新卒採用を実施していく中で「思うように学生を集客できなかった」「選考を途中辞退した学生が多かった」「内定辞退を受けて採用目標人数に達しなかった」など、自社の求める人材を採用することができなかった経験はありませんか?
近年、売り手市場が続いている中、新卒採用における母集団形成が年々難しくなっているのが現状です。自社が求める人材を確保するためには、採用市場を拡大していくことが必要になってきます。
そうした中、注目を集めているのが「地方学生にアプローチすること」です。
本記事では、地方学生の採用について以下のことを解説していきます。
- 地方学生の就職活動の実態
- 地方学生を採用するメリットとデメリット
- 地方学生の採用を成功させるポイント
ぜひ参考になりましたら幸いです。
地方学生の採用が注目される背景
では、なぜ地方学生の採用が注目されているのでしょうか。その背景には、少子高齢化によって新卒採用の売り手市場が進んでいることがあげられます。
リクルートワークス研究所の調査によると、2027年3月卒における大卒求人倍率は1.62倍であり、2023年からほぼ横ばいの状態です。これは、企業の求人が求職者数よりも多い状態を示しています。
加えて、26年卒における従業員規模別の大卒求人倍率をみると、従業員300人未満の企業では学生1人の求職者に対して、企業の求人が約9つある状態となっています。中小企業では特に若手人材の採用に苦戦していることが読み取れるでしょう。
こうした人材獲得競争の中で母集団形成を行うには、多種多様な学生にアプローチする必要があります。そのアプローチ先の1つとして、地方学生が注目を集めているのです。
【参考】リクルートワークス研究所『第42回 ワークス大卒求人倍率調査(2026年卒)』
【参考】リクルートワークス研究所『第43回ワークス大卒求人倍率調査(2027年卒)』
地方の優秀な学生にアプローチしたいならMatcher Scout
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地方学生の就職活動実態
地方の大学に通う大学生の就職活動は、主要都市の学生と比較し、どのような特徴があるのでしょうか? 以下で詳しく見ていきます。
▼地方学生の就職活動実態
- 就職活動にかかるコストが大きい
- 情報格差がある
- プレエントリー社数が少ない
- 秋以降も就職活動を続けている学生が多い
就職活動にかかるコストが大きい
都心部の学生の就職活動と、地方学生の就職活動では、必要となるコストが大きく異なります。ここでは、就職活動全体にかかった平均金額と交通費の地域別平均金額の2つのデータから解説していきます。
❚ 就活にかかる平均金額は都心部と地方で最大9万円の差に
就職みらい研究所の調査によると、2026年卒の学生の就職活動全体にかかった平均金額は、全体で82,277円でした。地域別の平均金額を見ると、関東が61,372円でもっとも安く、北海道・東北が155,817円で最も高いという結果になりました。
以下の表は、企業が多く集まっている関東を基準として、全国、地域別の2026年卒の学生が就職活動全体にかかった平均金額の差をまとめたものです。
▼就職活動全体にかかった平均金額
| 2026年卒(円) | 関東との差(円) | ||
| 全国 | 82,277 | +20,905 | |
| 地域別 | 北海道・東北 | 155,817 | +94,445 |
| 関東 | 61,372 | - | |
| 中部 | 84,472 | +23,100 | |
| 近畿 | 82,112 | +20,740 | |
| 中国・四国 | 103,052 | +41,680 | |
| 九州 | 89,154 | +27,782 | |
この表より、都市部から遠いほど平均金額が高くなりやすい傾向にあることが読み取れます。また、最も金額の差が大きい関東と北海道・東北では94,445円の差があり、都市部と地方では就職活動にかかるコストに大きな差があることがわかるでしょう。
【参考】株式会社インディードリクルートパートナーズ『【2026年卒 就職活動TOPIC】 就職活動費用は平均8万2,277円。前年に比べ約2,000円減少』
❚ 都市部と地方の交通費の差は最大38,000円以上に
また、以下の表は地域ごとの就職活動にかかった交通費の内訳です。2026年卒では、関東が最も安く14,108円、北海道・東北が最も高く52,400円となり、都市部と地方の交通費の差は最大38,000円であるのが現状です。
