【新卒採用】内定通知書のテンプレートと法的効力について解説
2022/11/24

内定が決定した求職者に向けて出す、内定通知書。

内定通知書は発行する義務はありませんが、求職者に入社してもらうためには重要なものです。

 

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内定通知書とは

求職者からの内定承諾を確認できたとき、就職の際は「内定」が成立します。

この内定が成立しました!を伝えるために発行されるのが、内定通知書です。

一般的に、内定通知書は単体ではなく、後に説明する労働条件通知書(雇用契約書)が同封されることが多いです。

内定通知書と採用通知書の違いとは?

内定通知書は、内定の決定を知らせる通知です。

内定とは、企業が求職者に採用の決定を通知した後、求職者の入社意思が確認できた状態のことをさします。

一方で採用通知書は、採用の決定を知らせる通知のことです。求職者が導入社するかどうかは別として、企業側が求職者に一方的に知らせるものです。

採用通知書で相手の入社意思を確認し、確認が取れた時に内定通知書を発行するといった流れになります。

採用通知書では、求職者の入社の意思を確認できていないので、法的な拘束力はもちません。

一方で内定通知書は、条件のもとで法的な拘束力をもちます。

内定通知書が持つ法的な拘束とは?

内定通知書は内定を知らせる書類なので、契約はなく、法的拘束力もありません。

ただ、労働条件通知書(雇用契約書)が同封されている場合、労働契約を結ぶことになるため、法的な意味を成します

企業側は、契約を結ぶと内定を理由なしに取り消すことができません。

しかし、求職者は正式な理由がなくとも、内定を辞退(労働契約を解除)することができます。

ただし、求職者の方には、時間をかけてあなたと向き合った末に、選んでくれた会社のことを意識していただいて、内定を辞退する際も相手への礼儀を忘れないでほしいと思います。

内々定とは

内定と混同して使われがちな、内々定という言葉をご存じですか?

内々定は、内定の前段階の状態です。内定同様、正式発表される前の段階ですが、こちらは成立しても雇用契約は結ばれていません。

中途採用の場では、あまり用いられませんが、混同しないように理解しておきましょう。

内々定の法的な効力

前述の通り雇用契約が結ばれていないので、企業にも求職者にも法的な意味を持ちません。

そのため、内定承諾後契約に移る中途採用では用いられづらいのかもしれません。

内々定の法的な効力の画像

新卒の内定通知書テンプレートと必須事項

内定通知書は、通知時に労働契約を成立させる場合、労働条件を明示する必要があるため、必須記載事項があります。(別で労働条件通知書を発行する場合は、内定通知書に労働条件の記載は必須ではありません)

内定通知書のテンプレート

後に記載事項を紹介しますが、その項目が記入されたテンプレートを用意しました。

内定通知書の記載事項

以下に示す内容を今回のテンプレートでは記載しています。参考にしてください。

  • 日付
  • 求職者氏名
  • 社名
  • 代表取締役氏名
  • 採用試験参加のお礼
  • 内定の通知
  • 入社日
  • 同封書類説明
  • 返送必要な書類の説明(種類・期限)
  • 採用担当の連絡先

内定通知書テンプレートの画像

内定通知書への社印の押印はなくてもよい

内定通知書に社印の押印はなくても、問題ありません。

雇用契約は民法の解釈上では、口頭のみでも成立するとされているためです。

ただ注意点として、コピーなど内定通知書の偽書が出回る危険性があります。

危険を担保するという意味で、社印や通し番号の割り振り、人事部長印などをしておくといいでしょう。

新卒の内定通知書における注意点

内定通知書を発行するにあたり、注意しておくべき点について解説します!

内定通知書は労働条件を明示する義務がある

内定通知書によって、労働契約が成立する場合には、労働条件を明示しなければなりません。

これは労働基準法第15条に規定されています。
詳しくは、厚生労働省が出している詳しくは厚生労働省が労働基準法について詳しく解説しているページをご覧くださいをご確認ください。

労働条件では、具体的に何を明示しなければならないのかを下記にまとめました。

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【出典】厚生労働省ホームページ

一週間以内に通知する

内定通知書は、遅くても一週間以内には送付するようにしましょう。
内定の通知が遅くなると、求職者の入社意欲が下がる可能性があるからです。

新卒入社を予定している求職者は、複数の企業の選考を受けており、最終的な就職先を決めるためにも、結果を早く知りたいと考えています。

内定が早く決まったからという理由で、入社を決める求職者もいるでしょう。

内定辞退を防ぐためにも、内定通知書は一週間以内を目途に送るようにしましょう。

正しい住所・氏名で送る

当たり前のことですが、正式な書類を送る際に、間違えがあっては失礼です。

十分にチェックを行ってください。

一般的には内定通知にはメールと書類の両方を用意する

内定通知はメールと書類の両方を用意しておくことが一般的です。
メールだけだと求職者側は、他のメールと混ざって見落としてしまう可能性があります。

反対に、書類だけだとメールと比較して届くまでの時間が遅いです。

両方用意しておくことで、それらのトラブルを未然に防ぐことが可能です。


ただ、それでも内定通知の手段を1つに絞りたい場合もあるでしょう。
その場合は、一番適切だと思う手段を選ぶといいです。
これから、内定通知の各手段のメリットやデメリットについて解説していきます。新規CTA

