「ストレス耐性があるか面接で見極めたい」「ストレスをコントロールできる人材を採用したい」そんな採用担当者様はいらっしゃいませんか。
候補者のストレス耐性がどのくらいなのかを面接で見極めることは、企業のためだけではなく、候補者が自社で健康的に働くためにも欠かせません。
本記事では、面接でストレス耐性があるかどうか見極めるための質問やポイント、注意点について詳しく解説していきます。
ストレス耐性の定義と面接で見抜く重要性
ストレス耐性とは、心理的な負荷に耐える力のことを指します。どれだけスキルが高い人材だったとしても、ストレスに上手く対応できなければ体調不良や退職に繋がり、持っている能力を十分に発揮できなくなってしまいます。
2014年には「労働安全衛生法」が改正され、労働者が50人以上在籍している事業所でストレスチェックを行うことが義務化されました。
このような背景から、社員のストレス耐性を重要視する企業が増えています。
【参考】厚生労働省『改正労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度について』
面接でストレス耐性を見抜く重要性
なぜストレス耐性を面接で見抜くことが重要なのでしょうか。その理由としては大きく2つあげられます。
▼面接でストレス耐性を見抜く重要性
- プレッシャーへの対応力を見極めるため
- 早期離職を防止するため
①プレッシャーへの対応力を見極めるため
ストレス耐性を面接で見極めることは、仕事を円滑に進めることができるかどうかを判断するのに役立ちます。
仕事を行う上で、ストレスは切っても切り離せない存在です。そのため、仕事を行う上で避けられないストレスとうまく付き合う方法を知らなければ、体調を崩してしまうといった事態になりかねません。
特に新卒で採用した人材は、新しい環境や人間関係、仕事の責任やプレッシャーなど、生活が大きく変わったことによるストレスを受けやすいです。面接の時点でストレス耐性に関する質問をすることは、入社後に直面するストレスにしっかりと対処できるかどうかを判断することにつながります。
②早期離職を防止するため
候補者のストレス耐性がどれくらいあるのかを面接で見極めることによって、候補者が自社で健康的に長く働くことができるのかを知ることができます。
厚生労働省の調査によると、2025年にメンタルヘルス不調により連続1ヶ月以上休業または退職した労働者がいた事業所の割合は13.5%でした。
2024年の調査では12.8%、2023年の調査では13.5%と、過去2年と比較して横ばいであるものの、毎年一定数の事業所でメンタルヘルス不調による休業や退職が発生していることが分かります。
企業で働く前から、候補者のメンタルヘルスについて面接である程度見極めておくことで入社後のメンタルヘルスによる早期離職を防ぐことができるでしょう。
【参考】厚生労働省『令和7年 労働安全衛生調査(実態調査) 結果の概要』
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【採用担当者必見!】ストレスの要因「ストレッサー」の種類
ここではストレスの原因となるストレッサーについてご紹介します。ストレッサーをしっかりと理解することで、従業員が働きやすい会社作りをしていきましょう。
ストレッサーとは、ストレスの原因となる刺激のことを言います。それは刺激の種類から以下の4つに分けることができます。
▼ストレッサーの種類
- 物理的ストレッサー
- 化学的ストレッサー
- 生物的ストレッサー
- 心理・社会的ストレッサー
物理的ストレッサー
物理的ストレッサーとは、物理的な刺激によるストレス要因のことで、具体的には高温、低温、騒音や振動などです。
職場においては空調設備が不完全な空間や、悪臭がこもった空間、過度に騒がしい空間などが挙げられます。こまめな換気、空調設備のメンテナンス、だれもが集中できる職場環境を整えることなどが必要でしょう。
生物的ストレッサー
生物的ストレッサーとは生体の免疫反応を引き起こす刺激によるストレス要因のことで、具体的には花粉などのアレルギー反応、ウイルス、細菌やほこりなどです。
職場においては、こまめな掃除を心掛けたり、花粉症の症状が重い社員に対してテレワーク勤務の制度を整えることなどを意識すると良いでしょう。
化学的ストレッサー
化学的ストレッサーとは、化学物質が引き起こす刺激によるストレス要因のことで、具体的には公害物質、アルコール、たばこ、食物添加物などが挙げられます。
職場においては、喫煙所をしっかりと設けるほか、室内の環境汚染にも注意する必要があるでしょう。
心理・社会的ストレッサー
心理・社会的ストレッサーとは、仕事や家庭など、人間が社会生活を送る上で生じるストレス要因のことで、具体的には人間関係や社会的立場などです。
職場においては、上司や同僚との人間関係、部署移動や業務への評価などが挙げられます。社員の不安な気持ちや悩みに気が付きやすいような社内の仕組み・空気作りや、移動や転職があった社員に対するフォローなどができると良いでしょう。
ストレス耐性に関わる6つの要素
ストレス耐性の強度を見極めるためには、まずストレスがかかる構造を知ることが大切です。ここではストレス耐性に関わる6つの力、そしてそれぞれ6つの力が業務に発揮される例についてもご紹介します。自社で特に重要となる力はどれか、検討してみてください。
▼ストレス耐性に関わる6つの力