▼就職活動にかかった交通費の地域別平均金額
| 2026年卒(円) | 関東との差(円) | ||
| 全国 | 25,899 | +11,791 | |
| 地域別 | 北海道・東北 | 52,400 | +38,292 |
| 関東 | 14,108 | - | |
| 中部 | 29,831 | +15,723 | |
| 近畿 | 29,205 | +15,097 | |
| 中国・四国 | 31,203 | +17,095 | |
| 九州 | 38,936 | +24,828 | |
また、金銭だけでなく移動に伴う時間のロスも生まれます。慣れない土地での就職活動という精神的負担も多くかかり、都心部の大学生よりも「とりあえずいろいろな企業説明会に行ってみよう」というフットワークの軽さを持ちにくいです。
そのため、地方学生は都心部の学生と比較して企業との接触機会が減ってしまう傾向があります。
【参考】株式会社インディードリクルートパートナーズ『【2026年卒 就職活動TOPIC】 就職活動費用は平均8万2,277円。前年に比べ約2,000円減少』
情報格差がある
ネットワークの発達により昔と比較すると情報格差は縮まっているものの、実際に会社に出向くことで知ることのできる情報などに対して地方学生は手が届きにくいことが現状です。志望する会社に在籍する大学のOB・OGが少ない場合もあり、企業選考に際したノウハウを得られる確率が低くなります。
情報格差の影響により、地方学生は都内学生と比較し得られる選択肢が少なくなる傾向にあります。
プレエントリー社数が少ない
地方学生は時間や費用の制約があるため、多くの選択肢を持てず、志望業界を絞ってから応募する傾向があります。
公益社団法人全国求人情報協会の調査によると、2025年卒の大学生の平均プレエントリー数は14.8社でした。地域別にプレエントリー数をまとめたのが以下の表です。
▼2025年卒学生の地域別プレエントリー数
| プレエントリー数(前年との増減) | |
| 全国平均 | 14.8社(-2.0) |
| 北海道・東北 | 9.3社(-2.1) |
| 関東 | 18.0社(-0.9) |
| 中部 | 12.5社(-2.1) |
| 近畿 | 14.5社(-3.4) |
| 中国・四国 | 9.4社(-7.3) |
| 九州 | 14.2社(-0.3) |
以上の表より、関東は平均より3社多い18.0社で最も多く、北海道・東北が平均より5社少ない9.3社で最も少ない数値となりました。
以上の結果より、地方の学生は企業選びに慎重で、かつ企業接触が少ないことが分かります。そのため、企業は地方の優秀な学生との出会いが少なくなり、一方で地方学生は選択肢が限られてしまい就職活動に納得できない、という悪循環が起こっているのです。
【参考】公益社団法人全国求人情報協会『2025年卒学生の就職活動の実態に関する調査』
秋以降も就職活動を続けている学生が多い
厚生労働省の調査によると、2025年10月時点の2026年卒の大学生の就職内定率は73.4%でした。地域別に見ると、関東が最も高く81.1%、北海道・東北が最も低く58.3%となり、関東と北海道・東北で20%以上差があります。
▼地域別の就職内定状況
| 就職内定率(2025年10月) | 就職内定率(2024年10月) | |
| 全国平均 | 73.4% | 72.9% |
| 北海道・東北 | 58.3% | 61.1% |
| 関東 | 81.1% | 83.6% |
| 中部 | 75.7% | 71.9% |
| 近畿 | 71.7% | 68.9% |
| 中国・四国 | 75.0% | 65.8% |
| 九州 | 63.2% | 64.9% |
一方、厚生労働省の2026年2月1日時点の調査によると、大学生の就職内定率は92.0%でした。地域別にみると、最も高いのは関東で93.9%、最も低いのは北海道・東北で83.1%であり、その差は約10%でした。
10月から2月の間に地方学生は就職内定率を高めているということから、都市部の学生と比較して地方学生は秋以降も就職活動を続けている学生が多いということが分かります。
そのため、夏までの採用活動でうまくいかなかったと感じた採用担当者様は、秋以降に地方学生に対してアプローチすることも母集団形成につながるでしょう。
【参考】厚生労働省『令和7年3月大学等卒業予定者の就職内定状況』
【参考】厚生労働省『令和7年3月大学卒業等予定者の就職内定状況(2月1日現在)を公表します』
