【完全版】採用コストを削減する6つの方法とは?安い採用を実現しよう
2023/03/13

少子高齢化が急進する現在、労働力の確保に課題を感じている企業様も多いのではないでしょうか。

採用手法も多様化しており、どの媒体にどれほど費用をかけるべきかという判断が難しくなってきています。

そこで本記事では、採用コストの見直し方を解説します。

「何に」「どれほど」費用をかけると自社の採用目標を達成できるのか、確かめていきましょう。

採用コスト削減を行う際は、「どのような人材を採用したいのか」という目標に沿って行動することが重要です。

採用コスト削減における指針を再確認したい方は、以下の記事をご参照ください。

【参考】「採用戦略の立て方」を4ステップで徹底解説!鍵はフレームワーク?

【参考】新卒一括採用は本当にやるべき?現状を把握し、今後の対応を考える

ダイレクトリクルーティング工数算出表の資料ダウンロード

採用コストとは?

そもそも採用コストとは何でしょうか。

採用コストの定義を確認し、関連ワードである「採用単価」との関係性についてもご紹介します。

概要

採用コストとは、採用活動の過程で発生する費用のことを指します。

ナビ媒体や人材紹介、ATS(採用管理ツール)などのサービス利用費、採用担当者の人件費など、採用を開始してから終了するまでにかかる費用の全てが採用コストです。

採用単価との関係性

採用コストと一緒に「採用単価」というワードを聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

採用単価とは、一人当たりの採用コストのことを指します。

現在使用中の採用媒体を見直す場合や、新たに導入する場合などは、サービス利用にかかる費用が効果に対して適切かどうかを判断する指標として、採用単価が役に立ちます。

採用単価の調べ方は、以下の通りです。

採用単価の計算方法を表した図

採用コストの計算方法

採用コストを計算する際は、「社外コスト」と「社内コスト」の2種類に分けて考えます。

「社外コスト」は会社の外に向けた出費「社内コスト」は会社の中で発生する費用のことです。

「社外コスト」と「社内コスト」ではコスト削減するために行うべきことが異なります。

それぞれの採用コストの計算方法を、以下で解説していきます。

採用コストの合計を求めるための計算図

「社外コスト」を調べる

○概要

「社外コスト」を調べるために、自社外に出て行った出費を集計しましょう。

基本的に「社内コスト」よりも「社外コスト」の方がかかる費用が多いです。

「何に」「どれだけ」かかっているのかが明確なため、採用コストの削減も行いやすい傾向があります。

集計する際は、「本当にこのサービスを利用する必要があるのか」「自社で対応できないか」などを考えましょう。

○「社外コスト」の例

  • ナビ媒体の掲載費用
  • 人材紹介の紹介料
  •  
  • ダイレクトリクルーティングの成功報酬金
  •  
  • 会社説明会の会場利用費
  •  
  • 会社説明パンフレットなどの製作費
  •  
  • 地方採用などでの移動費
  •  
  • オンライン面接のツール利用費

「社内コスト」を調べる

○概要

「社内コスト」を調べるために、採用活動時に社内で発生した費用を集計します。

採用担当者の人件費なども含まれるため、「社外コスト」と比較して「社内コスト」は費用が見えにくい傾向があります。

「社内コスト」を見える化し、日々の業務にかかっている費用を意識することで、採用活動の効率化にも繋がります。

○「社内コスト」の例

  • 採用担当者の人件費
  • 会社説明会や面接会場までの移動費
  • 社内面接担当者が面接にかける時間あたりにかかる費用
  • リファラル採用でのインセンティブ
  • 内定者懇親会などでの交際費

