?

過去の経験を聞きながら、ストレスを上手く発散できているのかを判断しましょう。具体的な経験やエピソードを答えられた場合、自覚的にストレス発散が行えていると分かります。

④ストレスを<受け入れる>力に関する質問

      • 人生で最大の失敗をした際、どのような気持ちになりましたか?
      • 失敗を糧に成長できた実感のあるエピソードを教えてください
      • 気持ちの整理はすぐに出来る方ですか?
      • 友人と喧嘩をした時、どのような対応を取りますか?
      • もし仕事で大きな失敗をしたら、どのように行動しますか?

過去の経験や仮定の質問を行いながら、ストレスに対しての向き合い方や処理の方法を見極めましょう。ストレスを受け入れる力がある人材は、失敗を認め、そこから学びを得ることが得意な傾向があります。

⑤ストレスの<経験値>に関する質問

      • 今までの人生で挫折した経験はありますか?
      • 学生時代に最も悩んだことは何ですか?
      • 失敗から学んで成功した体験はありますか?
      • 自信を持って「これは頑張った」と自慢できることはありますか?
      • 周囲を支えながら何かをやり遂げた経験はありますか?

過去のエピソードを聞きながら、自社での業務を遂行できるレベルの経験があるのかを確かめていきます。ストレスがかかることが予想される出来事に対して、適切に対処し、成果を挙げた経験がある場合はストレスの経験値が高いです。

⑥ストレスの<容量>に関する質問

      • 「ストレスがかかりすぎているな」と思った経験はありますか?
      • 自分の抱えられるストレス量はどのくらいだと思いますか?
      • ストレスを感じるのはどのような時ですか?
      • 自分のキャパシティを超えてしまったことはありますか?
      • 今までの経験から、自分が処理できるタスク量はどれくらいだと思いますか?

ストレス容量に関する質問は、「抱えられる業務量が多そうだと評価が高くなる」と勘違いされてしまいがちです。これらはあくまでも体調を崩さないために自分自身のキャパシティをしっかりと把握できているのかを知るための質問です。

「いくらでも働きます!」という回答を求めているわけではないことを伝えておくと良いでしょう。

【ケース別質問例】面接で短期離職者のストレス耐性を見極める質問

続いて、短期離職者のストレス耐性を見極める質問を紹介します。転職希望者や第二新卒のなかには、ストレス耐性の低さが原因で短期離職しているケースが見受けられます。

実際、株式会社マイナビの調査によると、「直近1年間のうち、中途採用となったのに退職につながったケースはありましたか」という質問に対して、約4割の企業が「あった」「今年はなかったが過去にはあった」と回答がありました。

【参考】株式会社マイナビ『中途採用状況調査 2026年版(2025年実績)』

一度転職を経験すると転職へのハードルが下がり、さらなる短期離職につながる可能性が高まる傾向にあります。短期離職者を採用する際は、ストレス耐性の見極めが重要です。そこで、短期離職している第二新卒や転職希望者のストレス耐性を見極める質問例を紹介します。

転職希望者のストレス耐性を見極める質問例

株式会社マイナビの調査によると、転職活動を始めた理由として「仕事内容に不満があった」、「職場の人間関係が悪かった」が多い結果となりました。

転職希望者が新しい職場に定着してくれそうかを判断するためには、人間関係に対するストレス耐性を確認するとよいでしょう。

■人間関係に対するストレス耐性を確認できる質問例

      • 前職の上司から学んだことを教えてください。
      • 部下を育成・マネジメントするときに意識していたことを教えてください。
      • 部下の方は、今どのように成長されましたか?
      • プロジェクトチームにおけるあなたの立ち位置を教えてください
      • 同僚にどんな人だといわれることが多いですか?