地方学生を採用するメリット
地方学生を採用することで得られるメリットは以下の6つです。
▼地方学生を採用するメリット
- 全国の幅広い層の学生と接点を持てる
- 主要都市と比較し競争率が低い
- 優秀な学生を採用できる
- 地方配属への抵抗が少ない
- 採用ブランディングを強化できる
- リファラル採用の強化につながる
以下より詳しく解説していきます。
①全国の幅広い層の学生と接点を持てる
アプローチ対象を拡大することで、求める人物像に近い学生と出会える可能性が高まります。地方学生は、時間や費用の制約があるため、かなり絞り込んだ状態で都内にある企業の説明会に参加したり、選考を受けたりする場合が多いです。
そのため、都内で地方学生と出会うには、学生の志望度をかなり高める必要があり、人数も限られてしまいます。そこで、自社が地方に赴く、もしくはオンラインで会いやすい機会を設けることで、地方ならではの経験を積んだ学生や、特殊な学部で勉強している学生など、今まで出会えなかった学生との接点を持てます。
②主要都市と比較し競争率が低い
都内の学生と比べて、地方学生の採用競争率は低いです。前述の通り、地方学生のプレエントリー社数は、都市部の学生の3分の2程度となっています。
また、説明会や選考のオンライン化が進み、従来よりは地方学生の選考参加が簡単になっている一方で、地方学生採用に力を入れている企業はまだ少ないのが現状です。都内の学生と比べて地方学生の採用競争率が低いため、数ある企業の中から自社の魅力を十分に伝えることが難しいと感じている場合は、地方での採用活動を視野に入れましょう。
③優秀な学生を採用できる
地方学生を採用することで、優秀な学生を採用できる可能性が高まります。その理由として、地方学生を採用することによって母集団を拡大できるため、優秀な人材に出会う確率も自然と上がるからです。
地元学生の中には、国公立大学に通う学生もいます。そういった人たちを対象に地方学生を採用していくことで、自社に優秀な人材を確保することができるでしょう。
④地方配属への抵抗が少ない
地方学生は地方に住んでいるため、地方配属への抵抗が少ないです。
実際に株式会社キャリタスが実施した調査によると、就職先企業を選ぶ際に重視することとして「希望の勤務地で働ける」と回答した2027年卒は24.8%でした。
このことから、勤務地を重視した企業選びを行っている学生が一定数いることがわかります。また、希望の勤務地で働けるかどうかは都市部の学生に限らず、地方学生も気になっているポイントであるといえるでしょう。
都市部の学生は、地方配属による都市部と地方での生活のギャップから、内定辞退や早期離職が起きることが多くあります。しかし、地方での生活に慣れている地方学生を採用することで地方配属によるミスマッチを最小限にとどめることが可能になります。
【参考】株式会社キャリタス『1 月 1 日時点の就職意識調査』
⑤採用ブランディングを強化できる
採用活動のために現地に足を運んで採用活動を行うことは、自社の認知度向上につながります。また、現地での説明会やイベントを開催し、地方学生に良いイメージを与えることができれば、選考に応募する人が増えるかもしれません。
また地方学生への採用ブランディングを実施することで企業の認知度が向上し、地方学生だけでなく都市部の学生の獲得にも間接的につながるため、結果的に母集団の拡大ができるでしょう。
⑥リファラル採用の強化につながる
地方学生は大学のOB・OGの数が少なく、就活に関する情報を得られないことが多いです。そのため、都市部の学生よりもコミュニティが狭いといった特徴を持っています。
リファラル採用は社内の人脈を駆使して自社の求める人材を採用する採用手法です。仮に地元学生を採用することができれば、その人脈を使って、さらに多くの地方学生を取り込めるでしょう。
地方学生を採用するデメリット
地方学生の採用を行う前に、リスクと対策を考えておく必要があります。
地方学生を採用する際のデメリットとしては以下の3つです。以下の懸念点をどのようにしてクリアするのかが重要になります。
▼地方学生を採用するデメリット
- 採用コストがかかる
- 自社の魅力が伝わりにくい
- 地元に就職したいと考える地方学生が多い
以下より詳しく解説していきます。
①採用コストがかかる
地方学生を採用する際には都市部の学生と比べて採用コストがかかります。特に以下の2つにおいて、採用コストが高くかかる傾向があります。
▼地方学生の採用コスト分類
- 移動費や交通費などの内部コスト
- 採用チャネルの拡大に伴う外部コスト