採用コストの相場

現在自社でかかっている採用コストを計算したら、次に採用コストの相場と比較してみましょう。

相場よりも多い場合は採用コストの内訳を見比べ、改善するべき箇所を把握しましょう。

新卒の採用コスト平均

新卒採用における2020卒年度の採用単価は一人当たり93.6万円でした。

2019卒年度の採用単価である71.5万円からは、+22.1万円増加しています。

「人事担当部署以外で新卒採用に携わる人数」が充足傾向にあることから、人事部以外に所属する社員の協力が採用活動において必須となっていると読み取れます。

2019卒年度の採用単価の増加は、このような社内コストの増加が考えられる主な要因です。

【参考】就職みらい研究所「就職白書 2020」

2020卒年度と比較し、2021卒年度の採用では33.5%の企業が「採用活動の総費用が減った」と回答しました。

2021卒年度採用では、新型コロナウイルス感染症の流行により採用をオンライン化した企業が増加しました。

その結果、移動コストなどが削減され、採用活動の総費用が減ったのだと考えられます。

【参考】就職みらい研究所「就職白書 2021」

中途の採用コスト平均

マイナビの調査によると、2021年の中途採用予算は全体平均で544.5万円実績は484.3万円でした。

中途採用では、新卒採用と異なり候補者に求めるスキルや能力が企業によって様々です。

そのため従業員数や業種などによって、採用コストにばらつきがあります。

以下では「従業員数」「上場・未上場」「業種」の視点から、採用コストを見ていきます。

【参考】マイナビ「中途採用状況調査2022年版(2021年実績)」

○従業員数別の採用コスト平均

従業員数別の平均採用コストはこちらです。

予算

     
  • 50名以下:132.5万円
  •  
  • 51~300名:272.0万円
  •  
  • 301~1000名:458.3万円
  •  
  • 1001名以上:1123.6万円

実績

     
  • 50名以下:104.2万円
  •  
  • 51~300名:277.5万円
  •  
  • 301~1000名:360.6万円
  •  
  • 1001名以上:1004.7万円

従業員数が1001名を超えると、中途採用にかかる採用コストが急激に増加することがわかります。

【参考】マイナビ「中途採用状況調査2022年版(2021年実績)」

○上場・未上場での採用コスト平均

上場・未上場における採用コストの違いは、以下の通りです。

予算

     
  • 上場:1,561.3万円
  •  
  • 未上場:400.5万円

実績

     
  • 上場:1,493.2万円
  •  
  • 未上場:364.8万円

こちらは2020年度実績のデータです。

未上場企業と比較し、上場企業の採用コストが大きく上回っていることが分かります。

【参考】マイナビ「中途採用状況調査2021年版」

○業種別の採用コスト平均

こちらは業種別の採用コスト平均です。

予算

     
  • IT・通信・インターネット:636.1万円
  •  
  • メーカー:752.2万円
  •  
  • 商社:341.1万円
  •  
  • サービス・レジャー:597.4万円
  •  
  • 医療・福祉・介護:438.6万円
  •  
  • 流通・⼩売・フードサービス:320.8万円
  •  
  • マスコミ・広告・デザイン:52.6万円(参考値)
  •  
  • 金融・保険・コンサルティング:652.2万円
  •  
  • 不動産・建設・設備・住宅関連:441.3万円
  •  
  • 運輸・交通・物流・倉庫:446.8万円
  •  
  • 環境・エネルギー:506.1万円(参考値)
  •  
  • 公的機関:132.7万円(参考値)

実績

     
  • IT・通信・インターネット:574.4万円
  •  
  • メーカー:654.8万円
  •  
  • 商社:310.0万円
  •  
  • サービス・レジャー:445.6万万円
  •  
  • 医療・福祉・介護:382.1万円
  •  
  • 流通・⼩売・フードサービス:264.6万円
  •  
  • マスコミ・広告・デザイン:108.4万円(参考値)
  •  
  • 金融・保険・コンサルティング:638.0万円
  •  
  • 不動産・建設・設備・住宅関連:359.9万円
  •  
  • 運輸・交通・物流・倉庫:577.7万円
  •  
  • 環境・エネルギー:543.7万円(参考値)
  •  
  • 公的機関:107.8万円(参考値)

『運輸・交通・物流・倉庫』では、予算が446.8万円なのに対して、実績が577.7万円と約130万円の超過となっています。

最も採用コストがかかる業界は『金融・保険・コンサルティング』で638.0万円です。

【参考】マイナビ「中途採用状況調査2022年版(2021年実績)」

エンジニア採用コストは高い?!

