新たに注目を集めるようになった「タレント・アクイジション」。
従来の採用方法とはどのような点が違い、どんな特徴があるのでしょうか。
本記事では、タレント・アクイジションの基本的な意味やその特徴、導入するメリット・デメリット、企業事例までを網羅的に解説しています。
タレント・アクイジションへの理解を深めて、今後の採用活動に活かしましょう!
タレント・アクイジションの意味
タレント・アクイジション(Tarent Aquisition)とは、「才能を持つ人材を獲得すること」を意味します。
具体的には、「自社の中長期的な成長に必要となる人材」の獲得を目標とする採用活動を指しており、目下の人材不足を解消するための”人員補充”としての採用活動とは異なります。
アメリカを中心に発達した概念ですが、日本においても、日立製鉄所や博報堂といった企業がタレント・アクイジションに力を入れるようになりました。
自社の中長期的な成長を見据え、企業の側から優秀な人材にアプローチしていく点に特徴があります。
タレント・アクイジションと通常の採用活動との違い
では、タレント・アクイジションと通常の採用活動とは何が違うのでしょうか。
違いとしては、主に目標・期間・姿勢・業務内容が挙げられます。
目標・期間・姿勢の違い
まず、採用活動の目標・期間・姿勢において違いがあります。
通常の採用活動は、目下の欠員補充を目標に、短期的な採用プロセスを経て人材を獲得することを目指しています。
年間採用計画に沿って母集団形成・募集・選考・採用を行うため、人材の採用に関しては「待ち」の姿勢であるといえます。
それに対して、タレント・アクイジションの場合は、企業の中長期的な成長に資するであろう人材の獲得を目標に、長期に渡って採用活動を行います。
企業の成長のために長期的な戦略をたて、企業側から積極的に人材確保に向かう「攻め」の姿勢を持つ点が、通常の採用活動とは大きく異なる点であるといえるでしょう。
タレント・アクイジションにおける特徴的な業務
また、タレント・アクイジションは、通常の採用活動にはない以下7つの業務を必要とする点に特徴があります。
①経営戦略に紐付けた採用計画の策定
採用計画の策定について、通常の採用活動においても、自社が採用したい人材の人物像を設計し、採用計画を策定する業務は行なわれています。
一方で、タレント・アクイジションにおいては、企業の経営戦略と照らし合わせた採用戦略の策定が重要です。
企業の中長期的な成長を目標に採用活動を行う場合、自社が策定した経営戦略・事業戦略の実現に寄与する人材を獲得しなければならないためです。
自社の経営戦略を徹底的に理解した上で採用戦略を練る必要があるといえるでしょう。
具体的には、以下3点を意識して採用計画を策定すると良いでしょう。
- 自社がどんな経営戦略・事業戦略に取り組もうとしているか
- 経営戦略・事業戦略を実現するにはどんな人材が必要か
- その人材を確保するにはどんな採用活動を実施すれば良いか
②各部署と連携しながら人材の要件定義をし、組織体制を整備
採用ターゲットの設計にあたり、タレント・アクイジションにおいては、現場の社員と連携しながら採用したい人物像を策定していく必要があります。
現場のリーダーと共同し、業務で活躍する人材の要件を綿密に擦り合わせます。
求める人物像が決定したら、組織図全体を見渡し、その人材が入社後活躍できるポジションを用意するなど、役職の整備も別途行っていきましょう。
③ビジネスSNS・企業評価サイトを通じた採用ブランドの構築
採用ブランディングとは、自社で働く魅力を戦略的に発信していくことで、自社のブランド力(企業のイメージ)を高め、人材の採用につなげる採用手法です。
XやInstagramといったSNSツール・自社ブログなどを活用します。
通常の採用活動でも採用ブランディングは実施されていますが、タレント・アクイジションでは、ビジネスSNS・企業評価サイトを活用した採用ブランディングを行う点が特徴的です。
ビジネスSNSとは、採用活動・求職活動に特化したSNSのことで、代表的なサービスにはLinkedIn(リンクトイン)やEight(エイト)が挙げられます。
利用者は、プロフィール欄に履歴書の登録を行っているため、求めたい人材に対して簡単にアプローチし、採用に繋げることができます。