第二新卒のストレス耐性を見極める質問例

第二新卒とは、一般的に新卒で入社後3年未満の社会人経験が少ない若者のことを指します。社会人経験の少ない第二新卒のストレス耐性を推しはかるために、学生時代の行動力を確認できる質問をするとよいでしょう。

挑戦した経験が少ない場合、成長意欲が低く、仕事でつまずく可能性が高いです。

そもそも、これまでストレスが少なく「ストレス慣れしていない」ためストレスに弱く、早期離職につながるリスクがあります。

■大学時代の行動力を確認できる質問例

      • 学生時代に一番楽しかった出来事は何ですか?
      • 学生時代に一番熱中したことについて教えてください。
      • 学生時代に経験した挫折経験を教えてください。
      • 学生時代に最も苦労したことを教えてください
      • 今までの人生で最も高い目標を立てて、挑戦した経験を教えてください。

ストレス耐性が高いと考えられる回答の傾向

ここまでストレス耐性を見極める質問例について紹介してきました。 では、どのような回答がストレス耐性が高いと判断できるのでしょうか。ここでは2つのポイントを紹介します。

ストレス耐性が高いと考えられる回答の傾向

      1. どのように対処しているかまで述べている回答
      2. 人や環境のせいにせず、自ら対応しようとする姿勢が感じられる回答

1. どのように対処しているかまで述べている回答

ストレスを感じた出来事について質問したとき、ストレスを軽減するためにどのような対応を取ったのか具体的にあげている回答は、ストレスを回避する力、処理する力が高いと考えられます。

また、その出来事から自分のストレスを感じやすい傾向や今後の対策・学びについて言及できている回答は、転換する力が高いだけでなく、自分を俯瞰することができるため、自分のストレスの容量も理解できていると言えるでしょう。

▼どのように対処しているかまで述べている回答の例

ゼミのグループ発表で、メンバーの1人が締切直前に資料作成を放棄し、発表の質に影響しそうになったときに、ストレスを感じました。

私はリーダーとして、発表全体をまとめる立場だったため、急遽自分ともう1人のメンバーで放棄したメンバーの担当部分を補い、夜通しで資料を作り直しました。その後、放棄したメンバーには話し合いの場を設け、再発防止のためにチーム内の役割や期日管理を見直しました。

その結果、発表は成功し、先生からも好評価を得ました。この経験から、想定外のトラブルでも感情的にならずに冷静に解決策を考える力がついたと考えます。

2.人や環境のせいにせず、自ら対応しようとする姿勢が感じられる回答

ストレスが生じた原因として、人間関係や環境によるものである場合もあるでしょう。「チームで連携が取れず、意思疎通が図れないとき」「初対面の人と話すとき」のような、自分1人ではストレスの原因を取り除くことが難しい場合もあります。

その場合に、他の人や環境のせいにするのではなく、「積極的にコミュニケーションを取るように働きかけた」「自然体でかかわるようにする」のような、ストレスを軽くするために自分で工夫している点を回答できる学生も回避能力や受容能力が高いと言えるでしょう。

ストレスの原因を人や環境のせいにした回答をする方は、就職した場合に自分で改善しようとせずに人間関係や環境を理由に早期退職する可能性もあります。回答から、自分ができることをやる姿勢が感じられるかどうかも、大切なポイントです。

▼人や環境のせいにせず、自ら対応しようとする姿勢が感じられる回答の例

飲食店のアルバイトで、土日のピーク時に注文が集中し、スタッフ間の連携も上手くいかず、ストレスを感じることがありました。最初は「もっと人を増やしてくれたらいいのに」と思っていましたが、環境が変わらない中で、自分にできることを考えようと気持ちを切り替えました。

具体的には、ピーク前にメモを用意して注文の流れを整理したり、キッチンスタッフとの連携のタイミングを工夫したりして、自分なりに働きやすい仕組みをつくりました。結果として業務がスムーズになり、忙しさによるストレスも軽減されたと感じています。

この経験から環境を変えるのではなく、自分の行動でできる改善を考える姿勢が身についたと考えます。

面接でストレス耐性を見極めるポイント

ストレス耐性を見極めるポイントについてご紹介します。面接を行う際にぜひ参考にしてみてください。

面接でストレス耐性を見極めるポイント

      1. 候補者の回答に対して深掘りを行う
      2. ストレス耐性のチェック項目を作成する

①候補者の回答に対して深掘りを行う

「ストレス耐性はありますか?」というような漠然とした質問では、候補者からも抽象的な答えが返ってくることが予想されます。

これでは適切に候補者のストレス耐性を見極めにくいです。面接中は、今までの経験や、状況を仮定した質問を行った上で、候補者がどのような時にどのようなアクションを取るのかという行動パターンを知ることが大切です。