- ストレスに<気づく>力
- ストレスを<避ける>力
- ストレスを<発散する>力
- ストレスを<受け入れる>力
- ストレスの<経験値>
- ストレスの<容量>
以下よりそれぞれの能力について解説していきます。
①ストレスに<気づく>能力
ストレスに<気づく>力とは、自分自身の心身の変化や、その原因となっている外部刺激を正確に把握する能力のことです。自分の限界や違和感にいち早く気づけるため、セルフケアや周囲への相談など、深刻な状態になる前に早めの対処が可能です。
一方、ストレスに鈍感な人は人間関係や高負荷な業務に対しても、過度なダメージを受けずに対応できますが、自分の限界に気づくのが遅れ、自覚症状が出たときにはすでに深刻な状況になっているケースがあります。
▼ストレスに<気づく>力が業務で発揮される例
- 心身のセルフマネジメントにより、長期的に安定して働ける
- 周囲の異変に敏感で、チームのトラブルを未然に防げる
②ストレスを<避ける>能力
ストレスを<避ける>力を持つ人は、ストレスに気が付いたとき、ストレスの原因となるものを避けることができます。
「くよくよ悩んでもしょうがないから割り切ろう」
「いろいろな考え方があるから、間に受ける必要ないな」
このようにストレスの原因をストレスと認めずに避けることで、精神的負荷そのものの存在をなくす能力もストレス耐性に繋がります。
また、ストレスを<避ける>力はそのときの体調も大きく関係しているとされています。そのため、心身が弱っているときほどストレスの影響を受けやすいと言えるでしょう。
▼ストレスを<避ける>力が業務で発揮される例
- 必要以上に抱え込まず、気持ちを切り替えて行動できる
- ネガティブな影響を受け流し、業務への集中を維持できる
③ストレスを<発散する>能力
ストレスを<発散する力>を持つ人は、たとえストレスがたまったとしても、自分で発散することができます。ランニングやドライブなどで気分転換を行い、ストレスを発散している方もいるのではないでしょうか。
ストレスが溜まって限界に達する前に、それぞれの方法で処理することで、ストレスを弱めたり、なくしたりすることができます。
自分なりにストレスを発散する力を持っていると、ある程度の負荷がかかったとしても耐えることが可能です。
▼ストレスを<発散する>力が業務で発揮される例
- 仕事量がたまってしまう前に上司に相談し、最大のストレスがかかる前に対処ができる
- 仕事を効率的に行えるように試行錯誤する
④ストレスを<受け入れる>能力
ストレスを<受け入れる>力を持っている人は、ミスを認めて学びを得ることや、失敗を糧にする ことができます。
例えば「何かミスをした時に責任を感じる」「怒られた時に反省する」といった際に多少のストレスを感じるのは当たり前でしょう。このような場合、そのストレスの要因となっているものをネガティブなものとして避けるのではなく、ポジティブに受け入れる力も、働く上で必要になります。
▼ストレスを<受け入れる>力が業務で発揮される例
- 失敗や指摘を前向きに受け止め、改善や成長につなげられる
- 困難な状況でも経験として受け入れ、次の行動に活かせる
⑤ストレスの<経験値>
経験値は、その名の通りストレスを感じた経験のことです。
「初めて人前で話す時は緊張してストレスを感じる」といったこともあるかもしれません。このような場合、何回も人前で話して経験を積むことで、緊張を感じなくなるように鍛えることが可能です。
何度も同じことを繰り返すうちに慣れが生じ、ストレス要因に対して向き合う方法を見つけ出せます。ストレスの経験値があるかどうかも、ストレス耐性に大きく関わるでしょう。
▼ストレスの<経験値>が業務で発揮される例
- 類似の状況に冷静に対応でき、過度に動揺しない
- 過去の経験を活かし、適切な対処や判断ができる
⑥ ストレスの<容量>
ストレスの容量とは、どれだけのストレスを抱えることができるかです。人によってストレスに対応できるキャパシティが異なります。
「満員電車に乗るとひどく疲れてしまうが、1日中じっと座っていることができる」
「1日中人混みの中にいても平気だが、じっと座っているとイライラする」
一人ひとり、「どんなストレス要因」に対して「どれほどストレスを抱えられるのか」ということは異なります。ストレス耐性を見極める際には、どのようなストレス要因に対してどれほどの容量があるのかを知ることが大切でしょう。
▼ストレスの<容量>が業務で発揮される例
- 自分の限界を把握し、無理をする前に適切に対処できる
- 負荷を調整しながら、安定して業務を遂行できる
ストレス耐性が高い人の特徴
実際にストレス耐性が高い人の特徴を知ることで面接で見極める際にどういった人材を採用するべきかを判断しやすくなるでしょう。ここでは以下の5つの特徴を解説していきます。
▼ストレス耐性が高い人の特徴
- 物事をポジティブに捉えられる
- 柔軟に物事を考え、責任感を持って取り組める
- 集中力が高い
- 客観的な視点を持っている
- ストレス解消法を持っている
①物事をポジティブに捉えられる
ストレス耐性が高い人は、困難な状況の際、物事をネガティブに捉えるのではなくポジティブに捉えることができます。物事を悲観的に捉えて落ち込むのではなく、ここからどう改善できるのか、前向きに考えることができるため、問題解決のスピードも早いという特徴もあります。