海外では主流の手法ですが、日本においても徐々に注目を集めており、優秀な人材と接触するのに効果的なツールだといえるでしょう。
また、企業イメージの向上のために、企業評価サイトへの対策が不可欠です。
近年では、企業情報の収集に企業評価サイトを活用する人が7割を超えており、企業イメージの形成において企業評価サイトの重要度が高まっています。
企業評価サイト上の評価を上げるべく、従業員満足度を改善し、また、退職者が自社に悪いイメージを持って退職してしまうことを防ぐ工夫が欠かせません。
【参考】HRzineニュース「就活・転職する人の76.7%が口コミサイトで企業のことを調べている」
④採用ターゲットの要件定義を踏まえた母集団形成
採用したい人材の要件(能力や経験)を定義し、要件に合った人材に接触する方法を考えます。
リファラル採用やアルムナイ採用、先に挙げたビジネスSNSなど、要件に合う人材となるべく多く接触できそうな採用媒体・採用手法を選定して、母集団形成につなげます。
採用ターゲットの要件定義と照らし合わせて、効果的な採用手法を見極めることが重要であるといえるでしょう。
⑤候補者・選考辞退者との関係構築
求める人材の採用を円滑に行うため、選考〜入社前の間に採用候補者と良好な関係を築くことが重要です。
定期的な面談の実施・キャリア相談の機会を定期的に設けて、継続的に候補者と交流を図ることで、候補者との信頼関係を築くことができます。
また、採用候補者だけでなく、選考を辞退した能力ある人材との関係性を保つようにしましょう。
具体的には、説明会やイベントのメール配信といった方法が考えられます。
関係を保っておけば、現在は入社する気がなくとも、気が変わった際に入社まで繋げられる可能性があるためです。
⑥採用改善に活かす指標の形成と分析
求める人材の採用に繋げるため、採用活動の効果を定期的に検証し、改善していく必要があります。
採用活動を実施していると、「採用まで繋げられたけど、求める人物像とは違っていた」「選考通過率が低くて採用まで繋がらない」といった、様々な問題が生じる可能性があります。
採用活動における問題を解決し、改善に繋げるため、各フェーズごとに効果を可視化する指標を導入する必要があるといえるでしょう。
具体的な評価指標としては以下のものがあります。
- 応募者数
- 選考通過率
- 内定率
- 内定辞退率
- 採用後の定着率
- 入社配属後の評価
採用活動の効果検証・改善を図ることで、求める人材の確保へと一歩近づきます。
⑦ターゲット採用後の定着支援
通常の採用活動では、採用することがゴールになりがちですが、タレント・アクイジションでは、人材が入社後継続的に活躍できるよう、定着支援を実施していきます。
具体的には、オンボーディングの実施・スキル獲得に向けた勉強会の実施・先輩社員との定期的な面談を実施するといった方法があります。
せっかく求める人材を獲得できても、入社後すぐに辞めてしまう場合には、タレント・アクイジションの目標である”中長期的な企業の成長”を実現することができません。
人事・現場の社員間で協力して、人材定着を目指しましょう。
タレント・アクイジションを活用するメリット
では、タレント・アクイジションを活用するメリットには何があるのでしょうか。
メリットとしては、主に以下3点が挙げられます。
- 優秀な人材を獲得できる
- 自社とマッチ度が高い人材を獲得できる
- 持続的に候補者を獲得できる
以下でそれぞれ見ていきましょう。
①優秀な人材を獲得できる
タレント・アクイジションを実施する第1のメリットは、自社の成長に寄与する優秀な人材を獲得できる可能性が高まることです。
タレント・アクイジションは、通常の採用活動とは異なり、自社の中長期的な成長の実現を目指した戦略的な採用活動です。
自社の経営戦略・事業戦略と照らし合わせながら、また、現場の社員と協働しながら、綿密な採用要件の定義を行うため、才能ある人材確保につながりやすいといえるでしょう。
②自社とマッチ度が高い人材を獲得できる
タレント・アクイジションを実施する第2のメリットは、自社にマッチした人材を獲得できるという点です。
タレント・アクイジションは、通常の採用活動よりもより長期的なプロセスを踏みながら、自社の認知度向上・魅力の発信を行っていきます。