エンジニアの採用コストは他の職種に比べて高い傾向があります。

理由として、エンジニアの需要が高い一方で人材数が少ないからです。

エンジニアの獲得競争が激しくなっているため、採用コストも高くなります。

以下のデータでは、エンジニアの需要と実際の人材である供給のギャップを示す「需給ギャップ」について述べられています。

2030年には「需給ギャップ」が80万人にも拡大するとされています。

【参考】経済産業省委託事業「IT人材需給に関する調査」

新卒採用でかかる3大コスト

大きくコストがかかる部分は、その分支出の見直しがしやすいです。

ここでは新卒採用で特にコストがかかる箇所についてご紹介します。

採用サービス利用費

採用活動にかかる費用として一番に思いつくのは、採用サービス利用の費用ではないでしょうか?

ナビ媒体への掲載や人材紹介の利用料、説明会開催の広告費用など、近年採用手法の多様化に伴い、サービスも増えています。

より多くの学生へアプローチすると、それだけ広告費も大きくなります。闇雲に多くの媒体に載せてアピールするのではなく、自社に合った学生へのアプローチ方法を考える必要があります

ターゲット層が集まらないと費やしたコストが全て無駄になるため、ターゲット層にダイレクトにアプローチできるように考え、最低限に抑えられるようにしましょう。

自社ホームページ制作費

多くの学生は、応募する企業や興味のある企業の採用ホームページを見ます。そのため、自社ホームページを魅力的にすることでアピールすることが可能です。

実際に新入社員に企業ホームページを参考にしたか調査したところ89.6パーセントが就職活動にて企業のホームページを参考にしたと回答しました。

一方でWebページを一から外部に委託するとなると費用が膨大になってしまいます。

特にアピールしたいことを重点的に見せることを意識するとよいです。

採用ホームページにて効果的なコンテンツ

採用コンテンツを充実させることで、求職者に有益な情報を発信させることができます。

求職者にとって有益な情報であり、採用に効果的なコンテンツについて紹介します。

       
  • 先輩社員の声/インタビュー
  •  
  • 1日の業務の流れについて
  •  
  • 取得できるスキルや資格
  •  
  • 福利厚生などの「働き方」について
  •  
  • よくある質問

これらのコンテンツを発信することで求職者が自分の働いている姿を想像しやすくなり、採用に効果的です。

説明会実施費

自社をよく知ってもらうために説明会を行うのは必須です。

しかし、説明会は会場設営費などの外部コスト、準備や移動などにかかる内部コスト、共に大きくなりやすいです

そのため予算を細かく決めて、かけられるコストの範囲内で計画的に行うようにしましょう。

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採用コストを削減するには

効果的な採用を行うには、自社の採用コストを見直し、必要に応じて削減する必要があります。

以下では社外コストと社内コストに分け、採用コストを削減するための具体的な方法をご紹介します。

採用コストの削減方法について示した図

社外コストを抑える方法

採用サービスの利用料や説明会の会場費など、対外に向けての出費である社外コストを抑えるためには、以下の3つの方法を試してみましょう。

採用コストの削減方法について示した図②

① 採用手法を見直す

自社が採用したいターゲットに適切にアプローチできていますか?

「ナビ媒体で募集をかけてもなかなかエントリーに繋がらない」

「費用を抑えるためにリファラル採用のみ行ったが、誰も採用できなかった」

このような場合は、利用する採用手法を見直す必要があります。

内定承諾に繋がりやすい採用手法は何かを調べるために、利用している各サービスごとの歩留まりを確認しましょう。

採用コストの削減に向いているのは、自社から求める人材にピンポイントでアプローチできる採用手法です

企業から候補者にアプローチできる主な採用手法は、「ダイレクトリクルーティング」「リファラル採用」「SNS採用(ソーシャルリクルーティング)」です。

ダイレクトリクルーティングでは、候補者データベースの中から会いたいと思った候補者にスカウトメールを送信し、アプローチします。

基本的に成果報酬型となっているため、初期費用がかからず、費用的なリスクを抑えて採用活動を行うことが可能です。

リファラル採用では、社員の人脈を駆使し、候補者となる人材を見つける手法です。

採用となった人材を紹介した社員へのインセンティブのみがコストとなるため、費用を抑えて採用活動を行うことができます。

SNS採用(ソーシャルリクルーティング)では、TwitterやFacebook、Instagramなどのソーシャルネットワークサービスを通して、候補者となる人材に接触します。

一般的な採用媒体では出会えない人材にアプローチすることが可能です。

また同じ採用手法でも、サービスによって強みが異なります。

理系学生に特化したサービスや、ベンチャー志向の候補者が集まるサービスなどがあります。

自社の求める人材が集まりやすいサービスを利用できているかを見直しましょう

【参考】【新卒20社比較】ダイレクトリクルーティングサービスを徹底解説!

