もう一度振り返ろう!会社説明会の目的
新卒採用のフローの中で、会社説明会は『スタートライン』です。
エントリーをする前に学生が本当に行きたいと思えるかどうかを判断する重要な機会となっています。
どれだけの学生を会社説明会へ集客できるか、また、会社説明会で十分に魅力を伝えられるか、が母集団形成の量と質を大きく左右します。
説明会へと学生を誘致するためには、学生がどのように企業選びをしているのかについて知っておく必要があります。
どのようなポイントをアピールすると、学生にとって魅力的な説明会または会社に見えるのでしょうか。
順を追って説明していきます。
どんな企業が魅力的?学生が見ているポイントを解説
下記の10点が学生が企業選びの際に見ている主なポイントです。
素質を重視する傾向にある新卒採用では、学生と企業の相性が重要です。
幅広い学生の関心を得ようと大袈裟な宣伝をしてしまうとミスマッチに繋がります。
できるだけありのままの姿で魅力を伝え、求める人物像にフィットしている学生にアプローチする方法を考えていく必要があります。
自社の持っている強みをより効果的な形で明文化していくために、それぞれのポイントでどのようなことが訴求できるのかを当てはめながら考えてみてください。
- 企業の目指す方向性との一致
- 業務内容における自分との適性
- 業務環境における自分との適性
- 裁量の大きさ
- 成果主義の環境
- 業界の成長可能性
- 企業の成長可能性
- ビジネスの専門性、独自性
- 働く社員の優秀さ
- (インターンシップにおいて)参加企業の本選考に有利に働くか
下記で詳しく解説していきます。
1.企業の目指す方向性との一致
企業理念や注力事業に対する共感。会社としてのあり方など。
例)○○を理念とし、××な社会を目指しています。
2.業務内容における自分との適性
業務内容とやりたいことのマッチ度。やりがい、業務内容など。
例)○○を中心に事業を行なっています。具体的には××などの分野が得意です。
3.業務環境における自分との適性
企業文化や自社特有の制度など、どんな環境や雰囲気の会社か。
例)○○なカルチャーを持っている会社です。年に数回××を行っています。
4.裁量の大きさ
若手で活躍している人がいるかどうか。新卒で入社してからどのような仕事を任せられるのか。
例)新卒○年目で××を任されることもあります。
5.成果主義の環境
実際に結果を出してポストについた人がいるかどうか。
キャリアプラン、重要な役職についた人の体験談など。
例)20代で管理職や執行役員に就く事例もあります。
6.業界の成長可能性
その業界の展望の明るさ
例)〇〇の需要が高まる中、××の市場規模は◎千億円と成長業界と言われています。
7.企業の成長可能性
その企業自体が成長しているかどうか。成長幅など。
例)3年連続で売上が前年比〇〇%で成長中。新規事業にも投資しています。
8.ビジネスの専門性、独自性
事業の専門性や独自性について記載。
例)〇〇業界において××を行なっているのは弊社のみ。
9.働く社員の優秀さ
一緒に働きたいと思える人がいるかどうか。代表や社員の経歴を記載。
例)弊社代表は〇〇出身。××に関する経験があります。
10.(インターンシップにおいて)参加企業の本選考に有利に働くか
インターンシップに参加することで得られるメリットがあるか。
例)特別選考ルートへのご招待あり。
<学生アンケート>企業選びで重視することを会社説明会で漏れなく伝える
就職活動は約一年という長い期間の間に行われます。そのため時期や就職活動の段階によって、企業のなかで重視しているポイントが変化していきます。
Matcher Scoutでは、21卒を対象としたアンケートを行い、それぞれの時期でどのようなポイントを企業選びの際に重視していたのかを調査しました。
学生の就職活動段階に合わせて訴求ポイントも変えていくことで、より学生に魅力が伝わるような説明会の設計をしましょう。
【サマーインターン期】6〜9月
サマーインターン期では、働く社員の優秀さを重視して企業選びをしている学生が多いです。業界もまだ定まっていない学生が多い時期のため、
業界に関わらず、働いている人を中心とした企業選びをする傾向にあります。
また、この時期の企業選びの特徴として、働く人や環境など、インターンにおいて知られることや得られることを主軸としていることがわかります。そのため
入社後に大きく関わってくるような『企業の目指す方向性との一致』などに関する訴求は現段階では効果が見られないかもしれません。
【企業研究期】10〜12月
企業研究期では、OB/OG訪問などで会社についての理解を深めていく学生が多いです。そのため業務環境や業務内容、また業界や企業の成長可能性などを重点的に見る傾向にありました。
入社後の日々の業務やキャリアプランなどを考えることが多くなる時期のため、働いている姿などが想像しやすいような訴求をすると効果的です。
【エントリー開始期】1〜2月
エントリー開始期では、ESを書きながら企業選びをしている段階になります。
そのため今までやってきた経験と照らし合わせながら、自分にフィットした企業を見ている学生が多い傾向にあります。
また、この時期になると『企業の目指す方向性との一致』を重視する学生が増えてくるため、ビジョンや企業理念などを詳しく説明し、自社の考えとフィットする学生の志望度を高めていきましょう。
『働く社員の優秀さ』は5位と、【サマーインターン期】や【企業研究期】の比較すると順位を下げています。とはいえ、座談会などのコンテンツを実施する場合は各部署で活躍する社員に登壇してもらい、業務内容や業務環境などを語ってもらうことが効果的です。
【選考期】3〜6月
選考期では、最終的にどの会社に行くのかを選ぶ段階となっているため、決め手となる部分について考えている学生が多いです。
- 自分の価値観やスキルが会社のものとフィットしているか(1〜3位)
- 会社の成長性・安定性(4〜5位)
この2つが上位を占めているため、コンテンツを決める際は1〜5位までの内容が漏れていないか確認しましょう。
さいごに
いかがでしたか。
今回の記事では、時期別に学生が企業選びの際に見ているポイントをご紹介しました。
自社の魅力を的確に伝えられるように、学生が企業選びの際に重視しているポイントを参考にし、説明会の内容を見直してみてください。