新卒向け内定通知の手段

リモートでの採用活動により、メールや電話での通知が普及する中で、郵送を選ぶ企業もあります。

企業や場面によって重要視するポイントは異なるので、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。

通知書の郵送

書類で出した方が正式な契約っぽくて、企業イメージにあう!と、雰囲気で利用される企業もあるとは思いますが、メリットはきちんとあります。

メリット1:書類郵便で相手の受け取り記録が残る

相手のもとに無事届いたのか、いつ届いたのか記録に残るのが、書留郵便です。

メールの場合は、他のメールに埋もれている可能性があり、電話だと繋がらないリスクがあります。

相手のタイミングで受け取れて、かつ受け取られたことが把握できるメリットが郵送にあります。

メリット2:必要書類をまとめて送れる

同封する書類の話でもありましたが、複数の書類をまとめて送れる事がメリットの一つです。

メールでも送れますが、パソコンのタブ上で複数開いて見比べづらいため、紙で送られてくる方がいいと感じる可能性があります。

デメリット1:通知にかかる時間が長い

採用などが決定してから、求職者のもとへその内容が伝わるのに時間がかかるのが書類郵送のデメリットです。

通知が届いてから、求職者側からの承諾が届くのにさらに時間がかかるので、全体で大幅に時間がかかります。

メール送付

説明会日程調整から、適性検査もWEB上で済ませされるようになったので、メールでの連絡が当たり前と感じる学生もいます。

企業が続々とメール通知に切り替えているのはなぜなのでしょうか?

メリット1:通知が早い

電話同様、書類よりも圧倒的に早く通知ができ、内容確認ができます。

電話と違って、送るまでに文章を何度もチェックできるので、失礼がないか、内容に間違いがないか確認をしてから、正しく伝えることができます。

メリット2:書類も送れる(記録を残せる)

メールの機能に資料や画像を添付する機能があります。

これにより、郵送と同様の作業をすばやく行えます。

最近では電子契約書類サービスも発展していて、遠隔でも、手軽にミスなく書類を作成できるようになっています。

デメリット1:相手が読んでくれないと始まらない

特に就活中の方には様々な方向からメールが飛んでくるため、重要なメールが埋もれて見落とされてしまう場合があります。

その場合どんなに早く送っても、どんなに丁寧な文章で送っても相手に開いてもらえないと伝わりません。

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電話 

個人的に電話連絡は、相手の感情が聞こえるので、断りづらいと感じます。

メールだと最悪無視されることもあるようですが、電話は無言で切ることはさすがにしづらいと感じます。

メリット1:相手と会話できる

通話により相手の反応をうかがえる場合や、その場で疑問点を解決できる場合があり、手軽です。

文面だけの採用通知では相手に感情も伝わりづらいため、肉声で「あなたを採用したい」を伝える企業もいます。

デメリット1:記録に残しにくい

音声記録を残す場合は残りますが、大概の電話は口約束になりがちです。

その場で伝えたはずの内容を間違って認識する場合や、後日記憶違いを起こす可能性があるので、電話のみでの契約は控えましょう。(通知の場合でも書類は残すべきです)

デメリット2:繋がりづらい

電話は相手と繋がらないと、伝えることができません。

相手が忙しい場合もあれば、電池が切れている、電話を無視しがちの場合、相手に伝えることができません。

相手の都合や意思に関係なく、通知を送る手段を持っておく必要はあると思います。

通知のみ電話やメールで行って、後日書類送付をするように、併用する方法もよいかもしれません。

採否を通知する各通知書

採否を通知する各通知書を紹介します。

採用通知書

内定通知書と混同される書類ですが、出すタイミングや目的が異なります。

通知書は企業側に発行義務がないため、書類で出さず、メールや電話で済ます企業も増えてはいます。

しかし、記録を残したい等の目的をもって発行される企業もあります。

採用通知書を発行する目的

採用通知書は本来企業側が求職者へ採用したい、ぜひ入社してほしいという思いを伝えるための書類です。

そのため、まず選考を通過した方へ最初に送るのはこの採用通知書です。

最近は選考通過後、「内定」の流れになるため、採用通知と同じタイミングで内定通知書を発行する企業もあります。

採用に関するその他の書類の画像

不採用通知書は必要か?