【参考】新卒でリファラル採用を行うメリットとその方法とは?

② 採用手法の使い方を見直す

各採用手法の特徴をしっかりと理解した上で、運用を行えていますか?

ナビ媒体は、一定の掲載期間に対して利用料が発生する掲載課金型の費用形態が主です。

掲載期間は通年タイプが多いため、毎年度費用が発生すると考えて良いでしょう。

掲載課金型では、結果的に採用できた人数に関わらず費用は一定です。

そのため、ナビ媒体を通じて採用したい人材と多く出会えると、社外コストを削減することが可能です。

一方で、採用認知度が低い場合は、ナビ媒体のような求職者側からのエントリーを待つ採用手法はあまりオススメできません。

ほとんどの求職者の目に触れないのにも関わらず、自社情報をナビ媒体に掲載していてもあまり意味がないため「待ちの採用手法」から「攻めの採用手法」に転換するのがよいでしょう。

攻めの採用手法とは、人材紹介やダイレクトリクルーティングなどの、企業側から求職者へと自社の情報を伝えられるような採用手法を指します。

前述した通り、このような採用手法は成果報酬型の場合がほとんどです。

ナビ媒体で求める人材が集まりにくい場合は、成果報酬型の人材紹介やダイレクトリクルーティングを使うことで、無駄な出費を抑えることに繋がります

【参考】【新卒採用】母集団形成に効果的な採用手法を8つ紹介します

【参考】【2022年・新卒】採用手法のトレンドを紹介!ユニークな方法も!

〜「攻め」の採用手法の詳細〜

「攻め」の採用手法とは、積極的に求職者に目をつけてもらうためにアプローチしていくことです。

主に以下の3つの採用手法について紹介します。

-ダイレクトリクルーティング

-リファラル採用

-SNS採用

○ダイレクトリクルーティング

ダイレクトリクルーティングとは、企業から見込みある求職者の候補に直接声をかける採用手法です。

ダイレクトリクルーティングの料金形態は、「先行投資型」「成果報酬型」です。それぞれの相場は..

先行投資型→年間100万〜400万程度

成果報酬型→年収の15%程度

求人媒体掲載費が1ヶ月あたり60万〜150万程度なため、ダイレクトリクルーティングに変えるだけでもコスト削減になります。

ダイレクトリクルーティングでは、スカウトした数によって費用が支払われるケースが多いため、候補者を極めて少ない通数で採用ができた場合、採用コストを大幅に抑えることができます。

一方で、スカウトを送付するための文言や開封率、スカウトの返信率を上げるための施策を決めるのに時間がかかってしまったり、候補者に合わせてオリジナルで文書やデザインを作成することで内部コストが発生してしまう可能性が高いです。

【参考】ダイレクトリクルーティングの費用を紹介!安くすませる方法とは?

○リファラル採用

リファラル採用とは、社員の友人や知り合いから紹介してもらい候補者を募る採用手法です。

社員の協力のもとで成立するため、成功報酬や掲載費などの外部コストをかけずに採用することができます。

実際に働いている社員の紹介になるため、事前に企業と候補者とのすり合わせをする時間が多く取れることで通常の採用よりマッチング率は高くなる傾向があります。

内定辞退や早期離職の減少にも期待することができ、内部コストの削減にも期待することができます。

【参考】新卒でリファラル採用を行うメリットとその方法とは?

○SNS採用

SNS採用とは、ソーシャルリクルーティングとも呼ばれ、主にTwiiter、 Facebook、 Instagram、 noteなどの各種SNSを活用して採用することです。

無料でアカウントの開設や運用を行うことで、外部コストを削減できます。

【参考】【SNS採用とは】特徴を理解し効果的な企業ブランディングを実施

③ 採用における企業認知度をあげる

採用における自社の認知度はどれくらいですか?