また、ポジティブな人はストレスの容量が大きいことも特徴です。容量が大きい分限界に達しにくく、タフに物事に取り組むことができるでしょう。
②柔軟に物事を考え、責任感を持って取り組める
ストレス耐性が高い人は自分の考えに固執せず、柔軟な思考を持っています。予想外のトラブルが発生しても、固定観念にとらわれずに考え方や行動を変えられるため、ストレスを必要以上に抱え込みません。
また、失敗をしてしまったとしても自分の責任であるという自覚を持った上で自分を責めすぎず、新しいアイデアや方法を積極的に受け入れる姿勢があります。そのため、環境の変化に強いです。
③集中力が高い
ストレス耐性が高い人はプレッシャーの中でも集中力を保つことができます。常に自分が今やるべきことに集中できるため、過去の後悔や未来の不安、周囲のストレスと距離を取って仕事をすることができるでしょう。
ストレスがかかる状態でもやるべきことを見失わないことは大きな強みとなります。
④客観的な視点を持っている
自分や周囲を冷静に分析できる客観性は、ストレスをため込みにくくする大切な要素です。感情に流されずに自分の状況を把握できるため、適切な行動を選びやすい傾向にあります。
問題を客観的に冷静に見つめることができるため、ストレス耐性が高いといえるでしょう。
⑤ストレス解消法を持っている
自分なりのストレス解消法を持っている人はストレス耐性のある人材かもしれません。例えば、ストレスを感じた際に自分の趣味に没頭したり、誰かに相談したりできる人はストレスとうまく付き合えている人だといえるでしょう。
なお、一時的な気晴らしではなく、習慣として継続的にストレス解消を行っていることが重要です。
ストレス耐性が低い人の特徴
ストレス耐性が低い人の特徴は以下の通りです。
▼ストレス耐性は低い人の特徴
- 自分に対する評価が厳しい
- 人に頼ることや助けを求めることが苦手
- 人の評価や考えを気にしがち
- 自分の限界を知らない
- マルチタスクが苦手
①自分に対する評価が厳しい
ストレス耐性が低い人は、自分に過度なプレッシャーをかけてしまう傾向にあります。小さな失敗でも自分の過ちを反省し、必要以上に落ち込みやすいです。
自分に対する評価が厳しいと自信も持てなくなり、ストレスをため込んでしまう恐れがあります。ストイックであることは強みである一方、ストイックすぎるとストレス体制が低く、業務に支障が出てしまうでしょう。
②人に頼ることや助けを求めることが苦手
ストレス耐性が低い人は、困難に直面しても人に助けを求めることができず、1人で抱え込んでしまうことがあります。その結果、精神的な負担が過剰になり、ストレスが蓄積しやすくなります。
③人の評価や考えを気にしがち
人にどう思われるかを気にしすぎてしまう人もストレス耐性が低いといえます。周囲の目を常に気にするため、自分の思う通りにふるまうことができないためです。
また、他者の評価に左右されると、自分自身の判断基準を見失いがちで精神的に不安定になりやすいでしょう。
④自分の限界を知らない
自分の限界を知らずに無理を続けてしまう人もストレス耐性が低いです。自分の限界を知っていると適切なタイミングで休むことができますが、限界を知らないと休むべきタイミングを逃してしまいます。
その結果心身の疲労が重なり、ストレスを限界までため込んでしまう可能性が高いです。
⑤マルチタスクが苦手
マルチタスクが苦手な人材はストレスに弱い傾向があります。仕事においてはマルチタスクを求められる場面が多々あるでしょう。例えば、電話を取りながらメモをとったり、会議の内容を聞きながら議事録を作成したりといった場面が考えられます。
マルチタスクが苦手な場合には、仕事を同時並行に進めることに苦労し、他人よりもストレスを感じやすくなります。仕事1つでもストレスがそれなりにかかるため、複数の仕事を一気に押し付けられてしまうとストレスをうまく消化できない場合があります。
【タイプ別質問例】面接でストレス耐性を見極める質問
では、実際にストレス耐性を面接で見極めるためには、どのような質問を行えばよいでしょうか?上述したストレス耐性に関わる6つの力ごとに分けてご紹介します。
ストレス耐性が高いと見込まれる回答例もそれぞれご紹介しますので、採用面接の際に回答からストレス耐性を見極める材料として活用してみてください。
▼タイプ別に面接でストレス耐性を見極める質問例
- ストレスに<気づく>能力に関する質問
- ストレスを<避ける>能力に関する質問
- ストレスを<発散する>能力に関する質問
- ストレスを<受け入れる>能力に関する質問
- ストレスの<経験値>に関する質問
- ストレスの<容量>に関する質問
①ストレスに<気づく>能力に関する質問例文
- どのような時にストレスを感じやすいですか?
- 最近ストレスを感じた出来事はありますか?
- いつストレスに気付きますか?
- 眠れなくなるのはどのような時ですか?
- ストレスに気付くのは早い方ですか?遅い方ですか?
ストレスに気がつきやすいかどうか分かるような質問をしましょう。特に、候補者がストレスに感じやすいことと、自社の業務内容が近いかどうかを見極めることも重要です。
②ストレスを<避ける>能力に関する質問例文
- もしクレームを受けて怒鳴られた場合、どのように感じますか?
- ストレスを感じる頻度はどのくらいですか?
- 日々どれくらいの強さのストレスを感じますか?
- 理不尽な出来事に会った時、ストレスとどのように向き合いますか?
- ストレスを避けようとしたことはありますか?