そのため、「なぜそう思うのか」「どうしてそうしたのか」などの考えや行動の理由を探るような質問を重ね、候補者に対する理解を深めていきましょう。

②ストレス耐性のチェック項目を作成する

面接などで用いるストレス耐性のチェック項目を作成することも効果的です。一概にストレス耐性といっても、自社ではどのような業務でどのようなストレスが生じるのか、そのためにはどのようなストレス耐性を兼ね備えた人材が必要なのか、面接担当者が一度に確認することは難しいでしょう。

あらかじめ自社や各ポジションで発生しうるストレスを調査・分析し、どのようなストレス耐性を見極めたいのかを明確にし、チェック項目を作成することで、スムーズに面接を行えるようにしましょう。

■ストレス耐性の評価基準例

今までご紹介してきた「ストレス耐性に関わる6つの要素」を評価するための基準例を作成しました。面接では、単に「ストレスに強いか」という抽象的な判断ではなく、どの要素が自社の業務特性に求められるのかを整理しておくことが重要です。

以下の表を、自社に最適な人材を見極めるための指標としてぜひ活用してみてください。

評価項目
①気づく力 不調やストレスを早期に自覚し、対処できる 不調には気づくが対応が遅れることがある 限界まで気づかず、体調不良につながる
②避ける力 状況を割り切り、切り替えて行動できる 一定のストレスは受けるが調整できる ストレスを引きずり、業務に影響が出る
③発散する力 自分に合った発散方法で継続的に解消できる 発散方法はあるが一部依存的・不安定 発散手段が乏しく、溜め込みやすい
④受け入れる力 失敗を学びに変え、改善行動につなげられる 反省はするが行動改善までに時間がかかる 失敗を引きずりやすく、自己否定しやすい
⑤経験値 困難経験があり、対処方法を再現できる 一定の経験はあるが応用は限定的 困難経験が少なく対応力が弱い
⑥容量 自分の限界を把握し、適切に調整・相談できる 自分の容量を概ね理解しているが無理をすることがある 限界把握が弱く、過負荷になりやすい

面接でストレス耐性を見極める際の注意点

面接でストレス耐性を見極めるポイントや重要性についてご紹介してきました。しかし、面接でストレス耐性を見極めるためには注意しなければいけない点もあります。以下の点に注意して、面接を行いましょう。

面接でストレス耐性を見極める際の注意点

      1. 精神疾患に関する直接的な質問は避ける
      2. 圧迫面接にならないようにする
      3. 複数の視点からストレス耐性を見極める

ストレス耐性を見極める際に注意すべきことがあります。それはメンタルヘルスに関する質問は行わない、ということです。従業員のメンタルヘルスに関する情報は、個人情報保護法における「要配慮個人情報」に該当します。情報の取得にあたっては、従業員本人の同意のもとで適切な手段で行う必要があります。

応募者の精神疾患に関して、直接的な質問をするのはできるだけ避けましょう。チェックしたい場合でも事務的な確認にとどめ、過去・現在の精神疾患に対して深掘りするのは控えてください。

従業員のメンタルヘルス疾患に関する情報は、個人情報保護法における「要配慮個人情報」に該当します。情報の取得にあたっては、従業員本人の同意のもとで適切な手段で行う必要があります。

つまり、企業側がストレス耐性を見極めるためにメンタルヘルス疾患に関する質問をすることは可能ですが、候補者はそれに回答する義務はないということです。

そのため、「現在患っている精神疾患はありますか」などのように直接的にメンタルヘルスについて質問することは、候補者の心証を損ねる可能性があります。

ストレス耐性を見極めるための質問を検討する際は、以上の点に注意してください。

【参考】総務省「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン 」

②圧迫面接にならないようにする

「ストレス耐性を見極めるには、実際に面接でストレスを候補者にかければいい」と思っていませんか?先述したように、ストレス耐性に関わる要素は複数あります。

圧迫面接で候補者に対してストレスを与えたとしても、あくまでストレスに対する対処の一面しか見ることができません 。

また圧迫面接を行うと、パワーハラスメントのあるブラック企業だという印象を候補者に与え、自社への志望度を下げてしまいます。インターネットなどの口コミで悪印象が広がり、自社の企業イメージが下がる恐れもあるでしょう。