■ 移動費や交通費などの内部コスト
特に都市部の企業では、採用イベントや対面の企業説明会を都内で実施することが多いです。そういった採用イベントに参加してもらうために、地方学生の交通費や宿泊費を会社が負担することもあり得るでしょう。
また、都市部から地方へ出張を行う場合にも移動費や宿泊費が発生します。そのため、適宜オンラインでの会社説明会や面談を実施しながら採用活動を実施すると良いでしょう。
■ 採用チャネルの拡大に伴う外部コスト
地方学生を自社の母集団に取り込む際は複数のチャネルを利用していく必要があります。ただし、多くの採用チャネルを用いるとその分採用にかかるコストも増加していくでしょう。
しかし、採用チャネルの中でもInstagramやX(旧Twitter)などのSNSや地方大学のキャリアセンターを活用することで採用チャネルの拡大に伴う費用を抑えることが可能です。詳しくは「地方学生の採用におすすめの手法8選」で解説しているので合わせて参考にしてみてください。
②自社の魅力が伝わりにくい
地方では就職活動に関する情報が地理的要因やアクセスの悪さなどで都市部よりも制限されていることが多いです。実際に株式会社マイナビの調査によると、就職活動中に感じた格差として「出身地域や現住所などの地域格差(24.6%)」「就職活動について得られる情報の差(22.9%)」があげられています。
そのため、扱う採用チャネルによってはうまく地方学生にアプローチできない可能性も考えられます。したがって、自社の魅力を効果的にアピールできる採用チャネルを選ぶように心がけましょう。
【参考】株式会社マイナビ『マイナビ 2026年卒 大学生 キャリア意向調査6月<就職活動・進路決定>』
③地元に就職したいと考える地方学生が多い
地方学生すべてが都市部で働くことを求めているわけではありません。
株式会社マイナビの調べによると、地元で就職を希望する27年卒の学生は58.7%でした。そのため、地元で就職したいと考えている学生に自社を知ってもらい、志望度を高めてもらうために何ができるかを検討する必要があるでしょう。
地方学生の採用を強化することで、もちろん今まで出会えなかった学生層と出会える可能性は高くなりますが、必ずしも自社の求める人材の採用に繋がるかどうかは分かりません。地方採用に本格的に力を入れる前に、「どのような学生がいるのか」、「自社にフィットする人材はどのような場所にいる傾向があるのか」などを調べてみましょう。
もし今までに採用した新卒社員の中で、同じ地方の出身が多いなどの傾向が見られる場合は地域を絞って重点的に採用活動を行っても良いでしょう。
【参考】株式会社マイナビ『2027年卒大学生Uターン・地元就職に関する調査』
地方学生の採用を実施するべき企業の特徴5選
ここまでは地方学生の特徴や地方学生の採用を実施するメリット・デメリットを解説しました。ここからは地方学生の採用に力を入れた方が良い企業の特徴について解説します。
地方学生の採用を強化するべき企業は以下の5つです。
▼地方学生の採用を強化するべき企業の特徴
- 母集団形成に悩んでいる企業
- 中小企業・ベンチャー企業
- 新卒の定着率で悩んでいる企業
- 地方への展開を検討している企業
- 様々な視点・価値観を持った学生を採用したい企業
以下より詳しく解説していきます。
①母集団形成に悩んでいる企業
1つ目は母集団形成に悩んでいる企業です。特に「エントリー数が少ない」「エントリーがあっても採用に繋がらない」と悩んでいる企業は、地方学生の採用を検討してみると良いでしょう。
地方学生の採用を強化することで、既存の母集団を拡大し、自社にマッチした人材を集めやすくなります。
②中小企業・ベンチャー企業
2つ目は中小企業やベンチャー企業です。
株式会社マイナビが2027年卒を対象に実施した調査によると、学生の企業志向は以下の表のようになりました。
▼学生の企業志向(地域別)
| 地域別 | 絶対に大手企業がよい | 自分のやりたい仕事ができるのであれば大手企業がよい | やりがいのある仕事であれば中堅・中小企業でもよい | 中堅・中小企業がよい |
| 全国 | 8.7% | 42.2% | 36.4% | 7.6% |
| 北海道 | 6.9% | 40.4% | 38.2% | 8.3% |
| 東北 | 6.8% | 37.8% | 40.7% | 7.5% |
| 関東 | 10.9% | 43.9% | 34.0% | 6.5% |
| 甲信越 | 7.5% | 40.4% | 38.5% | 8.0% |