ストレスを避ける力を見るためには、ストレス要因をどのように認知し、対処しているのかが分かるような質問をしましょう。
「あまりストレスを感じない」「ストレスを感じても割り切っている」
などの回答をされた場合、ストレスを避ける力があると考えられます。
③ストレスを<発散する>能力に関する質問例文
- ストレスを感じた時、どのように対処していますか?
- 自分式のストレス発散方法はありますか?
- 人生で最大の挫折とその克服方法があれば教えてください
- 休日はどのように過ごしていますか?
- ストレスがたまると誰かに相談しますか?
過去の経験を聞きながら、ストレスを上手く発散できているのかを判断しましょう。具体的な経験やエピソードを答えられた場合、自覚的にストレス発散が行えていると分かります。
④ストレスを<受け入れる>能力に関する質問例文
- 人生で最大の失敗をした際、どのような気持ちになりましたか?
- 失敗を糧に成長できた実感のあるエピソードを教えてください
- 気持ちの整理はすぐに出来る方ですか?
- 友人と喧嘩をした時、どのような対応を取りますか?
- もし仕事で大きな失敗をしたら、どのように行動しますか?
過去の経験や仮定の質問を行いながら、ストレスに対しての向き合い方や処理の方法を見極めましょう。ストレスを受け入れる力がある人材は、失敗を認め、そこから学びを得ることが得意な傾向があります。
⑤ストレスの<経験値>に関する質問例文
- 今までの人生で挫折した経験はありますか?
- 学生時代に最も悩んだことは何ですか?
- 失敗から学んで成功した体験はありますか?
- 自信を持って「これは頑張った」と自慢できることはありますか?
- 周囲を支えながら何かをやり遂げた経験はありますか?
過去のエピソードを聞きながら、自社での業務を遂行できるレベルの経験があるのかを確かめていきます。ストレスがかかることが予想される出来事に対して、適切に対処し、成果を挙げた経験がある場合はストレスの経験値が高いです。
⑥ストレスの<容量>に関する質問例文
- 「ストレスがかかりすぎているな」と思った経験はありますか?
- 自分の抱えられるストレス量はどのくらいだと思いますか?
- ストレスを感じるのはどのような時ですか?
- 自分のキャパシティを超えてしまったことはありますか?
- 今までの経験から、自分が処理できるタスク量はどれくらいだと思いますか?
ストレス容量に関する質問は、「抱えられる業務量が多そうだと評価が高くなる」と勘違いされてしまいがちです。これらはあくまでも体調を崩さないために自分自身のキャパシティをしっかりと把握できているのかを知るための質問です。
「いくらでも働きます!」という回答を求めているわけではないことを伝えておくと良いでしょう。
【新卒採用向け】面接で学生のストレス耐性を見極める質問
新卒採用ではまだ働いた経験がない学生を採用するため、仕事のストレスに耐えられるかどうかを判断するのは難しいでしょう。しかし、的確な質問を行うことである程度学生のストレス耐性を見極めることができます。
面接で学生のストレス耐性を見極めるための方法としては以下の3つがあげられます。
▼面接で学生のストレス耐性を見極める質問
- プレッシャーを感じた経験
- ストレスを感じやすい場面
- ストレス解消法
以下より1つずつ解説していきます。
①プレッシャーを感じた経験
学生がこれまでの活動の中で最もプレッシャーを感じた経験について質問しましょう。
その際、感じたプレッシャーに対してどのように対処したのかを深掘りすることが重要です。対処法を聞くことで、候補者がストレスを感じたときにどのように行動するのか、あるいはしっかり解消できているのかを判断することができます。
特にプレッシャーを感じた経験とその対処法を尋ねる際は、以下の2つに分けて質問を用意するのがおすすめです。
▼プレッシャーを感じた経験に関する深掘り質問の種類
- 感情をコントロールする力を測る質問
- 立ち直る力(レジリエンス)を測る質問
■ 感情をコントロールする力を測る質問例文
感情をコントロールする力を測る質問では「プレッシャーを感じている最中でも、自身のネガティブな感情を制御して、冷静かつ論理的に課題解決を図れるか」をチェックできます。
- これまでの学生生活で、最もプレッシャーを感じた経験を教えてください。そのとき、感情的にならず冷静に対応するために、どのような行動をとりましたか。」
- 複数の予定やタスクが重なった経験を教えてください。そのとき、何から取り組むかをどのように判断しましたか。その理由も教えてください。
- 周囲の人と意見が合わず、思い通りに進まなかった経験を教えてください。そのとき、自分の感情をどのようにコントロールし、相手とどのように関わりましたか。
■ 立ち直る力(レジリエンス)を測る質問例文
立ち直る力(レジリエンス)を測る質問では「失敗や挫折を経験しても気持ちを立て直し、再び前向きに行動できるか」をチェックできます。
- これまでの学生生活で、最も大きな失敗や挫折だと感じた経験を教えてください。その後、どのように気持ちを立て直し、再び目標に向かって行動しましたか。
- 一生懸命取り組んだにもかかわらず、思うような結果が出なかった経験を教えてください。また、どのように気持ちを切り替え、その後の行動につなげましたか。
- 自分の力不足を感じたり、周囲と比較して落ち込んだりした経験を教えてください。その経験から何を学び、その後どのように行動を変えましたか。
②ストレスを感じやすい場面
どういった時にストレスを感じやすいのかについて質問することも重要です。この質問を実施することで自社の環境とマッチしているかどうかを判断しやすくなります。
学生自身がいつ、どういった状況でストレスを感じているのかを自分の言葉でしっかり説明できる人材はストレス耐性のある人材の可能性が高いでしょう。そういった人材は自己理解が深く、仮に仕事で同じ状況に陥ったとしても自分なりの方法でストレスを解消できる再現性を持っています。
■ ストレスを感じるタイミングに関する質問例文
ストレスをどういった時に感じやすいかについて質問する際に使える例文を以下で紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
- 人間関係、仕事の忙しさ、プレッシャー、予定変更など、特に苦手な状況はありますか?