面接でストレス耐性を見極めるのは、自社で健康的に働けるかを判断するためです。自社と候補者の双方にとって適切な採用を行うためにも、圧迫面接を行うことは避けた方が良いでしょう。

③複数の視点からストレス耐性を見極める

1つの質問に対する回答を聞いただけでは、ストレス耐性を見極められません。

「ストレスに気付く力は高いが、ストレスを上手く処理できていない」

「ストレスを発散する力はないが、受け入れる力はある」

一概に「ストレス耐性が高い」「ストレス耐性が低い」とは言えないのが難しいポイントです。ストレス耐性を見極めるいくつかの質問を行った上で、それらをカジュアルに深掘り、自然な会話のなかで総合的に候補者が持つストレス耐性の特徴を把握しましょう。

また自社で働く上で特に必要だと思われるストレス耐性の要素を調べておく と、候補者を評価しやすくなります。

面接以外でストレス耐性を見極める方法

面接以外にもストレス耐性を見極めることができます。ここでは面接以外でストレス耐性を見極める方法を3つご紹介します。

▼面接の質問以外でストレス耐性を見極める方法

      • 適性検査を実施する
      • これまでの経験から推測する
      • 長期インターンシップに参加してもらう

適性検査を実施する

適性検査ではストレス耐性が数値として評価されるため、面接の回答よりも客観的にストレス耐性を把握することが可能です。

特に、候補者の先天的なストレス耐性を把握したい場合、適性検査の導入がおすすめです。面接とは異なり、適性検査は対策が難しいため、より実態に近い候補者の性質を明らかにすることが可能です。

■ストレス耐性の見極めに有効な適性検査3選

SPI3
オプションでストレス分析報告書を入手可能

DIST
ストレス要因への耐性と対処するための資質を診断

不適性検査スカウター
定着しない、成長しない、頑張らない人材に共通する不適性な傾向を診断

これまでの経験から推測する

候補者の履歴書や、面接での回答から聞いたこれまでの経験から、ストレス耐性をある程度推測することが可能です。

例えば、部活動やアルバイトでの繁忙期対応、学業と課外活動を両立させた経験、大きなプロジェクトやチーム活動での役割遂行などは、負荷のかかる状況をどう乗り越えたかを知る手がかりになります。

また、失敗や困難をどう受け止め、その後どのように行動を改善したかといったエピソードからも、ストレスに対する姿勢や回復力を見極めることができます。

長期インターンシップに参加してもらう

選考フローに長期インターンシップを導入することもおすすめです。実際に働いてみることで候補者の本当のストレス耐性が分かるだけでなく、自社との相性を入社前に事前に確認することができ、早期退職を防ぐことにもつながるでしょう。

株式会社ジェイックの調査によると、インターンシップ参加をきっかけに「志望度が高まった」と回答した学生は8割以上であることがわかりました。多くの学生にとって、インターンシップは企業理解を深めると同時に、自分に合うかを判断する重要な機会であると言えるでしょう。

2022年4月に日本経済団体連合会(経団連)が「就活ルール」とも呼ばれている新卒採用の方針を変更し、一部のインターンシップに限って、インターンシップで取得した学生情報を就職・採用活動に活用できるようになりました。

つまり、インターンシップが採用活動に直結することが認められたのです。

採用に直結が認められたインターンシップは、汎用的能力・専門活用型インターンシップと呼ばれるタイプに分類されるもので、汎用的な能力を必要とするインターンシップは5日以上、専門的な能力を必要とするインターンシップは2週間以上の期間で行われます。