採用通知書の逆に、不採用を通知する書類です。就活の際誰でも1度は見たことがあるであろう

「厳正なる選考の結果、誠に残念ながら、今回は貴意に添いかねる結果となりました。」

がかかれた書類です。採用通知の倍以上送ることもあるため、メールや電話で済ます企業が多いですが、受け取った履歴書やポートフォリオを返却する際に、同封することがあります。

こちらも通知書なので、法的な義務はありませんが、一度不採用通知を受けた企業に再エントリーする方は少ないと思います。

労働条件通知書(雇用契約書)

労働基準法により、企業は内定を出すとき(採用するとき)に、求職者へ労働条件を明示しなければいけません。このときに用いられるのが、労働条件通知書です。

雇用契約書との違い

労働条件通知書、雇用契約書どちらも労働契約の期間や賃金などの内容を明記した書類です。

異なる点は、労働条件通知書が雇用者(企業)側から一方的に交付される書類に対して、雇用契約書は雇用者と労働者での合意が必要になります。

労働条件通知書は発行が義務付けられていますが、雇用契約書は労働条件の通知が済んでいれば発行する規則はありません。

そのため、一緒の書類と勘違いされがちです。

法的拘束力

上の説明の通り、労働条件通知書に作成義務はありますが、雇用契約書は作成義務がありません。

ではなぜ、2つ存在するかというと、雇用契約書に「雇用者と労働者での合意が必要」とあるためです。

契約を結んだ事実をお互いに記録に残すことで、後々契約に関するトラブルを防ぎます。

通知書を出す順序

以上をおさらいして、通知書を出す順序を説明すると、

選考後採用決定
→採用通知書(内定承諾書と労働条件通知書を同封)
→求職者から内定承諾を確認
→内定成立
→内定通知書(+雇用契約書)

の流れになります。

メールや電話で採用・内定通知を済ませていたとしても、労働条件通知書は書類を発行する必要があるので、要注意です。

通知書3つの書類の記載事項

採用通知書、不採用通知書は、内定通知書と同様一般的に「契約書」ではなく、「通知書」なので、書き方に規定はありません。

きちんと求職者へ必要な情報を伝えることが目的です。

3つの書類に関しては、内定通知書のテンプレートと以下の記載事項を参考に作成してみてください。

採用通知書の記載事項

  • 日付
  • 求職者氏名
  • 社名
  • 代表取締役氏名
  • 採用試験参加のお礼
  • 採用決定通知
  • 同封書類説明
  • 入社日
  • 返送必要な書類の説明(種類・期限)
  • 採用担当の連絡先

3つの書類の記載事項の画像

不採用通知書の記載事項

  • 日付
  • 求職者氏名
  • 社名
  • 代表取締役氏名
  • 採用試験参加のお礼
  • 不採用の通知
  • 採用担当の連絡先

労働条件通知書の記載事項

  • 労働契約期間
  • 就業場所
  • 業務内容
  • 就業時間(始業・終業時間)
  • 休日・休暇について
  • 賃金について
  • 退職に関する事項
  • 保険制度

採用通知書に同封する書類

内定通知書の前に採用通知書を出す場合に、同封する書類の例を紹介します。

添え状

同封された書類について記載されたもので、ビジネスマナーとして通知書に添え状は同封するものとされています。

内定承諾書

求職者からの入社意思を確認するために、承諾書を返信してもらいます。承諾後に、内定通知をし、雇用契約締結にいたります。

労働条件通知書(雇用契約書)

実際に承諾していただく場合に、成立する契約内容を示すものです。

テンプレートにもあるように、労働条件や報酬について記載されています。

返信用封筒

こちらも、内定承諾書を提出していただくにあたって、送付先をあらかじめ記載した封筒を用意しておくのがマナーです。

スムーズな返信にもつながるので、同封することをお勧めします。

大卒・高卒での違い

大卒の採用通知は求職者個人へ行うのが通例ですが、高卒の場合、在籍している・していた学校の教員へ伝えるルールがあります。

通知の手段や内容は上記と同様ですが、高校生の就職活動は、現在エントリーしている企業からの合否通知が来ないと、次の応募ができないので、合否決定後、すぐに通知することが望まれます。

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まとめ

内定通知書は、求職者に対して内定を知らせる手段にすぎませんが、求職者に対して入社してほしいという気持ちを知らせるものでもあります。
また、求職者側にとっても内定通知書を受け取ることを嬉しく思うでしょう。
発行義務はありませんが、学生に入社したいと思われる会社になる第一歩として、会社の入り口である採用の現場から、丁寧な対応の仕方を考えてみてはいかがでしょうか。