- そのストレスはどれくらいの期間続きますか?
- 納期の期限が迫っていたり、売上目標が未達だったりなどの状況に陥った場合、どのように感じますか?
③ストレス解消法
ストレスを感じた際にどのように解消するのかを質問することもストレス耐性を見極めるのに効果的でしょう。この質問を行うことで応募者の自己管理能力の有無やストレスとの向き合い方を知ることができます。
なお、ストレス解消法には様々なものがあるものの、「SNSで愚痴をいう」「ギャンブルや飲酒を行う」といった衝動的なストレス解消法は慎重に確認する必要があります。こういったストレス解消法はあくまで一時的なものにすぎず、根本的な解決には至っていないため、仕事に悪影響を及ぼすかもしれません。
そのため、単に「どのような方法でストレスを解消しているか」だけでなく、日頃からストレスを適切に管理しようとしているか、また、自分に合った方法で効果的に対処できているかを確認することが重要です。
■ ストレス解消法に関する質問例文
ストレス解消法に関する質問例文として以下のものがあります。ぜひ面接で役立ててください。
- そのストレス解消法はどれくらいの頻度で行っていますか?
- 仕事や忙しい時期にはどのようにストレスを解消しますか?
- 周囲に相談したり、助けを求めたりすることはありますか?その場合、どのようなタイミングで相談しますか?
【中途採用向け】面接で短期離職者のストレス耐性を見極める質問
続いて、短期離職者のストレス耐性を見極める質問を紹介します。転職希望者や第二新卒のなかには、ストレス耐性の低さが原因で短期離職しているケースが見受けられます。
実際、株式会社マイナビの調査によると、「直近1年間のうち、中途採用となったのに退職につながったケースはありましたか」という質問に対して、約4割の企業が「あった」「今年はなかったが過去にはあった」と回答がありました。
一度転職を経験すると転職へのハードルが下がり、さらなる短期離職につながる可能性が高まる傾向にあります。短期離職者を採用する際は、ストレス耐性の見極めが重要です。そこで、短期離職している第二新卒や転職希望者のストレス耐性を見極める質問例を紹介します。
【参考】株式会社マイナビ『中途採用状況調査 2026年版(2025年実績)』
転職希望者のストレス耐性を見極める質問
株式会社マイナビの調査によると、転職活動を始めた理由として「給与が低かった」と回答した人が最も多く、次いで「職場の人間関係に不満があった」が多い結果となりました。
特に人間関係については、候補者が前職でどのような点にストレスを感じていたのか、また新しい職場ではどのような人間関係を望んでいるのかをヒアリングすることで、入社後のミスマッチを防ぎやすくなります。
そのため、転職希望者が新しい職場に定着できるかを見極めるには、これまでの職場で人間関係にどのようなストレスを感じ、どのように対処してきたのかを確認することが重要です。
【参考】株式会社マイナビ『転職活動実態調査(2026年) | マイナビキャリアリサーチLab』
■ 人間関係に対するストレス耐性を確認できる質問例文
- 前職の上司から学んだことを教えてください。
- 部下を育成・マネジメントするときに意識していたことを教えてください。
- 部下の方は、今どのように成長されましたか?
- プロジェクトチームにおけるあなたの立ち位置を教えてください
- 同僚にどんな人だといわれることが多いですか?
第二新卒のストレス耐性を見極める質問
第二新卒とは、一般的に新卒で入社後3年未満の社会人経験が少ない若者のことを指します。社会人経験の少ない第二新卒のストレス耐性を推しはかるために、学生時代の行動力を確認できる質問をするとよいでしょう。
挑戦した経験が少ない場合、成長意欲が低く、仕事でつまずく可能性が高いです。
そもそも、これまでストレスが少なく「ストレス慣れしていない」ためストレスに弱く、早期離職につながるリスクがあります。
■ 大学時代の行動力を確認できる質問例文
- 学生時代に一番楽しかった出来事は何ですか?