| 東海 | 7.4% | 36.8% | 40.1% | 10.4% |
| 北陸 | 6.6% | 38.7% | 38.2% | 10.2% |
| 関西 | 9.5% | 44.5% | 34.0% | 7.9% |
| 中国 | 5.1% | 42.3% | 39.7% | 8.5% |
| 四国 | 5.7% | 36.5% | 42.4% | 8.1% |
| 九州 | 7.5% | 41.4% | 38.9% | 7.4% |
上記の表をみてみると、「絶対に大手企業がよい」と「自分のやりたい仕事ができるのであれば大手企業がよい」と回答した学生が多い地域は関東地方(計54.8%)や関西地方(計54%)といった都市部に集中していることがわかります。
一方で、「やりがいのある仕事であれば中堅・中小企業でもよい」と「中堅・中小企業がよい」との回答が多い地域は四国地方(計50.5%)や東海地方(計50.5%)といった地方出身の学生でした。
このことから、地方学生は都市部の学生と比べて中小企業やベンチャー企業をみる傾向にあることがわかります。そのため、地方学生に対して自社の魅力を効果的に訴求できれば、新たな母集団の形成や既存の母集団の拡大につながるでしょう。
【参考】株式会社マイナビ『マイナビ 2027年卒大学生就職意識調査』
③新卒の定着率で悩んでいる企業
3つ目は新卒の定着率で悩んでいる企業です。
前述した通り、地方学生は都市部の学生と比べてプレエントリー社数が少ないです。しかし、その分会社をじっくりと見定める傾向があるともいえます。これにより、入社後のミスマッチが低いため、会社に定着しやすい人材となりやすいのです。
そのうえ早期離職を防ぐという観点からも地方学生の採用は良い手段であるといえるでしょう。
④地方への展開を検討している企業
4つ目は地方への展開を検討している企業です。
地方への展開をするにあたり、地方配属となる人材が必要です。その際に都市部の学生を地方配属に任命することで、勤務地に対する不満が発生し、離職につながってしまうかもしれません。
地方学生は地方配属への抵抗が少ないため、地方に事業を拡大していきたい企業は地方学生の採用を検討してみると良いでしょう。
⑤様々な視点・価値観を持った学生を採用したい企業
5つ目は様々な視点・価値観を持った学生を採用したい企業です。地方学生は、その土地独自の風土や文化、コミュニティの中で育まれた独自の価値観を持っていることが多いです。
こうした学生を採用することで、社内に新たな視点や刺激をもたらします。また、地方特有の知識や経験をビジネスに活かすことで、これまでになかった市場の開拓や、新たなビジネスチャンスの創出も期待できます。
地方学生の採用におすすめの手法8選
では、地方学生を採用するためにはどのような施策を実施すればよいのでしょうか。ここでは地方学生を採用するにあたって活用したいおすすめの手法を8つ紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
▼地方学生の採用におすすめの手法
- ダイレクトリクルーティング
- 地方大学の学内セミナー
- 現地選考会
- 1日完結型選考
- オンライン選考・オンライン説明会
- オンライン1day仕事体験
- 地方学生特化型サービス
- リファラル採用
以下より1つずつ紹介していきます。
①ダイレクトリクルーティング
「ダイレクトリクルーティング」とは、企業が学生に直接アプローチする採用手法です。学生の住んでいる「地域」「都道府県」といった所在地を指定して、学生に声をかけることができます。
また、所在地に加えて、「学歴」「経験」「スキル」「価値観」などの採用要件を満たす学生に絞れば、自社にフィットした学生に効率よく会うことができるでしょう。ただし、地方の優秀な学生はたくさんのスカウトを受け取っています。そのため、スカウトを送るときは、タイトルや内容で自社の魅力をしっかり伝えることが必要です。
ダイレクトリクルーティングについてさらに知りたいという方は、以下の記事から自社に合ったサービスを見つけてみてください。
【参考】【比較表つき】新卒ダイレクトリクルーティングサービス20選を解説!
◎ダイレクトリクルーティングを実施するならMatcher Scout
ダイレクトリクルーティングを実施するにはそれなりの費用や工数がかかります。そのため、そうした理由から地方学生の採用のためにダイレクトリクルーティングを活用することをためらっている採用担当者の方はいませんか?