候補者に自社の社風や魅力、業務内容が十分伝わった状態で採用につなげられるため、ミスマッチが起きにくい採用手法だといえるでしょう。
③持続的に候補者を獲得できる
タレント・アクイジションを実施する第3のメリットは、候補者のデータを自社内に蓄積することで、持続的に候補者を獲得できるという点です。
タレント・アクイジションでは、候補者に限らず、選考辞退者や転職潜在層に対しても自社の情報を発信し、接点を持っておくことで、常に採用候補者のデータを自社内に蓄積しておくことが可能になります。
候補者と関係性を築いておくことで、例えば転職潜在層が転職を決意したタイミングで囲い込むなど、持続的な人材確保に繋げることができるのです。
タレント・アクイジションを活用するデメリット
では、タレント・アクイジションのデメリットは何でしょうか。
デメリットとしては、主に以下3点が挙げられます。
- 国内事例が少ない
- 短期的な人材補充には不向き
- 費用対効果が低い
以下でそれぞれ見ていきましょう。
①国内での事例が少ない
タレント・アクイジションのデメリット1つ目は、国内での導入事例が少ないということです。
実際、代表的な国内事例としては、日立製鉄所・博報堂・NECといった企業事例のみであり、かつそれら企業がタレント・アクイジションに乗り出したのもここ数年のことであるため、歴史が浅いといえるでしょう。
参考にできる先行事例が少ないため、一からタレント・アクイジションを導入し、成功に繋げるハードルは高いです。
②短期的な人材補充には不向き
タレント・アクイジションのデメリット2つ目は、短期的な人材補充には不向きということです。
タレント・アクイジションは、採用戦略定義から、候補者との関係性構築、採用から定着支援まで、人材を採用するまでに長期的なプロセスを要します。
また、経営戦略と示し合わせながら綿密な人材要件定義を行うため、通常の採用活動に比べて母集団が絞られやすいです。
母集団が狭まる・採用のプロセスが長期に渡るため、短期的な欠員補充・人材確保には不向きだといえるでしょう。
③費用対効果が低い
タレント・アクイジションのデメリット3つ目は、費用対効果が低いということです。
タレント・アクイジションでは、「多くの人材を確保する」ことよりも「質の高い人材を確保する」ことを目標に置く採用活動です。
そのため、求める人材の確保に要する時間が長く、かつ1度の採用で確保できる人材の数も少ないため、採用単価は高くなってしまう可能性があります。
タレント・アクイジションを導入したい場合は、通常の採用活動と併用しつつ、進めていくのが良いといえるでしょう。
タレント・アクイジションを実践する方法5選
では、タレント・アクイジションを実践する手法として、どのようなものがあるでしょうか。
具体的には、以下5つが挙げられます。
- オウンドメディア(SNS)
- リファラル採用
- アルムナイ採用
- インターナルモビリティ
- ダイレクトリクルーティング
以下でそれぞれ見ていきましょう。
①SNS
SNS採用とは、X(旧Twitter)、InstagramやFacebookといったSNSツールを通じて自社の情報発信・魅力を訴求し、母集団形成を行って採用に繋げる採用手法です。
”通常の採用手法とタレント・アクイジション”にて先述したビジネスSNSを使った採用活動もここに含まれます。
情報発信にはコストがかからず、また、若い世代を中心に母集団形成をすることができます。
自社理解に役立つコンテンツを継続して投稿することで、採用候補者との関係構築にも活かせるでしょう。
②リファラル採用
リファラル採用とは、自社の社員から人材を紹介してもらい、採用に繋げる採用手法です。
社員からの紹介であるため、候補者のマッチ度が高い・コストがかからない・入社後の定着度が高い点が主なメリットといえます。
紹介してくれた社員に対して数万円程度の報酬を設けると、候補者を紹介してもらいやすいでしょう。
③アルムナイ採用
アルムナイ採用とは、自社を退職した元社員を再度採用する採用手法です。
アルムナイ(alumni)とは、卒業生・同窓生を指す言葉で、転じて自社の退職者を意味します。
自社の元社員であるため、新たに育成・教育するコストがかからず、また、自社とのマッチ度が高い点がメリットといえるでしょう。