- 学生時代に一番熱中したことについて教えてください。
- 学生時代に経験した挫折経験を教えてください。
- 学生時代に最も苦労したことを教えてください
- 今までの人生で最も高い目標を立てて、挑戦した経験を教えてください。
ストレス耐性が高いと考えられる回答の傾向
ここまでストレス耐性を見極める質問例について紹介してきました。 では、どのような回答がストレス耐性が高いと判断できるのでしょうか。ここでは2つのポイントを紹介します。
▼ストレス耐性が高いと考えられる回答の傾向
- どのように対処しているかまで述べている回答
- 人や環境のせいにせず、自ら対応しようとする姿勢が感じられる回答
1. どのように対処しているかまで述べている回答
ストレスを感じた出来事について質問したとき、ストレスを軽減するためにどのような対応を取ったのか具体的にあげている回答は、ストレスを回避する力、処理する力が高いと考えられます。
また、その出来事から自分のストレスを感じやすい傾向や今後の対策・学びについて言及できている回答は、転換する力が高いだけでなく、自分を俯瞰することができるため、自分のストレスの容量も理解できていると言えるでしょう。
▼どのように対処しているかまで述べている回答の例
ゼミのグループ発表で、メンバーの1人が締切直前に資料作成を放棄し、発表の質に影響しそうになったときに、ストレスを感じました。
私はリーダーとして、発表全体をまとめる立場だったため、急遽自分ともう1人のメンバーで放棄したメンバーの担当部分を補い、夜通しで資料を作り直しました。その後、放棄したメンバーには話し合いの場を設け、再発防止のためにチーム内の役割や期日管理を見直しました。
その結果、発表は成功し、先生からも好評価を得ました。この経験から、想定外のトラブルでも感情的にならずに冷静に解決策を考える力がついたと考えます。
2.人や環境のせいにせず、自ら対応しようとする姿勢が感じられる回答
ストレスが生じた原因として、人間関係や環境によるものである場合もあるでしょう。「チームで連携が取れず、意思疎通が図れないとき」「初対面の人と話すとき」のような、自分1人ではストレスの原因を取り除くことが難しい場合もあります。
その場合に、他の人や環境のせいにするのではなく、「積極的にコミュニケーションを取るように働きかけた」「自然体でかかわるようにする」のような、ストレスを軽くするために自分で工夫している点を回答できる学生も回避能力や受容能力が高いと言えるでしょう。
ストレスの原因を人や環境のせいにした回答をする方は、就職した場合に自分で改善しようとせずに人間関係や環境を理由に早期退職する可能性もあります。回答から、自分ができることをやる姿勢が感じられるかどうかも、大切なポイントです。
▼人や環境のせいにせず、自ら対応しようとする姿勢が感じられる回答の例
飲食店のアルバイトで、土日のピーク時に注文が集中し、スタッフ間の連携も上手くいかず、ストレスを感じることがありました。最初は「もっと人を増やしてくれたらいいのに」と思っていましたが、環境が変わらない中で、自分にできることを考えようと気持ちを切り替えました。
具体的には、ピーク前にメモを用意して注文の流れを整理したり、キッチンスタッフとの連携のタイミングを工夫したりして、自分なりに働きやすい仕組みをつくりました。結果として業務がスムーズになり、忙しさによるストレスも軽減されたと感じています。
この経験から環境を変えるのではなく、自分の行動でできる改善を考える姿勢が身についたと考えます。
面接以外でストレス耐性を見極める方法
面接以外にもストレス耐性を見極めることができます。ここでは面接以外でストレス耐性を見極める方法を3つご紹介します。
▼面接の質問以外でストレス耐性を見極める方法
- 適性検査を実施する
- ES・履歴書に記載している内容から推測する
- 長期インターンシップに参加してもらう
適性検査を実施する
適性検査ではストレス耐性が数値として評価されるため、面接の回答よりも客観的にストレス耐性を把握することが可能です。
特に、候補者の先天的なストレス耐性を把握したい場合、適性検査の導入がおすすめです。面接とは異なり、適性検査は対策が難しいため、より実態に近い候補者の性質を明らかにすることが可能です。
■ ストレス耐性の見極めに有効な適性検査3選
・SPI3
オプションでストレス分析報告書を入手可能
・ストレス耐性テスト Web-DIST
ストレス要因への耐性と対処するための資質を診断
・不適性検査スカウター
定着しない、成長しない、頑張らない人材に共通する不適性な傾向を診断
ES・履歴書に記載している内容から推測する
候補者の履歴書や、面接での回答から聞いたこれまでの経験から、ストレス耐性をある程度推測することが可能です。
例えば、部活動やアルバイトでの繁忙期対応、学業と課外活動を両立させた経験、大きなプロジェクトやチーム活動での役割遂行などは、負荷のかかる状況をどう乗り越えたかを知る手がかりになります。
また、失敗や困難をどう受け止め、その後どのように行動を改善したかといったエピソードからも、ストレスに対する姿勢や回復力を見極めることができます。
長期インターンシップに参加してもらう
選考フローに長期インターンシップを導入することもおすすめです。実際に働いてみることで候補者の本当のストレス耐性が分かるだけでなく、自社との相性を入社前に事前に確認することができ、早期退職を防ぐことにもつながるでしょう。
株式会社マイナビの調査によると、インターンシップ参加をきっかけに「企業への志望度が高まった」と回答した学生は75.2%でした。多くの学生にとって、インターンシップは企業理解を深めると同時に、自分に合うかを判断する重要な機会であるといえるでしょう。