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【導入事例】利用チャネルの中で最も多い内定数!工数をかけなくても多くの優秀な学生にお会いできました
②地方大学の学内セミナー
学内セミナーは、ナビ媒体掲載などの主な母集団形成の手法のなかでも比較的費用がかからないという特徴があります。そのため、地方に行くための移動費がかかっても、大きな損失にはなりません。しかし、地方大学の知名度により、参加する企業数も異なります。
有名な地方大学では優秀な学生の多さを見込んで多くの企業が学内セミナーを開催し、競争率も高くなるため、自社の求める人材を確保できない可能性があります。地方大学で学内セミナーを行う時は、自社の魅力をより上手にアピールできる環境選びが大切です。
③現地選考会
オンラインでの面接に何らかの懸念がある場合や、実際に学生と対面して選考を行いたい場合などは、現地選考会を行いましょう。地方学生の慣れた土地で対話することにより、緊張することもなく、より学生のリアルな部分に触れられる可能性があります。
しかし、実際に現地で選考会を開催したとしても、参加してくれる学生が少なければ求める人材と出会える可能性も低くなってしまいます。選考会をする前に、学内セミナーなどで地方の学生と接触し、自社の需要を確認しましょう。
④1日完結型選考
移動コストを考え、1日で応募から内定まで済ませる大胆な選考方法です。懸念点として、選考のクオリティを担保するためには面接の技術が高くなければ難しいこと、慎重な判断がしにくいことが挙げられます。
1日完結型選考を行う場合は、明確な採用要件を設定し、面接官との擦り合わせも綿密に行いましょう。
⑤オンライン選考・オンライン説明会
実際に現地へ赴かなくても、Web通話サービスなどを利用して、オンラインで選考や説明会を行うことが可能です。オンラインで会話をする面接方式の他にも、事前に学生が録画した動画を元に選考をする「録画選考」があります。
移動工数がかからない点、日程が調整しやすい点がメリットです。一方で、対面でないと伝わりきらないこともあるかもしれません。最終面接だけは本社に来てもらうなど、選考段階によってオンラインと対面を使い分けをしましょう。
⑥オンライン1day仕事体験
オンライン開催の1day仕事体験は、本社に行く必要がないため地方学生も参加しやすいです。特に夏インターンシップなど学生と企業の最初の接点となる場合は、オンライン開催にすることで、都心部の学生に限定せず全国各地の多くの学生と出会えるでしょう。
⑦地方学生特化型サービス
地方学生に特化した人材紹介やナビ媒体など、地方学生と接触しやすいサービスがあります。地方学生に特化しているため、「せっかく現地に行ったのに求める人材と出会えなかった」という状況を回避できます。
地方で開催する説明会や選考会への集客など、母集団形成のために活用していきましょう。ただし、サービスの利用費がかかるため、自社に必要かどうかの判断は必要です。また、求める地方学生がどのくらいいるのかについてはサービス提供業者に確認しましょう。
地方学生特化型サービスの例は以下の2つがあげられます。
(1)ジョーカツ|大学や400以上の学生団体とのネットワークあり
- SNSや地方メディアを活用して、上京を希望する就活生にアプローチ
- 地方学生が宿泊できる完全無料の就活シェアハウスや、交通費一律15,000円の支給
- 参加学生に専任のキャリアアドバイザーがいるため、ミスマッチを減らすことが可能
おすすめの企業:
- 地方大学や学生団体で出会える就活生の母数を増やしたい企業
【参考】ジョーカツ 公式HP
(2)ちほりけ|地方の理系学生の採用につよい
- 機電情報系を中心に、理系学生が多い
- 地方の理系学生に対して就活にかかる交通費や宿泊費を負担
おすすめの企業:
- 機電情報系などピンポイントなターゲットに絞った理系学生を採用したい企業
【参考】ちほりけ 公式HP
⑧リファラル採用
自社の社員や内定者に地方大学在住の方がいた場合、リファラル採用を実施することで地方学生を取り込むことが期待できます。
リファラル採用を使うメリットとしては、紹介された社員の定着率が高いことがあげられます。これにより、入社後のミスマッチを減らすことができるため、母集団形成で失敗するリスクを下げることができるでしょう。
【採用フロー別】地方学生の採用を成功させるポイント
ここでは、地方学生の採用を成功させるポイントを「母集団形成」「選考・面接」「内定者フォロー・新人教育」という3つの採用フローに分けて解説していきます。
母集団形成
地方学生の母集団形成を成功させるためのポイントとしては以下の4つがあげられます。
▼地方学生の母集団形成を成功させるポイント
- SNS・スカウトメールを活用する
- 地方学生向けの採用イベントに出展する
- オンライン企業説明会・Web面接を導入する
- インターンシップを実施する
以下より詳しく解説していきます。
