オープン・カンパニーとは?インターンシップとの違いや定義を解説
2024/08/24

25卒の学生からインターンシップの定義が変わり、企業によって新たに実施されるようになったオープン・カンパニー。従来のインターンシップとは何が違うのでしょうか。

本記事では、オープン・カンパニーの定義や特徴、メリットや注意点、また、学生を惹きつけるオープン・カンパニーを実施するポイントについて解説しているので、是非ご参照ください!「新卒採用担当者応援3点セット」の資料イメージ

オープン・カンパニーとは

オープン・カンパニーとは、学生のキャリア形成支援の一環として、企業や業界の情報提供を行う説明会・イベントのことを指します。

企業をはじめとして、大学キャリアセンターや就職情報会社が実施します。

経団連によるオープン・カンパニーの定義

学生への情報提供を主目的とするオープン・カンパニーですが、経団連によって新しく定義された学生のキャリア形成支援活動の1つです。経団連によるオープン・カンパニーの定義を示した画像。

参考:経団連「何が変わるの?これからのインターンシップ」

経団連をはじめとする政府は、学生へのキャリア形成を一層実りのあるものにするため、25卒の学生からインターンシップの新定義を決定しました。

この定義によると、【タイプ①】オープン・カンパニーと【タイプ②】キャリア教育は”インターンシップ”に該当しないことになっています。”インターンシップ”に該当するのは、【タイプ③】汎用的能力・専門活用型インターンシップと、【タイプ④】高度専門型インターンシップのみということになりました。

つまり、インターンシップ参加からの採用が認められる”採用直結型インターンシップ”として実施できるのは【タイプ③】・【タイプ④】の要件を満たすもののみということになります。”インターンシップ”と称して、オープン・カンパニーやキャリア教育を実施しないようにしましょう。

企業によるオープン・カンパニーの実施動向

では、実際にどのくらいの企業がオープン・カンパニーを実施しているのでしょうか。

オープン・カンパニーを実施した企業は約7割!

株式会社リクルートが実施した調査によると、24卒に対してオープン・カンパニーを実施した企業は約7割にまで上っています。

また、25卒でのオープン・カンパニー実施予定企業数は24卒に比べて増加しており、今後オープン・カンパニーを実施する企業は増加する見通しとなっています。

【参考】株式会社リクルート「『就職白書2024』 2024年卒の就職・採用活動の振り返りと、2025年卒の採用見通しを調査」

また、オープン・カンパニーは学生からの参加意欲も高く、「オープン・カンパニーに参加して、幅広い業界への理解を深めたい」、「インターンシップに参加する企業を探すためにオープン・カンパニーに参加したい」といった声が見られます。

オープン・カンパニーは、企業・学生の両方から注目されている活動だといえるでしょう。

オープン・カンパニーとインターンシップとの違い

では、具体的にオープン・カンパニーとインターンシップとの違いはどこにあるのでしょうか。

オープン・カンパニーとインターンシップとの主な違いは、開催目的・対象学年・就業体験の有無・実施期間・学生情報の利用可否の5点にあります。オープン・カンパニーとインターンシップとの違いを表した画像。

開催目的

インターンシップの開催目的が、学生の評価情報の取得にあるのに対し、オープン・カンパニーの開催目的は、学生への情報提供・自社のPRにあります。

インターンシップは、”学生の採用を見据えた情報収集”的な側面が強いですが、オープン・カンパニーの方は、あくまで学生に業界情報や企業情報を知ってもらうという”キャリア教育”的な側面が強いといえるため、オープンカンパニーで知り得た学生の情報を選考に利用しないよう注意しましょう。

対象学年・実施時期

インターンシップでは、実施する対象学年が学部3.4年または修士1.2年かつ実施時期が学生の長期休暇中(春・夏・冬休み、入試休み)のみに限られるのに対し、オープン・カンパニーの場合は、対象学年・実施時期について特に制限はありません。

つまり、オープン・カンパニーの場合は大学1.2年生からでも参加することが可能です。

就業体験の有無

インターンシップは、学生の採用を見据えた活動であるため、就業体験が必須となっていますが、オープンカンパニーは採用活動とは関係がないものであるため、就業体験はありません。

就業体験を含めていないプログラムはキャリア形成支援に係る取組となるため、インターンシップとして行うことはできないことに注意しましょう!

実施期間

インターンシップでは、5日間以上が必須要件とされていますが、オープン・カンパニーは単日(1-2day)が基本とされています。

取得した学生情報の利用可否

インターンシップでは、取得した学生情報を採用活動に利用することが可能ですが、オープン・カンパニーでは、取得した学生情報を利用することはできません。

オープン・カンパニー中に知り得た学生の情報を、採用における評価材料の一部として利用することがないように注意しましょう。

【参考】厚生労働省「令和5年度から大学生等のインターンシップの取扱いが変わります」

オープン・カンパニーのプログラム内容

では実際、オープン・カンパニーのプログラムとして何が実施されているのでしょうか。オープン・カンパニーのプログラム内容を紹介した画像

オープン・カンパニーのプログラム例としては、業界説明会や会社説明会といった座学・講義系、社員との交流会、業務理解につながるグループワーク、オフィス見学などが実施されているようです。