その中でも、特に長期インターンでは中長期間学生と密接に関わることができ、学生自身の性格や能力を深く知ることができます。長期インターンを実施することで、学生のストレス耐性を図ること、自社との相性を図ることができるだけでなく、優秀な学生を採用することにもつながります。
【参考】株式会社マイナビ『2028年卒 大学生キャリア意向調査(8月)<インターンシップ・キャリア形成活動>~インターンシップ等の参加後、企業・職種・業種の志望度について』
面接でストレス耐性を見極めるポイント
ストレス耐性を見極めるポイントについてご紹介します。面接を行う際にぜひ参考にしてみてください。
▼面接でストレス耐性を見極めるポイント
- ストレス耐性の高い人の特徴を押さえる
- 候補者の回答に対して深掘りを行う
- ケーススタディ型の質問を実施する
- ストレス耐性のチェック項目を作成する
以下より詳しく解説していきます。
①ストレス耐性の高い人の特徴を押さえる
どういった人がストレス耐性の高い人なのかを押さえましょう。どういった人材がストレス耐性のある人材かを自社内であらかじめ定義づけしておくことで、面接の際の見極めがしやすくなります。
ストレス耐性が高い人の特徴は前の章で解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
②候補者の回答に対して深掘りを行う
「ストレス耐性はありますか?」というような漠然とした質問では、候補者からも抽象的な答えが返ってくることが予想されます。
これでは適切に候補者のストレス耐性を見極めにくいです。面接中は、今までの経験や、状況を仮定した質問を行った上で、候補者がどのような時にどのようなアクションを取るのかという行動パターンを知ることが大切です。
そのため、「なぜそう思うのか」「どうしてそうしたのか」などの考えや行動の理由を探るような質問を重ね、候補者に対する理解を深めていきましょう。
③ケーススタディ型の質問を実施する
候補者に対して、「もし〇〇の状況になった場合、どのように行動するか」といった質問をしてみるのも効果的です。そういったケーススタディ型の質問を行う際には、実際の業務で起きそうな状況を想定して質問すると良いでしょう。
その質問に対する回答からは「ストレスにどのように対処するのか」「その経験をどのように捉えるのか」といった候補者の思考を把握でき、ストレス耐性が高いかどうかを判断する際に役立ちます。
④ストレス耐性のチェック項目を作成する
面接などで用いるストレス耐性のチェック項目を作成することも効果的です。一概にストレス耐性といっても、自社ではどのような業務でどのようなストレスが生じるのか、そのためにはどのようなストレス耐性を兼ね備えた人材が必要なのか、面接担当者が一度に確認することは難しいでしょう。
あらかじめ自社や各ポジションで発生しうるストレスを調査・分析し、どのようなストレス耐性を見極めたいのかを明確にし、チェック項目を作成することで、スムーズに面接を行えるようにしましょう。
■ ストレス耐性の評価基準例
今までご紹介してきた「ストレス耐性に関わる6つの要素」を評価するための基準例を作成しました。面接では、単に「ストレスに強いか」という抽象的な判断ではなく、どの要素が自社の業務特性に求められるのかを整理しておくことが重要です。
以下の表を、自社に最適な人材を見極めるための指標としてぜひ活用してみてください。
| 評価項目 | 高 | 中 | 低 |
| ①気づく力 | 不調やストレスを早期に自覚し、対処できる | 不調には気づくが対応が遅れることがある | 限界まで気づかず、体調不良につながる |
| ②避ける力 | 状況を割り切り、切り替えて行動できる | 一定のストレスは受けるが調整できる | ストレスを引きずり、業務に影響が出る |
| ③発散する力 | 自分に合った発散方法で継続的に解消できる | 発散方法はあるが一部依存的・不安定 | 発散手段が乏しく、溜め込みやすい |
| ④受け入れる力 | 失敗を学びに変え、改善行動につなげられる | 反省はするが行動改善までに時間がかかる | 失敗を引きずりやすく、自己否定しやすい |
| ⑤経験値 | 困難経験があり、対処方法を再現できる | 一定の経験はあるが応用は限定的 | 困難経験が少なく対応力が弱い |
| ⑥容量 | 自分の限界を把握し、適切に調整・相談できる | 自分の容量を概ね理解しているが無理をすることがある | 限界把握が弱く、過負荷になりやすい |
面接でストレス耐性を見極める際の注意点
面接でストレス耐性を見極めるポイントや重要性についてご紹介してきました。しかし、面接でストレス耐性を見極めるためには注意しなければいけない点もあります。以下の点に注意して、面接を行いましょう。
▼面接でストレス耐性を見極める際の注意点
- 精神疾患に関する直接的な質問は避ける
- 圧迫面接にならないようにする
- 複数の視点からストレス耐性を見極める
- 一貫した回答になっているか確かめる
①精神疾患に関する直接的な質問は避ける
ストレス耐性を見極める際に注意すべきことがあります。それはメンタルヘルスに関する質問は行わない、ということです。従業員のメンタルヘルスに関する情報は、個人情報保護法における「要配慮個人情報」に該当します。情報の取得にあたっては、従業員本人の同意のもとで適切な手段で行う必要があります。
応募者の精神疾患に関して、直接的な質問をするのはできるだけ避けましょう。チェックしたい場合でも事務的な確認にとどめ、過去・現在の精神疾患に対して深掘りするのは控えてください。
従業員のメンタルヘルス疾患に関する情報は、個人情報保護法における「要配慮個人情報」に該当します。情報の取得にあたっては、従業員本人の同意のもとで適切な手段で行う必要があります。
つまり、企業側がストレス耐性を見極めるためにメンタルヘルス疾患に関する質問をすることは可能ですが、候補者はそれに回答する義務はないということです。