長期インターンを実施することで、学生のストレス耐性を図ること、自社との相性を図ることができるだけでなく、優秀な学生を採用活動につなげることも可能になるでしょう。

【参考】日本経済団体連合会『2024(令和6)年度卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請等について

【参考】株式会社ジェイック『「志望度が高まるインターンシップの特徴」に関するアンケート調査』

ストレスの要因「ストレッサー」の種類を紹介

ここではストレスの原因となるストレッサーについてご紹介します。ストレッサーをしっかりと理解することで、従業員が働きやすい会社作りをしていきましょう。

ストレッサーとは、ストレスの原因となる刺激のことを言います。それは刺激の種類から以下の4つに分けることができます。

▼ストレッサーの種類

      • 物理的ストレッサー
      • 化学的ストレッサー
      • 生物的ストレッサー
      • 心理・社会的ストレッサー

■物理的ストレッサー

物理的ストレッサーとは、物理的な刺激によるストレス要因のことで、具体的には高温、低温、騒音や振動などです。

職場においては空調設備が不完全な空間や、悪臭がこもった空間、過度に騒がしい空間などが挙げられます。こまめな換気、空調設備のメンテナンス、だれもが集中できる職場環境を整えることなどが必要でしょう。

■生物的ストレッサー

生物的ストレッサーとは生体の免疫反応を引き起こす刺激によるストレス要因のことで、具体的には花粉などのアレルギー反応、ウイルス、細菌やほこりなどです。

職場においては、こまめな掃除を心掛けたり、花粉症の症状が重い社員に対してテレワーク勤務の制度を整えることなどを意識すると良いでしょう。

■化学的ストレッサー

化学的ストレッサーとは、化学物質が引き起こす刺激によるストレス要因のことで、具体的には公害物質、アルコール、たばこ、食物添加物などが挙げられます。

職場においては、喫煙所をしっかりと設けるほか、室内の環境汚染にも注意する必要があるでしょう。

■心理・社会的ストレッサー

心理・社会的ストレッサーとは、仕事や家庭など、人間が社会生活を送る上で生じるストレス要因のことで、具体的には人間関係や社会的立場などです。

職場においては、上司や同僚との人間関係、部署移動や業務への評価などが挙げられます。社員の不安な気持ちや悩みに気が付きやすいような社内の仕組み・空気作りや、移動や転職があった社員に対するフォローなどができると良いでしょう。

Matcher Scoutなら自社にマッチした人材を採用できます

「求めるような学生になかなか出会えない」「母集団形成がうまくいかない」といったお悩みを抱えている新卒採用担当の方におすすめしたいのが、Matcher Scoutです。

Matcher Scoutとは、採用担当者の煩雑な業務負担を極限まで削減した新卒採用向けのダイレクトリクルーティングサービス。OB・OG訪問アプリ「Matcher」に登録している学生の中から、採用要件にマッチした学生に弊社の担当者が代理でスカウトを送信します。

Matcher Scout をおすすめする理由

      • スカウト送信や日程調整などの労力のかかる作業は全て弊社が代行
      • GMARCH・関関同立を中心とした登録学生層
      • OB・OG訪問に積極的に取り組む、主体性のある優秀な学生が多い
      • 初期リスクの少ない成功報酬型と最安採用単価30万円の前金型から選べる
      • 自社のニーズに合わせてオプションプランもご用意

以上の理由より、待っているだけでは会えないような優秀な学生層にアプローチできるため、効率的に採用活動を進めることができます。

ご興味をお持ちいただけましたら、まずはお気軽にお問い合わせ・資料請求をお願いいたします!詳しくは以下の資料で詳しく説明しているので、是非ご覧ください。

【サービス説明資料】3分でわかるMatcher Scout

【導入事例】利用チャネルの中で最も多い内定数!工数をかけなくても多くの優秀な学生にお会いできました

ストレス耐性の高い人材を見極めるには

いかがでしたか。

本記事では、ストレス耐性に関わる6つの要素や、面接でストレス耐性を見極めるための質問例などをご紹介しました。

候補者の今までの経験などから深掘りを行い、自社のとっても候補者にとっても良い採用となるよう見極めていきましょう。