また、実施されている割合としては、業界・会社説明会が8割社員との座談会・懇談会が7割と高く、説明会と座談会の2つをオープン・カンパニーとして実施している企業が多いです。

【参考】株式会社DISCO「2025 年卒・新卒採用に関する企業調査-採用方針調査」

自社に対する学生からの理解を深められるだけでなく、自社の魅力を訴求できるせっかくの機会であるので、学生に魅力的だと感じてもらえる内容を実施するよう心がけましょう。

学生にとって魅力的なプログラムにするためのポイントは、後述の”学生を惹きつけるオープン・カンパニーとは?”の章にて解説していますので、ぜひ参考にしてください!Matcher Scoutお問い合わせページへ移動

オープン・カンパニーを実施するメリット

企業側がオープン・カンパニーを実施するメリットとしては、以下3点が挙げられます。

  • 企業理解を深め、自社の魅力をアピールできる
  • 学年問わず幅広い学生と接点を持つことができる
  • 社員のやる気アップにつながる

企業理解を深め、自社の魅力をアピールできる

会社説明会を通じて、自社の事業内容や業務内容、福利厚生などの基本情報を学生に伝えることで、企業理解を深め、自社の認知度向上を図ることができます。

また、社員との座談会や懇談会を実施し、社員と通じて自社で働く魅力を学生に伝えることで、学生の志望度向上を期待できます。

特に、新卒入社の社員や、若手社員など、学生と年が近い社員を配置することで、自社で働く魅力が学生に伝わりやすくなるため、おすすめです。

学年問わず幅広い学生と接点を持つことができる

オープン・カンパニーを開くことで、早期から自身のキャリアを前向きに考えているキャリア志向の学生と接点を持つことができます。

オープン・カンパニーは学年不問で開催可能なため、大学1.2年といった低学年の学生に対しても自社の認知度を高められる絶好の機会です。

近年では、年々就活の早期化が進んでおり、人材獲得競争が加速しています。

その点、低学年のうちからオープン・カンパニーに参加している優秀な学生と接点を持つことができるというのは、大きなメリットといえます。

社員のやる気アップにつながる

オープン・カンパニーとして社員座談会を開催し、社員が学生と接点を持つことで、社員自身のモチベーションが高まる効果が期待できます。

働く中で感じる自社の魅力や、就活生時代の志望動機などを聞かれることで、自社の魅力を再発見し、働く意欲が高まるためです。

オープン・カンパニーを実施することで、自社の認知度が高まるだけでなく、社員にとって良い刺激を与えることが出来るのです。

学生を惹きつけるオープン・カンパニーとは?

オープン・カンパニーを開催するにあたって、第1にぶつかる課題として学生の集客が挙げられると思います。せっかく開催するなら、なるべく多くの学生に参加してもらいたいところです。では、学生にとって魅力的なオープン・カンパニーとはどのようなものでしょうか。

学生がオープン・カンパニーに参加したい時期は8月!

株式会社ディスコが実施した調査によると、オープン・カンパニーへの参加を8月に希望する学生が94%と、圧倒的な多数を占めていることがわかっています。次いで多いのが9月で81%であり、学生は、夏休み中でのオープン・カンパニー実施を期待しているといえるでしょう。

学生によっては、夏休みが始まる前は期末テストや実習などで忙しく、オープン・カンパニーに参加する時間が取れない場合もあります。開催時期を早めすぎないよう注意しましょう。

学生が期待するのは対面開催!

また、同調査によると、期待する参加形式は「対面とオンラインの両方」が約8割に上っています。「オンライン形式のみ」を希望しているのが5%ほどであることを考えると、学生は、オンラインよりも対面実施での参加を希望していることがわかります。

学生の意図としては、「企業の雰囲気を掴みたい」、「社員の方と交流を深めたい」といったものがあるようです。

例えオープン・カンパニーの対面開催が困難だとしても、企業側からの一方通行の説明のみで終わってしまうのは避け、学生と社員とが双方向にやりとり出来る時間を設けるようにしましょう。

【参考】株式会社ディスコ「キャリア意識やインターンシップ等に関する調査」

オープン・カンパニーを実施する際の注意点

最後に、オープン・カンパニーを実施する際の注意点についてご説明します。

取得した情報を選考に利用できない

オープン・カンパニーで取得した学生の情報は選考の材料として利用することはできません。

学生情報を選考に利用できるのは、【タイプ③】汎用的能力インターンシップと、【タイプ④】高度専門型インターンシップのみであり、オープン・カンパニーでの学生情報の利用は許されていないためです。

”インターンシップ”と称してオープン・カンパニーを開催してしまわないよう注意しましょう。

学生の適性・自社とのマッチ度は判定できない

オープン・カンパニーは単日開催であるため、学生一人一人の適性を見抜くことは困難です。開催期間が長く、実務を伴うインターンシップと比べて学生とコミュニケーションを取る機会はどうしても少なくなってしまうためです。

オープン・カンパニーは、あくまで学生に自社のことを知ってもらう機会と捉えて実施し、学生の適性を見極めたい場合は、別途インターンシップの開催を検討しましょう。

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おわりに

いかがでしたか。これまでで、オープン・カンパニーの定義や、インターンシップとの違い、開催するメリット・注意点について解説してきました。
オープン・カンパニーの開催を検討している方の参考になれば幸いです。