多くの求職者が自社を認知し、自然と応募者が集まるようになれば、社外コストのかかるナビ媒体や人材紹介などを利用する必要がなくなります。

また企業認知度を上げることは内定承諾率を高め、ミスマッチを予防することにも繋がります。

自社の認知度が高いと、事業内容や企業理念をよく理解し、志望度が高い状態で候補者が応募します。

候補者が就職する企業に求めるものと、自社での実際の業務内容との間に乖離が起きにくく、そのため内定承諾率改善やミスマッチ予防が可能です。

採用における自社の認知度を高めるためには、採用広報に力を入れましょう

採用メディアを立ち上げ、社員または内定者インタビューを掲載し、採用担当者ブログを更新するなどで情報を発信しましょう。

さらにTwitterやInstagramなどのSNSで自社の採用アカウントを立ち上げ、採用活動や、更新している採用メディアの情報を開示すると効果的です。

他にも、採用CX(=候補者体験)を高めることが重要です

口コミが大きな影響力を持っている現在、候補者に良い就職活動体験をもってもらうような体制を整える必要があります。

「候補者からの連絡にはなるべくすぐに返信をする」

「面接の際は候補者が話しやすいような環境をつくる」

またユニークで面白い採用活動を行うことも、採用CXを高め、自社の認知度を上げる効果があります。

思わず誰かに伝えたくなる、SNSで拡散されやすい採用イベントを設けてみるのもよいでしょう。

【参考】【徹底解説】採用活動でSNSを最大限活用するには

【参考】【採用CXとは?】即マネできる参考事例や取り組むメリットを解説

【番外編】助成金などを利用する

国や地方公共団体に計画書などの書類を提出することで、事業者に補助金や助成金を受給することができます。

補助金や助成金の条件を満たすことで、基本返済不要な場合が多いです。採用コストを増やすために補助金や助成金の活用を検討してみましょう!

採用の際に活用できる補助金や助成金について4つ紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

       
  • 特定求職者雇用開発助成金
  •  
  • 人材確保等支援助成金
  •  
  • 中途採用拡大助成金(UIJターンコース)
  •  
  • 事業継承補助金

社内コストを抑える方法

社内でかかるコストを抑えるためには、いかに採用を効率化させるかというポイントが重要です。

以下では社内コストを抑える方法を3つご紹介します。

社内コストを抑える方法

① 採用担当者の業務量を減らす

採用担当者の業務量を減らすことによって、社内コストである人件費を抑えることが可能です。

採用担当者のスタンスとして最も理想的なのは「考える業務以外はほとんどやらない」という状態です。

採用担当者の業務量を減らすには、以上のアクションが効果的です。

       
  • ATS(採用管理ツール)などを利用して業務の自動化を行う
  •  
  • 採用代行サービスを利用する
  •    
  • 採用の一部をオンラインに変更する

ATS(採用管理ツール)や採用代行サービスの利用を検討している場合は、該当する業務に現在割いている時間から社内コストを計算し、サービス利用によってかかる社外コストと比較してみましょう。

また採用の一部をオンラインにすることでも、採用担当者のコストを削減することに繋がります。

以下のグラフは採用活動のWeb化による成果を調査したものです。

採用活動をWEB化したことにより得られた成果を表した図

説明会や面接会場の費用、出張費用などのコストを削減できたと回答した企業は全体の66.4%です。

採用活動のWeb化には、「これまで接点の取れなかった学生層からの応募」「応募者の増加」といった利点もあります。

【参考】就職みらい研究所「就職白書2022」

② 内定辞退者を減らす

内定辞退者が多くては、せっかく採用にかけたコストが水の泡となってしまいます。

内定辞退者を減らすためのポイントは「採用活動を通して志望度を高める」「効率的に候補者とのマッチ度を確かめる」ことです。

具体的には以下のような内定辞退対策を取りましょう。

求職者向け施策:

  • インターンシップを取り入れる
  • 内定者フォローを行う

社内向け施策:

  • 面接での評価基準の認識をすり合わせる
  • 選考フローを最適化させる

求職者向け施策は、自社に対する志望度を高め、求職者がいくつかの内定をもらった際に自社のことを選んでもらえる土台を作ることが目的です。

インターンシップは選考前もしくは選考の早期に開催しましょう。

実際の業務を体験してもらうことで、自社で働く姿を想像しやすくなり、結果的に内定辞退を減らすことに繋がります。

内定者フォローでは内定者の不安を取り除くことが重要です。

オンラインのみではなく対面でも内定者フォローを行うことで、内定者が安心して入社しやすくなります。

社内向けの施策では、候補者の見極めの速度と精度を高めることが目的です。

面接官の間で評価基準が一致していないと、見極めにかかるコストが増加してしまいます。

評価基準シートの作成や、構造化面接の導入などの対策を取ることで、自社にマッチする候補者を精度高く見極められるようになります。

また選考フローにおいて無駄な工程がないかも確認しましょう。

各選考段階の意図を明確にすることで、選考段階の中で見極めたいポイントが重複している箇所を見つけることができます。

【参考】【改善策4選】3年分の内定承諾率から考察!内定承諾率を上げるコツ

【参考】すぐできる内定辞退対策12選!主な辞退理由から対策を立てる!

③ 早期離職者を減らす

せっかくお金をかけて採用しても、すぐに離職してしまっては、かけたコストが無駄になってしまいます。

早期離職者を減らすためには、「本当に自社とマッチしていると感じた候補者のみを採用する」ことです。

       
  • カジュアル面談を選考前後に実施する
  •  
  • 選考では、スキル面のみではなく、マインド面のマッチも重視する

カジュアル面談の目的は「自社との相性を確かめる」ことです。

とにかく優秀な人材に入社してほしいからといって、自社の良い面のみを見せていたら、入社後にギャップを感じて離職してしまう可能性が高まります。

候補者の本音も聞き出しながら、「候補者がやりたいことをできる環境があるのか」「自社で働くデメリット(改善していきたいポイント)は何か」を話すようにしましょう。

また選考において、マインドマッチを確かめることも重要です。

候補者と自社の社風の相性が悪ければ、作業的に業務をこなすことは可能でも、自社で継続して働くことが難しくなります。

候補者の価値観や将来設計を確認し、マインド面でも自社にマッチしているのかを見極めましょう。

【参考】【質問例あり】カジュアル面談の準備からその後の流れもまとめて解説

採用コストを削減する際の注意点

闇雲に採用コストを削減しても意味がありません。

以下の2点を意識しながら、効果的な採用を行うことを目的として採用コストの削減を行えるように注意しましょう。

「コストをかけるべきところ」を明確にする

採用コスト削減を始める前に、まず自社の採用において「コストをかけても行うべきこと」は何かを考えましょう。

例えば「プログラミング経験のある人材」をターゲットに設定した場合は、サービス利用料が比較的高くても「エンジニア人材」の集まる採用媒体を利用するメリットがあります。

ターゲットを採用するために必要なコストを削減してしまっては、採用目標を達成することが難しくなります。

自社の採用活動においてコストをかけるべきところを見つけるには、採用ターゲットの設計を行うことが必須です。

採用ターゲットを設計するには、以下の手順を踏みましょう。

       
  • 事業計画から、どのような人材が必要なのかを見極める
  •  
  • 採用要件(求める人物像)を設定する
  •  
  • 採用要件を、MUST・WANT・NG条件に分ける
  •  
  • ペルソナを作成する

ただ採用コストを削減するのではなく、設計した採用ターゲットを効率的に採用するためにコストを削減することを意識しましょう。

【参考】【新卒】採用ペルソナの設定方法を具体例・フォーマットで紹介します

【参考】採用要件を明確に定義する方法!評価基準の設け方などを解説

採用全体を俯瞰して、削減するべきコストを判断する

社外コストと社内コストは完全に切り離されたものではなく、「社外コストを削減したら社内コストが増えた」などお互いに影響し合う関係にあります。

そのため採用コストを効果的に削減するには、採用全体を俯瞰する必要があります。

例えば社外コストを削減するために、採用代行の利用をやめ、採用担当者のみで運用を行うとします。

もし採用代行の利用をやめたことで発生する業務にかける採用担当者の人件費が、採用代行の値段よりも高い場合は、採用全体で見るとコストが増加しています。

また採用代行の利用をやめたことで業務が圧迫され、担当者が採用活動の改善に時間をかけられなくなった場合、内定承諾低下などの影響が出る可能性があります。

このように、採用の一部を見るだけでは効果的な採用コスト削減は行えません。

一つの採用コスト削減が採用全体に与える影響を洗い出し、本当に行うべきかどうかを判断するように注意しましょう

【無料あり】求人掲載はどこでできる?