■ SNS・スカウトメールを活用する
SNSで自社の魅力をアピールすることで、企業の認知度を高められ、地方学生を含めるより多くの学生からの応募が期待できます。株式会社マイナビの調査によると、26卒の学生のうち「就活準備でSNSを使用している」と回答した人の割合は全体の約7割でした。
選考情報に加えて、社内の雰囲気など企業のリアルを知りたい学生が多いです。就活生の情報ニーズは時系列で変化していくため、就活生のフェーズに合わせてSNSで発信する内容を変えることで志望度や入社意欲を高めることができるでしょう。
また、スカウトメールを活用し、優秀な人材に対してアプローチしていくことも必要です。
その際、ただスカウトメールを送るだけでなく、「学生のどんなところが魅力的で自社に合うと思ったのか」という理由をつけると、学生の応募意欲が向上するでしょう。
【参考】株式会社マイナビ『SNS就活最前線!SNSを活用する学生の事情(第1章)』
■ 地方学生向けの採用イベントに出展する
地方大学で行われる学内説明会や地方で開催される合同企業説明会など、地方学生向けの様々な採用イベントに積極的に出展しましょう。
地方学生に自社の興味を持ってもらうためには自社の露出を増やしていくことが重要です。自社が多くの地方学生に認知されることで、選考へ参加する学生を増やすことができるでしょう。
なお、自社の認知度向上を優先するあまり、採用イベントで実施するコンテンツの内容を疎かにしてはいけません。地方学生がどういった情報がほしいのか事前にリサーチし、それに合わせたコンテンツを企画するようにしましょう。これにより企業の信頼性向上にも役立ちます。
■ オンライン企業説明会・Web面接を導入する
「地方学生の就職活動実態」の見出しで述べているように、金銭的・時間的な負担が地方学生の応募ハードルをあげています。そのため、オンラインでの企業説明会やWeb面接を導入して、地方の学生にも気軽に参加してもらえる環境を整えましょう。
オンラインの企業説明会やWeb面接の機会を増やすことで様々な学生と接点を持つことができ、母集団の拡大につながります。
■ インターンシップを実施する
地方学生向けにインターンシップを実施することで、自社の仕事内容や社風を深く知ってもらうことができ、入社意欲の向上に役立ちます。
実際に株式会社キャリタスが実施した調査によると、インターンシップ等のプログラム実施前では、「この企業に就職したい」と回答した学生は25.1%であったのに対して、実施後には42,6%まで向上していることがわかりました。
したがって、優秀な地方学生の志望度を高める手段としてインターンシップは非常に効果的だといえるでしょう。
【参考】株式会社キャリタス『インターンシップ等に関する特別調査|2027年卒』
選考・面接
選考・面接において優秀な地方学生の獲得や選考辞退を防ぐための取り組みとしては以下の3つがあげられます。
▼地方学生の選考・面接におけるポイント
- 早期に選考スケジュールを組む
- 選考内容を工夫する
- 交通費や宿泊費の補助を行う
以下より1つずつ解説していきます。
■ 早期に選考スケジュールを組む
地方学生の採用において、早期に選考スケジュールを組むことが重要です。
特に対面面接を実施する場合、地方学生は長距離移動や前泊を伴うケースが少なくありません。そのため、あらかじめ選考の全体像や日程を伝えておくことで、学生側はアルバイトや学業の調整がつきやすくなり、万が一の急な予定変更にも臨機応変に対応できるようになるでしょう。
また競合他社に優秀な人材を取られないようにするためにも早期に内定を獲得できるような選考スケジュールを組めるとよいです。
■ 選考内容を工夫する
選考回数を少なく設定したり、自社独自の選考フローを作成したりすることで候補者の選考辞退を防ぐことができるでしょう。
選考を短縮することで、地方学生の就職活動のネックである金銭的・時間的負担を軽減することができます。選考を短縮する具体的な方法としては、現地選考会や1日完結型選考、またインターン優遇の強化などがあげられます。
また、自社独自の選考フローを設定することで競合他社との差別化につながり、応募者増加が期待できるでしょう。
■ 交通費や宿泊費の補助を行う
地方の就活生にとって、都内で選考を受けるためにかかる交通費や宿泊費などの負担はかなり大きいものです。そこで、それらにかかる費用を一部支給する企業も出てきています。
マイナビの調査によると、応募した企業から内々定をもらう前に交通費や宿泊費を支給されたことがある学生は約65%でした。支給されたタイミングとしては、最終面接やインターンシップなどの時に支給されることがほとんどで、支給金額合計の平均は約43,000円でした。

また、上記のグラフを参照すると、支給金額は学生の在住地区によって差があることが分かります。特に北海道や甲信越といった地域からの学生に対しては多くの交通費が支払われていることがわかります。