退職者を採用するためには、退職時に不快感を抱かせない・退職後もある程度関係性を保っておく必要があります。
④インターナルモビリティ
インターナルモビリティとは、企業内で実施される人事異動制度の一つです。
「内部」を意味する”Internal”と、「移動性」を意味する”Mobility”を組み合わせたビジネス用語です。
通常の人事異動とは異なり、社員の希望に応じて異動先が決定する点が特徴で、実際に「社内公募制度」や「社内FA制度」といった形で実施されているようです。
異動を通じて幅広い業務を社員に経験させることが可能なため、採用した人材の育成に繋げられる点がメリットといえるでしょう。
⑤ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングとは、企業が採用候補者に対して直接アプローチして採用に繋げる「攻め」の採用手法です。
登録されている候補者のプロフィールや能力欄を確認し、自社の採用要件にマッチしそうな学生に対してスカウトを送信し、説明会や選考へと参加してもらいます。
人材獲得競争が激化し、「募集を出して応募を待つ」という従来の採用手法では人材確保が困難になる中で、注目を浴びるようになりました。
コストをかけずに、自社とマッチ度の高い人材を採用できる点がメリットとして挙げられます。
そして、ダイレクトリクルーティングは、”質の高い人材を獲得できる”・”コストがかからない”という点で、タレント・アクイジションを実施する上で有効な採用手法であるといえます。
タレント・アクイジションは、”自社の中長期的な成長に資する優秀な人材”を獲得することが採用活動の主たる目的であり、自社の採用要件に合致した人材を獲得できるか否かが鍵となります。
また、”タレント・アクイジションのデメリット”の章で、費用対効果が悪い点を挙げました。
ダイレクトリクルーティングなら、コストをかけずに質の高い人材に出会えるため、タレント・アクイジションの弱みを補完しながら、目的も果たすことができる手法だといえるでしょう。
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タレント・アクイジションを導入する流れ
では、タレント・アクイジションを実際に導入するにはどうすれば良いでしょうか。
具体的には、以下4つの手順を踏んでタレント・アクイジションを導入します。
- 自社の現状を把握する
- 獲得したい人材の要件を決定する
- 自社の採用ブランドを確立する
- 求める人材にアプローチをかける
①自社の現状を把握する
まずは、自社の強み・弱みやポジションを分析し、自社の現状把握を行います。
現状把握を行うことで、今の自社に足りていない点や、今後の経営成長に必要な部分を理解することができるためです。
具体的には、社員の実績・実力を分析し、自社に足りていない人材を見極める、また、競合と比べた際の自社の立ち位置把握をして、自社の弱みを見つけていきます。
②獲得したい人材の要件を決定する
自社の現状を把握した後は、タレント・アクイジションにて獲得したい人材の要件を決定していきます。
具体的には、部署単位で、どんな人材を、何名ほど必要かというところまで決定することが望ましいです。
ここで重要となるのは、中長期的な視点で、かつ現場の社員・経営層と協力しながら人材要件を決定することです。
タレント・アクイジションの目的は、通常の採用活動と異なり、目下の人材不足を解消することではありません。
自社の中長期的な成長に資する優秀な人材を獲得することが目的であるため、経営戦略から逆算した人材要件の設定が必要になります。
また、将来的に自社の経営に資する人物像を決定する際は、人事担当のみではなく、経営陣や現場の部署長などと連携を取ることが必要です。
経営層であれば、自社の経営戦略を把握しているため、自社の成長にどんな人材が必要か、把握力が高いといえるでしょう。
また、現場の社員目線で不足している人材像もヒアリングすることで、より綿密な人材要件を設定することができます。
中長期的な視点から、他部署とも連携をとって、アプローチしたい人材の要件を決定していきましょう。
③自社の採用ブランドを確立する
求める人材が決定したら、その人材に対して自社の魅力を訴求して、自社イメージの向上・採用ブランドの構築を図ります。