採用コストの削減するポイントなどを踏まえて、無料、有料で求人掲載できるものをご紹介していきます。

無料の求人掲載

無料で求人掲載できる媒体についてご紹介します。

無料で掲載できるので、まず試しにやってみることも重要です!

       
  • ハローワーク
  •  
  • 店頭ポスター
  •  
  • 無料求人検索エンジン(Indeed、求人ポックス、Googleしごと検索(Google for jobs)など)
  •  
  • 知人紹介(リファラル採用)

無料というハードルが低いので活用してみましょう!

有料の求人掲載

有料で求人できるものとして...

       
  • 求人雑誌(タウンワーク、ジョブアイデム)
  •  
  • 求人情報サイト(リクナビNEXT、タウンワーク、マイナビ、doda)
  •  
  • 転職エージェント(リクルートエージェント、マイナビエージェントなど)
  •  
  • 人材派遣会社(スタッフサービス、テンプスタッフなど)

などが挙げられます。それぞれ金額やプランは異なりますが、新卒採用での掲載単価は、約80〜150万円くらいと言えます。

採用コストを減らしたいならMatcher Scout

社外コストの削減に向いている媒体の一つとして、ダイレクトリクルーティングをご紹介しました。

弊社が運用する新卒向けダイレクトリクルーティングサービス Matcher Scoutは「自社の求めている学生に、手間を掛けずに、リスク無く」採用できるサービスです。

以下では弊社サービスの特徴をご紹介します。

資料請求・お問い合わせはこちらからお願いいたします。

 

会いたい学生にピンポイントでアプローチ

OB・OG訪問マッチングサービス「Matcher」のデータベースを活用しているMatcher Scoutでは、OB・OG訪問を主体的に行う学生に自社からアプローチすることが可能です。

「現在利用している媒体では、自社の求める人材とあまり出会えない」

「採用における企業認知度が低く、優秀な学生が集まりにくい」

ダイレクトリクルーティングでは会いたい学生にピンポイントでアプローチできるため、以上のようなお悩みを解消することができます。

スカウトを通じて自社とのマッチ度が高い学生と出会うことで、選考にかかるコストも最低限に抑えられます

スカウトを代理で送信

「膨大なデータの中から求める人材を見つけてスカウトを送るのって社内コストがかかりそう…」

Matcher Scoutでは弊社担当者が貴社の採用チームに参画し、ダイレクトリクルーティング運用に際する、候補者選定やスカウト送信、日程調整などをすべて請け負います。

運用に必要な事務作業が一切不要となり、社内コストをかけずにダイレクトリクルーティングを行うことが可能です。

ABテストによってノウハウを蓄積

2,500回以上のA/Bテストで得たノウハウを活用しながら、ダイレクトリクルーティングの運用を効率化。

弊社が企業様ごとの最適なスカウト文言や画像を見つけ出し、本当に会いたい学生に会える確率を向上させます。

Matcher ScoutのABテストで得たナレッジを活かすことで、採用全体にかかるコストを削減することができます

安心の成果報酬型

Matcher Scoutは、採用するまでの費用が一切発生しない成果報酬型の費用体系です。

初期設定やスカウト運用業務、ABテストもすべて無料で承るため、社外コストも社内コストも抑えながらダイレクトリクルーティングを利用できます。

より詳しいサービスの説明はこちらをご覧ください。

【参考】「3分でわかるMatcher Scout」

3分で分かるMatcher Scoutの資料ダウンロードを喚起する画像

おわりに

いかがでしたか。

本記事では採用にかかるコストを削減する方法をご紹介しました。

自社の採用コストと相場を見比べながら、効率的な採用を行うためにするべきことを明確にしましょう。