そのため、「現在患っている精神疾患はありますか」などのように直接的にメンタルヘルスについて質問することは、候補者の心証を損ねる可能性があります。
ストレス耐性を見極めるための質問を検討する際は、以上の点に注意してください。
【参考】総務省「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン 」
②圧迫面接にならないようにする
「ストレス耐性を見極めるには、実際に面接でストレスを候補者にかければいい」と思っていませんか?先述したように、ストレス耐性に関わる要素は複数あります。
圧迫面接で候補者に対してストレスを与えたとしても、あくまでストレスに対する対処の一面しか見ることができません。
また圧迫面接を行うと、パワーハラスメントのあるブラック企業だという印象を候補者に与え、自社への志望度を下げてしまいます。インターネットなどの口コミで悪印象が広がり、自社の企業イメージが下がる恐れもあるでしょう。
面接でストレス耐性を見極めるのは、自社で健康的に働けるかを判断するためです。自社と候補者の双方にとって適切な採用を行うためにも、圧迫面接を行うことは避けた方が良いでしょう。
③複数の視点からストレス耐性を見極める
1つの質問に対する回答を聞いただけでは、ストレス耐性を見極められません。例えば、以下のような場合も考えられます。
「ストレスに気付く力は高いが、ストレスを上手く処理できていない」
「ストレスを発散する力はないが、受け入れる力はある」
このように、一概に「ストレス耐性が高い」「ストレス耐性が低い」とは言えないのが難しいポイントです。ストレス耐性を見極めるいくつかの質問を行った上で、それらをカジュアルに深掘り、自然な会話のなかで総合的に候補者が持つストレス耐性の特徴を把握しましょう。
また、面接官自身の主観や偏見でストレス耐性の有無を判断することは控えるようにしましょう。候補者の評価は公平に行う必要があります。そうした主観や偏見を避け、複数の面接官で統一した評価基準を設けることが重要です。
④一貫した回答になっているか確かめる
面接の回答だけで判断するのではなく、候補者のES・履歴書に記載している内容にも目を通すようにしましょう。そして、一貫した回答になっているかどうかを確かめることで応募者が本当にストレス耐性があるかどうかを判断できるでしょう。
また、面接ではES・履歴書に記載されている内容をさらに深掘りし、回答に矛盾がないか、過去の経験や行動から同じような対応を業務において再現できそうかなどを確認するとよいです。
ストレスが少ない職場を実現するために実施するべきこと
仮にいわゆる「ストレス耐性の低い」応募者であったとしても、入社後にきちんとしたサポートを受けることができれば早期離職せずに定着する可能性もあります。
一方で「ストレス耐性の高い」応募者であったとしても、社内環境が悪ければ短期で離職してしまうことも考えられます。ストレス耐性の高い従業員を集めるだけでなく、ストレスを未然に防ぐ取り組みも重要です。
パーソルキャリア株式会社の調査によると、現職場でストレスを「感じている」と回答した人は76.2%でした。
ホワイトな環境で働いたことがある人でもストレスを抱えており、ホワイト環境で感じたストレスとして「人間関係」が45.4%と最も高く、次が「コミュニケーション」で40.9%、「仕事内容」が34.8%と続きました。
この結果から、職場でストレスを抱えている人は多く、ホワイト企業と呼ばれるような環境が整っている職場でもストレスを抱えている人は一定数いることが分かります。
だからこそ、早期離職を防ぐためには社員に対してストレス削減のための取り組みを実施する必要があります。
▼ストレス削減に向けた取り組み例
- 社員同士でコミュニケーションを取る機会をつくる
- 定期的なストレスチェック
ここでは、上記2つの取り組み例について解説していきます。
【参考】パーソルキャリア株式会社『2025年 職場のストレス実態調査』
社員同士でコミュニケーションを取る機会をつくる
パーソルキャリア株式会社の調査によると、「職場ストレスはコミュニケーションで軽減可能か」という質問に対し、「軽減されると思う」と回答した人は79.1%でした。このことから、職場で積極的なコミュニケーションを取ることがストレスを改善することにつながるでしょう。
そこで、職場でコミュニケーションを取ることの例として以下が考えられます。
▼職場でコミュニケーションを取る例
- 上司との1on1
- 話がしやすいフリースペースをつくる
上司との1on1の時間を取ることで、働くなかで困っていることや改善したいことなどを相談しやすくなります。さらに、職場に自由に話ができるフリースペースをつくることで、業務上のコミュニケーションが取りやすいほか、プライベートな話もしやすくなるでしょう。
【参考】パーソルキャリア株式会社『2025年 職場のストレス実態調査』
定期的にストレスチェックを実施する
社員に対して定期的にストレスチェックを実施することで、早期に対策を取ることができます。月に1度、ストレス診断ツールを導入して社員のストレスの変化を確認しましょう。
ストレスの値が高くなっている場合、産業医との面談を促すなど、社員のケアを行う必要があります。
早期に社員の抱えているストレスを発見することで、心身ともに健康に長く働いてもらうことにつながるでしょう。
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いかがでしたか。
本記事では、ストレス耐性に関わる6つの要素や、面接でストレス耐性を見極めるための質問例などをご紹介しました。
候補者の今までの経験などから深掘りを行い、自社にとっても候補者にとっても良い採用となるよう見極めていきましょう。