候補者が働きたいと考えている企業イメージに合致するような採用ブランドを構築できれば、候補者からの応募を受けやすくなります。
具体的な手段としては、以下の通りです。
- ビジネス SNSを使って候補者と接触を図る
- 企業評価サイト・口コミサイトでの評価を上げる
- SNSで情報を発信して、自社の魅力を訴求する
自社の採用ブランドを構築して、候補者に自社を魅力的だと感じてもらうようにしましょう。
④求める人材にアプローチをかける
最後に、求める人材に対して実際にアプローチをしていきます。
具体的な手法としては、”タレント・アクイジションを実践する方法5選”にて先述した5つの方法を用いて、採用活動を実施します。
▼タレント・アクイジションを実践する方法5選
- オウンドメディア(SNS)
- リファラル採用
- アルムナイ採用
- インターナルモビリティ
- ダイレクトリクルーティング
これらの手法を用いて、候補者との関係構築・採用に繋げていきましょう。
【事例】各企業のタレント・アクイジション導入実態
では、実際にどんな企業でタレント・アクイジションが導入されているのでしょうか。
代表的な4つの企業事例を見ていきましょう。
日立製鉄所
日立製鉄所は、2020年から採用の専門部署として「タレントアクイジション部」を創設し、新卒採用に加え、特にキャリア採用の強化に取り組んでいます。
キャリア採用が重要視されるようになった採用市場をリードし、競合他社との人材獲得競争に打ち勝つべく、採用専門のチームを本社に一元化。
目下40名ほどが在籍し、「新卒採用」と「キャリア採用」とで担当者を分けており、両者への採用ナレッジ・ノウハウを向上させています。
【参考】日立製鉄所「募集職種詳細」
【参考】日経ビジネス「ジョブ型人財マネジメントで未来を切り拓く 日立製作所がキャリア採用を 強化する背景とは」
NEC
NECは、2019年に「タレント・アクイジション部」を創設しています。
リーマン・ショック、東日本大震災で受けたダメージから回復し、経営を成長軌道に乗せるべく、本格的な企業変革に乗り出しているNEC。
企業変革の皮切りとして、キャリア採用の専門チームである「タレント・アクイジション部」を発足させ、組織全体の採用力強化に乗り出しています。
【参考】中途採用は今年度600人、5年で10倍増 NEC本気の企業変革、ジョブ型も加速
博報堂
博報堂は、人材獲得の強化を目的として、人事部が担っていた採用機能を独立させる形で2022年に「タレント・アクイジション局」を新設しています。
現在は、タレント・アクイジション局の人材獲得試作の第一弾として、広告経験不問で若手人材を募集する「キャリア・ストレッチ採用」を開始。
第二新卒を含む社会人2〜7年目の若手を広く募集し、多様な人材確保に注力しています。
【参考】博報堂 ビジネスプロデュース職において経験を問わず社会人2~7年目の若手人材を募集する「キャリアストレッチ採用」を実施 -新設されたタレントアクイジション局の人材獲得新施策第一弾として-
楽天
楽天では、「グローバルタレントアクイジション部」にて、エグゼクティブ採用(幹部候補採用)や海外MBA採用、エンジニア採用に力を入れています。
2022年には、世界的にIT人材獲得の競争が激化する中で、エンジニア採用力強化を目指したプロジェクトを実施。
国の垣根を超えた、グローバルな採用力強化に挑んでいます。
【参考】【Employee Voice: Shwetz】多様なバックグラウンドが交錯する職場 ワンチームで挑んだ採用プロジェクト
【参考】Engineer Campus Recruiter (Member – Leader Candidate) - Global Talent Acquisition Department, Group Human Resources Supervisory Department (GHRD)
タレント・アクイジションを効果的に活用しよう!
いかがでしたか。
本記事では、
- タレント・アクイジションと通常の採用との違い
- タレント・アクイジションの手法
- タレント・アクイジションの企業事例
について解説してきました。
タレント・アクイジションを導入したい際には、ぜひ参考にしてください!