このような工夫により、遠方から来る学生の負担を減らし応募の母集団を増やしたり、途中選考の辞退率を下げたりすることにつながるでしょう。
【参考】株式会社マイナビ『マイナビ 2026年卒 大学生 キャリア意向調査6月<就職活動・進路決定>』
内定者フォロー・新人教育
地方学生に内定を出した後は、入社するまでの間や入社後も継続的なフォローが必要になってきます。ここでは、地方学生の内定者フォローや新人教育におけるポイントを2つあげています。
▼地方学生の内定者フォロー・新人教育におけるポイント
- 内定後に丁寧なフォローを実施する
- 入社後も継続的にフォローを行う
以下より解説していきます。
■ 内定後に丁寧なフォローを実施する
地方学生は、就職だけでなく東京への移住に対する心配もあります。さらに、故郷を離れることに家族が反対することも多いです。そこで、地方学生に対する内定後のサポートは丁寧に行いましょう。
では、地方学生に対してどのような内定者フォローを実施すればよいのでしょうか。実際に、株式会社キャリタスが実施した調査で入社意欲が高まった内定者フォローとして以下のことがあげられていました。
▼入社意欲が高まった内定者フォロー
- 内定者懇親会(対面):65.3%
- 社員を交えた懇親会(対面):59.8%
- 内定式(オンライン含む):47.2%
- 社内や施設などの見学会(オンライン含む):43.2%
- 社員を交えた懇親会(オンライン):38.4%
地方学生へのサポート方法としては、地方出身の社員との対話・交流や、内定者の家族にパンフレット・社内報を送ることが特におすすめです。学生が抱える懸念を解消して内定辞退を防ぎましょう。
【参考】株式会社キャリタス『調査データで⾒る「入社に向けた内定者フォロー」-2025年卒調査-』
■ 入社後も継続的にフォローを行う
入社前までのフォローにとどまらず、入社後も新人教育や研修を通して地方学生をフォローしていきましょう。特に、上京をする地方学生は都内での生活に不安を感じている場合が多いため、生活面でのフォローも実施する必要があります。
その際、メンター制度などを活用して地方学生と定期的にコミュニケーションをとれる環境を作ることがおすすめです。これにより、地方学生が自社へ定着しやすくなります。
地方学生の採用に成功した企業事例2選
最後に地方学生の採用に成功した企業を2つ紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
▼地方学生の採用に成功した企業事例
- 株式会社グランドビジョン
- 株式会社GA technologies
以下より詳しく解説していきます。
①株式会社グランドビジョン
株式会社グランドビジョンはビジネスモデルD4C事業やエバーブランディング事業、エンゲージセンター事業を展開している企業です。
当初、採用要件に合致した学生にアプローチできず、21年卒の新卒採用では内定承諾者が0名でした。しかし、Matcher Scoutを活用して九州の学生かつ全国転勤が可能な学生に絞ってアプローチを行ったことで翌年の22年卒では内定承諾者を4名出すことができました。
【参考】九州に縁のある学生に絞ってスカウトを送り、Matcher Scout経由で目標4名の内定承諾を実現
②株式会社GA technologies
株式会社GA technologiesは不動産領域に関するBtoC、BtoBサービスを提供している会社です。
当初、地方学生などの幅広い学生にアプローチしたいと考えていたものの採用担当者の人手が足りず、リーチができていない状態でした。しかし、Matcher Scoutを活用したことで採用担当者の業務負荷を減らし、幅広い学生と接点を持つことができるようになりました。
【参考】幅広い層の学生と1番多く出会えたのが、Matcher Scoutです。
母集団を拡大したいならMatcher Scout
「母集団を拡大したいが手が回らない」といったお悩みを抱えている新卒採用担当の方におすすめしたいのが、Matcher Scoutです。
Matcher Scoutとは、採用担当者の煩雑な業務負担を極限まで削減した新卒採用向けのダイレクトリクルーティングサービス。OB・OG訪問アプリ「Matcher」に登録している学生の中から、採用要件にマッチした学生に弊社の担当者が代理でスカウトを送信します。
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地方学生にアプローチして新卒採用活動を成功させよう!
いかがでしたか。地方までアプローチ対象を拡大すれば、自社にマッチした人材を採用できる確率が高くなります。
地方にもポテンシャルのある学生はたくさん存在するはずです。地方学生の採用に力を入れることで、学生の情報格差や負担するコストの多さなどによる機会損失をなくしながら、自社の求める人材を見つけることができます。自社にとって納得の行く採用活動を進めていきましょう。
ぜひ今回紹介した手法や事例を参考にして、地方学生の採用を検討してみてください。